コロナの石油ストーブの火が弱くなったり、点火しにくくなったりして、「芯の交換が必要かな」と考えていませんか。
コロナのストーブの芯は、シリーズや型番によって、適合するものが違います。大切なのは、型番に合った純正の芯を選ぶことと、取扱説明書にある手入れ(から焼き)と交換の目安を確認することです。
芯は、見た目では劣化の度合いが分かりにくい部品なので、「何となく調子が悪い」というときに、先に確認する順番を知っておくと、無駄な買い物を避けられます。
この記事では、コロナの取扱説明書の記載をもとに、芯の選び方、手入れ、交換の目安、タイプ別の考え方を解説します。
コロナのストーブの芯は、タイプで扱いが変わる
| タイプ | 芯の扱い |
|---|---|
| 対流型(SL、SZなど) | 芯式の機種が中心。替え芯が流通している |
| 反射型・輻射熱式(SX、BX、RXなど) | 芯式の機種が中心。替え芯が流通している |
| FF式(アグレシオ、フィルネオなど) | 機種によって異なる。取扱説明書で確認し、基本は販売店・メーカーに相談 |
| 石油ファンヒーター | 同上 |
※機種によって異なります。
必ず、お持ちの機種の取扱説明書で確認してください。
コロナのシリーズ全体は、コロナの石油ストーブの特徴を解説した記事で紹介しています。
芯の基本は、石油ストーブの芯とは何かを解説した記事をご覧ください。
そもそも、芯式のストーブは、灯油を芯が吸い上げ、その上端で気化させて燃やす仕組みです。
芯は、毎回の燃焼で熱にさらされ、灯油に含まれる微量の成分も少しずつたまっていくため、消耗品として扱われます。
一方で、FF式やファンヒーターのように、灯油を電気制御の燃焼器に送って燃やすタイプは、構造が別物です。
同じ「コロナの石油暖房」でも、芯交換という考え方が当てはまるのは、主に芯式の対流型・反射型・輻射熱式だと考えてください。
取扱説明書にある、芯の仕様(例:SX-CE280Y)
コロナの「自然通気形開放式石油ストーブ」SX-CE280Yの取扱説明書では、芯について次のように記載されています。
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 芯の種類 | 普通筒しん |
| 呼び寸法 | 内径65mm、厚さ2.8mm |
| 標準の出寸法 | 10mm |
| 交換用の芯 | コロナ純正しん SX-E210Y |
| 交換の依頼先 | 販売店またはお客様ご相談窓口に依頼するのがすすめられている |
| 交換の方法 | 同梱の「石油燃焼機器用しん取扱説明書」に従う |
※上記は、この機種の取扱説明書の記載です。
他の機種では、芯の種類や寸法が異なります。
芯は、必ず純正の、お持ちの機種に合ったものを使ってください。取扱説明書には、器具に合わない芯や粗悪な芯を使うと、性能が出ないだけでなく、火災や中毒の原因になると記載されています。
また、検査に合格または認証された純正品(マーク付き)を使うよう記載されています。
寸法の意味を読み解く
「内径65mm、厚さ2.8mm、出寸法10mm」という数字は、芯がどういう形で燃えているかを表しています。
| 数字 | 意味 | 当サイト計算 |
|---|---|---|
| 内径65mm | 筒状の芯の内側の直径 | 円周は約204mm(65mm × 3.14) |
| 厚さ2.8mm | 芯の布の厚み | 外径は約70.6mm(65 + 2.8 × 2) |
| 出寸法10mm | 燃焼時に芯が筒の上に出る高さ | 燃焼面は、周囲約200mm × 高さ10mmの帯状 |
つまり、このストーブの炎は、直径7cm前後の筒の上端に、10mm前後の高さで出た芯の全周で燃えています。
出寸法が高すぎれば炎が大きくなりすぎ、低すぎれば火力が出ません。
標準の出寸法が決まっているのは、そのためです。芯の寸法は、機種の火力や安全性と直結しているため、「だいたい合う」芯ではなく、指定された品番の純正芯を使うことが大切です。
純正芯の選び方
| ステップ | 内容 |
|---|---|
| 1 | 本体のラベルで、型番を確認する |
| 2 | 取扱説明書で、指定の交換用芯の品番を確認する |
| 3 | 販売店・メーカーの部品販売で、適合を確認して購入する |
