リモコンに「H97」と表示され、どこが悪いのか分からず困っていませんか。
H97は、ふろの運転をしていないのに浴そう側で高い温度が検知され、それを下げるための動作が短い間隔で繰り返された状態を示す表示として案内されています。
つまり、使っていないはずのふろ側に、熱が入り続けている可能性がある、ということです。
この記事では、H97が示している状態、症状の現れ方、まず行う安全確認、利用者ができるリセットの範囲、そして点検を依頼する目安までを解説します。
H97が示している状態
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 表示 | H97 |
| 内容 | ふろ運転をしていないときに高温を検知し、冷却の動作が短い間隔で繰り返された |
| 対処として挙げられていること | ふろサーミスターの確認と交換、追いだき熱交換器の交換 |
| 自分でできること | 湯温の確認、循環口フィルターの掃除、電源の入れ直し |
| 関係する部分 | 浴そう側の温度検知、追いだきの熱交換器 |
なお、表示の意味や条件は機種によって異なるため、お使いの機種の取扱説明書に記載がある場合はそちらが優先です。
エラーコード全体の分類を確認したい場合は、パナソニック エコキュート エラーコード一覧|原因と対処法を簡単解説もあわせてご覧ください。
冷却の動作が繰り返される意味
追いだきは、タンクのお湯の熱を熱交換器を通して浴そうのお湯へ移す仕組みです。
運転を止めたあとも熱交換器には熱が残るため、機器は温度を見ながら必要に応じて熱を逃がす動作を行います。
問題は、その動作をしたあと短い時間で再び必要になる場合です。
これは、熱が一度きりではなく継続して入り込んでいることを意味します。
背景としては、温度を測るふろサーミスターが正しく検知できていないか、熱交換器の側で熱が伝わり続けているかのいずれかが考えられます。
症状の現れ方
リモコンの表示より先に、次のような変化で気づくことがあります。
- 使っていないのに、循環口から水が動く音がする
- 入浴していない時間帯にポンプが回る音が聞こえる
- 浴そうのお湯が、保温していないのにぬるくならない
- 追いだきの効き方が以前と違う
- 浴そうのお湯が想定より熱く感じる
浴そうのお湯が設定より熱くなっているおそれがあるため、入浴の前に必ず手でかき混ぜて温度を確かめてください。
小さな子どもや高齢の家族がいる家庭では、点検が済むまで単独で入浴しないようにしてください。
利用者ができること
まず試せるのは、循環口の確認と電源の入れ直しです。
- 浴そうの循環口フィルターを外して水洗いし、取り付け直す
- 自動保温を「切」にする
- 貯湯ユニットの漏電しゃ断器を「切」にする
- 約1分後に「入」に戻す
- 表示が消えるか、しばらく様子を見る
循環口フィルターの掃除は、取扱説明書でもふろの動作が安定しない場合の確認事項として案内されています。
ここで復旧しない場合、自分でできることはありません。
貯湯ユニットのカバーを開けて、サーミスターや熱交換器、配線に触れないでください。
内部には200Vの電圧がかかる部分があり、感電やショートのおそれがあります。
背景にあること
| 背景 | 内容 |
|---|---|
| ふろサーミスターの劣化 | 実際の温度と違う値を返し、冷却の動作が必要と判断される |
| 追いだき熱交換器の不具合 | 止めているはずの熱が浴そう側へ伝わり続ける |
| コネクタや配線の接触不良 | 検知が安定しない |
| 循環口や配管の汚れ | 水の流れが乱れ、温度の伝わり方が変わる |
サーミスター側であれば部品の交換で収まりますが、熱交換器側となると作業の規模が変わります。
どちらが原因かは点検でないと判断できないため、症状を整理して伝えることが近道になります。
点検までの間のお風呂の使い方
- 自動保温は「切」にしておく
- 入浴前に必ず湯温を手で確かめる
- 入浴後は浴そうのお湯を抜き、ためたままにしない
- 追いだきの使用は最小限にする
- 湯温や音の変化に気づいたら、日付とあわせて記録する
