リモコンに「H70」と表示され、暖房や床暖房が使えなくなって困っていませんか。
H70は、本体内部でメイン基板と暖房基板の通信が一定時間できなくなった状態を示す表示として案内されています。
温水暖房の機能を備えた機種で出るコードで、基板や配線に関わるため、利用者ができるのは電源のリセットまでです。
この記事では、H70が示している状態、リセットの手順と触ってはいけない箇所、H90との違い、点検までの暖房の代替、そして業者に伝えるべき情報までを整理して解説します。
H70が示している状態
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 表示 | H70 |
| 内容 | メイン基板と暖房基板の間で、一定時間続けて通信ができない |
| 対象 | 温水暖房の機能を備えた機種 |
| 背景にあること | コネクタの緩み、基板の不具合、落雷や湿気の影響 |
| 自分でできること | 電源の入れ直しまで |
エコキュートの本体内部には、機器全体を制御する基板と、暖房の運転を受け持つ基板が入っています。
このふたつがやり取りできないと、暖房の指示が届かず、温度の情報も返ってきません。
機器は状態を把握できないまま運転を続けないため、暖房を停止して表示を出します。
なお、表示の意味や条件は機種によって異なるため、お使いの機種の取扱説明書に記載がある場合はそちらが優先です。
エラーコード全体の分類を確認したい場合は、パナソニック エコキュート エラーコード一覧|原因と対処法を簡単解説もあわせてご覧ください。
H90との違いを押さえる
同じ通信異常でも、どこと どこの通信かで対応が変わります。
| 表示 | 通信している相手 | 疑う場所 |
|---|---|---|
| H70 | 本体内部のメイン基板と暖房基板 | 内部のコネクタ、基板そのもの |
| H90 | 貯湯ユニットとヒートポンプユニット | 屋外を通る連絡配線、両ユニットの基板 |
H90は屋外配線が関わるため、小動物によるかじりや浸水といった外的要因も候補に入ります。
一方のH70は本体内部で完結しているので、コネクタの接触か基板そのものかに絞られるのが特徴です。
どちらも利用者が開けて確認する場所ではありませんが、業者に状況を伝えるときの見立てとして知っておくと役立ちます。
利用者ができるのはリセットまで
一時的な通信の乱れであれば、電源の入れ直しで復旧することがあります。
- 暖房の運転を止める
- 貯湯ユニットの漏電しゃ断器を「切」にする
- 約1分待つ
- 漏電しゃ断器を「入」に戻す
- 表示が消えるか、暖房が動くかを確認する
ここで復旧しない場合、自分でできることはありません。
貯湯ユニットのカバーを開けて、基板やコネクタ、配線に触れないでください。
内部には200Vの電圧がかかる部分があり、感電やショートのおそれがあります。
基板は静電気にも弱く、触れたことで別の不具合を招くこともあります。
表示が消えない場合、取扱説明書では、給水元栓を閉め、配線用しゃ断器と貯湯ユニットの漏電しゃ断器を「切」にしたうえで販売店に連絡するよう案内されています。
ただし冬季は例外で、凍結のおそれがある時期はしゃ断器や凍結予防ヒーターを切らずに連絡してください。
出やすい背景
| 背景 | 起こりやすい状況 |
|---|---|
| 落雷・停電 | 雷雨のあと、瞬時電圧低下のあと |
| コネクタの緩み | 設置・移設の直後、別件の修理を受けた直後 |
| 湿気・結露の影響 | 設置場所の環境、長期不使用のあとの再開 |
| 経年による基板の劣化 | 設置から10年前後が経過した機器 |
落雷のあとに表示が出た場合は、他の家電にも影響が出ていないかをあわせて確認しておくと、原因の見当がつきやすくなります。
設置や修理の直後であれば、作業時の接続に起因している可能性があるため、直前に作業した施工店や修理担当へ連絡したほうが話が早く進みます。
点検までの暖房と給湯の扱い
H70で止まるのは暖房側の運転です。
給湯やお湯はりは通常どおり使えることが多いため、まず次を確認してください。
- 蛇口やシャワーからお湯が出るか
- 「ふろ自動」が動くか
- 残湯量表示が正常に増減しているか
