長府(CHOFU)のガス暖房ボイラに393と表示されて運転が止まった。
「バーナセンサ」という名前から、燃焼そのものに問題が起きたと考えたかもしれません。
ただしこのコードが指しているのは、燃えているかどうかではありません。燃焼の状態を監視している側の異常です。
つまり、燃焼に問題がなくても表示されることがあります。
この記事では、このセンサーの役割と、サーミスタ系のコードとの検知方式の違い、そして燃焼異常のコードとの切り分けを整理します。
393はGDB-1200K-6H向けのコード
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 対象機種の目安 | GDB-1200K-6H |
| 表示の意味 | 暖房バーナセンサの異常 |
| 解除操作 | 電源プラグを差し直す |
| 確認事項 | 暖房バーナセンサの電圧値の測定、断線、ショート、コネクタの接続不良 |
| 処置 | 点検・修理を依頼する |
このシリーズで扱ってきたコードの多くは複数の機種にまたがりますが、393は対象が限られています。
本体の銘板に記載された型式が異なる場合、同じ数字でも別の意味を持つ可能性があるため、まず型式を確認してください。
機種系統ごとの解除操作の違いは長府ガス暖房ボイラのエラーコード一覧|表示の意味と解除の目安にまとめています。
バーナセンサは「燃焼を見張る目」
ガス暖房ボイラは、燃焼が設計どおりに行われているかを常に監視しています。
バーナセンサは、その監視を担う部品のひとつです。
ここで押さえておきたいのが、監視する側が壊れても、機器は運転を止めるという点です。
燃焼が正常でも、その状態を確認できなければ、安全に運転を続けているとは言えないためです。
言い換えると、393は次のどちらの状況でも表示され得ます。
- 燃焼に問題があり、センサーがそれを検知した
- 燃焼には問題がないが、センサー自体が正常に働いていない
利用者の側からは、この2つを区別できません。
だからこそ確認事項に、電圧値の測定や断線・ショートの有無が挙げられています。
確認するのは「抵抗値」ではなく「電圧値」
サーミスタ系のコードでは、確認事項に抵抗値の測定が挙げられていました。
一方393では、電圧値の測定とされています。
| センサーの種類 | 確認方法 | 関連するコード |
|---|---|---|
| サーミスタ(温度センサー) | 抵抗値の測定 | 303・31・32・313・323・34 |
| 暖房バーナセンサ | 電圧値の測定 | 393 |
検知の方式が違うため、点検の手順も変わります。
利用者が行える作業ではありませんが、同じ「センサー異常」でも中身が違うことは知っておくと、点検時の説明が理解しやすくなります。
温度センサー側の断線やショートの仕組みは長府ガス暖房ボイラのエラー303|雰囲気サーミスタの断線検知で整理しています。
燃焼異常のコードとの切り分け
長府のガス暖房ボイラには、燃焼異常を示すコードも別に用意されています。
そちらの確認事項にも、暖房バーナセンサの故障が含まれることがあります。
| コードの種類 | 検知しているもの | 位置づけ |
|---|---|---|
| 393 | バーナセンサ自体の異常 | 監視する側の問題 |
| 燃焼異常のコード | 燃焼状態が設計どおりでない | 燃焼した結果の問題 |
燃焼異常のコードでは、熱交換器や給排気の詰まりとあわせてセンサーの故障も疑われます。
つまり393はセンサー側に絞り込まれた表示ということになります。
なお、点火や失火に関わるコードは、また別の系統です。
燃焼途中で火が消える症状については長府ガス暖房ボイラのエラー12・123|運転中に火が消える理由を参照してください。
解除操作と、その先の見通し
393の解除は、電源プラグを差し直す操作です。
ただしメーカーの案内では、393は復帰の可否にかかわらず点検・修理の依頼とされています。
コネクタの接触が一時的に戻り、復帰する場合はあります。
しかし燃焼を監視する部品である以上、状態が不確かなまま使い続けるのは避けるべき場面です。
安全に関する注意
焦げたにおいがする、排気口周辺がすすけている、燃焼中に普段と違う音がするといった場合は、解除操作を行わずに運転を中止し、換気したうえで連絡してください。
燃焼の状態を確認できない機器を使い続けることは避けてください。
起きやすい状況
| 状況 | 起こりやすい理由 |
|---|---|
| 設置から年数が経っている | 燃焼部の近くは高温にさらされ、部品や配線が劣化しやすい |
| 内部にすすやほこりが溜まっている | 検知の精度に影響することがある |
| 修理や部品交換の直後 | コネクタの差し込みが不十分なまま戻された |
