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オイルサーバーの配管とは?|入口・出口・戻り配管の決まりと注意点

オイルサーバーの貯油槽と入口・戻り・出口配管を示す図を配置したサムネイル
Yuta
記事監修者
現:ガス会社に勤める兼業WEBライター。所持資格はガス開栓作業に必要な高圧ガス販売主任者二種、ガス工事に必要な液化石油ガス設備士、灯油の取り扱いに必要な危険物乙四種、その他ガス関連資格多数と電気工事士などの資格も多数所持。

オイルサーバーの調子が悪いとき、原因が本体ではなく、配管にあることは少なくありません。
とくに、空気の吸い込みや、灯油が流れない、といった症状は、配管の形や継手に原因があることが多いものです。
オイルサーバーの配管は、入口側、出口側、戻り配管の3系統に分けて考えると、整理しやすくなります。
オイルサーバー全般の仕組みはオイルサーバーとは?仕組み・動かない時の確認・呼び油の必要性で解説しています。この記事では、配管の決まりと注意点に絞って解説します。

  • 入口側・出口側・戻り配管の役割と違い
  • 配管の太さ、長さ、高さの目安
  • 配管の形で起きやすいトラブルと、分岐の注意点
目次

結論|入口は継ぎ目を減らし、出口は凸状にせず、戻りは必ず設ける

入口側は継ぎ目をできるだけ減らして空気漏れを防ぎ、出口側は途中で凸状にしないこと、戻り配管は落差1.5m以上を確保することが、配管の基本です。

スクロールできます
配管役割基本の注意点
入口側(IN)灯油タンクから本体へ灯油を吸い上げる継ぎ目を減らす。逆止弁を追加しない
出口側(OUT)本体から暖房機へ灯油を送る途中で凸状にしない(空気だまりを作らない)
戻り配管余った灯油をタンクに戻す落差1.5m以上。戻り口が満タンの灯油につからない

オイルサーバーの配管の全体像

オイルサーバーは、灯油タンクと暖房機のあいだに設置されます。

区間内容
灯油タンク → 本体(入口側)ポンプで吸い上げる側
本体 → 暖房機(出口側)落差で灯油を送る側
本体 → 灯油タンク(戻り配管)余った灯油を戻す側

📎 出典:サンポット|取扱説明書 オイルサーバー OS-302/OS-302U/OS-302UP

サンポットのOS-302・OS-303では、入口側と出口側の配管に外径φ8mmの銅管、戻り管に外径φ10mmまたはφ9.52mmの銅管が使われると示されています。
メーカーや機種で配管径は異なるため、設置前に、機種の取扱説明書で確認する必要があります。

入口側の配管の注意点

入口側は、ポンプが灯油を吸い上げる側のため、空気の吸い込みが最も大きな問題になります。

注意点内容
継ぎ目できるだけ作らない。空気漏れは吸い上げ不良の原因になる
横引き配管油タンクの底面より低い位置で行う
逆止弁他の逆止弁などを追加で取り付けない
配管全長油タンクから本体まで50m以下
揚程油タンクの流出口から本体下面まで最高10m
気密試験加圧方式で行う場合は、入口側に接続する前に行う

配管の気密試験を加圧方式で行うときは、本体に接続する前に行ってください。本体に圧力をかけると、故障の原因になります。

入口側の継手がゆるむと、空気を吸い込んで、灯油が上がらなくなります。
症状と対処は、オイルサーバーのエア抜き方法|空気が入る場所と抜ける目安、オイルサーバーが灯油を吸い上げない時のチェック順と見分け方で解説しています。

出口側の配管の注意点

出口側は、本体から暖房機へ、落差で灯油を送る側です。

注意点内容
形途中で凸状(山のような形)にしない
理由空気だまりができて、灯油が流れなくなる(エアーロック)
暖房機との落差2m以下
長い配管20m以上で、給油先が多い場合は、本体を中間に設置する
片側の長さ15m以内

出口側の配管が盛り上がっていると、そこに空気がたまり、灯油が通れなくなります。
配管の形が原因の場合は、配管のやり直しが必要なことがあり、設置業者に依頼します。

戻り配管の注意点

戻り配管は、取扱説明書では「推奨」とされていますが、万一の灯油のあふれに備える、大切な配管です。

注意点内容
落差1.5m以上
落差が足りないとき15A(1/2B)以上の太い配管を使う
戻り口の位置油タンクが満タンでも、戻り口が灯油につからないようにする
一般のタンク戻り配管の受け口がない場合があり、専用の部品が必要なことがある

2階への給油の解説記事でも、オイルサーバーに、あふれを防ぐ装置があるものの、故障して灯油があふれるとにおいが住宅に残るおそれがあるため、戻り配管は必須と説明されています。
戻り配管の考え方は、2階でオイルサーバーを使う条件|灯油の自動給油と配管の注意点でも解説しています。

配管の長さと高さの目安

項目目安(サンポットの取扱説明書)
揚程(油タンクの流出口から本体下面)最高10m。できるだけ低く
配管全長(油タンクから本体)50m以下
暖房機との落差2m以下
出口側が長い場合本体を中間に設置し、片側15m以内
戻り管の落差1.5m以上
直列運転2台以上を直列にして、10m以上の揚程を得ることはできない
燃焼機器の消費量合計が、吸い上げ能力の3分の1を超えない

これらの数値は、サンポットの機種を例にした目安で、他のメーカーや機種では異なる場合があります。
設置の際には、使用する機種の取扱説明書で、数値を確認してください。

