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パロマ給湯器のエラー700・70|電装基板の故障と交換の判断

パロマ給湯器のエラー700・70で電装基板の故障と交換の判断について示したサムネイル画像
Yuta
記事監修者
現:ガス会社に勤める兼業WEBライター。所持資格はガス開栓作業に必要な高圧ガス販売主任者二種、ガス工事に必要な液化石油ガス設備士、灯油の取り扱いに必要な危険物乙四種、その他ガス関連資格多数と電気工事士などの資格も多数所持。

給湯器がまったく動かなくなり、リモコンに「700」や「70」が表示された。
あるいは「710」「711」「790」といった700番台の数字が出ている。
これらはいずれも、機器全体の制御を担う電装基板に関わるコードです。
利用者側でできることがほとんどなく、そして修理費が大きくなりやすい種類でもあります。
この記事では、番号ごとの内容、基板が壊れる原因、そして修理と本体交換のどちらを選ぶかの判断材料までを整理します。

目次

700番台は電装基板に関わるコード

コードパロマでの内容確認先として挙げられているもの
70・700マイコン故障電装基板の交換
703基板間通信異常電装基板間の通信ラインの確認、電装基板の確認
710元リレー回路異常電装基板の交換
71・711給湯ガス電磁弁回路異常電装基板の交換
712ふろガス電磁弁回路異常電装基板の交換
713ふろ・暖房ガス電磁弁回路異常電装基板の交換
79・790ファン電圧検出異常給湯ファン・暖房ファンの確認、電装基板の交換
791給湯ファン電流検出異常給湯ファンの確認、電装基板の交換
793暖房ファン電流検出異常暖房ファンの確認、電装基板の交換
772ふろ熱電対回路異常電装基板の交換
792ふろ熱電対回路補正値異常電装基板の交換

多くの番号で、対応として電装基板の交換が挙げられています。
3桁の末尾が系統を示すのは他のコードと同じで、1が給湯、2がふろ、3が暖房です。

70の内容は途中で訂正されている

エラー70については、パロマの対応表に訂正の記載があります。
以前は「元リレー回路異常」とされていましたが、2013年10月に「マイコン故障」へ訂正されました。

そのため、古い資料や情報を参照すると内容が食い違うことがあります。
現在の解釈としては、70はマイコン(制御用の集積回路)の故障を指します。
なお710は引き続き「元リレー回路異常」であり、番号としては別物です。
70と710を混同しないよう、桁数を確認してください。

電装基板とは何か

電装基板は、給湯器の判断と指示をすべて担っている部品です。

  • センサから届く温度や流量の情報を読み取る
  • 必要な火力を計算する
  • ガス電磁弁や比例弁に電気信号を送る
  • ファンの回転数を指示する
  • リモコンとやり取りする
  • 異常を検知してエラーコードを表示する

人間でいえば頭脳にあたる部分で、ここが正常に働かなければ機器全体が動きません。
711のように「ガス電磁弁回路異常」という名前がついていても、確認先が電装基板とされているのは、弁そのものではなく弁を制御する回路の側に問題があるという意味です。

症状の出方

  • 電源は入るがまったく動かない
  • リモコンは点灯するが操作を受け付けない
  • 動いたり止まったりを繰り返す
  • 特定の機能(給湯だけ、暖房だけ)が使えない
  • 落雷や停電のあとから症状が出た
  • コードが複数、入れ替わりで表示される

複数のコードが順番に出るという症状は、基板の不具合で起きやすいパターンです。
センサや弁が正常でも、それを読み取る側や指示する側が乱れていれば、あちこちで異常と判定されるためです。

基板が壊れる原因

原因起きていること
経年劣化コンデンサなどの電子部品が寿命を迎えた
落雷によるサージ近隣への落雷で過大な電圧が流れ込んだ
水の侵入本体内部への浸水、結露、豪雨時の吹き込み
熱の影響燃焼部の熱を長年受け続けた
小動物・虫の侵入機器内部で配線や基板を損傷した
電源の不安定頻繁な停電や電圧の変動

