長府(CHOFU)のガス暖房ボイラに76、760、あるいは763と表示されて運転が止まった。
リモコンの操作にも反応せず、どうすればよいのか分からない状態かもしれません。
この3つが示しているのは、機器と、それを操作する側や接続された機器との間で、やりとりが成立しなくなった状態です。
部品が壊れているとは限らず、両者をつなぐ配線側の問題であることもあります。
この記事では、3つのコードが指す通信の相手を整理したうえで、解除操作の注意点を解説します。
3つのコードが指す通信の相手
| コード | 通信の相手 | 対象機種の目安 | 確認事項 |
|---|---|---|---|
| 76 | リモコンと制御基板の間 | GDB-751K・752K・500K・1700K | リモコン、電装基板、リモコンコードの不良 |
| 760 | 熱源機リモコンと基板の間 | GDB-700K-3H・1200K-6H | リモコン、電装電源基板、リモコン接続 |
| 763 | インテリジェント通信 | GDB-700K-3H・1200K-6H | インテリジェント通信ライン |
処置は3つとも、復帰しない、または再発する場合に点検・修理を依頼するとされています。
ただちに点検が必須とされるコードではありません。
76と760は、いずれもリモコンと基板の通信です。
763は、熱源機と接続機器の間でやりとりする通信ラインが対象になります。
機種系統ごとの解除操作の違いは長府ガス暖房ボイラのエラーコード一覧|表示の意味と解除の目安にまとめています。
通信系のコードは電源プラグで解除する
76の対象にはGDB-500K・1700Kが含まれますが、この系統の多くのコードで指定されているリモコン操作ではなく、熱源機の電源プラグをOFFにして5分待つ方法が指定されています。
760・763も電源プラグを差し直す操作です。
理由を考えると納得しやすくなります。
通信が途切れている状態では、リモコンからの操作が熱源機に届きません。
リモコンのボタンを押しても反応がないのは、故障が進んだからではなく、指示が伝わっていないためです。
同じ考え方は、床暖コントローラとの通信異常を示す75にも当てはまります。
詳しくは長府ガス暖房ボイラのエラー75|床暖コントローラの通信異常を参照してください。
なお、差し込み直すだけでは待機時間が足りません。
抜いた状態で5分置いてから戻してください。
確認対象は3か所に分かれる
| 確認対象 | 何を見るか | 場所 |
|---|---|---|
| リモコン本体 | 表示、ボタンの反応、内部の劣化 | 設置された室内 |
| 電装基板 | 熱源機側の通信回路 | 熱源機の内部 |
| リモコンコード(配線) | 断線、接触不良、端子の腐食 | 熱源機から室内までの経路 |
3つ目は、利用者が目視できない部分を通っていることが多くなります。
壁の中や床下を経由している場合、原因の特定には点検が必要です。
基板側の問題であれば、電装基板に関わる703・733と重なる領域になります。
考え方は長府ガス暖房ボイラのエラー703・733|基板の故障と設定異常で整理しています。
リモコンの表示が消えている場合
通信異常のコードが出ているとき、リモコン側の状態も手がかりになります。
| リモコンの状態 | 考えられること |
|---|---|
| 表示は出ているが操作に反応しない | 通信が途切れている。リモコン自体には電源が届いている |
| 表示がまったく消えている | 電源が届いていない。配線の断線や接触不良を先に疑う |
| 表示が点滅している、または一部だけ表示される | リモコン本体または通信の不安定さ |
| 一時的に復帰し、また消える | 接触が不安定な状態 |
表示が消えているかどうかは、通信より先に電源側を疑うかどうかの分かれ目になります。
点検を依頼する際は、この状態を必ず伝えてください。
なお、停電のあとに表示が変わっている場合は、時刻設定の初期化なども起きています。
復電後の確認手順は長府ガス暖房ボイラのエラー00|停電の記録表示と復電後の確認にまとめています。
763のインテリジェント通信について
763の確認事項は、インテリジェント通信ラインの確認とされています。
これは、熱源機と接続された機器の間でやりとりを行うための通信の経路です。
E-CON接続の放熱機など、熱源機以外の機器が接続されている構成では、その分だけ配線の経路も長くなります。
配線が屋外や床下を通っていれば、確認の範囲も広がります。
そのため763では、どの機器が接続されているかという情報が、確認の範囲を決めます。
放熱機の台数や設置場所を把握しておくと、点検の際に役立ちます。
起きやすい状況
| 状況 | 起こりやすい理由 |
|---|---|
| 設置から年数が経っている | 端子の腐食、配線の被覆の劣化が進む |
| 設置場所の湿気や温度差が大きい | リモコン内部や端子に結露が生じる |
