長府(CHOFU)のガス暖房ボイラに703、あるいは733と表示されて運転が止まった。
どちらも電装基板に関わるコードですが、意味するところは大きく違います。
703は基板そのものの故障、733は設定が正しく読めていない状態です。
前者は交換が前提になりますが、後者は設定の是正で解消する可能性があります。
この記事では、その違いを整理したうえで、工事の直後に出た場合の連絡先と、交換を考えるときの判断材料を解説します。
703と733の違い
| コード | 内容 | 確認事項 | 処置 |
|---|---|---|---|
| 703 | 電装基板の異常 | 電装基板の故障。交換が必要 | 点検・修理を依頼 |
| 733 | 電装基板の設定異常 | ディップスイッチ、ガス種切替コネクタ、電装基板(マイコン) | 復帰しない、または再発する場合は点検・修理を依頼 |
どちらもGDB-700K-3H・1200K-6Hが対象で、解除は電源プラグを差し直す操作です。
ただし処置の扱いが異なり、703は復帰の可否にかかわらず点検・修理の依頼とされています。
機種系統ごとの解除操作の違いは長府ガス暖房ボイラのエラーコード一覧|表示の意味と解除の目安にまとめています。
703|メーカーが交換を前提としている表示
703の確認事項は、他のコードと書きぶりが違います。
「確認してください」ではなく、電装基板の故障であり交換が必要という形で示されています。
つまり原因を探る段階ではなく、部品の状態がすでに判定されているということです。
利用者の側で確認できることはありません。
電源プラグを差し直すことで一時的に復帰する場合もありますが、基板の状態が変わったわけではありません。
遠くない時期に再び表示されると考えてください。
安全に関する注意
焦げたにおいがする、機器から異音がする、機器や配線が濡れているといった場合は、解除操作を行わず電源プラグを抜いたうえで連絡してください。
カバーを開けて内部を確認する行為は避けてください。
電気系のコードとしては、地絡を示す193もあります。
確認の範囲が本体の外にも及ぶ点で性格が異なります。
詳しくは長府ガス暖房ボイラのエラー193|地絡表示と漏電ブレーカーを参照してください。
733|設定が正しく読めていない状態
733の確認事項に並ぶのは、ディップスイッチ、ガス種切替コネクタ、そして電装基板のマイコンです。
このうち前の2つは、機器の設定を決める部分です。
ディップスイッチは、機器の動作条件を切り替えるための小さなスイッチです。
ガス種切替コネクタは、都市ガスかLPガスかを機器に伝える役割を持ちます。
これらは工事や修理のときに触れる部分であり、経年で勝手に変わるものではありません。
そのため、733が出た時期が手がかりになります。
| 表示された時期 | 考えられること | 連絡先 |
|---|---|---|
| 機器の設置直後 | 施工時の設定内容 | 工事を行った業者 |
| 部品交換や修理の直後 | 作業時の設定の戻し忘れ、接続の不備 | 修理を担当した業者 |
| ガス種の変更工事の直後 | 設定と供給ガスの不一致 | 工事を行った業者 |
| 長年使っていて突然出た | 接触不良、マイコン側の異常 | 販売店またはメーカー |
設置や工事の直後であれば、メーカー窓口より先に作業を行った業者へ連絡するほうが早く解決します。
逆に言えば、何年も問題なく使えていた機器に突然733が出た場合、設定そのものより接触や基板側を疑うことになります。
コネクタの緩みや端子の腐食でも、設定が読めない状態になるためです。
心当たりのある工事があるかどうかで、確認の順序が変わると考えてください。
ガス種の設定が関わる理由
都市ガスとLPガスでは発熱量や供給圧力が異なり、同じ火力を出すために必要なガスの量が変わります。
そのため機器は、ガス種の設定を参照して燃焼を制御しています。
設定が読めない、あるいは実際のガス種と食い違っていれば、制御の前提が成立しません。
同じコネクタは、ガス比例弁の回路異常を示す52の確認事項にも登場します。
仕組みは長府ガス暖房ボイラのエラー52|ガス比例弁回路とガス種設定で整理しています。
安全に関する注意
ガスの種類が合っていない機器を使用すると、不完全燃焼や異常燃焼につながります。銘板のガス種表記と供給されているガスが一致しているか不明な場合は、運転せずにガス会社へ確認してください。
基板の交換を考えるとき
703で基板の交換が必要となった場合、費用は他の部品交換より大きくなりやすい傾向があります。
金額は機種、部品の供給状況、出張の条件によって変わるため、見積もりで確認してください。
判断材料になるのは次の4点です。
| 判断材料 | 見るポイント |