浴そうのお湯をためたままにしておくと、熱が入り続ける状態が続きます。
使い終わったら早めに抜いておくほうが安心です。
蛇口からお湯そのものが出ない、湯量がおかしいといった症状もある場合は、原因がふろ側だけにとどまっていない可能性があります。
その切り分け方はオール電化でお湯が出ない原因は?故障かお湯切れかを切り分けて解説で整理しています。
業者に伝えること
- リモコンに表示されているコード(H97)
- 使っていない時間帯にポンプの音がするか
- 浴そうのお湯が熱くなる、ぬるくならないといった変化の有無
- 循環口フィルターを掃除して変化があったか
- 自動保温を切って症状が変わったか
- 機器の品番と設置年
使っていない時間帯の音は、この症状を説明するうえで分かりやすい手がかりです。
いつごろから、どのくらいの間隔で聞こえるかまで伝えられると、点検の際の判断材料になります。
修理と交換の考え方
原因がふろサーミスターであれば、部品としては小さく、交換で収まることが多い部類です。
一方、追いだき熱交換器の交換となると、部品代と作業費でまとまった費用になります。
設置から10年前後が経過している機器では、熱交換器を交換しても他の部品の寿命が近いことがあり、本体交換と比較して判断したほうが結果的に無駄が少ない場合もあります。
点検の際に、原因の部品と費用、他に劣化している箇所がないかを確認し、残りの使用年数と比べてください。
考え方はエコキュートの寿命は何年?10年が目安と言われる理由と交換を考えるタイミングにまとめています。
よくある質問
Q1.H97が出ていますが、お風呂に入れますか。
A.入浴自体はできますが、浴そうのお湯が設定より熱くなっているおそれがあります。入る前に必ず手でかき混ぜて温度を確かめてください。小さな子どもや高齢の家族がいる場合は、単独で入浴しないようにしてください。自動保温は「切」にし、湯温を確認しながら使うという運用に切り替えることをおすすめします。
Q2.使っていないのにポンプの音がします。故障でしょうか。
A.高温を検知して熱を逃がす動作が働いている可能性があります。この動作自体は機器を守るためのものですが、短い間隔で繰り返されるようであれば、熱が入り続けている状態が疑われます。いつごろから、どのくらいの間隔で音がするかを記録して、点検の際に伝えてください。
Q3.循環口の掃除で直ることはありますか。
A.汚れによって水の流れが乱れ、温度の伝わり方が変わっていた場合は、改善する可能性があります。フィルターは工具なしで外して水洗いできるため、まずは試してみてください。ただし、サーミスターや熱交換器の不具合が原因であれば掃除では解決しません。掃除後も同じ表示が出る場合は点検を依頼してください。
Q4.浴そうのお湯を抜いておけば安全ですか。
A.熱が入り続ける状態を避けるという意味では、使い終わったあとに抜いておくほうが安心です。ただし、それは症状を悪化させないための運用であって、原因の解決ではありません。表示が続く場合は、部品側に原因が残っています。抜いておくことで様子を見ながら、点検の日程を調整してください。
Q5.修理費用の目安はどれくらいですか。
A.原因がふろサーミスターか、追いだき熱交換器かで大きく変わります。点検を受けたうえで見積もりを確認してください。設置から10年前後であれば、熱交換器の交換費用と本体交換費用を並べて比べ、残りの使用年数と照らして判断するのが現実的です。その場の修理費用だけで決めないことをおすすめします。
まとめ
H97は、ふろの運転をしていないのに浴そう側で高温が検知され、熱を逃がす動作が短い間隔で繰り返された状態を知らせる表示です。
浴そうのお湯が設定より熱くなっているおそれがあるため、入浴前に必ず手で温度を確かめ、自動保温は「切」にしておいてください。
利用者ができるのは、循環口フィルターの掃除と、漏電しゃ断器を約1分「切」にして入れ直すところまでです。
それでも表示が続く場合は、ふろサーミスターや追いだき熱交換器の不具合が考えられるため、音や湯温の変化を伝えたうえで点検を依頼しましょう。