| リフォームや内装工事をした | 壁の中の配線が損傷する、あるいは外れる |
| 機器の移設・増設をした | 配線の取り回しが変わり、接続に負担がかかる |
| 落雷や停電があった | 電気的な影響で通信回路が損傷することがある |
工事の直後であれば、メーカー窓口より先に作業を行った業者へ連絡するほうが早く解決します。
安全に関する注意
リモコンコードや通信ラインを自分でつなぎ直したり、テープで補修したりするのは避けてください。誤った接続は機器の誤作動につながります。
焦げたにおいがする場合は、運転を再開せず電源プラグを抜いて連絡してください。
判断の基準
| 状況 | 判断 |
|---|---|
| 電源プラグの操作で復帰し、その後出ない | 経過を見る余地がある。記録は残す |
| 復帰するが繰り返し出る | 接触が不安定な状態。点検を依頼する |
| 電源プラグの操作でも復帰しない | 点検を依頼する |
| リモコンの表示が消えている | 電源側も含めて点検を依頼する |
| 工事や落雷のあとに出た | その履歴を伝えたうえで点検を依頼する |
| 他の電気系のコードも出ている | 点検を依頼する |
点検を依頼するときに伝えたいこと
- 本体の型式:GDB-1700Kのように、銘板の表記をそのまま伝える
- 表示されたコード:76か760か763か。通信の相手が変わります
- リモコンの状態:表示が出ているか、消えているか、点滅しているか
- 接続機器の構成:床暖房用リモコンやE-CON接続の放熱機の有無と台数
- 工事・落雷などの履歴:時期と内容
3つ目と4つ目は、確認の範囲を大きく絞り込みます。
特に763では、どの機器が接続されているかが分かると点検の手順が組み立てやすくなります。
機種ごとの接続方式や仕様は、取扱説明書でも確認できます。
各コードの正式な内容は、メーカーが製品別に公開しています。
📎 出典:長府製作所「製品エラーコード」
なお、同じ長府製でも石油給湯器はコード体系が別です。
石油タイプについては長府製 石油給湯器のエラーコード一覧を参照してください。
よくある質問
Q1. リモコンのボタンを押しても反応しません。リモコンの故障ですか。
リモコン本体の故障とは限りません。通信が途切れている状態では、ボタンを押しても指示が熱源機に届かないため、反応がないように見えます。確認事項にはリモコン本体のほか、電装基板とリモコンコードも挙げられています。どこに原因があるかは点検で切り分けるため、まずはリモコンの表示が出ているかどうかを確認してください。
Q2. リモコン操作で解除できません。
76・760・763の解除は、熱源機の電源プラグをOFFにして5分待ってからONにする方法です。通信が途切れている状態ではリモコンからの操作が届かないため、リモコンでの解除はそもそも成立しません。GDB-500K・1700Kの系統では他のコードでリモコン操作が指定されているものが多く、混同しやすい部分です。
Q3. 76と760は違うエラーですか。
どちらもリモコンと基板の通信に関わる表示で、対象機種が異なります。76はGDB-751K・752K・500K・1700K、760はGDB-700K-3H・1200K-6Hです。確認事項もほぼ同じ内容ですが、機種によって解除の指定が変わるため、型式とコードをセットで確認してください。
Q4. インテリジェント通信とは何ですか。
熱源機と接続された機器の間でやりとりを行うための通信の経路です。763の確認事項は、この通信ラインの確認とされています。E-CON接続の放熱機など、熱源機以外の機器が接続されている構成では配線の経路が長くなり、確認の範囲も広がります。どの機器が接続されているかを伝えると、点検の手順が組み立てやすくなります。
Q5. 落雷のあとに76が出るようになりました。
関係している可能性があります。落雷や停電では、電気的な影響で通信回路が損傷することがあります。またリモコンの時刻設定が初期化されているなど、別の変化も同時に起きていることがあります。落雷や停電があった時期を伝えたうえで、点検を依頼してください。
まとめ
長府のガス暖房ボイラに表示される76・760・763は、リモコンや接続機器との通信が成立しなくなった状態を示す表示です。
76と760はリモコンと基板の通信、763は熱源機と接続機器の通信ラインが対象になります。
3つとも解除は熱源機の電源プラグでの操作です。
通信が途切れている状態ではリモコンからの指示が届かないため、リモコン操作では解除できません。
ボタンを押しても反応がないのは、故障が進んだからではなく、指示が伝わっていないためです。
切り分けの手がかりになるのは、リモコンの表示です。
表示が出ているのに操作に反応しないのか、そもそも表示が消えているのか。
後者であれば、通信より先に電源や配線を疑うことになります。この違いを点検の際に伝えてください。