落雷は直撃しなくても影響します
近隣に落ちた雷の影響で電線を伝わって過大な電圧が流れ込み、基板が損傷することがあります。
落雷のあとから不具合が出た場合は、その旨を業者に伝えてください。

なお、契約している火災保険の内容によっては、落雷による家財・設備の損害が補償の対象になることがあります。
該当しそうな場合は保険会社にも確認しておくと、選択肢が広がります。

家庭で確認できること

基板に関わるコードについて、家庭でできることは限られます。

  1. 表示されている番号を正確に読み取る(3桁か2桁か、下1桁は何か)
  2. 給湯器本体の電源プラグを抜き、数分待ってから差し直す
  3. 分電盤のブレーカーが落ちていないか確認する
  4. 電源プラグやコンセントが濡れていないか確認する
  5. 直前に落雷や停電がなかったか思い出す
  6. 複数のコードが入れ替わりで出ていないか記録する

電源の入れ直しで一時的に復旧することがありますが、基板の劣化が原因であれば再発します。

一方、次の作業は行わないでください。

  • 給湯器の前面カバーを外して基板を確認する(ガス配管や電装部があり、感電やガス漏れのおそれがあります
  • 濡れた手で電源プラグを抜き差しする
  • 表示が消えるまで電源の抜き差しを繰り返す

📎 出典:パロマ 製品仕様図/取扱説明書/工事説明書等ダウンロード

基板交換は費用が大きくなりやすい

これらのコードで押さえておきたいのが、費用の性質です。

電装基板は給湯器の中でも部品代が高い部類に入ります。
そこに技術料と出張費が加わるため、合計金額は本体交換費と比較したくなる水準に近づくことがあります。

判断材料として、次の点を確認してください。

  • 基板交換の総額(部品代・技術料・出張費の内訳)
  • 同等機種への本体交換の総額
  • 設置からの年数と、あと何年使う想定か
  • 基板以外にも劣化している部品がないか

基板を交換した数か月後に熱交換器やファンが寿命を迎えれば、二重の出費になります。
点検の際に「基板以外に交換時期が近い部品はあるか」を聞いておくと、判断がしやすくなります。

業者に連絡するときに伝えること

  • 機器の型番(本体前面の銀色の銘板に記載。PH-/FH-/DH-で始まります)
  • 設置してからの年数
  • 表示されたコード(3桁の場合は下1桁まで正確に。複数出ているならすべて)
  • まったく動かないのか、断続的に動くのか
  • リモコンは点灯するか
  • 落雷や停電、豪雨のあとから症状が出たか
  • 給湯・ふろ・暖房のうち使えるものはあるか

複数のコードが出ている場合は、すべて控えて伝えてください。
組み合わせが原因の特定につながります。

お湯が出ない症状は点火不良でも起こります。
表示された番号を確認したうえで、パロマ給湯器のエラー11・111|点火不良の原因と自分で確認できることもあわせてご覧ください。

修理で足りるか、本体交換を考えるか

パロマは給湯器の設計上の標準使用期間を10年としており、使用開始から9〜11年が経過した時点で点検を受けることをすすめています。
修理用の部品は製造終了から7年間(BL認定部品は10年間)保有されるとされています。

設置からの年数考え方
5年未満基板交換が現実的。落雷が原因なら保険の確認も
5〜7年基板交換費と本体交換費を比べたうえで判断する
7〜10年他の部品の劣化も進んでいる。本体交換寄りに傾く
10年以上本体交換を前提に検討する
対応部品の供給が終了している本体交換になる

他のエラーより早い段階で本体交換が選択肢に入るのが、このグループの特徴です。
部品代が大きいうえ、基板が寿命を迎えているということは機器全体が同じ年数を経ているためです。

