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石油ストーブの火が弱い・途中で消える・消火できないときの原因と対処|炎が大きくならない場合の確認ポイント

石油ストーブの火が弱い、途中で消える、消火できないときの原因と対処を4種類のストーブで紹介するサムネイル
Yuta
記事監修者
現:ガス会社に勤める兼業WEBライター。所持資格はガス開栓作業に必要な高圧ガス販売主任者二種、ガス工事に必要な液化石油ガス設備士、灯油の取り扱いに必要な危険物乙四種、その他ガス関連資格多数と電気工事士などの資格も多数所持。

石油ストーブの火が弱くなった、炎が大きくならない、いつの間にか消えてしまう、あるいは消そうとしても消えない。
同じ「火の不調」でも、症状によって原因も対処もまったく違います。
この記事では、トヨトミとコロナの取扱説明書の記載をもとに、「火が弱い」「燃焼中に消える」「消火できない」の3つの症状に分けて、原因と対処を整理します。
タイプによる違い(対流式・反射式と、FF式・石油ファンヒーター)も解説します。

目次

まず、症状を見分ける

症状主な原因の方向該当する項目
炎が小さい・大きくならない芯の状態、灯油の質、芯の高さ火が弱いとき
燃焼筒が赤熱しない芯の下げすぎ、燃焼筒のセット、電池など火が弱いとき
燃焼中に消える地震・振動、タンクのセット、灯油の質、芯のタール途中で消えるとき
灯油があるのに消える水・変質灯油の混入、風・振動途中で消えるとき
消そうとしても消えない芯へのタール付着、安全装置・上下機構の不具合消火できないとき

タイプ別|確認の中心

タイプ確認の中心
対流式芯の高さ・状態、燃焼筒、灯油の質、対震自動消火装置
反射式同上
FF式エラー表示、フィルター、給排気筒、電源、灯油
石油ファンヒーターエラー表示、フィルター、カートリッジタンクのセット、灯油

※機種によって異なります。取扱説明書で確認してください。

火が弱い・炎が大きくならないとき

炎の正常な状態

芯式のストーブでは、炎の状態に目安があります。

メーカー最大燃焼時の正常な炎
トヨトミ RB-25C内炎板から1〜2cm
トヨトミ RS-S23C燃焼筒上部から約1〜3cm。最小でも燃焼筒全体が赤熱している必要がある
コロナ SX-CE280Y燃焼リング上へ1cm以上伸びない状態で調整

目安は機種で異なります。取扱説明書で確認してください。

原因と対処

原因対処
芯の出が少ない・下げすぎ炎や赤熱を見ながら、つまみで芯の高さを調節する
芯へのタール付着・水分芯の手入れ(から焼き)をするか、新しい芯に交換する
芯の劣化芯を交換する
不良灯油(変質・不純・水の混入)灯油を抜き、きれいな灯油で2〜3回洗ってから入れ替える
燃焼筒の変形・破損・酸化新しい部品に交換する(販売店または相談窓口へ)
燃焼筒のセット不良つまみを左右に2〜3回動かして、正しい位置にセットし直す
乾電池の不良(点火不良の場合)新しい電池に交換する
給油直後で、芯に灯油がなじんでいない20分以上待ってから点火する
点火プラグ・電極板の汚れ・変形汚れは掃除する。変形は修理を依頼する
芯の上下機構の故障販売店または相談窓口に修理を依頼する

火が弱いとき、多くの場合は「芯のタール・水分」と「灯油の質」が関わっています。トヨトミの取扱説明書(RS-S23C)では、変質灯油や不純灯油を使うと、1〜30日程度で芯にタールがたまり、点火や消火に不具合が出ると記載されています。

この「1〜30日程度」という期間は、重要な意味を持っています。
取扱説明書の芯の点検は月1回が目安ですが、不良灯油を使った場合は、最短1日でも不具合が出る可能性があります(当サイトの整理)。
つまり、不良灯油を使ったと気づいたときは、月1回の点検を待たず、すぐに灯油を入れ替え、芯の状態を確認するのが安全です。

