ダイキンのエアコンが止まり、リモコンに「L3」または「L4」と表示されて困っていませんか。
暑い日に限って動かなくなる、という形で気づくことが多いコードです。
結論からお伝えすると、L3とL4はどちらも室外機の放熱フィンの温度が高すぎることを検知して運転を止めた状態を示しています。
違いは、圧縮機が止まっているときに検知したのか、動いているときに検知したのかという点です。
そして案内されている対処は共通しており、まず室外機の周囲を確認することから始まります。
この記事では、2つのコードの違いと放熱フィンの役割、確認すべき設置環境、そして点検を依頼すべき判断の線引きまでを整理します。
L3とL4は放熱フィンの温度上昇を示す
ダイキンのルームエアコンにおけるL3とL4は、いずれも室外機まわりに関するL系のエラーコードです。
公式の案内では、次のように説明されています。
| コード | 検知したタイミング | 内容 |
|---|---|---|
| L3 | 圧縮機の停止中 | 放熱フィンの温度が高すぎることを検知して停止 |
| L4 | 圧縮機の運転中 | 放熱フィンの温度が高すぎることを検知して停止 |
対処として案内されているのは、どちらも次の2つです。
- 室外機の前に車や物などがないか確認し、障害物があれば取り除く
- 運転を停止して電源プラグを抜き、1分ほど待ってから再度電源を入れる
これらを試しても改善しない場合は、室外機基板やフィンなどの部品交換が想定される作業になります。
放熱フィンとは何か
放熱フィンは、発生した熱を空気中へ逃がすための部分です。
金属の薄い板が並んだ構造になっており、表面積を大きくすることで効率よく熱を逃がします。
室外機の中では、運転にともなって熱が生まれます。
その熱をためこまずに外へ逃がすことが、機器を正常に動かし続けるうえで欠かせません。
放熱フィンの温度が高すぎるということは、熱を逃がしきれていない状態を意味します。
そのまま運転を続けると部品に負担がかかるため、機器は保護のために停止します。
なぜ停止中と運転中で分けられているのか
L3とL4は、検知したタイミングが違うだけで内容は同じです。
ただし、この違いは原因を考えるうえで手がかりになります。
| コード | 状況 | 考えられる背景 |
|---|---|---|
| L4(運転中) | 圧縮機が動いている | 運転で生じた熱を逃がしきれていない |
| L3(停止中) | 圧縮機が止まっている | 外からの熱、熱のこもり、検知側の問題 |
L4は、運転によって熱が生まれている状態での検知です。
放熱が追いつかない条件がそろえば、温度が上がるのは理解しやすいところです。
一方L3は、圧縮機が動いていないのに温度が高いという状態です。
自分で熱を出していないのに高温になっているということは、外からの影響か、あるいは温度を測る側に問題があると考えられます。
L3で疑いたい外からの影響
圧縮機が止まっているのに放熱フィンが高温になる背景としては、次のようなものが考えられます。
- 直射日光が室外機に長時間当たっている
- 室外機の周囲がふさがれ、熱がこもっている
- 室外機カバーや目隠しが風の通り道を妨げている
- 近くに別の室外機があり、熱風を受けている
- 建物の壁に囲まれ、空気が動きにくい場所に設置されている
- 外気温が非常に高い
つまりL3は、設置環境を見直す価値がとりわけ高いコードだといえます。
運転していないのに熱いという状況は、機器そのものより周囲の条件が関わっていることが多いためです。
共通する対処は室外機の周囲を整えること
L3とL4のどちらであっても、まず行うのは室外機の周囲の確認です。
次の点を見てください。
- 正面・側面・背面に物が置かれていないか
- 吹き出した風がすぐ壁に当たり、自分で吸い込む状態になっていないか
- 室外機カバーや目隠しが吹き出し口をふさいでいないか
- 落ち葉やビニール袋が吸い込み口に張り付いていないか
- 自転車や収納ボックスを移動させたあと、そのままになっていないか
- 直射日光が長時間当たる場所であれば、日よけを検討できるか
日よけを設置する場合は、吹き出し口と吸い込み口をふさがない形状を選んでください。
熱を遮るつもりで風の通り道を妨げてしまえば、かえって逆効果になります。
なお、効き方が落ちているという症状もあわせて出ている場合は、フィルターの汚れなど別の要因が重なっていることもあります。
原因の切り分けについてはダイキンのエアコンが冷えない原因|自分でできる確認と業者依頼の目安も参考になります。
