浴槽のお湯がぬるくなったので追いだきをしようとしたら、動かずにリモコンへ「P02」と表示された。
湯はりはできるのに、追いだきや保温だけができない。
そんな状況で戸惑っていませんか。
この2つのコードは、浴槽のお湯を循環させる仕組みのどこかで異常が検知されたことを示しています。
ただしP02については、公式が「一時的な誤検知の可能性」に触れており、対処の案内も「再表示される場合は」という条件付きになっています。
つまり、一度きりであれば様子を見る余地があるということです。
この記事では、2つのコードの違いと、点検を依頼すべきかどうかの線引き、再発を防ぐお手入れまでを整理します。
P02とP03が示していること
三菱電機の公式FAQでは、それぞれ次のように案内されています。
| 表示 | 意味 | 何が疑われているか |
|---|---|---|
| P02 | 循環フロースイッチ異常 | お湯が流れているかを見張るセンサー |
| P03 | ふろ循環二方弁異常 | 配管の経路を切り替える弁 |
どちらも追いだきや保温などのふろ機能が正常に動作できない状態という点は共通しています。
違うのは、疑われている部品と、一時的な要因である可能性の有無です。
追いだきはどうやって行われているか
仕組みを知っておくと、2つのコードの立ち位置が見えてきます。
浴槽側面の浴槽アダプター(丸いカバーの付いた循環口)から、ぬるくなったお湯を吸い込みます。
そのお湯を貯湯ユニット内部の熱交換器へ送り、タンクの熱で温め直してから、再び浴槽へ戻します。
これが追いだきや保温の動作です。
この経路には、2つの部品が関わっています。
- 循環フロースイッチ:お湯がちゃんと流れているかを検知する
- ふろ循環二方弁:湯はりのときの経路と、循環のときの経路を切り替える
流れていないのに温め続ければ危険ですし、経路が切り替わらなければお湯は熱交換器に届きません。
どちらが欠けても、追いだきは成立しない仕組みになっています。
P02は一時的な誤検知の可能性がある
P02の案内には、次の一文があります。
ふろ循環を検知するセンサーに異物などの影響で一時的に誤検知した可能性がある、というものです。
対処方法も「エラーが再表示される場合は点検が必要」という書き出しになっています。
ほかの多くのコードが無条件に点検を求めているのと比べると、明らかに扱いが違います。
したがって、P02が出たときの考え方はこうなります。
| 状況 | 対応 |
|---|---|
| 初めて表示され、その後は正常に使える | 様子を見る余地がある |
| 解除したあと、また表示された | 点検を依頼する |
| 何度も繰り返し表示される | 点検を依頼する |
エラー解除の方法については、販売店に相談するか据付工事説明書を確認するよう案内されています。
解除する前に、表示された日付を控えておいてください。
2回目が出たときに「前はいつだったか」がわかると、判断がはっきりします。
P03は経路の切り替えができていない
P03は、貯湯ユニット内部のふろ循環を行う部品の不具合による表示とされています。
二方弁は、湯はりのときと追いだき・保温のときで配管の経路を切り替える部品です。
こちらはP02のような一時的要因への言及がなく、点検・修理の依頼が案内されています。
部品そのものが動いていない可能性が高いため、様子見は適しません。
出やすい症状としては、湯はりは正常にできるのに追いだきだけが始まらない、保温が効かずお湯が冷めていく、といったものがあります。
症状から見た切り分け
表示されているコードと、実際に使えない機能を突き合わせると、状況が整理できます。
| 使えない機能 | 使える機能 | 考えられること |
|---|---|---|
| 追いだき・保温 | 湯はり、蛇口、シャワー | P02・P03の典型的な状態 |
| 湯はりも追いだきも | 蛇口、シャワー | ふろ系統全体の問題 |
| すべて | なし | わき上げ側など別系統の問題 |
追いだきだけが使えない状態であれば、生活が完全に止まるわけではありません。
蛇口やシャワーからお湯を足して調整すれば、当面はしのげます。
ただし、冷めた残り湯を温め直す使い方をしていた方は、その分タンクのお湯を多く使うことになる点に注意してください。
なお、お湯の勢いや温度が普段から不安定だと感じている場合は、別の要因が絡んでいることもあります。
機器の特性による部分についてはエコキュートの水圧が弱い原因と対処法とは?|シャワーを強くする5つの方法で整理しています。
浴槽アダプターのお手入れが予防になる
P02で挙げられている「異物などの影響」を考えると、日常のお手入れが再発防止に効いてきます。
