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パナソニック エコキュートH20・H40|暖房ポンプの異常と対応

パナソニックのエコキュートH20・H40で、暖房ポンプの異常と対応について解説するサムネイル画像
Yuta
記事監修者
現:ガス会社に勤める兼業WEBライター。所持資格はガス開栓作業に必要な高圧ガス販売主任者二種、ガス工事に必要な液化石油ガス設備士、灯油の取り扱いに必要な危険物乙四種、その他ガス関連資格多数と電気工事士などの資格も多数所持。

リモコンに「H20」や「H40」と表示され、暖房が温まらなくなって困っていませんか。
どちらも温水暖房の機能を備えた機種で出る表示で、暖房水を循環させるポンプが正常に回っていない、あるいは止まるべきときに止まらない状態を示すものとして案内されています。
ポンプは機器内部の部品のため、利用者ができるのは電源のリセットまでです。
この記事では、2つのポンプの役割の違い、症状の現れ方、リセットの手順と触ってはいけない箇所、点検までの暖房の代替、そして業者に伝えるべき情報までを解説します。

目次

H20とH40が示している状態

表示対象のポンプ検知される状態
H20暖房循環ポンプ回転しない、または回転し続けている
H40暖房熱交ポンプ回転しない、または回転し続けている

対処としては、いずれもコネクタの外れの確認と補修、ポンプ本体の点検交換、制御基板の点検交換が挙げられています。
つまり、電気的なつながりの問題か、ポンプそのものか、指示を出す基板かのいずれかということです。
なお、表示の意味や条件は機種によって異なるため、お使いの機種の取扱説明書に記載がある場合はそちらが優先です。
エラーコード全体の分類を確認したい場合は、パナソニック エコキュート エラーコード一覧|原因と対処法を簡単解説もあわせてご覧ください。

2つのポンプは役割が違う

温水暖房では、タンクの熱を暖房水に移し、その暖房水を住宅の床暖房パネルやパネルヒーターへ送るという二段構えの流れになっています。

  • 暖房熱交ポンプは、機器の内部で熱を受け渡すための循環を担う
  • 暖房循環ポンプは、住宅側の暖房機器へ暖房水を送り出す

そのため、H40は熱を作る側、H20は熱を届ける側と整理すると分かりやすくなります。
どちらが止まっても暖房は成立しないため、症状としては同じように「暖まらない」という形で現れます。

症状の現れ方

  • 暖房を入れても、パネルや床が温かくならない
  • 立ち上がりに時間がかかり、途中で止まってしまう
  • 一部の部屋だけ暖まらない
  • 運転中にいつもと違う音がする
  • 暖房を使い始めた直後に表示が出る

どの部屋が暖まらないかは、点検時に役立つ情報です。
すべての部屋が冷たいのか、特定の系統だけかによって、機器側と住宅側のどちらを重点的に見るかが変わります。
気づいた時点で部屋ごとの状態をメモしておいてください。

利用者ができるのはリセットまで

一時的な検知の乱れであれば、電源の入れ直しで復旧することがあります。

  1. 暖房の運転を止める
  2. 貯湯ユニットの漏電しゃ断器を「切」にする
  3. 約1分待つ
  4. 漏電しゃ断器を「入」に戻す
  5. 表示が消えるか、暖房が立ち上がるかを確認する

ここで復旧しない場合、自分でできることはありません。
貯湯ユニットのカバーを開けて、ポンプやコネクタ、配線に触れないでください。
内部には200Vの電圧がかかる部分があり、感電やショートのおそれがあります。
また、暖房水を自分で補充しないでください。
暖房回路には専用の液が使われている場合があり、水道水を足すと不凍性能や防食性能が損なわれることがあります。

表示が消えない場合、取扱説明書では、給水元栓を閉め、配線用しゃ断器と貯湯ユニットの漏電しゃ断器を「切」にしたうえで販売店に連絡するよう案内されています。
ただし冬季は例外で、凍結のおそれがある時期はしゃ断器や凍結予防ヒーターを切らずに連絡してください。

📎 出典:パナソニック ヒートポンプ給湯機 取扱説明書(こんな表示が出たら…)

背景にあること

背景起こりやすい状況
ポンプの固着暖房を使わない時期が長かったあと、シーズン初めの運転
経年による劣化設置から10年前後が経過した機器
コネクタや配線の抜け設置・移設の直後、別件の修理を受けた直後
暖房水の不足や空気のかみ込み暖房回路のどこかで水が減っている場合
落雷・停電雷雨のあと、瞬時電圧低下のあと

暖房水の減少に関する表示が同時期に出ている場合は、そちらが背景にある可能性があります。
暖房回路は閉じた仕組みのため、水が減っているなら、どこかから抜けていることを意味します。
床材の変色やふくらみ、パネルヒーターの足元の水滴といった手がかりがないか、あわせて確認しておいてください。