自分で試せることと避けたい操作
L3またはL4が表示されたとき、利用者側でできることは次のとおりです。
- リモコンで運転を停止し、表示されているコードがL3かL4かを控える
- 室外機の正面・側面・背面を確認し、障害物を取り除く
- 落ち葉やごみが吸い込み口に張り付いていないか確認する
- 電源プラグを抜く、またはエアコン専用のブレーカーを切る
- 1分ほど待ってから電源を入れ、運転を再開する
- 発生した日時と外気温のおおよその状況を記録する
L3かL4かを控えておくことには意味があります。
停止中に出たのか運転中に出たのかで、確認する視点が変わるためです。
一方で、次の作業は避けてください。
- 室外機のパネルを外して内部を確認する
- 放熱フィンや熱交換器を高圧洗浄機で洗う、ブラシで強くこする
- 室外機に水やお湯をかけて冷やす
- 扇風機を当てながら運転を続けて様子を見る
- エラーが消えるまで電源の抜き差しを繰り返す
金属の薄い板が並んだ部分は、力を加えるとすぐ変形します。
変形すると空気の通りが悪くなり、かえって熱を逃がしにくくなります。
また、水をかける行為は電装部への浸水につながるため行わないでください。
⚠️ 室外機から焦げたようなにおい、煙、通常と明らかに違う異音がする場合は、ただちに運転を停止し、可能であればエアコン専用のブレーカーを切ってください。
状況が確認できるまで、運転を再開しないでください。
エラーコードの読み取り方や、運転ランプが点滅しているときの確認手順については、ダイキンエアコンの電源ランプ点滅とは?意味とエラーコード確認・対処法で詳しく解説しています。
点検を依頼すべき判断の線引き
次のいずれかに当てはまる場合は、販売店またはメーカーへ点検を依頼する段階です。
- 室外機まわりを整えても再発する
- 涼しい日や穏やかな気候の日にも出る
- 電源を入れ直しても表示が消えない
- 運転開始から短時間で止まるようになった
- 圧縮機が止まっている状態で繰り返しL3が出る
最後の項目は、確認する視点を絞る手がかりになります。
周囲を片付け、日射も遮ったうえで、それでも停止中にL3が出るのであれば、温度を測る側や基板に原因がある可能性が高まります。
依頼する際は、次の情報を控えておくと診断が早く進みます。
- 室内機・室外機の型番(品番)と設置年
- 表示されたのはL3かL4か
- 発生した日時と、そのときの外気温のおおよその状況
- 室外機の設置場所(日当たり、囲まれた場所かなど)
- 室外機まわりの片付けや日よけの実施状況
設置場所の情報は、この2つのコードでは特に役立ちます。
南向きで日射が強い、隣家の壁に近い、といった条件が分かるだけで、確認する箇所の見当がつきやすくなります。
なお、電源を切るとエラーの表示は消えてしまうため、リセットする前にコードを控えておくことをおすすめします。
エラーコードの確認手順はリモコンのタイプによって異なります。
賃貸住宅で、エアコンが備え付けの設備として設置されている場合は、自分で業者を手配する前に管理会社や大家さんへ連絡してください。
借主に過失のない不具合の修繕は、貸主の負担とされるのが一般的です。
修理と買い替えの判断材料
L3・L4の修理は、原因がどこにあるかで規模が変わります。
| 原因の場所 | 想定される作業 |
|---|---|
| 設置環境 | 周囲の片付けや日よけの設置で済むこともある |
| 温度を検知する部分 | 部品の交換 |
| 室外機基板 | 基板の交換 |
| 放熱フィン | 部品の交換 |
環境の改善で収まるのであれば費用はかかりません。
一方、基板の交換となるとまとまった金額になります。
使用年数がおおむね8〜10年を超えている場合は、修理費と買い替え費用を並べて比較する段階といえます。
実際の費用は機種・症状・地域・施工条件によって変動するため、点検の結果と見積もりを受け取ったうえで判断してください。
室外機がまったく動かないという症状が見られる場合は、室外機が動かない原因と対処法|故障かどうかを自分で判断する完全ガイドもあわせて確認してみてください。
L3・L4と間違えやすいエラーコードの違い
放熱や温度に関わるコードは複数あります。
| コード | 示している内容 | L3・L4との違い |
|---|---|---|
| L3・L4 | 放熱フィンの温度が高すぎる | 熱を逃がす部分の温度 |
| P3・P4 | 放熱フィン温度を検知するサーミスタの不具合 | 測る側の問題 |
| L5 | インバーター圧縮機の過電流 | 電流が対象 |
