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リフォームの住宅ローン控除、新築時の控除と一緒に使える?

新築時とリフォーム時の住宅ローン控除を一緒に使えるのかを住宅と夫婦のイラストで解説する画像
Yuta
記事監修者
現:ガス会社に勤める兼業WEBライター。所持資格はガス開栓作業に必要な高圧ガス販売主任者二種、ガス工事に必要な液化石油ガス設備士、灯油の取り扱いに必要な危険物乙四種、その他ガス関連資格多数と電気工事士などの資格も多数所持。

「新築時の住宅ローン控除をまだ受けている途中だけど、今リフォームローンを組んだらどうなるんだろう」——すでに住宅ローン控除を利用中の方から、こうした疑問をよく耳にします。

この記事では、新築・購入時の住宅ローン控除と、後から組むリフォームローンの控除がどう関係するのか、実務上の考え方を整理して解説します。個別の工事要件については、リフォームローン控除の条件もあわせて参考にしてください。

目次

住宅ローン控除は「取得等」を通じた1つの制度

まず押さえておきたいのは、住宅ローン控除(住宅借入金等特別控除)は、新築・取得・増改築等をまとめて1つの制度として扱っている点です。

📎 出典:マイホームを増改築等したとき|国税庁

制度上は、「その年に居住の用に供した際の借入金等の年末残高の合計額」を基準に控除額を計算する仕組みになっています。
つまり、新築時の住宅ローンとリフォームローンは、別々の制度というより、「住宅ローン控除」という1つの枠組みの中で扱われるとイメージしておくと理解しやすくなります。

既に住宅ローン控除を受けている場合、追加のリフォームローンはどうなるか

すでに新築・購入時の住宅ローン控除を受けている方が、その後追加でリフォームローンを組んだ場合、実務上は次のように整理されます。

  • 同じ年に、新築時のローンとリフォームローンの両方の残高がある場合:両方の年末残高を合計して控除額を計算するのが基本的な考え方
  • リフォームローン単体で控除の対象になるかどうかは、別途その工事内容・借入条件が増改築等の要件を満たしているかで判断される:返済期間10年以上、床面積要件等、リフォームローン単体でも要件を満たす必要がある
  • 控除を受けられる期間(最大13年等)は、最初に居住の用に供した年を起点に数えるのが原則:リフォームのタイミングで控除期間がリセットされ、新たに始まるわけではない

「リフォームローンを組めば、住宅ローン控除の期間がまるごと延長される」というのは誤解です。
控除を受けられる年数の枠組みは、最初の居住開始年を基準に決まっており、その枠の中で、新築時のローン残高とリフォームローンの残高を合算して計算する、という理解が実務上は近いといえます。
具体的な合算方法や計算の可否は、借入時期・住宅の要件によって細かく異なるため、正確な計算は税務署または税理士に確認することを強くおすすめします。

具体例で見る合算のイメージ

具体的なイメージをつかむため、簡単な例で考えてみましょう。
Aさんは5年前に住宅を新築し、住宅ローン控除を受けています(控除期間13年のうち、現在8年目)。
今年、水回り全体のリフォームのため、返済期間12年のリフォームローンを新たに300万円借り入れたとします。

  • 新築時の住宅ローン:年末残高2,000万円
  • 今年組んだリフォームローン:年末残高300万円(増改築等の要件を満たしている場合)

この場合、両方の借入が要件を満たしていれば、年末残高の合計2,300万円を基準に、その年の控除額が計算されるというイメージになります。
ただし、控除を受けられる残りの期間は、新築時から数えて13年のうち残り5年間(8年目からの残り)であり、リフォームローンを組んだからといって、そこから新たに13年間の控除が始まるわけではありません。
このように、「合算はされるが、期間が延長されるわけではない」という点が、誤解されやすいポイントです。

リフォーム促進税制(投資型減税)との併用は原則不可

住宅ローン控除(増改築等)と、ローンを利用しない「リフォーム促進税制」(投資型減税)は、原則として同時に適用することはできません。

📎 出典:住宅をリフォームした場合に使える減税制度について|国土交通省

ただし例外があり、耐震改修工事に限っては、住宅ローン控除とリフォーム促進税制(住宅耐震改修特別控除)を併用できるとされています。
それ以外の工事区分(バリアフリー・省エネ・多世帯同居・耐久性向上・子育て対応)については、いずれか一方を選択して適用する仕組みです。
投資型減税の6区分の詳しい内容については、リフォーム減税はローンを組まなくても使える?投資型減税の仕組みで解説していますので、あわせて参考にしてください。