点検までの暖房と給湯の扱い

H20やH40で止まるのは暖房側の運転です。
給湯やお湯はりは通常どおり使えることが多いため、まず次を確認してください。

  • 蛇口やシャワーからお湯が出るか
  • 「ふろ自動」が動くか
  • 残湯量表示が正常に増減しているか

給湯が使えるのであれば、入浴を含めた生活は続けられます。
暖房についてはエアコンや電気ストーブなど別の手段でしのぐことになりますが、寒さの厳しい時期は在宅時間の長い部屋を優先して暖める、厚手のカーテンで窓からの冷気を抑えるといった工夫で消費を抑えられます。
給湯側にも症状が出ている場合は、原因が暖房回路だけにとどまっていない可能性があります。
その切り分け方はオール電化でお湯が出ない原因は?故障かお湯切れかを切り分けて解説で整理しています。

業者に伝えること

  • リモコンに表示されているコード(H20かH40か)
  • 暖房以外の運転(給湯、お湯はり)が使えるかどうか
  • 暖まらないのは全部屋か、特定の部屋だけか
  • 運転中の異音の有無
  • 暖房水の減少に関する表示が過去に出ていないか
  • 表示が出る前の出来事(シーズン初めの運転、落雷、移設、別件の修理など)
  • 機器の品番と設置年

シーズンの初めに表示が出た場合と、使用中に突然出た場合とでは、疑う内容が変わります。
長く動かしていなかったことによる固着なのか、使用中の劣化なのかを判断する材料になるためです。

📎 出典:パナソニック ヒートポンプ給湯機 取扱説明書(異常表示について)

修理と交換の考え方

原因がコネクタの抜けであれば、比較的軽い修理で収まります。
ポンプ本体の交換となると、部品代と作業費でまとまった費用になりやすい部分です。
制御基板の交換まで及ぶ場合は、さらに費用が上がります。
設置から10年前後が経過している機器では、ポンプを交換しても他の部品の寿命が近く、本体交換と比較して判断したほうが結果的に無駄が少ないこともあります。
考え方はエコキュートの寿命は何年?10年が目安と言われる理由と交換を考えるタイミングにまとめています。

よくある質問

Q1.H20とH40では、修理の内容が変わりますか。
A.対象のポンプが違うため、交換する部品は変わります。ただし、利用者としての対応は同じで、漏電しゃ断器を約1分「切」にして入れ直し、復旧しなければ点検を依頼するという流れです。どちらのコードが出ているかを正確に伝えると、訪問時に部品を持参してもらえる可能性が高まります。

Q2.暖房シーズンの初めに表示が出ました。故障でしょうか。
A.長く動かしていなかったポンプが、動き出しにくくなっているケースがあります。まずは漏電しゃ断器を入れ直し、暖房を操作して様子を見てください。それで動き出して安定するようであれば、そのまま使える場合もあります。ただし、繰り返すようなら固着や劣化が進んでいる可能性があるため、点検を依頼してください。

Q3.暖房が使えないまま冬を越しても問題ありませんか。
A.機器としては、暖房を使わなければ運転が止まったままになるだけです。ただし、寒冷地では室内の冷え込みが結露や凍結につながることもあり、生活面での影響は小さくありません。エアコンや電気ストーブで代替する場合、電気の使用量が増える点も考慮に入れて、修理の判断を早めに行うことをおすすめします。

Q4.暖房水を足せば直りますか。
A.暖房水の補充は利用者が行うものではありません。専用の液が使われている場合があり、水道水を足すと性能が変わってしまうことがあります。また、減っているのであれば、どこかから漏れている可能性を先に考える必要があります。補充ではなく、点検を依頼してください。

Q5.運転音が大きいのですが、使い続けてよいですか。
A.いつもと違う音がしている場合、ポンプ内部の異物や軸受けの摩耗が考えられます。その状態で運転を続けると、部品の損傷が進み、修理の範囲が広がる可能性があります。暖房の使用を控えたうえで、音がする状況(運転開始直後か、しばらく経ってからか)を伝えて点検を依頼してください。

まとめ

H20は暖房循環ポンプ、H40は暖房熱交ポンプの回転異常を知らせる表示です。
利用者ができるのは、漏電しゃ断器を約1分「切」にして入れ直すところまでで、カバーを開けてポンプや配線に触れる、暖房水を自分で足すといった対処は避けてください。
給湯が使えるのであれば生活は続けられるため、暖房は別の手段でしのぎながら点検の日程を調整するのが現実的です。
連絡の際は、どの部屋が暖まらないか、異音の有無、シーズン初めか使用中かを伝えると、原因の特定が早く進みます。

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この記事を書いた人

「暮らしの設備ガイド」は、給湯器・ストーブ・換気設備など、
家庭の安心と快適を支える“住まいの設備”に関する専門メディアです。

現在もガス業界で設備施工・保守に携わるYuta(ガス関連資格保有者)が監修し、一般家庭向けのガス機器・暖房設備・給湯器交換の実務経験をもとに、現場の知識に基づいた、正確で実用的な情報を発信しています。

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