| 湿気や結露の多い環境 | 端子が腐食し、接触が不安定になる |
| 給排気の状態が悪い | 燃焼が安定せず、検知の値が乱れる |
バーナセンサは燃焼部の近くに置かれるため、機器のなかでも条件の厳しい場所にあります。
そのぶん、経年による影響を受けやすい部品でもあります。
このうち5つ目は、利用者が確認できる数少ない項目です。
給排気口の前に物置や植木が置かれていないか、積雪や落ち葉でふさがれていないか。
機器の外側を整えるだけで、燃焼の条件が改善することはあります。
ただし393が消えるわけではないため、点検の依頼と並行して行ってください。
判断の基準
| 状況 | 判断 |
|---|---|
| 393が出た | 解除できても点検を依頼する |
| 差し直してもすぐ再表示される | 断線やショートが固定的に起きている。点検を依頼する |
| 復帰するが繰り返し出る | 接触が不安定な状態。点検を依頼する |
| 焦げたにおい、異音、すすがある | 運転を再開せず、電源プラグを抜いて連絡する |
| 修理や部品交換の直後に出た | 作業を行った業者へ連絡する |
| 燃焼異常のコードも出ている | 燃焼側とセンサー側の両方を確認してもらう |
点検を依頼するときに伝えたいこと
- 本体の型式:GDB-1200K-6Hのように、銘板の表記をそのまま伝える
- 表示の頻度:初めてか、繰り返しているか
- 差し直しで復帰したか:復帰した場合、どのくらいで再表示されたか
- 燃焼時の様子:におい、音、炎の見え方に変化がなかったか
- 直近の工事・修理の有無:内容と時期
4つ目は、センサー側の問題か燃焼側の問題かを分ける手がかりになります。
燃焼に何の変化もないまま393だけが出ているのであれば、監視側に絞り込める可能性が高くなります。
機種ごとの仕様は、取扱説明書でも確認できます。
各コードの正式な内容は、メーカーが製品別に公開しています。
📎 出典:長府製作所「製品エラーコード」
なお、同じ長府製でも石油給湯器はコード体系が別です。
石油タイプについては長府製 石油給湯器のエラーコード一覧を参照してください。
よくある質問
Q1. バーナセンサとは何をする部品ですか。
燃焼の状態を監視するためのセンサーです。機器は燃焼が設計どおりに行われているかを常に確認しており、その判断材料のひとつとして使われています。温度を測るサーミスタとは検知の方式が異なり、確認事項でも抵抗値ではなく電圧値の測定が挙げられています。役割も点検の手順も別の部品と考えてください。
Q2. 燃焼に問題がなくても393は出ますか。
出ることがあります。393はバーナセンサ自体の異常も含むためです。センサーが断線している、コネクタの接触が切れているといった状態では、燃焼が正常でも監視ができません。機器は安全に運転を続けられないと判断して停止します。においや音に変化がないまま393だけが出ている場合は、この可能性が考えられます。
Q3. 電源プラグを差し直したら復帰しました。使い続けてよいですか。
メーカーの案内では、393は復帰の可否にかかわらず点検・修理を依頼するとされています。燃焼を監視する部品である以上、状態が不確かなまま使い続けるのは避けたい場面です。コネクタの接触が一時的に戻って復帰することはありますが、状態そのものは変わっていません。使えているうちに点検を依頼してください。
Q4. サーミスタの異常とは対処が違いますか。
利用者が行う対応は変わりません。どちらも点検と部品交換が前提です。違いが意味を持つのは点検の場面で、サーミスタは抵抗値、バーナセンサは電圧値で状態を判断します。測定の方法が異なるため、確認の手順や交換対象も別になります。点検時にどちらの部品なのかを伝えられると、話が早く進みます。
Q5. 393が出る前から暖房の効きが落ちていました。関係はありますか。
関係している可能性があります。給排気の状態が悪い、内部に汚れが溜まっているといった条件では、燃焼が安定せず検知の値も乱れやすくなります。効きの低下がセンサーの問題によるものか、燃焼側の問題によるものかは点検で切り分けます。いつ頃からどう変化したかを伝えてください。
まとめ
長府のガス暖房ボイラGDB-1200K-6Hに表示される393は、暖房バーナセンサの異常を示す表示です。
指しているのは燃えているかどうかではなく、燃焼の状態を監視する側の異常です。
そのため、燃焼に問題がなくても表示されることがあります。
機器は、状態を確認できないまま燃焼を続けることを避けて停止します。
確認事項に挙げられているのは、抵抗値ではなく電圧値の測定です。
同じ「センサー異常」でも、サーミスタ系とは検知の方式が違います。
解除できても点検・修理の依頼とされているコードなので、使えているうちに点検を手配してください。