給湯が使えるのであれば、入浴を含めた生活は続けられます。
暖房については、エアコンや電気ストーブなど別の手段でしのぐことになります。
寒さが厳しい時期は、暖房のない部屋で結露や体調への影響も出やすいため、早めに連絡の日程を押さえておいてください。
給湯側にも症状が出ている場合は、原因が暖房回路だけにとどまっていない可能性があります。
その切り分け方はオール電化でお湯が出ない原因は?故障かお湯切れかを切り分けて解説で整理しています。
業者に連絡するときに伝えること
- リモコンに表示されているコード(H70)
- 暖房以外の運転(給湯、お湯はり)が使えるかどうか
- 表示が出る前の出来事(落雷、停電、移設、別件の修理など)
- しゃ断器を入れ直したときの結果と、その後の再発の有無
- 機器の品番と設置年
品番は特に重要です。
交換対象になる基板がシリーズによって変わるため、品番が分かるだけで部品の手配が一度で済むことがあります。
品番は貯湯ユニットのネームプレートに記載されています。
修理と交換の考え方
原因がコネクタの緩みや接触不良であれば、比較的軽い修理で収まります。
一方、基板の交換となると部品代と作業費でまとまった費用になりやすく、暖房基板と制御基板の両方に及ぶ場合はさらに増えます。
また、製造が終了してから年数が経った機種では、基板の部品供給が終わっていることもあります。
その場合は本体ごとの交換になるため、設置から10年前後が経過しているなら、修理費用と残りの使用年数を比べて判断してください。
考え方はエコキュートの寿命は何年?10年が目安と言われる理由と交換を考えるタイミングにまとめています。
よくある質問
Q1.H70はブレーカーの入れ直しで直りますか。
A.一時的な通信の乱れであれば、漏電しゃ断器を「切」にして約1分後に「入」に戻すことで復旧する場合があります。ただし、コネクタの緩みや基板の不具合が原因のときは、入れ直しても同じ表示に戻ります。1回のリセットで復旧しない、あるいは復旧しても数日で再発するという状況であれば、点検を依頼してください。
Q2.暖房だけ使えませんが、お湯は普通に出ます。故障でしょうか。
A.H70は暖房側の制御に関わる表示のため、給湯が使えていても不具合が起きていないとは限りません。暖房の運転だけが止まる、という現れ方は、この系統の異常として説明がつきます。給湯が使えるうちは生活への影響が小さいものの、暖房が必要な時期には困るため、シーズン前や早い段階で点検を受けておくのが得策です。
Q3.内部のコネクタを自分で挿し直してもよいですか。
A.避けてください。本体内部には200Vの電圧がかかる部分があり、感電やショートの危険があります。基板は静電気にも弱く、触れたことで新たな不具合を生むこともあります。仮に原因がコネクタの緩みだったとしても、点検と修理は販売店またはメーカーの修理窓口へ依頼してください。
Q4.落雷のあとに表示が出ました。保険は使えますか。
A.火災保険に落雷による損害を補償する内容が含まれていれば、対象になる場合があります。判断するのは保険会社のため、まずは点検を受け、原因が落雷によるものかどうかを書面で示してもらうことが出発点になります。修理見積書と原因が記載された報告書を保管しておくと、手続きが進めやすくなります。
Q5.基板交換は高額と聞きました。交換したほうがよいでしょうか。
A.設置年数によります。年数が浅ければ修理が妥当ですが、10年前後が経過している場合は、基板を交換しても他の部品の寿命が近いことがあります。点検時に、原因の部品と修理費用、他に劣化している箇所がないかを確認し、本体交換の見積もりもあわせて出してもらったうえで比較してください。部品供給が終わっている場合は交換一択になります。
まとめ
H70は、本体内部でメイン基板と暖房基板の通信ができない状態を知らせる表示です。
利用者ができるのは、漏電しゃ断器を約1分「切」にして入れ直すところまでで、カバーを開けて基板や配線に触れるのは避けてください。
給湯が使えるのであれば生活は続けられるため、暖房は別の手段でしのぎながら点検の日程を調整するのが現実的です。
連絡の際は、コードと品番、落雷や修理といった直前の出来事を伝えると、部品の手配と原因の特定が早く進みます。

