ゲーミングPCで毎日遊んでいると、電気代がどれくらいかかっているのか気になっていませんか。
「ゲーミングPCは電気を食う」という話を聞いて、請求額を見るのが少し怖いという方もいるはずです。
結論から言うと、ゲーミングPCの電気代は、ゲーム中の消費電力が200〜600W程度で、1時間あたり約6〜19円が目安です。
毎日3時間遊んでも、1か月で500〜1,700円ほどに収まります。
ただし、性能やゲームの設定によって消費電力は大きく変わります。
この記事では、性能帯別の電気代の目安を示したうえで、電気代を左右する要素と、快適さを保ちながら電気代を抑える設定までを整理します。
ゲーミングPCの電気代の目安

計算式は次のとおりです。
電気代 = 消費電力(kW)× 使用時間(h)× 電力量の目安単価(円/kWh)
目安単価は、公益社団法人 全国家庭電気製品公正取引協議会が示す31円/kWhを使います。
ゲーミングPCの消費電力は、搭載しているグラフィックボード(GPU)とCPUの性能によって大きく変わります。
ゲーム中の消費電力(PC本体)の目安を、性能帯ごとに整理すると次のようになります。
| 性能帯 | ゲーム中の消費電力の目安 | 1時間 | 1日3時間・1か月 | 1日6時間・1か月 |
|---|---|---|---|---|
| エントリー | 約150〜250W | 約5〜8円 | 約420〜700円 | 約840〜1,400円 |
| ミドル | 約250〜400W | 約8〜12円 | 約700〜1,120円 | 約1,400〜2,230円 |
| ハイエンド | 約400〜600W | 約12〜19円 | 約1,120〜1,670円 | 約2,230〜3,350円 |
| 最上位 | 約600〜800W | 約19〜25円 | 約1,670〜2,230円 | 約3,350〜4,460円 |
※PC本体のみの目安です。31円/kWhで試算した参考値です。ゲームの種類・設定・フレームレートによって大きく変わります。
ミドルクラスのゲーミングPCで毎日3時間遊ぶと、1か月で1,000円前後です。
同じ時間エアコンの暖房を使う場合と比べても、それほど大きな差はありません。
ゲーミングPCは「電気を食う家電」ではあるものの、家計を大きく圧迫するほどではないと考えてよいでしょう。
状態ごとの消費電力の違い

ゲーミングPCは、何をしているかで消費電力がまったく違います。
| 状態 | 消費電力の目安(ミドルクラス) | 1時間の電気代 |
|---|---|---|
| スリープ | 約1〜5W | 約0.03〜0.15円 |
| アイドル(デスクトップ画面) | 約50〜100W | 約1.6〜3.1円 |
| Web閲覧・動画視聴 | 約80〜150W | 約2.5〜4.7円 |
| 軽いゲーム(2D・低負荷) | 約150〜250W | 約4.7〜7.8円 |
| 重いゲーム(3D・高画質) | 約300〜450W | 約9.3〜14円 |
※31円/kWhで試算した参考値です。
同じゲーミングPCでも、ゲームをしていないときの消費電力は、重いゲーム中の3分の1から5分の1程度です。
電気代を左右するのは「ゲームをしている時間」と「ゲームの負荷」です。
電気代を大きく左右する3つの要素
1. グラフィックボード(GPU)
ゲーミングPCの消費電力でもっとも大きな割合を占めるのが、グラフィックボードです。
上位のグラフィックボードほど性能が高い一方、消費電力も大きくなります。
製品ごとの消費電力の目安は、メーカーが公表している仕様(ボード電力、TGPなど)で確認できます。
2. フレームレート(fps)
同じゲームでも、フレームレートを高く設定するほど、グラフィックボードは多くの計算を行い、消費電力が増えます。
144fpsや240fpsといった高いフレームレートで遊ぶと、60fpsで遊ぶ場合より消費電力が大きく増えることがあります。
3. 画質・解像度の設定
画質設定を「最高」にしたり、4Kの高解像度で遊んだりすると、グラフィックボードの負荷が増え、消費電力も上がります。
同じPCでも、設定しだいで消費電力は大きく変わります。
逆に言えば、設定を見直すことで、遊びやすさをあまり損なわずに電気代を下げる余地があるということです。
モニターや周辺機器の電気代も忘れずに
ゲーミング環境の電気代は、PC本体だけではありません。
| 機器 | 消費電力の目安 | 1日3時間・1か月 |
|---|---|---|
| ゲーミングモニター(24〜27インチ・144Hz以上) | 約30〜60W | 約84〜167円 |
| 2台目のモニター | 約20〜40W | 約56〜112円 |
| スピーカー・ヘッドセット | 約5〜20W | 約14〜56円 |
| 照明付きキーボード・マウス | 約2〜5W | 約6〜14円 |
※31円/kWhで試算した参考値です。
モニターを含めると、PC本体の電気代に月100〜300円程度が上乗せされます。
