リモコンに「F19」と表示され、お湯が沸かなくなって不安になっていませんか。
F19は、ヒートポンプユニットの出湯温度が異常に上がったことを検知して、安全装置が運転を止めた状態を知らせる表示です。
沸き上げ回路に水が十分流れていないことが原因で、冬季には貯湯ユニットとヒートポンプユニットをつなぐ配管の凍結によって起こることもあります。
この記事では、パナソニック製エコキュートのF19が示している状態と、表示中にお湯を使えるかどうか、解凍後の解除手順、そして解除できても点検を受けたほうがよい理由までを整理して解説します。
F19は「ヒートポンプユニットの出湯温度異常」
エコキュートは、貯湯ユニットからヒートポンプユニットへ水を送り、温めて戻すことでお湯を沸かします。
この循環する水の量が確保できないと、わずかな水だけが加熱されて温度が上がりすぎるため、安全装置が働いて運転を止めます。
F19は、その状態を知らせる表示です。
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 表示 | F19 |
| 内容 | ヒートポンプユニットの出湯温度異常。沸き上げ回路の循環流量が確保できず高温になった |
| コードの分類 | Fから始まる表示=原則は点検・修理の区分 |
| 冬季に多い原因 | 貯湯ユニットとヒートポンプユニットをつなぐ配管の凍結 |
| そのほかの原因 | 配管の折れ・詰まり、水側バルブの閉まり、ポンプやサーミスターの不良 |
メーカーの案内でも、F19はヒートポンプユニットの出湯温度異常の表示であり、沸き上げ回路で水の循環流量が確保できず高温となり安全装置が働いた状態と説明されています。
冬季については、貯湯ユニットとヒートポンプユニットをつなぐ配管が凍結し、その状態で沸き上げ運転をすることでF19の条件になり運転が停止する、とされています。
エラーコード全体の分類を確認したい場合は、パナソニック エコキュート エラーコード一覧|原因と対処法を簡単解説もあわせてご覧ください。
表示が出ていても、残っているお湯は使える
F19で止まるのは沸き上げ運転です。
メーカーの案内でも、タンク内のお湯を沸き上げることはできないものの、タンクに残っているお湯の分は給湯やふろ運転が可能とされています。
つまり、表示が出た瞬間からお湯が使えなくなるわけではありません。
ただし、新しく沸かせない以上、残湯を使い切れば水になります。
復旧までの間は、次のように使い方を抑えておくと夜まで持たせやすくなります。
- シャワーは短めにし、こまめに止める
- お湯はりの湯量を普段より少なめに設定する
- 追いだきや長時間の保温を控える
- 復旧したら早めに沸き増しをする
蛇口から水も出ない場合は、給湯だけでなく給水側も止まっている状態です。
その切り分け方はオール電化でお湯が出ない原因は?故障かお湯切れかを切り分けて解説で整理しています。
冬季に出た場合は自然解凍を待つ
凍結が原因のときは、気温が上がって自然に解けることで復旧する場合があります。
メーカーも、日中に気温が上がって解凍され復旧することがあるため、その場合は自然解凍を待つよう案内しています。
急いで解かそうとするときの注意点は共通です。
凍結した配管に熱湯をかけると、急激な温度変化で配管が破裂するおそれがあります。
タオルを巻いた上からぬるま湯をゆっくりかける方法にとどめてください。
また、凍結のおそれがある時期は、配線用しゃ断器・漏電しゃ断器・凍結予防ヒーターの電源を切らないでください。
通電を止めると凍結予防運転が働かず、被害が広がることがあります。
解凍後の解除手順
- 配管が解けて水が流れる状態になったことを確認する
- 貯湯ユニットの漏電しゃ断器を60秒以上「切」にする
- 漏電しゃ断器を「入」に戻す
- リモコンの表示が解除されたか確認する
- 沸き上げが再開し、残湯量が増えていくかを見る
解凍しきる前にリセットしても、沸き上げを始めた時点で同じ表示に戻ります。
順番としては、解けたことを確認してから操作してください。
操作の詳細は機種によって異なるため、お手元の取扱説明書もあわせてご確認ください。
解除できても点検を受けたほうがよい理由
F19で注意したいのは、表示を消せたからといって終わりにしないことです。
メーカーの案内では、確認後に販売店または修理窓口へ点検を依頼するよう示されています。
理由は、循環流量が確保できないという状態が、凍結以外の要因でも起こりうるからです。
- ヒートポンプ配管の折れや詰まりが残っている
- 沸き上げ用ポンプの能力が落ちている
- 出湯サーミスターが正しく温度を検知できていない
- タンク上部のノズルが詰まっている
高温になったまま運転を繰り返すと、機器への負荷が積み重なります。
