ふろ自動のスイッチを押しても湯はりが始まらず、リモコンに「P05」や「P5」と表示されている。
修理を呼ぶしかないのかと考える前に、確認してほしいことがあります。
P05は、公式に自分で試せる手順が段階的に示されている数少ないコードです。
断水や凍結、タンクの水、止水栓、浴槽アダプターの詰まりを順に確認していけば、点検を呼ばずに解消することもあります。
しかも、蛇口からお湯が出ているかどうかで、飛ばしてよい項目まで明記されています。
この記事では、その手順を1つずつ解説したうえで、自己対処の案内がないP35との違い、点検を依頼すべき状況までを整理します。
P05とP35が示していること
三菱電機の公式FAQでは、それぞれ次のように案内されています。
| 表示 | 意味 | 自己対処の案内 |
|---|---|---|
| P05(P5) | ふろ用流量センサ/ふろ給湯用電磁弁異常 | あり(5段階) |
| P35 | ふろ給湯用電磁弁閉止異常 | なし |
P05は機種によって「P5」と2桁で表示されます。
表示形式が違うだけで、意味は同じです。
エラー内容は、P05がおふろの湯はりに異常があるとき、P35が湯はり時に動作する弁が正常に開閉できていない状態とされています。
P05は順番に確認していけばよい
公式に示されている手順は次のとおりです。
上から順に確認していきます。
- 断水や冬場の配管凍結の可能性を確認する
- タンク内に水が無い場合は、タンクを満水にする
- 給水配管専用止水栓が閉じている場合は、開く
- 浴槽アダプターにゴミが詰まっている場合は、歯ブラシなどで取り除く
- 処置後に「ふろ自動」のスイッチを押すと、エラー表示が解除される
ここで押さえておきたいのが、公式に添えられている但し書きです。
2と3については「蛇口から湯が出る場合は該当しません」と明記されています。
台所や洗面の蛇口からお湯が出ているなら、この2つは飛ばして4に進んで構いません。
手順を1つずつ確認する
1.断水と配管の凍結
まず、水道そのものが使える状態かを確認します。
断水中であれば、復旧するまで待つことになります。
冬場で外気温が氷点下まで下がった朝であれば、配管の凍結が疑われます。
気温が上がって自然に解凍するのを待ってください。
凍結した配管に熱湯をかけるのは避けてください。急激な温度変化で配管や継手が破損する恐れがあり、跳ね返った熱湯によるやけどの危険もあります。
2.タンク内の水
貯湯ユニットのタンクが空になっていると、湯はりはできません。
この場合は取扱説明書に従ってタンクを満水にする必要があります。
ただし前述のとおり、蛇口からお湯が出ているなら該当しません。
お湯が出るということは、タンクに水が入っているということだからです。
3.給水配管専用止水栓
貯湯ユニットへ水道水を送る配管に付いている栓です。
閉じているとタンクに水が届きません。
水道工事やリフォームの直後、機器の点検の直後、断水の前後などに閉じたままになっていることがあります。
こちらも、蛇口からお湯が出ているなら該当しません。
栓の位置は設置状況によって異なります。
場所がわからない場合は、据付工事を行った販売店に問い合わせてください。
4.浴槽アダプターのゴミ
浴槽側面の丸いカバーが付いた循環口が浴槽アダプターです。
ここに髪の毛や皮脂、入浴剤の成分が溜まると、お湯の流れを妨げます。
公式では歯ブラシなどでゴミを取り除くよう案内されています。
カバーやフィルターを外し、目詰まりを落としてから水洗いして戻してください。
蛇口からお湯が出ているのにP05が出ている場合、実質的にここが最有力の確認先になります。
1・2・3が該当しないためです。
5.ふろ自動スイッチで解除
処置が終わったら「ふろ自動」のスイッチを押します。
これでエラー表示が解除されると案内されています。
湯はりが正常に始まれば、原因は解消しています。
特別なリセット操作を覚える必要がないのは、このコードの扱いやすいところです。
それでも再表示する場合
手順を一通り試しても同じ表示が出るなら、流量センサーか電磁弁そのものの不具合が疑われます。
この段階で点検の依頼に切り替えてください。
公式の案内でも、再表示する場合は給水配管専用止水栓を閉じたうえで販売店に点検・修理を依頼するよう求められています。
P35は自己対処の案内がない
同じ湯はりに関わるコードでも、P35の扱いは違います。
公式の対処方法は、給水配管専用止水栓を閉じて販売店に点検・修理を依頼する、という内容のみです。
断水や凍結、浴槽アダプターの詰まりといった外部要因への言及がありません。
弁が正常に開閉できていない状態そのものを指しているため、部品側の問題として扱われていると考えられます。
P05の手順を試しても意味がないので、表示を確認したら点検の依頼に進んでください。