1つの灯油タンクから複数へ分岐する場合

条件注意点
1階の暖房機へ自然落差で送る分岐油タンクの流出口の直下付近で行う
暖房機の近くでの分岐1階側への給油不足になり、燃焼トラブルの原因になる
1つのタンクから複数のオイルサーバー油タンク底面より下で太い横引き配管を行い、各本体に分岐させる
立ち上がり配管の途中での分岐避ける

分岐の位置を誤ると、一部の暖房機だけ灯油が不足する、といったトラブルが起きます。
分岐は、設置前の計画が大切なため、専門業者に任せましょう。

配管まわりで起きやすいトラブル

症状配管側の原因
灯油が上がらない入口側の継ぎ目・継手からの空気漏れ
本体は動くが、暖房機に灯油が来ない出口側のエアーロック、つまり
灯油がにじんでいる継手のゆるみ、配管の傷
1階の暖房機だけ燃焼が不安定分岐の位置が暖房機に近い
音がボコボコと長く続く入口側からの空気の吸い込み

配管のトラブルは、目で見て分かる灯油のにじみや、継手のゆるみがヒントになります。見つけたら、自分で締め直さず、業者に連絡してください。

配管の点検とメンテナンス

点検項目内容
継手・接続部灯油のにじみ、ゆるみがないか
配管全体傷、つぶれ、曲がりがないか
送油ホースひび割れがないか。3年に1度の交換
水抜き栓部・フィルターカバー部油漏れがないか
戻り配管戻り口の位置、落差が保たれているか
寒冷地の保温保温材の傷みや外れがないか

取扱説明書では、油漏れを定期的に確認することが示されています。
送油ホースは、屋外で使用せず、ひび割れを確認して、3年に1度は交換するよう示されています。

自分でできる範囲と、業者に任せる範囲

自分でできること業者に依頼すること
配管の継手のにじみの目視確認継手の締め直し、配管の修理
送油ホースのひび割れの確認送油ホースの交換
灯油タンクの元栓の確認配管の形の見直し、分岐の変更
運転音・油漏れの記録戻り配管の新設、気密試験

灯油の配管の工事は、油漏れや火災のおそれがあります。据付け・点検・修理・移設は、販売店や専門業者に依頼してください。

配管の確認に使えるチェックリスト

設置後や、不調のときに、配管の状態を確認するためのチェックリストです。

確認項目見るポイント異常があれば
入口側の継ぎ目継ぎ目が多くないか、ゆるみがないか業者に相談する
入口側の部品余計な逆止弁が付いていないか業者に相談する
出口側の形途中で凸状になっていないか配管の見直しを相談する
戻り配管落差と戻り口の位置が保たれているか業者に相談する
灯油のにじみ継手や本体まわりにないか運転を止めて連絡する
送油ホースひび割れがないか。設置から3年が経っていないか交換を相談する
凍結対策保温材の傷みや外れがないか補修を相談する

配管の確認は、暖房シーズンの前の試運転のときに、一緒に行うのがおすすめです。

よくある質問

Q1. オイルサーバーの配管は、何でできていますか?

サンポットのOS-302・OS-303では、入口側・出口側に外径φ8mmの銅管、戻り管に外径φ10mmまたはφ9.52mmの銅管が使われると示されています。配管の材料や太さは、メーカーや機種によって異なるため、取扱説明書で確認してください。

Q2. 戻り配管は、必ず付けなければいけませんか?

サンポットの取扱説明書では推奨とされていますが、万一の灯油のあふれに備えるため、安全のために設置することが強く勧められます。戻り配管は、落差1.5m以上を確保し、戻り口が満タンの灯油につからないようにします。

Q3. 出口側の配管が盛り上がっていると、どうなりますか?

盛り上がった部分に空気がたまり、灯油が流れなくなります。これをエアーロックといいます。本体は動いていても、暖房機に灯油が届かない、という症状が出ます。配管の形の見直しが必要で、設置業者への相談が必要です。

Q4. 入口側に、逆止弁を付けても良いですか?

取扱説明書では、入口側の配管には、逆止弁などを取り付けないことが示されています。入口側に余計な部品を付けると、吸い上げに影響するためです。既存の配管に逆止弁が付いている場合は、設置業者に確認してもらってください。

Q5. 配管から灯油がにじんでいます。どうすればよいですか?

継手のゆるみや、配管の傷が考えられます。運転を止めて、火気を避け、灯油販売店や設置業者に連絡してください。自分で継手を締め直すのは、避けてください。灯油のにおいが強い場合は、換気をして、安全を確保しましょう。

まとめ

オイルサーバーの配管は、入口側・出口側・戻り配管の3系統で考えると整理できます。
最後に、この記事のポイントを整理します。

配管ポイント
入口側継ぎ目を減らす。逆止弁を追加しない。底面より低く横引きする
出口側途中で凸状にしない。落差は2m以下
戻り配管落差1.5m以上。戻り口が満タンの灯油につからない
長さ・高さ揚程10m、配管全長50m以下(サンポットの例)
分岐油タンクの流出口付近で行う

配管は、見えにくい部分ですが、トラブルの原因になりやすい箇所です。
まずは、本体まわりの継手に、灯油のにじみがないかを、目で見て確認するところから始めてみてください。

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この記事を書いた人

「暮らしの設備ガイド」は、給湯器・ストーブ・換気設備など、
家庭の安心と快適を支える“住まいの設備”に関する専門メディアです。

現在もガス業界で設備施工・保守に携わるYuta(ガス関連資格保有者)が監修し、一般家庭向けのガス機器・暖房設備・給湯器交換の実務経験をもとに、現場の知識に基づいた、正確で実用的な情報を発信しています。

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