一度で解消した場合でも、同じシーズン中に2回以上出たら点検を依頼するという線引きを持っておくと判断に迷いません。
凍結以外に考えられる原因
| 状況 | 考えられること | 対応の目安 |
|---|---|---|
| 気温に関係なく沸き上げのたびに停止する | 配管の詰まり・折れ、ポンプの能力低下 | 販売店またはメーカーへ点検依頼 |
| 設置・移設の直後から出ている | ヒートポンプ配管の接続や施工の問題 | 工事店へ確認依頼 |
| 水抜き後の再使用から出ている | 配管内の空気かみ、水側バルブの閉まり | バルブを開け、空気抜きをして再確認 |
| ほかの表示も一緒に出る | 機器内部の不具合 | 使用を中止して点検依頼 |
表示が消えない場合の止め方は、取扱説明書に案内があります。
給水元栓を閉め、配線用しゃ断器と漏電しゃ断器を「切」にしたうえで販売店に連絡する、というのが基本です。
ただし冬季は例外で、凍結のおそれがある時期はしゃ断器や凍結予防ヒーターを切らずに連絡してください。
繰り返さないための備え
- 露出している給水配管・ヒートポンプ配管の保温材を点検し、破れていれば補修する
- 冬期は漏電しゃ断器を「入」のままにして、自動の凍結予防運転を働かせる
- 強い冷え込みが予想される夜は、リモコンの給湯温度を「水」に設定し、給湯栓から1分間に200ml程度の水を出しておく
- 1か月以上使わないときは、取扱説明書の手順で水抜きをする
給湯温度を「水」にしておけば、タンクのお湯を減らさずに配管内の水を動かせます。
機種によっては「水」設定ができない場合があるため、取扱説明書もご確認ください。
設置から10年前後が経過している機器では、凍結をきっかけにポンプやセンサーの不具合が表面化することもあります。
修理費用と残りの使用年数を比べる考え方はエコキュートの寿命は何年?10年が目安と言われる理由と交換を考えるタイミングにまとめています。
よくある質問
Q1.F19が出ている間、お風呂に入れますか。
A.タンクにお湯が残っていれば、給湯もふろ運転も使えるとメーカーは案内しています。表示が出た時点で入浴できなくなるわけではありません。ただし沸き上げが止まっているため、使った分は補充されません。残湯量表示を確認しながら、その日はシャワーを短めにする、湯量を控えめにするといった使い方に切り替えてください。
Q2.自然解凍を待つ間、何かしておくことはありますか。
A.無理に加熱しようとせず、時間を置くのが基本です。日中に気温が上がれば解けて復旧することがあります。待っている間は、残湯量を確認して使い方を抑えておくとよいでしょう。急ぐ場合でも、熱湯をかける方法は配管の破裂につながるため避けてください。ぬるま湯をタオル越しにゆっくりかける程度にとどめます。
Q3.解除できたので、点検は依頼しなくてもよいですか。
A.メーカーは、確認後に販売店または修理窓口へ点検を依頼するよう案内しています。F19は循環流量が確保できないときに出る表示で、凍結が解けても、配管の詰まりやポンプの能力低下といった要因が残っている可能性があるためです。一度きりで収まった場合でも、同じシーズンに再び出たときは点検を依頼してください。
Q4.F19とF12・H94はどう違いますか。
A.いずれも沸き上げ回路の水が流れないことに関係する表示ですが、F19はヒートポンプユニット側で出湯温度が異常に上がったことを示す点が特徴です。冬季の凍結が背景にあるという共通点はあり、解凍を待って漏電しゃ断器を切→入で解除するという流れも似ています。表示がどれになるかは機種や検知の条件で変わるため、コードごとに案内されている手順を確認してください。
Q5.解除しても何度も出ます。使い続けて大丈夫でしょうか。
A.繰り返す状態での使用はおすすめできません。循環流量が足りないまま沸き上げようとすると、機器に高い温度と圧力の負荷がかかり続けます。表示が出るたびにリセットして運転を続けるのではなく、2回目以降は販売店またはメーカーに点検を依頼してください。設置から年数が経っている場合は、修理と交換のどちらが妥当かもあわせて相談するとよいでしょう。
まとめ
F19は、ヒートポンプユニットの出湯温度が異常に上がったことを検知して、沸き上げ運転を止めた表示です。
冬季は貯湯ユニットとヒートポンプユニットをつなぐ配管の凍結が原因になることがあり、自然解凍を待ってから漏電しゃ断器を60秒以上「切」にし、「入」に戻すことで解除できます。
表示中もタンクの残湯は給湯やふろ運転に使えるため、その日は使用量を抑えて過ごすのが現実的です。
解除できた場合でも、循環流量が落ちる要因が残っていることがあるため、メーカーの案内どおり販売店または修理窓口へ点検を依頼してください。