通販サイトの一覧でも、コロナの替え芯は、代表型式ごとに適合機種が示されています(例:SX-2416Y〜SX-2425Yなど、SZ-32・KT-1613など)。
商品名に「代表型式」とある場合は、そのシリーズの複数の型番に使える芯という意味です。
「似たシリーズだから使えるだろう」という判断は避け、型番が適合表に載っているかを確認してください。
価格の目安は、石油ストーブの芯交換の料金を解説した記事で紹介しています。
型番が分からない場合は、本体の底面や背面、タンク取り付け部の近くなどにあるラベルを探します。
ラベルが読めないほど古い場合や、説明書をなくした場合は、メーカーの窓口に、本体の形、色、シリーズ名を伝えて相談すると、型番の特定を手伝ってもらえることがあります。
交換の前に|から焼き(手入れ)
コロナの取扱説明書(SX-CE280Y)には、交換の前に行える手入れとして、「から焼き」の手順が記載されています。
| 手順 | 内容 |
|---|---|
| 1 | 空の給油タンクをセットする |
| 2 | しん調節つまみを点火方向へ回して、点火する |
| 3 | 灯油がなくなり、火力が落ちるまで燃焼させる |
| 4 | 火力が落ちたら、芯を上げ、消火するまで燃焼させる |
手入れの後に使うときは、芯を一番下まで下げ、灯油を入れてから20分以上待って点火します。
| 注意点 | 内容 |
|---|---|
| 場所 | 風のあたらない屋内で、換気を十分にする |
| 電池 | 作業中は乾電池を取り外す |
| 灯油 | 変質灯油や不純灯油は、芯にカーボンやタールを付着させる。使用前に、給油タンクと固定タンクの油を抜き、きれいな灯油で洗う |
から焼きは、機種によって実施の可否が異なります。必ず、お持ちの機種の取扱説明書に従ってください。燃焼中は、換気を十分にしてください。
から焼きは、芯に付いたカーボンやタールを、高温で焼き切って落とす手入れです。
ポイントは、「灯油を使いきる」ことにあります。
タンクが空になると、芯に残った灯油だけで燃え続けるため、芯の汚れも一緒に燃えて落ちます。
ただし、燃焼中は、煙や臭いが出ることがあるため、風通しのよい場所で、換気を十分にして行うことが大切です。
灯油を入れ直したあとに、20分以上待つのは、芯の上端まで灯油がしっかりしみ上がるのを待つためです。
待たずに点火すると、芯の乾いた部分が焼けて、傷んでしまいます。
交換が必要な目安
取扱説明書(SX-CE280Y)には、次の場合に交換が必要になると記載されています。
| 状態 | 内容 |
|---|---|
| カーボン・タールが取れない | 手入れ(から焼き)をしても取れない |
| 上下操作が重い | 芯が水を含み、動きが重くなった |
| 芯の上部が消耗している | 薄くなる、短くなる、凹凸になる |
こうした状態が見られたら、交換を検討してください。
臭いの原因は、芯以外にも、灯油の質や本体内部の汚れなど、いくつかあります。
「何年使ったら交換」という年数の決まりは、取扱説明書では示されていません。
使う頻度、灯油の質、保管の状態によって、芯の消耗は大きく変わるためです。
年数ではなく、上の3つの状態で判断するのが基本です。
火が弱いとき、芯以外を疑う順番
「火が弱い」「点火しにくい」というとき、芯を疑う人が多いですが、芯以外が原因のことも少なくありません。
先に、簡単に確認できる順番で見ていくと、無駄な交換を防げます。
| 順番 | 確認すること | 内容 |
|---|---|---|
| 1 | 灯油の量・質 | タンクの量は十分か。前のシーズンの古い灯油が残っていないか |
| 2 | 芯の高さ | しん調節つまみで、芯が正しく上がっているか |
| 3 | 電池 | 電池式の点火装置なら、電池が消耗していないか |
| 4 | 設置状態 | ストーブが水平に置かれているか。傾いていないか |
| 5 | 芯の汚れ・消耗 | カーボン・タールが付いていないか。芯の上部が消耗していないか |
| 6 | 換気・周囲の環境 | 強い風が当たっていないか。部屋の酸素が不足していないか |
特に、前のシーズンの灯油を使い切らずに保管していた場合は、灯油の変質が原因で、芯を傷めていることがあります。
取扱説明書にも、変質灯油や不純灯油が、芯にカーボンやタールを付着させると記載されています。
芯を交換する前に、まず新しい灯油に入れ替えて、様子を見るのも手です。