火力を弱めすぎている場合

火を弱くし過ぎると、燃焼筒が十分に赤熱せず、においや一酸化炭素が増え、芯にタールが付きやすくなります。
コロナの取扱説明書では、芯を下げ過ぎた状態の燃焼音として「ポッポッ」という音が記載されています。
「弱い火で長く使うほうが安全」とは限りません。燃焼筒が赤熱しない状態で使い続けないでください。

標高が高い場所での使用

コロナの取扱説明書では、標高1,000m以上では空気が薄く不完全燃焼しやすいため、必ず最大火力で使用するよう記載されています。

燃焼中に消えるとき

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原因対処
対震自動消火装置の作動周囲の可燃物、本体の損傷、灯油のあふれがないことを確認してから再点火する
給油タンクを持ち上げた/正しくセットされていない給油時消火装置が働く。正しくセットし直す
風や振動の影響風のあたらない、振動を受けない場所に置く
水・変質灯油・不純灯油の混入灯油を抜いて洗い、芯を手入れまたは交換する
芯のタール付着・劣化芯を手入れまたは交換する
乾電池の消耗(機種による)新しい電池に交換する
対震自動消火装置の不具合販売店または相談窓口に修理を依頼する

地震や強い振動で消えた場合は、故障ではなく安全装置が働いた状態です。
詳しくは、石油ストーブの対震自動消火装置を解説した記事をご覧ください。
コロナの取扱説明書では、灯油があるのに消える場合に「水・変質灯油・不純灯油の混入」が挙げられています。
灯油の変質や水の混入が疑われる場合は、タンクの灯油を抜いて洗浄してください。

灯油の変質は変質した古い灯油の見分け方を解説した記事で紹介しています。

消えた原因の切り分け

状況疑うこと
揺れや衝撃のあと、すぐに消えた対震自動消火装置が作動した(安全装置の正常な働き)
窓を開けた直後や、風が当たる場所で消えた風の影響。置き場所を見直す
給油の直後に消えたタンクのセット不良、または芯に灯油がなじんでいない
何の前触れもなく、繰り返し消える不良灯油、芯のタール、安全装置の不具合

最後の「何の前触れもなく、繰り返し消える」場合は、灯油の入れ替えと芯の手入れをしても改善しないなら、安全装置の不具合の可能性があるため、使用を中止して販売店に相談してください。

消火できない・火が消えないとき

芯が下がらず、つまみを回しても火が消えない場合の対処は、取扱説明書に次のように記載されています。

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手順内容
1通常消火:つまみを消火方向へ、ゆっくり止まるまで回す
2緊急消火:緊急消火レバー(スピード消火ボタン)を押す
3下がらなければ、つまみを強く消火方向へ回しきる(コロナはボタンを押しながら)
4それでも消えなければ、メーカーの指示に従って火が消えるまで燃やしきる(トヨトミ RS-S23Cでは、油タンクを取り出し約1時間と記載。コロナは給油タンクを取り出す)
5消えた後は使用を中止し、販売店・相談窓口に相談する

ストーブを押して消したり、水をかけたりしないでください。窓を開けて換気しながら、火が消えるまで目を離さないでください。
原因は、変質灯油などによる芯上部へのタール付着や、安全装置・芯の上下機構の故障です。
詳しくは、石油ストーブの芯が動かないときの原因を解説した記事で紹介しています。

通常消火のコツ

ポイント内容
つまみをゆっくり回す速く回すと、においが出やすくなる(トヨトミ)
消火後の確認必ず炎が消えたことを確認する
再点火トヨトミは約5分、コロナは6〜7分待つ
緊急消火においやすすが出ることがある。通常は使わない

FF式・石油ファンヒーターの場合

FF式や石油ファンヒーターは、電子制御のため、使用者が炎の高さを調整する前提でない機種が多くあります。

症状確認すること
火がつかないエラー表示、フィルターや吸気口のほこり、灯油の量・質
運転中に消えるエラー表示、給排気筒、カートリッジタンクのセット、地震・衝撃(安全装置の作動)
停止しない取扱説明書の操作を確認する。改善しなければ電源プラグを抜いて、販売店に相談する