デュアルモニターで遊んでいる場合は、使っていないほうのモニターを消すだけでも電気代が下がります。
電気代を抑える設定と使い方
1. フレームレートに上限を設ける
もっとも効果が大きい方法です。
ゲームの設定やグラフィックボードの設定で、フレームレートの上限をモニターのリフレッシュレートに合わせると、無駄な計算をしなくなります。
60Hzのモニターで200fpsを出しても、画面に表示されるのは60fpsまでです。
モニターの性能を超えるフレームレートは、電気代と発熱を増やすだけになります。
2. ゲームに合わせて画質を調整する
対戦ゲームでは高いフレームレートが重視される一方、画質は最高でなくても支障がないことがあります。
逆に、景色を楽しむゲームでは画質を優先し、フレームレートは60fps程度でも十分なことがあります。
ゲームごとに、自分にとって必要な設定を選ぶと無駄が減ります。
3. 使わないときはスリープにする
ゲームをしない時間につけっぱなしにしておくと、アイドル状態でも1時間2〜3円程度かかります。
毎日10時間つけっぱなしにしていれば、ゲームをしていなくても月600〜900円程度になります。
使わないときはスリープにしてください。
スリープからの復帰は数秒で済みます。
4. 電源設定を見直す
OSの電源設定で、一定時間操作がなければディスプレイの電源を切る、スリープに移行する、といった設定をしておくと、消し忘れを防げます。
5. 電源ユニットの効率を知っておく
パソコンの電源ユニットは、コンセントからの電力を変換してパーツに届けますが、その過程で一部が熱として失われます。
変換効率の高い電源ユニット(80 PLUS認証の上位グレードなど)ほど、同じ性能でもコンセントから使う電力が少なくなります。
自作やパーツの交換をする場合は、選ぶ際の判断材料にしてください。
6. 実際の消費電力を測る
自分のゲーミングPCが実際にどれくらい電気を使っているかは、コンセントの間に挟むワットモニターで測るのが確実です。
よく遊ぶゲームを起動して測ると、自分の使い方での電気代が正確に分かります。
フレームレートの上限を変える前と後で測ると、設定変更の効果も確認できます。
夏と冬で気をつけたいこと
ゲーミングPCは、使った電力のほとんどが最終的に熱として部屋に放出されます。
400WのゲーミングPCは、400Wの電気ストーブと同じくらいの熱を出していると考えることもできます。
| 季節 | 影響 |
|---|---|
| 夏 | 部屋の温度が上がり、エアコンの冷房の負荷が増える |
| 冬 | 部屋が暖まり、暖房の補助になることもある |
夏は、ゲーミングPCの電気代に加えて、冷房の電気代も増える二重の負担になります。
夏にフレームレート上限を設けると、PCの電気代と冷房の電気代の両方を下げられることになります。
家全体の電気代の中での位置づけ
ゲーミングPCが家全体の電気代にどれくらい影響するのかを確認しておきます。
| 機器・使い方 | 1か月の電気代の目安 |
|---|---|
| エアコン暖房(6畳・1日8時間) | 約2,200〜5,200円 |
| ゲーミングPC(ミドル・1日3時間) | 約700〜1,120円 |
| 冷蔵庫(400L前後) | 約650〜900円 |
| テレビ(1日6時間) | 約725円 |
※31円/kWhで試算した参考値です。
ゲーミングPCを毎日遊ぶ程度であれば、冷蔵庫やテレビと同じくらいの電気代です。
一方、毎日6時間以上遊ぶ、ハイエンドの構成を使う、つけっぱなしにしている、といった場合は、月2,000〜4,000円を超えることもあります。
安全に使うための注意点
ゲーミングPCは消費電力が大きく、発熱も多い機器です。
ゲーミングPCを延長コードやテーブルタップにつなぎ、ほかの消費電力の大きい家電と同時に使うと、コードが発熱して発火するおそれがあります。できるだけ壁のコンセントに直接挿して使ってください。
コンセントに何ワットまでつなげるかの考え方はコンセントは何ワットまで使える?ブレーカーが落ちる前に知っておくべき基準と注意点で詳しく解説しています。
そのほか、次の点にも注意してください。
- PC本体の吸気口・排気口をふさがない(熱がこもり、故障や性能低下の原因になる)
- 定期的に内部やフィルターのほこりを掃除する(冷却効率が落ち、ファンが高回転で回り続けるようになる)
- ゲーミングPCとエアコンと電子レンジを同時に使うとブレーカーが落ちることがある
内部を掃除するときは、必ず電源を切り、電源プラグを抜いてから行ってください。
分解が必要な場合は、保証の条件も確認してください。
使わない周辺機器の待機電力について、抜いてよいものとそうでないものの線引きはコンセント差しっぱなしの電気代はどれくらい?実際にかかる金額と無駄を減らす判断基準で整理しています。
よくある質問
Q1. ゲーミングPCの電気代は1時間いくらですか?