実際の費用は機種・設置条件・地域で変わるため、点検時に必ず両方の見積もりを出してもらってください。

📎 出典:パロマ 公式FAQ「給湯器(追い焚き無し)」

10年前後で表示される点検時期のお知らせについては、パロマ給湯器のエラー888(88)で解説しています。

基板を守るためにできること

  • 給湯器本体に水がかかる状態を作らない(洗車や庭の水まきの向きに注意する)
  • 本体のカバーに破損やすき間がないか、年に一度は見ておく
  • 雷が近づいたら、可能であれば電源プラグを抜く(ただしガス機器の操作は無理に行わない)
  • 給湯器の周囲に物を置かず、熱がこもらないようにする
  • 機器の下や周囲に小動物の侵入跡がないか確認する
  • 10年を目安に点検を受ける

雷のたびに電源を抜くのは現実的ではありませんが、長期不在で雷の多い季節にかかる場合などは検討する価値があります。
ただし冬季は凍結予防機能が働かなくなるため、電源を抜いたままにしないでください。

パロマのコード全体の位置づけはパロマ給湯器のエラーコード一覧にまとめています。

よくある質問

Q1. 700と710は同じ意味ですか?

別のコードです。
700はマイコン故障、710は元リレー回路異常を指します。
なお70については、以前は「元リレー回路異常」とされていたものが2013年10月に「マイコン故障」へ訂正されています。
古い資料では内容が異なる場合があるため、桁数と番号を正確に確認してください。

Q2. 711は「ガス電磁弁回路異常」とありますが、弁の交換ですか?

多くの場合、弁そのものではなく電装基板の交換になります。
パロマの確認内容でも、711に対しては電装基板の交換が挙げられています。
名称に「ガス電磁弁」と入っているのは、その弁を制御する回路に問題があるという意味です。
弁本体の異常を示すコードは51x(ガス遮断機能異常)など別の番号になります。

Q3. 落雷のあとから動かなくなりました。修理できますか?

基板の交換で復旧できる場合があります。
近隣への落雷でも、電線を伝わって過大な電圧が流れ込み、基板が損傷することがあります。
修理の可否と費用は点検で確認することになりますが、契約している火災保険の内容によっては落雷による損害が補償の対象になることがあります。
保険会社にも確認しておくと、選択肢が広がります。

Q4. 電源を入れ直すと動くのですが、しばらくするとまた止まります。

基板の不具合で起きやすい症状です。
電源を入れ直した直後は動作するものの、しばらくすると同じ状態に戻るという場合、部品の劣化が進んでいると考えられます。
繰り返すうちに完全に動かなくなることが多いため、使えるうちに点検を依頼してください。
入れ直しの回数を重ねても状況は改善しません。

Q5. 基板交換と本体交換では、どちらを選ぶべきですか?

設置からの年数で判断してください。
5年未満であれば基板交換が現実的ですが、7年を超えると他の部品の劣化も進んでいるため本体交換寄りの判断になります。
電装基板は部品代が大きく、技術料と出張費を加えると本体交換費と比較したくなる水準になることがあります。
点検時に必ず両方の見積もりを出してもらい、あと何年使う想定かと併せて決めてください。

まとめ

パロマの給湯器で700番台が出たときの要点です。

  • 700・703・710・711・712・713・790・791・793・772・792は電装基板に関わるコード
  • 多くの番号で対応として電装基板の交換が挙げられている
  • 70は2013年10月に「元リレー回路異常」から「マイコン故障」へ訂正されている
  • 711のように弁の名前がついていても、確認先は基板側であることが多い
  • 複数のコードが入れ替わりで出るのは基板の不具合で起きやすい症状
  • 落雷や水の侵入、経年によるコンデンサの劣化が主な原因
  • 部品代が大きいため、他のエラーより早い段階で本体交換が選択肢に入る

見積もりを取るときは、基板交換と本体交換の両方を並べて比較してください。
年数によっては、修理を選ぶことが結果的に高くつくこともあります。

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この記事を書いた人

「暮らしの設備ガイド」は、給湯器・ストーブ・換気設備など、
家庭の安心と快適を支える“住まいの設備”に関する専門メディアです。

現在もガス業界で設備施工・保守に携わるYuta(ガス関連資格保有者)が監修し、一般家庭向けのガス機器・暖房設備・給湯器交換の実務経験をもとに、現場の知識に基づいた、正確で実用的な情報を発信しています。

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