中古住宅を購入してリフォームする場合

中古住宅を購入し、同時にリフォームを行う場合は、住宅の取得にかかる住宅ローン控除と、増改築等にかかる住宅ローン控除を、あわせて検討することになります。
金融機関によっては、住宅購入資金とリフォーム資金を一体で借り入れる「リフォーム一体型」の住宅ローンが用意されており、この場合は取得・増改築等をまとめて1つの借入として扱いやすくなります。
一体型ローンを利用しない場合でも、取得時の借入と増改築等の借入、それぞれが要件を満たせば、年末残高を合算して控除額を計算できる場合があります。
リフォーム一体型の住宅ローンについては、リフォームローンとは?基本を解説でも触れていますので、あわせてご覧ください。

親名義の家をリフォームする場合の注意点

見落とされがちな注意点として、親や祖父母名義の住宅を、子どもがリフォームローンを組んでリフォームする場合、原則として住宅ローン控除は使えません。
住宅ローン控除は「自己が所有する住宅」の増改築等を対象としているため、名義人本人が借入をして工事を行うことが前提になっています。
親名義のままリフォーム費用を子どもが負担すると、その負担額が親への贈与とみなされ、贈与税が課される可能性もあります。
親名義の住宅をリフォームする予定がある場合は、名義変更や資金の出し方について、着工前に税理士等に相談しておくことをおすすめします。

判断に迷ったときの相談先

住宅ローン控除の合算・併用の判断は、借入の時期・工事内容・住宅の要件によって細かく変わるため、次のような窓口に相談することをおすすめします。

  • 税務署の電話相談センター:一般的な制度の説明や、確定申告の手続きについて相談できる
  • 税理士:個別の借入状況・所得状況を踏まえた具体的な試算を依頼できる
  • リフォーム会社・金融機関の担当者:増改築等工事証明書の発行や、借入条件の要件確認について相談できる

「なんとなく併用できるだろう」と思い込んで契約を進めるのではなく、契約前に一度専門家に確認しておくことで、後から控除が受けられなかったという事態を防げます。

よくある質問

Q. 新築時の住宅ローン控除を受けている途中で、リフォームローンを組んだらどうなりますか?
A. リフォームローンが増改築等の要件を満たしていれば、新築時のローン残高と合算して控除額を計算するのが基本的な考え方です。ただし控除期間は最初の居住開始年を起点とする枠の中で扱われ、リフォームによって新たに13年間の控除が始まるわけではありません。正確な計算は税務署に確認しましょう。

Q. リフォーム促進税制と住宅ローン控除は同時に使えますか?
A. 原則として同時適用はできません。例外として、耐震改修工事に限り、住宅ローン控除とリフォーム促進税制(住宅耐震改修特別控除)の併用が認められています。それ以外の工事区分は、いずれか一方の選択適用となります。

Q. 中古住宅を買ってすぐリフォームする場合、控除はどうなりますか?
A. 住宅の取得にかかる住宅ローン控除と、増改築等にかかる住宅ローン控除をあわせて検討することになります。リフォーム一体型の住宅ローンを利用すると、取得と増改築等をまとめて扱いやすくなります。

Q. 親名義の家をリフォームする場合、住宅ローン控除は使えますか?
A. 原則として使えません。住宅ローン控除は自己が所有する住宅の増改築等が対象のため、名義人本人が借入をして工事を行う必要があります。子どもが費用を負担する場合は贈与税の課税リスクもあるため、事前に専門家へ相談することをおすすめします。

Q. 併用の可否について、どこに相談すればいいですか?
A. 税務署の電話相談センターや税理士に相談するのが確実です。リフォーム会社や金融機関の担当者にも、必要書類の準備について相談できます。

Q. リフォームローンを組めば、住宅ローン控除の期間は延長されますか?
A. 延長されません。控除を受けられる期間の枠組みは、最初に居住の用に供した年を起点として決まっており、その枠の中で新築時のローン残高とリフォームローンの残高を合算して計算します。リフォームのタイミングで新たに控除期間がスタートするわけではない点に注意しましょう。

まとめ

リフォームの住宅ローン控除は、新築・取得時の住宅ローン控除と同じ枠組みの中で扱われ、要件を満たせば年末残高を合算して計算されますが、控除期間そのものが延長されるわけではありません。
リフォーム促進税制(投資型減税)とは原則併用できず、耐震改修に限り例外的に併用が認められています。
親名義の住宅をリフォームする場合や、中古住宅購入とあわせてリフォームする場合など、状況によって扱いが細かく変わるため、契約前に税務署や税理士に確認しておくことをおすすめします。

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この記事を書いた人

「暮らしの設備ガイド」は、給湯器・ストーブ・換気設備など、
家庭の安心と快適を支える“住まいの設備”に関する専門メディアです。

現在もガス業界で設備施工・保守に携わるYuta(ガス関連資格保有者)が監修し、一般家庭向けのガス機器・暖房設備・給湯器交換の実務経験をもとに、現場の知識に基づいた、正確で実用的な情報を発信しています。

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