浴槽アダプターのフィルターには、髪の毛や皮脂、入浴剤の成分が少しずつ溜まっていきます。
これが流れを妨げると、センサーが正しく検知できなくなることがあります。
お手入れの手順
- 浴槽アダプターのカバーまたはフィルターを外す
- 髪の毛やぬめりを取り除く
- 歯ブラシなどで目詰まりを落とす
- 水洗いして元に戻す
月に1〜2回を目安に行うと、追いだきまわりのトラブル全般の予防になります。
公式でも、ふろ自動運転が途中で止まる症状に対して浴槽アダプターのお手入れが案内されています。
入浴剤を使っている場合は、機種によって使用できない種類があります。
取扱説明書の記載を確認しておいてください。
点検を依頼するときに伝えること
- 表示されているコード(P02かP03か)
- 最初に出た日と、その後に出た日
- 湯はり・追いだき・保温のどれができないか
- 浴槽アダプターの掃除をいつ頃行ったか
- 貯湯ユニット正面の形名表示と製造年
公式の案内では、点検を依頼する際に給水配管専用止水栓を閉じるよう求められています。
連絡先は、据付直後であれば据付工事を行った販売店、長く使えていた機器であれば販売店またはメーカーの修理受付窓口です。
なお、同じエラー表示でもCから始まるコードは屋外のヒートポンプユニット側に関わるもので、系統が違います。
たとえば三菱エコキュート エラーC21の詳しい解説で扱っているC21は、お湯を沸かす工程そのものが止まるコードです。
修理と交換の判断
フロースイッチや二方弁の交換は、部品があれば1回の訪問で終わることが多い修理です。
判断が分かれるのは、設置からの年数です。
設置から10年前後が経過していると、補修用部品の入手が難しくなることがあります。
ふろ系統は循環ポンプや熱交換器など関連部品が多く、1つ直したあとに別の箇所が不調になる流れもよくあります。
修理費用と交換費用を並べて比較する考え方はエコキュートの寿命は何年?10年が目安と言われる理由と交換を考えるタイミングで整理していますので、見積もりが出たタイミングで参考にしてください。
よくある質問
Q1.P02が一度出ただけですが、点検を呼ぶべきですか。
公式の案内は「エラーが再表示される場合は点検が必要」となっています。
一度きりで、その後は追いだきも保温も正常に使えているなら、すぐに呼ばなければならないとは書かれていません。
ただし、出た日付は必ず控えておいてください。
2回目が出た時点で、様子見の段階は終わったと判断して点検を依頼するのが妥当です。
Q2.浴槽アダプターを掃除したら直りますか。
異物が流れを妨げていた場合には、改善することがあります。
P02で挙げられている「異物などの影響」に該当するケースです。
掃除をしたうえでエラー解除を行い、追いだきを試してみてください。
それでも同じ表示が出るようであれば、センサーや弁の側に原因があるため点検を依頼してください。
Q3.追いだきができない間、お風呂はどうすればいいですか。
湯はりが正常にできるなら、毎回新しく張り直す使い方で対応できます。
すでに冷めてしまったお湯には、蛇口やシャワーから熱めのお湯を足して調整する方法もあります。
ただし、追いだきに比べてタンクのお湯を多く消費します。
残湯量表示を見ながら、湯切れにならないよう気をつけてください。
Q4.P02とP03、どちらが重い故障ですか。
公式の案内の書き方が違う点で、性格が分かれます。
P02は一時的な誤検知の可能性に触れているのに対し、P03は部品の不具合として点検・修理が案内されています。
そのため、P03のほうが部品交換になる可能性が高いと考えられます。
ただし、P02でも繰り返すようであれば同じく部品交換が必要になります。
Q5.エラー解除の方法がわかりません。
解除の操作は機種やリモコンの世代によって異なります。
公式でも、販売店に相談するか据付工事説明書を確認するよう案内されています。
自己判断で操作を繰り返すより、販売店に電話で確認するほうが確実です。
その際、表示されているコードと形名を伝えられるようにしておいてください。
まとめ
P02とP03は、どちらも追いだきや保温といったふろ機能が動かない状態を示すコードです。
ただし、公式の案内の書き方が違います。
- P02は異物などによる一時的な誤検知の可能性がある。再表示される場合に点検
- 一度きりなら様子を見る余地がある。出た日付を必ず控える
- P03は経路を切り替える弁の不具合。様子見は適さない
- 浴槽アダプターのフィルター掃除が再発予防になる。月1〜2回が目安
- 追いだきだけ使えない状態なら、湯はりで当面しのげる
- 点検依頼時は給水配管専用止水栓を閉じる
エラーの中では珍しく、公式が様子見の余地を残しているコードが含まれています。
記録を取りながら、落ち着いて判断してください。