|---|---|
| 使用年数 | 設置から何年経っているか。他の部品も同時期に劣化が進む |
| 補修用性能部品の有無 | 製造終了から一定期間を過ぎると、部品がなく修理を受けられない場合がある |
| 他に出ているコード | 燃焼系や循環系のコードも出ているなら、複数箇所で劣化している |
| 修理費用と交換費用の差 | 基板交換の見積もりと、本体入れ替えの費用を並べて比較する |
2つ目は見落とされやすい要素です。
メーカーは、製造終了後は補修用性能部品がなく修理を承れない場合があるとしており、保有期間は取扱説明書で確認するよう案内しています。
交換時期の考え方は給湯器の寿命は何年?交換時期の目安と見逃されがちなサインを徹底解説も参考になります。
判断の基準
| 状況 | 判断 |
|---|---|
| 703が出た | 解除できても点検を依頼する。交換が前提 |
| 733が出て解除でき、その後再発しない | 経過を見る余地がある。記録は残す |
| 733が出て繰り返す | 点検を依頼する |
| 設置・修理・ガス種変更の直後に733が出た | 作業を行った業者へ連絡する |
| 焦げたにおい、異音、濡れがある | 解除操作を行わず連絡する |
点検を依頼するときに伝えたいこと
- 本体の型式:GDB-1200K-6Hのように、銘板の表記をそのまま伝える
- 表示されたコード:703か733か。対応の前提が変わります
- 工事・修理の履歴:時期と内容。733では特に重要です
- ガスの種類:都市ガスかLPガスか
- 他に出ているコード:交換か修理かの判断材料になります
3つ目は733の切り分けに直結します。
設定に関わる部分は工事や修理のときに触れるため、履歴が分かれば確認の範囲が絞り込めます。
機種ごとの仕様は、取扱説明書でも確認できます。
各コードの正式な内容は、メーカーが製品別に公開しています。
📎 出典:長府製作所「製品エラーコード」
なお、同じ長府製でも石油給湯器はコード体系が別です。
石油タイプについては長府製 石油給湯器のエラーコード一覧を参照してください。
よくある質問
Q1. 電装基板とは何ですか。
機器全体の制御を担う電子回路の基板です。センサーから受け取った情報をもとに、燃焼の強さやポンプ、弁の動作を決めています。人でいえば判断を担う部分にあたり、ここに異常があると各部品が正常でも運転が成立しません。703はその基板自体の故障、733は基板が参照する設定の異常を示しています。
Q2. 703が出ましたが、差し直したら動いています。使い続けてよいですか。
メーカーの案内では、703は復帰の可否にかかわらず点検・修理の依頼とされています。確認事項も「電装基板の故障。交換が必要」という形で示されており、原因を探る段階ではありません。一時的に復帰しても基板の状態は変わっていないため、使えているうちに点検を手配してください。
Q3. 733は自分で設定を直せますか。
できません。ディップスイッチもガス種切替コネクタも機器の内部にあり、確認には分解が必要です。また設定を誤ると、燃焼の制御そのものが正しく働かなくなります。特にガス種の設定は安全に直結する部分です。自己判断で触らず、点検を依頼してください。
Q4. 修理をしてもらった直後に733が出るようになりました。
作業内容が関わっている可能性が高い状況です。ディップスイッチやガス種切替コネクタは、修理や部品交換の際に触れる部分であり、経年で勝手に変わるものではありません。設定の戻し忘れや接続の不備が疑われます。メーカー窓口より先に、作業を行った業者へ連絡してください。
Q5. 基板を交換すれば、あと何年使えますか。
一律の年数は示せません。基板を交換しても、燃焼部やポンプ、弁といった他の部品の使用年数は変わらないためです。設置から年数が経った機器では、基板交換のあとに別の箇所で不具合が出ることもあります。見積もりを受け取った段階で、他の部品の状態や本体入れ替えの費用と並べて比較することをおすすめします。
まとめ
長府のガス暖房ボイラに表示される703と733は、どちらも電装基板に関わる表示ですが、意味が異なります。
703は基板そのものの故障で、確認事項も交換が必要という形で示されています。
733は設定が正しく読めていない状態で、ディップスイッチやガス種切替コネクタが確認の対象です。
733で重要なのは、表示された時期です。
設定に関わる部分は工事や修理のときに触れるため、直後に出たのであれば作業を行った業者へ連絡するほうが早く解決します。
703で交換が必要となった場合は、使用年数、部品の供給状況、他に出ているコード、そして費用の比較。
この4点を並べたうえで、基板交換で続けるか本体の入れ替えを考えるかを判断してください。

