子どもが生まれて3人家族になってから、電気代が上がったと感じていませんか。
あるいは請求書を見て、「うちの家庭は平均と比べてどうなのだろう」と気になっている方もいるはずです。
総務省の家計調査によると、3人世帯の電気代は1か月あたり13,915円が平均です。
ただし、乳幼児がいて日中も家にいる家庭と、子どもが中高生で日中は誰もいない家庭では、同じ3人家族でも使われ方がまったく違います。
この記事では、3人家族の電気代の平均を子どもの年齢・間取り・季節ごとに整理したうえで、内訳の読み方と、高いと感じたときに何から手をつければよいかを解説します。
3人家族の電気代の平均は月13,915円

結論から言うと、3人家族(3人世帯)の電気代の平均は1か月あたり13,915円、年間では約167,000円です。
総務省統計局の家計調査(家計収支編)における2025年平均の数値で、全国の3人世帯を対象にした公的統計にもとづきます。
| 世帯人数 | 1か月の平均 | 年間換算 | 1人あたり |
|---|---|---|---|
| 一人暮らし | 7,337円 | 約88,000円 | 7,337円 |
| 2人世帯 | 12,144円 | 約146,000円 | 6,072円 |
| 3人世帯 | 13,915円 | 約167,000円 | 4,638円 |
| 4人世帯 | 13,928円 | 約167,000円 | 3,482円 |
| 5人世帯 | 15,665円 | 約188,000円 | 3,133円 |
※総務省統計局「家計調査(家計収支編)」2025年平均をもとに作成。年間換算は月額を12倍した参考値です。
1人あたりに直すと4,638円で、一人暮らしの平均7,337円の6割ほどです。
世帯人数が増えるほど1人あたりの電気代は下がっていく、という関係がここからも読み取れます。
2人から3人になっても1,771円しか増えない理由
注目したいのは、2人世帯の12,144円から3人世帯の13,915円までの増加が、わずか1,771円にとどまっている点です。
人数が1.5倍になっているのに、電気代は15%しか増えていません。
これは、家庭の電力が2種類に分かれているためです。
| 種類 | 具体例 | 人数との関係 |
|---|---|---|
| 人数に関係なくかかる電力 | 冷蔵庫、照明、エアコン、待機電力、基本料金 | 家族が何人でもほぼ同じ |
| 人数に比例して増える電力 | 給湯、洗濯、ドライヤー、個別の機器の使用時間 | 使う人数の分だけ増える |
子どもが一人増えても、リビングのエアコンの消費電力は変わりません。
冷蔵庫も、中身が増えたからといって消費電力が1.5倍になるわけではないのです。
増えるのは、お風呂の湯量、洗濯の回数、照明がついている時間といった部分だけです。
ここから実用的な結論が出てきます。
3人家族で電気代が平均を大きく超えている場合、原因は人数ではなく「部屋の使い方」にあるということです。
家族が別々の部屋で過ごす時間が長くなるほど、共有できていた効率が失われていきます。
子どもの年齢で電気の使われ方は変わる
同じ3人家族でも、子どもの年齢によって電気代の水準は変わります。
| 子どもの年齢 | 1か月の目安 | 電気代が増える主な要因 |
|---|---|---|
| 0〜3歳(乳幼児期) | 14,000〜18,000円 | 日中在宅、24時間の空調管理、洗濯回数の増加 |
| 4〜12歳(幼児・小学生) | 12,000〜15,000円 | 帰宅後の在宅時間、リビングでの学習・テレビ |
| 13歳以上(中高生) | 13,000〜17,000円 | 個室のエアコン・照明、夜更かし、機器の充電 |
※31円/kWhで換算した参考値です。住まいの断熱性能・暖房方式によって上下します。
乳幼児期がもっとも高くなりやすい
意外に思われるかもしれませんが、電気代がもっとも高くなりやすいのは子どもが小さい時期です。
育児休業中や在宅で子どもを見ている期間は、日中も家に人がいてエアコンが稼働し続けます。
さらに、乳幼児は体温調節が未熟なため、大人の感覚で「今日は冷房なしでいい」と判断できないという事情もあります。
夜間も含めて空調を止められない期間があるぶん、使用量は伸びます。
洗濯の回数も増え、天候に関係なく乾かす必要から乾燥機や浴室乾燥機を使う頻度が上がります。
