シャープのエアコンに「17-0」「18-0」「18-1」「88」といった番号が表示され、運転が始まらない状態になっていませんか。
このグループは、これまでのセンサーや圧縮機のエラーとは性質が異なり、室内機と室外機のあいだ、あるいは本体内部の基板同士で信号のやりとりができていない状態を示しています。
特徴的なのは、経年劣化だけでなく、取り付けや移設の工事に起因して出ることがある点です。
この記事では、それぞれのコードの意味と、室外機のLEDの状態による切り分け、そして設置直後に出た場合の連絡先の考え方までを整理します。
17-0・18-0・18-1・88は「信号のやりとり」に関するエラー
まず、それぞれのコードが示す内容を確認しておきましょう。
| コード | 症状内容 |
|---|---|
| 17-0 | 室外LEDの点灯でシリアルオープン/室外LEDの消灯で室外機の電源が入らない |
| 18-0 | 室外LEDの点灯、シリアルショート |
| 18-1 | 室外LEDの消灯、ユニット間の誤配線 |
| 88 | 制御基板や表示基板の通信異常 |
17-0と18-0・18-1については、室外機側のLEDが点いているかどうかで意味が分かれる構成になっています。
なお、機種や年式によって割り当てが異なる場合があるため、正確な内容は取扱説明書やメーカー窓口で確認してください。
シリアル信号とは何をやりとりしているのか
エアコンは、室内機と室外機が別々の場所に置かれた1つの機器です。
室内の温度や設定内容を室外機に伝え、室外機側の状態を室内機に返すために、両者をつなぐ配線を使って信号を送り合っています。
このやりとりをシリアル通信と呼びます。
- シリアルオープン:信号の経路が途切れている状態(断線に相当)
- シリアルショート:信号線が短絡している状態
信号が届かなければ、室内機は室外機が正常かどうかを判断できません。
そのため、機器としてはどこも壊れていなくても、配線側の問題だけで運転できなくなることがあります。
室外機のLEDの状態が切り分けの手がかりになる
シャープのコード体系では、室外機側のLEDが点いているかどうかで原因の方向性が分かれます。
| LEDの状態 | 意味するところ |
|---|---|
| 点灯している | 室外機には電気が届いている。つまり通信の経路側に問題がある |
| 消灯している | 室外機まで電気が届いていない、または配線のつなぎ方自体に問題がある |
つまりLEDが消えている場合は、通信より前の段階、すなわち電源の供給や配線そのものを疑うことになります。
室外機がまったく反応しない場合の切り分け全般は、室外機が動かない原因と対処法|故障かどうかを自分で判断する完全ガイドにまとめています。
18-1「ユニット間の誤配線」は工事に起因することがある
18-1は、このシリーズのなかでも特殊なコードです。
部品の劣化ではなく、室内機と室外機をつなぐ配線のつなぎ方に問題があることを示しているためです。
そのため、次のようなタイミングで出た場合は、経年劣化とは考えにくくなります。
- エアコンを新しく取り付けた直後
- 引っ越しにともなって移設した直後
- 室外機の位置を変えた直後
- 外壁工事や配管の補修を行った後
この場合は、まず工事を行った業者へ連絡し、施工内容の確認を依頼するのが順序として適切です。
メーカーの修理窓口に連絡しても、工事に起因する内容であれば、結局は施工した業者の対応になります。
配線を継ぎ足す「途中接続」は危険
配線の長さが足りないとき、途中で継ぎ足したくなる場面があります。
しかし、室内機と室外機をつなぐ配線については、これが重大な事故につながることが分かっています。
室内外ユニット間の配線を途中で接続すると、接続部分が異常発熱して発火するおそれがあります。実際に、この途中接続が原因の火災事故が発生しています。
NITE(製品評価技術基盤機構)は、この事故の再現実験の映像を公開しています。
つないだ直後は問題なく動いていても、使用を重ねるうちに接触が不安定になり、発熱が進むという経過をたどります。
そのため、設置してしばらく経ってから症状が出ることもあります。
エアコンの取扱説明書にも、据え付けは販売店または専門業者に依頼するよう記載されています。
配線に手を加える作業は、利用者が行う範囲ではありません。
88は本体内部の基板同士の通信
88は、室内機と室外機のあいだではなく、機器の内部にある制御基板や表示基板のあいだで通信ができていない状態を示すものとされています。
表示部やリモコン受信部と、運転を制御する部分がやりとりできていない、というイメージです。
配線のつなぎ直しでどうにかなるものではなく、基板側の点検が必要になります。
なお、シャープの故障診断ナビでは88に続けて88-1のような枝番も選べるようになっており、機種によってさらに細かく分かれています。
利用者側で確認できる範囲
このグループでは、配線そのものに触れる作業はできません。
確認できるのは、通電の状態と、外から見える範囲の異常です。
| 確認項目 | 見るポイント |
|---|---|
| ブレーカー | エアコン専用の安全ブレーカーが落ちていないか |
| 電源プラグ | しっかり差し込まれているか、ほこりや変色がないか |
| 配線カバー | 室外機まわりの配線を覆うカバーが外れていないか、破損していないか |
| 配線の外観 | かじられた跡、被覆の破れ、押しつぶされた箇所がないか |
| 設置環境 | 直近で工事や外構作業が行われていないか |
配線に傷みが見つかった場合でも、自分でテープを巻いたり、つなぎ直したりしないでください。感電や火災につながるおそれがあります。エアコン専用のブレーカーを切ったうえで、専門業者に連絡してください。
