オイルサーバーの型番「OS-303」は、サンポット(現在は長府製作所のブランド)の製品で、OS-302と並んで、よく使われている機種です。
見た目や基本の仕組みは似ていますが、安全機能の表示や、異常時の復帰の方法に違いがあります。
型番を間違えると、手順を誤ってしまうこともあるため、手元の機種がOS-303かどうかを、まず確かめることが大切です。
オイルサーバー全般の仕組みはオイルサーバーとは?仕組み・動かない時の確認・呼び油の必要性で解説しています。この記事では、OS-303の仕様と、OS-302との違い、使いはじめの手順を整理します。
- OS-303、OS-303U、OS-303UPの違い
- OS-302との違い(消費電力、安全機構、復帰の方法)
- 呼び油の手順と、ランプ・故障時の確認点
結論|OS-303は「連続運転防止」と「リセットボタン」が特徴
OS-303は、あふれ防止と空運転防止に加えて、連続運転防止を備え、異常で止まったときはリセットボタンで復帰します。
| 型名 | 設置場所 | 吸い上げ能力(揚程6m・配管全長30m) |
|---|---|---|
| OS-303 | 屋内専用 | 22.8L/h以上 |
| OS-303U | 屋内外兼用 | 22.8L/h以上 |
| OS-303UP | 屋内外兼用 | 30L/h以上 |
OS-303系の仕様
サンポットの取扱説明書に示された、主な仕様を整理します。
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 種類 | 落差形 |
| 供給燃料 | 灯油(JIS1号灯油) |
| 最高揚程 | 10m |
| 電源 | 100V 50/60Hz |
| 消費電力 | 14/13W |
| モーター | コンデンサ起動型誘導電動機(間欠運転) |
| 油面制御 | フロート方式(ON-OFFの量は1L) |
| 貯油槽の容積 | 3.4L(使用時最大2.5L) |
| 安全機構 | 二重フロートのあふれ防止、空運転防止、連続運転防止 |
| 配管 | 入口・出口はφ8mmの銅管、戻り管はφ10mmまたはφ9.52mmの銅管 |
| 外形寸法 | 高さ304×幅252×奥行124mm |
| 質量 | 約4.3kg(UPは約4.4kg) |
| 使用温度範囲 | -20〜+40℃ |
OS-302との違い
OS-302とOS-303は、寸法や貯油槽の容量、揚程などの基本の仕様が共通しています。
違いが出るのは、消費電力、安全機構、ランプの表示、復帰の方法です。
| 項目 | OS-302系 | OS-303系 |
|---|---|---|
| 消費電力 | 18/20W | 14/13W |
| 安全機構 | 二重あふれ防止、空運転防止、過熱防止(温度ヒューズ) | 二重あふれ防止、空運転防止、連続運転防止 |
| 油切れのランプ | 黄の「0」 | 黄の「油切れ」 |
| 運転のランプ | 緑の「運転1・2・3」 | 緑の「運転」 |
| 異常時の復帰 | 電源プラグの抜き差し | リセットボタン |
| 質量 | 約4.4kg | 約4.3kg(UPは約4.4kg) |
OS-302とOS-303では、復帰の方法が異なります。OS-303にはリセットボタンがあり、赤のランプが点灯しても、まずはリセットボタンで復帰を試みます。
OS-302の詳しい仕様は、オイルサーバーOS-302の仕様と使い方|呼び油・故障時の確認点で解説しています。
設置の条件
設置の条件は、OS-302と共通しています。
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 火気との距離 | 火気を使う機器から2m以上離す |
| 取付けの壁 | 堅固で垂直な壁や柱 |
| 周囲のスペース | 各側面に120mm以上 |
| 設置できない場所 | 押入れ、天井裏、クローゼット |
| 揚程 | 油タンクの流出口から本体下面まで最高10m |
| 暖房機との落差 | 2m以下 |
| 配管全長 | 油タンクから本体まで50m以下 |
| 屋外設置 | OS-303UまたはOS-303UPで、雨雪が直接かからない軒下やケース内 |
屋外設置の考え方は、屋外用オイルサーバー|屋内用との違いと設置・凍結対策で解説しています。
使いはじめの手順(呼び油)
OS-303の使いはじめや、長く使わなかったあと、油切れのあとには、呼び油が必要です。
| 手順 | 内容 |
|---|---|
| 1 | 電源プラグがコンセントから抜かれていることを確認する |
| 2 | カバー止めネジを緩め、本体カバーを持ち上げて外す |
| 3 | 制御ユニットの注意書きに従い、フロートのひもを静かに引き抜く |
| 4 | 流出弁フックを「閉」にする |
| 5 | 電源プラグを差し込む。黄色の「油切れ」ランプが点灯し、モーターが回り始める |
| 6 | 本体左側のキャップを外し、ロートを付けて、呼び灯油を約1.5Lずつ入れる |
| 7 | 「油切れ」ランプが消えたら注入をやめ、キャップを確実に閉める |
| 8 | 配管内の空気が抜けるあいだ、ボコボコと音がする(空気が抜けると静かになる) |
| 9 | 約10〜15分で汲み上げが終わり、モーターが止まって緑の「運転」ランプだけが点灯する |
| 10 | 流出弁フックを「開」にし、油漏れがないか確認して、カバーを付ける |
手順3のひもは、急に引くとフロートを傷めます。必ず静かに引き抜いてください。
呼び油の考え方や、注意点は、オイルサーバーの呼び油|入れる量・タイミング・手順を解説で解説しています。
ランプの表示と、異常時の対応