症状から見た切り分け
湯はりができない状態でも、ほかの機能が使えるかどうかで見当がつきます。
| 蛇口・シャワー | 湯はり | 考えられること |
|---|---|---|
| 出る | できない | 浴槽アダプターの詰まりなど、ふろ系統の問題 |
| 出ない | できない | タンクの水、止水栓、断水、凍結を疑う |
| 出るが温度が安定しない | できない | 別系統の不調が重なっている可能性 |
3つ目のようにお湯の温度や勢いが不安定な場合は、機器の特性による部分も関わってきます。
切り分けの参考にはエコキュートの水圧が弱い原因と対処法とは?|シャワーを強くする5つの方法も確認してみてください。
点検を依頼するときに伝えること
- 表示されているコード(P05かP5かP35か)
- 手順のうちどこまで試したか、その結果どうだったか
- 蛇口やシャワーのお湯は出るか
- 浴槽アダプターの掃除をいつ頃行ったか
- 貯湯ユニット正面の形名表示と製造年
試した手順とその結果を伝えられると、業者側は原因を大きく絞り込めます。
「浴槽アダプターを掃除しても解除できなかった」という情報は、それだけで部品側の疑いを強める材料になります。
なお、同じエラー表示でもCから始まるコードは屋外のヒートポンプユニット側に関わるもので、系統が違います。
たとえば三菱エコキュート エラーC21の詳しい解説で扱っているC21は、お湯を沸かす工程そのものに関わるコードです。
修理と交換の判断
流量センサーや電磁弁の交換は、部品があれば1回の訪問で終わることが多い修理です。
判断が分かれるのは、設置からの年数です。
設置から10年前後が経過していると、補修用部品の入手が難しくなることがあります。
ふろ系統は弁やポンプ、センサーなど関連部品が多く、1つ直したあとに別の箇所が不調になる流れも珍しくありません。
修理費用と交換費用を並べて比較する考え方はエコキュートの寿命は何年?10年が目安と言われる理由と交換を考えるタイミングで整理していますので、見積もりが出たタイミングで参考にしてください。
よくある質問
Q1.蛇口のお湯は出ます。タンクを満水にする必要はありますか。
必要ありません。
公式の手順にも「蛇口から湯が出る場合は該当しません」と明記されています。
お湯が出ているということは、タンクに水が入っており、止水栓も開いているということです。
この場合は浴槽アダプターの詰まりを確認するところから始めてください。
Q2.浴槽アダプターの掃除はどれくらいの頻度で必要ですか。
月に1〜2回を目安に行うと、湯はりまわりのトラブル全般の予防になります。
髪の毛の量や入浴剤の使用状況によって、詰まる速さは変わります。
家族の人数が多い家庭や、入浴剤を毎日使う家庭では頻度を上げてもよいでしょう。
カバーの外し方は機種によって違うため、取扱説明書を確認してください。
Q3.エラー解除はどうやって行いますか。
P05の場合は、原因を取り除いたあとに「ふろ自動」のスイッチを押すだけで解除されると案内されています。
特別なリセット操作を覚える必要はありません。
ただし、原因が残ったまま押しても再び表示されます。
解除できたかどうかで、処置が効いたかを判断できます。
Q4.P05とP35の違いは何ですか。
どちらも湯はりに関わるコードですが、公式の案内の書き方が違います。
P05には断水や凍結、詰まりといった外部要因への言及と自己対処の手順があるのに対し、P35は点検・修理の依頼のみが案内されています。
そのため、P35は部品側の問題である可能性が高いと考えられます。
P35が出ている場合は、P05の手順を試さず点検を依頼してください。
Q5.断水のあとに出ました。復旧すれば直りますか。
断水が原因であれば、水道が復旧したあとに解消することがあります。
復旧後に「ふろ自動」のスイッチを押して、湯はりが始まるか確認してください。
それでも表示が続く場合は、断水の際に配管へ空気や異物が入っている可能性もあります。
浴槽アダプターの状態を確認したうえで、改善しなければ点検を依頼してください。
まとめ
P05は、エラーコードの中では珍しく、公式が自己対処の手順を段階的に示しているコードです。
順番に確認していけば、点検を呼ばずに解消することもあります。
- 断水・凍結 → タンクの水 → 止水栓 → 浴槽アダプターの順に確認する
- 蛇口からお湯が出ているなら、タンクと止水栓の項目は飛ばしてよい
- 浴槽アダプターのゴミは歯ブラシなどで取り除く
- 処置後に「ふろ自動」を押せば解除される
- 再表示するなら、流量センサーか電磁弁の不具合として点検を依頼する
- P35は自己対処の案内がない。表示を確認したら点検へ進む
どこまで試して、何が起きたか。
その記録が、そのまま点検依頼時の有力な情報になります。