小学生の時期はいったん落ち着く
日中は学校にいるため、家の電力消費は下がります。
一方で、帰宅後から就寝までの時間にリビングで過ごすことが多く、夕方以降の使用量は増えます。
リビングに家族が集まっている時間帯は、エアコン1台でまかなえるため効率は悪くありません。
中高生になると個室化で再び上がる
子どもが自分の部屋で過ごす時間が長くなると、エアコンと照明がもう1セット動き始めます。
リビングと子ども部屋の2台が同時に稼働する時間が、そのまま電気代に反映されます。
加えて、スマートフォンやゲーム機、パソコンの充電・稼働が加わり、夜遅くまで電気を使う生活になります。
乳幼児期ほどではないものの、「個室で過ごす時間が長い家庭ほど電気代は高くなる」という傾向がはっきり出てきます。
間取り・住まいによる違い
| 住まい | 1か月の目安 | エアコンの台数 |
|---|---|---|
| 2LDKのマンション | 11,000〜14,000円 | 1〜2台 |
| 3LDKのマンション | 12,000〜16,000円 | 2台 |
| 戸建て(2階建て) | 14,000〜19,000円 | 2〜3台 |
| オール電化の戸建て | 18,000円〜 | 2〜3台+給湯 |
※31円/kWhで換算した参考値です。
マンションより戸建てのほうが高くなりやすいのは、部屋数の多さに加えて、外気に接する壁や屋根の面積が大きいためです。
上下階を挟まれているマンションは、構造的に熱が逃げにくく、冷暖房の効率で有利になります。
3人家族で戸建てに住んでいて平均を3,000円ほど上回っていても、それだけで使い方に問題があるとは言えません。
季節でどれくらい変わるのか
3人家族の電気代は、冷暖房を使う時期に大きく跳ね上がります。
年平均が13,915円でも、真冬は18,000〜22,000円になることは珍しくありません。
ここで一つ注意点があります。
家計調査の数値は「実際に支払った月」で集計されているため、使った月と1〜2か月のズレが生じます。
1月に使った電気の請求は2月や3月に届くので、統計上は春先の数字が高く出ることがあります。
月別のグラフを見て「電気代のピークは3月」と読むのは誤りで、使用量のピークは真冬と真夏だと理解しておいてください。
使用量(kWh)で見ると、季節の動きは次のようになります。
| 時期 | 月の使用量の目安 | 電気代の目安 |
|---|---|---|
| 1〜2月(暖房のピーク) | 約480〜650kWh | 約14,900〜20,200円 |
| 4〜5月(冷暖房をほぼ使わない) | 約280〜360kWh | 約8,700〜11,200円 |
| 7〜8月(冷房のピーク) | 約420〜560kWh | 約13,000〜17,400円 |
| 10〜11月(冷暖房をほぼ使わない) | 約280〜360kWh | 約8,700〜11,200円 |
※31円/kWhで換算した参考値です。暖房にガスや灯油を使う場合、冬の数値はこれより低くなります。
冷暖房を使わない春と秋の使用量が、その家の基礎的な電力消費にあたります。
3人家族でこの時期に月400kWhを超えているなら、冷暖房以外に原因があると考えてください。
古い冷蔵庫、電気温水器、常時稼働の機器、つけっぱなしの照明などが候補になります。
電気料金の内訳を知ると「高い理由」が見えてくる

削れる部分を判断するには、内訳を知っておく必要があります。
| 項目 | 内容 | 使用量との関係 |
|---|---|---|
| 基本料金 | 契約アンペアなどに応じた固定費 | 電気を使わなくても発生する |
| 電力量料金 | 使った電力量(kWh)× 単価 | 使った分だけ増える |
| 燃料費調整額 | 燃料の輸入価格の変動を毎月反映 | 使用量に比例して増減する |
| 再エネ賦課金 | 再生可能エネルギー普及費用の負担分 | 使用量に比例する/全国一律 |
再エネ賦課金の2026年度の単価は1kWhあたり4.18円で、2026年5月検針分から2027年4月検針分までに適用されます。
3人家族で月450kWhを使う場合、賦課金だけで月1,881円、年間では約22,500円の負担になる計算です。
使用量が多い世帯ほど負担が重くなる仕組みで、節電以外に減らす手段がない費用でもあります。