炎が赤く揺れる、黒い煙が出る、強い臭いがする場合は、不完全燃焼のおそれがあります。すぐに使用を中止し、窓を開けて換気してください。
芯の取り扱いの注意
| NG行為 | 内容 |
|---|---|
| 純正以外の芯を使う | 性能が出ないだけでなく、火災や中毒の原因になる |
| 芯を切る | 取扱説明書で禁止されている |
| 芯を長く引き出す | 取扱説明書で禁止されている |
| 切欠き部分の繊維をほつれさせる | 取扱説明書で禁止されている |
自分で交換するか、依頼するか
| 状況 | 目安 |
|---|---|
| 取扱説明書や芯の同梱説明書に手順がある | 自分で交換できる場合がある |
| 説明書がない、手順が不安 | 販売店・お客様ご相談窓口に相談する |
| 保証期間内 | 芯の交換は保証の対象外と記載されている。依頼前に確認する |
| FF式・石油ファンヒーター | 基本は販売店・メーカーに相談する |
コロナの取扱説明書(SX-CE280Y)では、芯の交換は販売店またはお客様ご相談窓口に依頼することがすすめられています。
自分で交換する場合の一般的な流れは、石油ストーブの芯交換のやり方を解説した記事で紹介しています。実際の手順は、機種と芯の同梱説明書に従ってください。
自分で交換する場合でも、作業は必ず、消火して本体が完全に冷めてから、火の気のない場所で行います。
灯油が残っていると、こぼれて引火の原因になるため、タンクの灯油は事前に抜いておきます。
FF式・石油ファンヒーターの場合
石油ファンヒーターは芯を使わない気化式です。またアグレシオ、フィルネオなどのFF式は、電子制御で燃焼する機種が多く、使用者が芯を交換する前提でない場合がほとんどです。
火が弱い、点火しないといった症状は、芯以外が原因のこともあります。
エラーコードが出ている場合は、表示の意味を確認してから相談すると、やりとりがスムーズです。
エラーコードの一覧は、コロナのエラーコードを解説した記事にまとめています。
どのタイプでも、開放式の場合は使用中に1時間に1〜2回を目安に窓を開けて換気してください。
就寝中や、長時間その場を離れるときは必ず消火し、給油は消火して冷めてから行ってください。ガソリンは絶対に入れないでください。
よくある質問
Q1. コロナのストーブの芯は、どれでも使えますか?
使えません。
芯は、機種ごとに適合するものが決まっています。
取扱説明書で、指定の純正芯の品番を確認してください。
Q2. 芯の交換は、自分でできますか?
コロナの取扱説明書(SX-CE280Y)では、販売店またはお客様ご相談窓口への依頼がすすめられています。
自分で交換する場合は、芯の同梱説明書と取扱説明書に従ってください。
Q3. から焼きとは何ですか?
空の給油タンクで点火し、芯に残った灯油を燃やしきって、カーボンなどを落とす手入れです。
取扱説明書の手順に従って、換気を十分にして行います。
Q4. 芯の交換は、保証の対象になりますか?
コロナの取扱説明書(SX-CE280Y)には、芯の交換は保証の対象外と記載されています。
保証書で確認してください。
Q5. FF式の芯は、自分で交換できますか?
機種によって異なります。使用者が交換する前提でない場合があるため、取扱説明書で確認し、基本は販売店・メーカーに相談してください。
まとめ
コロナのストーブの芯交換では、型番に合った純正芯を選ぶことと、取扱説明書の手入れ・交換の目安を確認することが大切です。
最後に、この記事のポイントを整理します。
| ポイント | 内容 |
|---|---|
| 芯の選び方 | 型番で適合する純正芯を確認する |
| 取扱説明書の例(SX-CE280Y) | 普通筒しん、内径65mm、厚さ2.8mm、標準の出寸法10mm、純正芯はSX-E210Y |
| から焼き | 空のタンクで点火し、燃やしきる。換気を十分に |
| 交換の目安 | カーボン・タールが取れない、上下が重い、上部の消耗 |
| 火が弱いとき | 灯油・芯の高さ・電池・設置状態を先に確認する |
| 依頼 | 販売店・お客様ご相談窓口がすすめられている。保証対象外 |
| FF式・ファンヒーター | 基本は販売店・メーカーに相談 |
まずは、本体のラベルで型番を確認し、取扱説明書の芯の記載を探してみてください。