ゲーム中の消費電力によりますが、1時間あたり約6〜19円が目安です。
エントリークラスなら約5〜8円、ミドルクラスなら約8〜12円、ハイエンドなら約12〜19円程度です。
ゲームをしていないアイドル状態なら1時間2〜3円程度、スリープなら1円未満です。
同じPCでも、ゲームの種類や画質、フレームレートの設定によって消費電力は大きく変わります。
正確に知りたい場合は、ワットモニターで実際の消費電力を測ってみてください。
Q2. ゲーミングPCで毎日遊ぶと電気代は月いくらですか?
ミドルクラスのゲーミングPCで毎日3時間遊ぶと、1か月で700〜1,120円程度が目安です。
毎日6時間なら1,400〜2,230円程度になります。
ハイエンドの構成で長時間遊ぶ場合は、月3,000円を超えることもあります。
ここにモニターなど周辺機器の分が、月100〜300円程度上乗せされます。
つけっぱなしにしている時間が長い場合は、ゲームをしていない時間の電気代も加わります。
Q3. ゲーミングPCの電気代を安くする方法はありますか?
もっとも効果が大きいのは、フレームレートに上限を設けることです。
モニターのリフレッシュレートを超えるフレームレートは画面に表示されず、電気代と発熱を増やすだけになります。
あわせて、ゲームに合わせて画質を調整する、使わないときはスリープにする、電源設定で自動的にスリープへ移行するようにする、といった方法が有効です。
パーツを選ぶ機会があれば、変換効率の高い電源ユニットを選ぶことも電気代の削減につながります。
Q4. ゲーミングPCはつけっぱなしにしても大丈夫ですか?
電気代の面では、使わない時間はスリープにするほうが得です。
ゲームをしていないアイドル状態でも、ミドルクラスで1時間2〜3円程度かかります。
毎日10時間つけっぱなしにすると、それだけで月600〜900円程度になります。
スリープなら消費電力は数ワット程度で、復帰も数秒で済みます。
ダウンロードや録画など、PCを動かしておく必要があるとき以外は、スリープにしておくことをおすすめします。
Q5. ゲーミングPCと普通のパソコンでは電気代はどれくらい違いますか?
ゲームをしているかどうかで大きく変わります。
Web閲覧や文書作成といった軽い作業では、ゲーミングPCでも消費電力は100W前後で、普通のデスクトップパソコンと大きな差はありません。
一方、3Dゲームを高画質で遊ぶと、グラフィックボードが高い負荷で動くため、300〜600W程度まで消費電力が上がります。
ノートパソコンと比べると、同じ作業でもゲーミングPCのほうが電気代は高くなりやすくなります。
まとめ
ゲーミングPCの電気代は、ゲーム中の消費電力が200〜600W程度で、1時間あたり約6〜19円が目安です。
- ミドルクラスで毎日3時間遊ぶと、1か月で700〜1,120円程度
- 電気代を左右するのは、グラフィックボードの性能、フレームレート、画質の設定
- モニターの性能を超えるフレームレートは無駄。上限を設けるのがもっとも効果的
- 使わないときはスリープにする。アイドル状態でも1時間2〜3円かかる
- 夏はPCの熱で冷房の負荷も増える。延長コードを使わず壁のコンセントに直接挿す
ゲーミングPCの電気代は、設定しだいで無理なく下げられます。
まずはよく遊ぶゲームのフレームレートの上限を、モニターのリフレッシュレートに合わせてみてください。