📎 出典:経済産業省「再生可能エネルギーのFIT制度・FIP制度における2026年度以降の買取価格等と2026年度の賦課金単価を設定します」
燃料費調整額のほうは、原油やLNGの輸入価格に連動して毎月変わります。
「節電したのに請求額が下がらない」という月は、この調整額が上振れしていることが少なくありません。
仕組みの詳細は原油価格が高騰すると電気代はどうなる?知らないと損する家庭への影響で解説しています。
請求書を見るときは、金額より先に使用量(kWh)の欄を確認してください。
金額は単価の変動で上下しますが、使用量は使い方をそのまま映した数字です。
前年同月と使用量を比べて増えていなければ、値上がりの影響であって使い方の問題ではない、と切り分けられます。
3人家族で電気代が高くなりやすい6つのパターン
1. 家族が別々の部屋で過ごしている
3人家族でもっとも効きやすい原因です。
リビングと子ども部屋と寝室で、それぞれエアコンと照明がついている時間が長いほど電気代は伸びます。
在宅の時間帯に家族が同じ部屋で過ごす時間を1日2時間増やすだけでも、冬場は月1,000〜2,000円変わることがあります。
2. 契約アンペアが実態と合っていない
3人家族であれば40〜50Aが一般的な水準です。
入居時のまま60Aになっているなら、基本料金を余分に払い続けている可能性があります。
逆に、エアコン2台と電子レンジとドライヤーが重なる朝の時間帯にブレーカーが落ちるようなら、下げるべきではありません。
3. 洗濯乾燥機・浴室乾燥機の使用頻度
子どもがいる家庭では洗濯の回数が増え、天候に関係なく乾かす必要が出てきます。
乾燥機能はヒーターで熱をつくるため、洗濯だけのときと比べて消費電力が大きく変わります。
毎日乾燥まで回している場合、乾燥は天候の悪い日に限定するだけで月数百円から1,000円程度の差になります。
4. 家電が古い
冷蔵庫とエアコンは、買い替えによる省エネ効果がはっきり出る家電です。
おおむね2015年以前のモデルを使い続けている場合、最新機種との年間消費電力量の差は無視できません。
特に冷蔵庫は24時間365日動き続けるため、10年以上前の機種なら買い替えを検討する価値があります。
5. 24時間換気や常時稼働の機器
2003年以降に建てられた住宅には24時間換気の設置が義務づけられており、常時稼働しています。
これを止めると結露やカビの原因になるため、節電の対象にはなりません。
実際の金額がどの程度かは換気扇は24時間つけっぱなし?場所別の電気代と正しい使い方で試算しています。
6. 待機電力が積み上がっている
家族が増えるほど家電の台数も増え、待機電力も比例して多くなります。
ただし、すべてのコンセントを抜けばよいというわけではありません。
機器ごとの線引きはコンセント差しっぱなしの電気代はどれくらい?実際にかかる金額と無駄を減らす判断基準で整理しています。
使用量から自分の家の電気代を計算する方法
電気代の目安 = 消費電力(kW)× 使用時間(h)× 電力量の目安単価(円/kWh)
目安単価は、公益社団法人 全国家庭電気製品公正取引協議会が示す31円/kWhを使うのが一般的です。
3人家族でよく使う家電を、この単価で試算すると次のようになります。
| 家電 | 想定の使い方 | 1か月の電気代の目安 |
|---|---|---|
| エアコン(暖房・リビング1台) | 平均900W・1日10時間 | 約8,370円 |
| エアコン(暖房・子ども部屋1台) | 平均500W・1日5時間 | 約2,325円 |
| 冷蔵庫(450L前後) | 年間消費電力量340kWh | 約880円 |
| 洗濯乾燥機(乾燥あり) | 1回1.5kWh・1日1回 | 約1,395円 |
| 浴室乾燥機 | 1回1.2kWh・週3回 | 約446円 |
| 食洗機 | 1回0.7kWh・1日1回 | 約651円 |
| テレビ(50型) | 130W・1日6時間 | 約725円 |
| 照明(LED・リビング+2部屋) | 合計100W・1日6時間 | 約558円 |
※31円/kWhで試算した参考値です。機種・設定・室温条件によって実際の金額は変わります。
エアコンと乾燥が金額の中心になっていることが分かります。