OS-303の取扱説明書に示された、ランプの表示と対応を整理します。
| 表示 | 原因 | 対処 |
|---|---|---|
| 赤の「アラーム」が点滅して停止(呼び油の入れすぎ) | 油面が異常に上がった | 水抜き栓の下に容器を当てて約1Lの灯油を抜き、リセットボタンを押す |
| 赤の「アラーム」が点滅して停止(傾き) | 本体を傾けた | 傾きを直し、リセットボタンを押す |
| 赤の「アラーム」が点滅して停止(地震) | 大きな揺れを受けた | リセットボタンを押して再運転する |
| 上記以外で赤の「アラーム」 | 電気部品の故障など | 販売店に修理を依頼する |
| すべてのランプが点滅して停止 | モーターが30分以上連続運転したことによる保護停止 | リセットボタンを押して再運転する |
| 黄の「油切れ」が点滅して停止 | 油切れが約20分続いた | 灯油を補給し、約1.5Lの呼び灯油を入れて再運転する |
OS-303では、赤のアラームも、全ランプの点滅も、まずはリセットボタンで復帰を試みます。ただし、同じ表示が繰り返されるときは、原因を確認してください。
連続運転防止で止まることが繰り返される場合は、灯油が上がっていない、配管から空気を吸っている、といった別の原因が隠れていることがあります。
その場合は、オイルサーバーが灯油を吸い上げない時のチェック順と見分け方も参考にしてください。
故障かなと思ったときの確認点
| 症状 | 考えられる原因 | 確認・処置 |
|---|---|---|
| モーターが回らない | 通電されていない、油タンクが空、コックが閉、コックやフィルターの詰まり、停電、ヒューズの溶断、制御ユニットの故障 | 電源とコンセントを確認し、給油し、コックを開き、詰まりを除く。解消しなければ販売店へ |
| モーターは回るが汲み上げない | 呼び灯油の不足、吸い上げ高さの超過、入口配管の空気漏れ、逆止弁・フィルターの不具合 | 呼び灯油を補充し、高さを見直し、漏れを修理する |
| 汲み上げるが燃焼機器へ灯油が来ない | 流出弁が「閉」、出口配管のエアーロックやつまり | 流出弁を「開」にし、配管を点検する |
| 運転音が大きい | 据付け場所の振動 | 設置場所や取付方法を見直す |
据付け・点検・修理・移設は、販売店や専門業者に依頼してください。分解や改造は行わないでください。
安全上の注意
| 注意点 | 内容 |
|---|---|
| 使える燃料 | 灯油のみ。ガソリンなど揮発性の高い油は火災の原因になる |
| 避ける灯油 | 汚れた灯油、水の混じった灯油、変質灯油 |
| 電源プラグ | お手入れのとき、長期間使わないときは抜く |
| 油タンク | 空にしない。年1回の点検と水抜き |
| 送油ホース | 屋外で使わず、3年に1度交換する |
| 補助タンクなどへの給油 | しない |
| 油漏れの確認 | 配管、水抜き栓部、フィルターカバー部を定期的に確認する |
使える灯油については、オイルサーバーに使える灯油|ガソリン厳禁・変質灯油・水の混入で解説しています。
よくある質問
Q1. OS-303とOS-302は、何が違いますか?
基本の仕様は共通していますが、消費電力(OS-302は18/20W、OS-303は14/13W)、安全機構(OS-303は連続運転防止を備える)、ランプの表示、異常時の復帰の方法が異なります。OS-302は電源プラグの抜き差しで復帰し、OS-303はリセットボタンで復帰します。手元の型名を確認して、対応する取扱説明書を参照してください。
Q2. OS-303の全部のランプが点滅して止まりました。
モーターが30分以上連続して運転したことによる、保護停止の表示です。リセットボタンを1回押すと、再運転します。ただし、繰り返し起きる場合は、灯油が汲み上がっていない可能性があります。灯油タンクの残量、元栓、呼び油、配管の空気漏れを確認してください。
Q3. OS-303の黄色いランプが点滅して止まっています。
油切れの状態が約20分続いたことを示しています。灯油タンクに灯油を補給し、約1.5Lの呼び灯油を「油切れ」ランプが消えるまで入れてから、再運転してください。灯油タンクに灯油があっても、呼び油が必要な場合があります。
Q4. OS-303のリセットボタンは、どんなときに押しますか?
赤のアラーム(呼び油の入れすぎ、傾き、地震の揺れ)、全ランプの点滅(連続運転防止)で止まったときに、原因を確認したうえで押します。入れすぎのときは、約1Lの灯油を抜いてから押します。傾きがあるときは、傾きを直してから押します。
Q5. OS-303Uは、屋外に設置できますか?
できます。OS-303Uと、OS-303UPは、屋内外兼用です。ただし、雨や雪が直接かからない軒下や、ケースの中に設置する必要があります。OS-303は屋内専用のため、屋外に設置してはいけません。
まとめ
OS-303系は、サンポットのオイルサーバーで、連続運転防止とリセットボタンが特徴です。
最後に、この記事のポイントを整理します。
| ポイント | 内容 |
|---|---|
| 型名の見分け方 | OS-303は屋内専用、Uは屋内外兼用、UPは兼用で高能力 |
| 消費電力 | 14/13W(OS-302は18/20W) |
| 安全機構 | 二重あふれ防止、空運転防止、連続運転防止 |
| 異常時の復帰 | リセットボタン(OS-302は電源の抜き差し) |
| 呼び油 | 約1.5Lずつ入れ、「油切れ」ランプが消えたらやめる |
OS-303をお使いの場合は、ランプの表示と、リセットボタンの位置を、一度確認しておくと安心です。
まずは、本体の型名を確認し、取扱説明書をすぐに見られる場所に保管しておきましょう。