エラー表示は、メーカー・機種ごとにコードや意味が違います。
代表的な傾向は、次のとおりです。

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状況考え方
運転中に火が消える燃焼の異常、灯油切れ、給排気筒のつまりなどを検知して停止した可能性がある
地震・衝撃で消えた安全装置(対震自動消火装置)が働いた。周囲の安全を確認してから、取扱説明書の手順で再開する
過熱で停止フィルターや吸気口のほこりの詰まりが原因のことがある。冷めてから清掃する
灯油切れの表示給油の表示に従って給油する

FF式・石油ファンヒーターを、自己判断で分解して調整しないでください。

予防のポイント

ポイント内容
灯油の質変質灯油、水・ごみの混じった灯油を使わない。前シーズンの灯油を持ち越さない
芯の点検月1回、芯の上下がスムーズか、タールが付着していないか確認する
給油後の待ち時間20分以上待ってから点火する
日常の掃除燃焼筒、置台、燃焼用空気取入部のほこりを取る
置き場所風のあたらない、振動のない、水平な場所に置く

日常の掃除は、石油ストーブの掃除方法を解説した記事で紹介しています。

使用を中止して相談すべき状態

状態理由
手入れ・灯油の入れ替えをしても、火が弱いまま部品の劣化や故障の可能性
灯油があるのに、繰り返し消える安全装置の不具合の可能性
緊急消火しても消えない安全上、使用を中止する
炎が不安定ですすが出る、焦げるにおいがする不完全燃焼のおそれ
油漏れがある火災のおそれ

黒い煙やすすについては、石油ストーブの黒い煙・すすの原因を解説した記事をご覧ください。

どのタイプでも、開放式は使用中に1時間に1〜2回を目安に窓を開けて換気してください。就寝中や、長時間その場を離れるときは必ず消火し、給油は消火して冷めてから行ってください。ガソリンは絶対に入れないでください。

よくある質問

Q1. 石油ストーブの火が弱くなったのはなぜですか?

芯のタール付着や水分、芯の劣化、不良灯油、燃焼筒の変形や酸化、芯の下げ過ぎなどが考えられます。
灯油の入れ替えや、芯の手入れ・交換で改善する場合があります。

Q2. 弱い火で使い続けても大丈夫ですか?

燃焼筒が十分に赤熱しない状態では、においや一酸化炭素が増えます。
取扱説明書の炎の目安に合わせて調節し、赤熱しない状態で使い続けないでください。

Q3. 灯油があるのに、勝手に消えてしまいます。

水・変質灯油・不純灯油の混入、給油タンクの不完全なセット、風や振動、芯のタール付着、対震自動消火装置の不具合などが考えられます。
灯油を入れ替え、設置場所を確認してください。

Q4. 火が消えないときは、どうすればいいですか?

緊急消火レバー(スピード消火ボタン)を押し、下がらなければつまみを回しきります。
それでも消えなければ、メーカーの手順に従って燃やしきり、換気をしながら見守ってください。

Q5. FF式で火が弱いときは?

エラー表示、フィルターや吸気口のほこり、灯油を確認してください。
改善しない場合は、自己判断で分解せず、販売店・メーカーに相談してください。

まとめ

火が弱い・消えないときは、症状を見分けて、原因を一つずつ確認しましょう。
最後に、この記事のポイントを整理します。

ポイント内容
火が弱い芯のタール・水分・劣化、不良灯油、燃焼筒、芯の高さ
途中で消える地震・振動、タンクのセット、灯油の質、風
消火できない緊急消火→回しきる→燃やしきる。使用中止して相談
弱火での使用赤熱しない状態では使い続けない
FF式・ファンヒーターエラー表示・フィルター・灯油を確認。分解しない

まずは、炎の目安を取扱説明書で確認し、灯油の状態と芯の状態を見直してみてください。

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この記事を書いた人

「暮らしの設備ガイド」は、給湯器・ストーブ・換気設備など、
家庭の安心と快適を支える“住まいの設備”に関する専門メディアです。

現在もガス業界で設備施工・保守に携わるYuta(ガス関連資格保有者)が監修し、一般家庭向けのガス機器・暖房設備・給湯器交換の実務経験をもとに、現場の知識に基づいた、正確で実用的な情報を発信しています。

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