なお、コンセントが届かない、専用回路がないといった電源側の問題であれば、エアコンの修理ではなく電気工事の領域になります。
専用回路の考え方はコンセント増設の費用はいくら?工事内容・相場・業者選びの完全ガイドで解説しています。
点検を依頼する前に控えておきたいこと
このグループは、時期の情報が診断を大きく左右します。
| 伝える内容 | 具体例 |
|---|---|
| 表示された番号 | 17-0、18-0、18-1、88のいずれか |
| 室外機のLEDの状態 | 点いているか、消えているか |
| 直近の工事の有無 | 取り付け、移設、外壁や配管の工事があったか |
| いつから出ているか | 設置直後からか、何年も使ったあとに突然出たか |
| 電源まわりの状態 | ブレーカーが落ちていないか |
「設置直後かどうか」は、施工側の対応になるかメーカーの修理になるかを分ける情報です。
長年使ったあとに突然出た場合は、配線の劣化や小動物による損傷、基板の不具合が候補に入ります。
シャープの故障診断ナビでは、表示された番号を選ぶとその機種向けの診断が表示され、修理料金の目安も確認できます。
修理費用の考え方
このグループは、原因によって費用の幅が大きく変わります。
- 施工に起因する誤配線:工事を行った業者の対応範囲となり、保証で対応されることもある
- 配線の交換:配線の長さや設置状況によって費用が変わる
- 制御基板の交換:部品代が大きくなりやすく、使用年数によっては買い替えとの比較になる
新品を設置して間もない時期であれば、まず施工業者とメーカー保証の範囲を確認してください。
費用は機種・部品・地域・作業条件によって変わるため、金額を先に決め打ちせず、メーカーの目安と販売店の見積もりを比べるのが現実的です。
買い替え時期の考え方はエアコン2027年問題で何が変わる?値段・在庫・工事費から考える買い替え基準、その他の番号はシャープ エアコンのエラーコード一覧|表示の意味と判断基準で整理しています。
よくある質問
Q1. 取り付けてもらった当日に18-1が出ました。どこに連絡すればよいですか?
まず工事を行った業者に連絡してください。
18-1は室内機と室外機をつなぐ配線のつなぎ方に問題があることを示すコードとされており、設置当日であれば経年劣化とは考えにくい状況です。
販売店を通じて工事を依頼した場合は、その販売店に連絡すれば手配してもらえます。
このとき、エラー番号と、設置当日から症状が出ていることを明確に伝えてください。
自己判断で別の業者を手配すると、保証や責任の所在が分かりにくくなることがあります。
Q2. 室外機のLEDはどこを見ればよいですか?
機種によって位置が異なり、室外機のカバーを外さないと見えない場合もあります。
外から確認できない場合は、無理にカバーを開けないでください。
点検を依頼する際に「LEDの状態は確認できなかった」と伝えれば問題ありません。
サービス担当者が現場で確認します。
なお、室外機のカバーを外す作業は感電のおそれがあるため、利用者が行う範囲ではありません。
Q3. 何年も使っていて、突然17-0が出るようになりました。原因は何が考えられますか?
長年使用した機器で突然出る場合は、配線や接続部の劣化、小動物による配線の損傷、あるいは基板側の不具合などが候補に入ります。
特に室外機まわりの配線は、屋外環境で紫外線や温度変化にさらされ続けるため、時間の経過とともに傷むことがあります。
また、室外機の内部に小動物が入り込み、配線をかじるケースも報告されています。
外から見える範囲に、かじられた跡や被覆の破れがないかを確認し、点検の際に伝えてください。
Q4. 配線の被覆が破れているのを見つけました。テープを巻いてもよいですか?
自分で処置しないでください。
室内機と室外機をつなぐ配線は電気が流れており、絶縁が不十分な状態で通電を続けると、感電や発熱、発火につながるおそれがあります。
市販のテープで応急処置をしても、屋外環境では劣化が早く、根本的な解決になりません。
まずエアコン専用のブレーカーを切り、通電しない状態にしたうえで、販売店や専門業者に連絡してください。
配線に手を加える作業は、利用者が行う範囲ではありません。
Q5. 88が出ています。リセットで消えることはありますか?
一時的に表示が消えることはあります。
ただしそれは異常が直ったのではなく、機器が検知状態をいったん解除しただけです。
基板同士の通信に問題がある状態であれば、条件がそろえば再び表示されます。
数日以内に同じ番号が出るようであれば、基板側の点検が必要な段階です。
なお、リセットを何度も繰り返すと、不具合を抱えたまま運転する時間が長くなるため、再発を確認できた時点で点検に切り替えてください。
まとめ
シャープのエアコンで表示される17-0・18-0・18-1・88は、いずれも信号のやりとりができていないことを示すコードです。
17-0と18-0・18-1は室内機と室外機のあいだの通信や配線、88は本体内部の基板同士の通信に関するものです。
判断のポイントは次のとおりです。
- 室外機のLEDが点いているかどうかで、電源側の問題か通信経路の問題かが分かれる
- 設置や移設の直後に18-1が出た場合は、まず工事を行った業者へ連絡する
- 配線の途中接続は発火事故につながるため、自分でつなぎ直したりテープを巻いたりしない
長年使ったあとに突然出た場合は、配線の劣化や小動物による損傷、基板の不具合が候補になります。
いつから出ているのか、直近で工事があったかどうかを整理して伝えることが、診断を早める一番の近道です。