| E3 | 高圧圧力の上昇 | 冷媒の圧力が対象 |
| E5 | 圧縮機の温度上昇 | 圧縮機そのものの温度 |
特に押さえておきたいのがP3・P4との関係です。
L3・L4が実際に温度が高い状態、P3・P4がその温度を測るサーミスタの不具合を示しています。
温度計が読み取った値が高すぎたのがL3・L4、温度計そのものが働いていないのがP3・P4、と考えると分かりやすくなります。
系統ごとの意味はダイキン エアコンのエラーコード一覧|番号と意味を系統別に解説にまとめています。
熱をためない室外機の置き方
L3とL4は設置環境が関わりやすいコードなので、環境を整えることで再発の可能性を下げられます。
- 室外機の吹き出し口の正面には物を置かない
- 側面や背面にも、空気が入る隙間を確保する
- 日射が強く当たる場所では、風をふさがない日よけを検討する
- 落ち葉や綿ぼこりが吸い込み側に張り付いていないか、季節の変わり目に確認する
- 複数の室外機が近接している場合は、風の流れを業者に相談する
- 室外機の上に物を置かない
特に注意したいのが、室外機の上への置き物です。
機種によっては上方向へ風を出すものもあり、ふさぐと熱がこもります。
また、日よけのつもりで直接何かを載せると、放熱を妨げることになりかねません。
よくある質問
Q1. L3とL4はどう違うのですか?
検知したタイミングが異なります。
L3は圧縮機が停止しているとき、L4は運転しているときに、放熱フィンの温度が高すぎることを検知した状態です。
内容も対処も共通していますが、原因を考えるうえでは手がかりになります。
L4は運転による発熱を逃がしきれていない状態、L3は動いていないのに熱いという状態なので、L3のほうが外からの影響を疑う場面が多くなります。
Q2. 圧縮機が止まっているのに、なぜ熱くなるのですか?
外からの影響が考えられます。
直射日光が長時間当たっている、室外機の周囲がふさがれて熱がこもっている、近くの室外機から熱風を受けているといった状況では、動いていなくても温度が上がります。
また、温度を測るサーミスタや基板に問題があり、実際より高い値が届いている可能性もあります。
まずは周囲を整えて、それでも繰り返すなら点検を依頼してください。
Q3. 猛暑日にだけ止まります。故障でしょうか?
必ずしも故障とは限りません。
外気温が高いと熱を逃がしにくくなり、放熱フィンの温度も上がりやすくなります。
そこに設置環境の悪さが重なると、保護が働く水準に達することがあります。
まずは室外機の周囲を片付け、風の通り道を確保してください。
それでも繰り返す、あるいは涼しい日にも出るのであれば、点検を受ける段階です。
Q4. 室外機に水をかけて冷やしてもよいですか?
行わないでください。
一時的に温度が下がっても、原因が解消するわけではありません。
また、室外機の内部には電子部品があり、水が入り込むと症状が悪化するおそれがあります。
放熱フィンの部分も、力を加えたり高圧の水を当てたりすると変形し、かえって熱を逃がしにくくなります。
周囲を片付けて風の通り道を確保するほうが、確実で安全な対処です。
Q5. P3やP4と表示されたこともあります。同じ不具合ですか?
立場が異なります。
L3・L4は放熱フィンの温度が実際に高すぎるという状態、P3・P4はその温度を測るサーミスタの不具合を示しています。
温度計が読み取った値が高すぎたのがL3・L4、温度計そのものが働いていないのがP3・P4です。
両方のコードが出ている場合は、それぞれ記録して点検時に伝えてください。
まとめ
ダイキンのエアコンに表示されるL3とL4は、どちらも室外機の放熱フィンの温度が高すぎることを検知して停止したコードです。
違いは、圧縮機が止まっているときに検知したのか、動いているときに検知したのかという点にあります。
L4は運転による発熱を逃がしきれていない状態です。
一方L3は、動いていないのに温度が高いという状態なので、直射日光や熱のこもり、近くの室外機からの熱風といった外からの影響を疑う場面が多くなります。
案内されている対処は共通で、まず室外機の周囲を確認して障害物を取り除き、そのうえで電源を入れ直すという流れです。
放熱フィンを高圧洗浄機で洗う、水をかけて冷やすといった行為は、変形や浸水につながるため避けてください。
周囲を整え、日射も遮ったうえで再発するのであれば、温度を測る部分や基板に原因がある可能性があります。
表示されたのがL3かL4か、発生時の外気温、設置場所の条件を控えて、販売店またはメーカーへ点検を依頼してください。