節電は、金額の大きい機器から順に見直すのが効率的です。
家電ごとの消費電力の大きさは家電の消費電力ランキングTOP15|電気代が高い順に解説で順位づけしています。
実際の消費電力を知りたい場合は、コンセントの間に挟んで測定できるワットモニターが便利です。
古い家電が本当に電気を食っているのかを、買い替え前に数字で確認できます。
3人家族の電気代を下げる手順
手順1:契約アンペアと料金プランを確認する
基本料金は使用量に関係なくかかるため、下げられれば確実な固定費削減になります。
契約アンペアを10A下げると、基本料金は月300円前後、年間で3,000〜4,000円程度軽くなるのが目安です。
判断の基準は、朝の時間帯に同時に使う家電の合計です。
エアコン2台・電子レンジ・ドライヤー・炊飯器が重なるなら、50Aを下回ると不便になる可能性があります。
料金プランについては、生活時間帯が判断材料になります。
日中に子どもと家にいる生活なら時間帯で単価が変わらないプラン、共働きで夜に家事が集中するなら夜間の単価が安いプランのほうが有利になります。
比較するときは、直近3か月分の検針票を手元に用意してください。
手順2:過ごす部屋をまとめる
3人家族でもっとも効果の大きい対策です。
食事の後にそれぞれの部屋へ散っていく生活と、就寝までリビングで過ごす生活では、エアコンの稼働台数が変わります。
サーキュレーターで空気を循環させると、1台のエアコンでも隣接する部屋まで温度を行き渡らせやすくなります。
手順3:乾燥の使い方を決める
洗濯乾燥機と浴室乾燥機は、3人家族の電気代で無視できない位置を占めます。
毎日使うのをやめるのではなく、「雨の日と、翌朝までに乾かす必要がある日だけ」といった基準を家庭内で決めるほうが続きます。
部屋干しの補助にサーキュレーターを使えば、乾燥機の稼働時間そのものを短縮できます。
手順4:照明をLEDに切り替える
子ども部屋や廊下に蛍光灯や白熱電球が残っていないか確認してください。
照明は1台あたりの金額は小さいものの、部屋数の多い家庭では合計すると差が出ます。
LEDは消費電力が小さいうえに寿命も長く、交換の手間も減ります。
手順5:窓の断熱で冷暖房の負荷を下げる
部屋の熱の多くは窓から出入りします。
冬は断熱シートや厚手のカーテン、夏は遮熱カーテンで対策すると、エアコンの負荷そのものが下がります。
部屋数が多い家庭ほど、窓の枚数も多く効果が積み上がります。
電気代はライフステージで段階的に動く
3人家族の電気代は、一度決まったら変わらないものではありません。
家族構成が同じでも、子どもの成長に合わせて段階的に動きます。
| 時期 | 電気代の動き | 主な変化 |
|---|---|---|
| 子どもが生まれる前(2人) | 基準 | リビング中心の生活 |
| 出産〜育休期 | 上がる | 日中在宅、空調の常時稼働、洗濯増 |
| 保育園・小学校 | いったん落ち着く | 日中は不在、夕方以降に集中 |
| 中学・高校 | 再び上がる | 個室の空調・照明、夜間の使用増 |
| 進学・就職で家を出る | 下がる | 個室の稼働がなくなる |
この動きを知っておくと、「去年より上がった」と感じたときに原因を絞り込めます。
生活が変わっていないのに上がったのか、ライフステージの変化に伴う当然の増加なのかで、対応が変わるからです。
たとえば子どもが中学に上がって自室で過ごす時間が増えた年は、電気代が上がって当然です。
この場合に必要なのは節電の徹底ではなく、増えた使用量に見合った契約アンペアと料金プランに切り替えることです。
逆に、生活に何の変化もないのに使用量だけが伸びているなら、機器の劣化や故障を疑う段階になります。
買い替えで効果が出やすい機器
使い方の工夫で吸収しきれない場合は、機器そのものを見直す段階に入ります。
3人家族で効果が出やすいのは、稼働時間の長い機器です。
洗濯乾燥機
乾燥方式には、ヒーターで熱をつくる方式と、ヒートポンプで空気の熱を利用する方式があります。
ヒートポンプ式は、ヒーター式と比べて乾燥1回あたりの消費電力量が大きく下がります。
毎日乾燥まで回す家庭ほど、この差が年間の金額に効いてきます。
本体価格はヒートポンプ式のほうが高いため、乾燥の使用頻度が週2〜3回程度なら無理に買い替える必要はありません。
判断の目安は「ほぼ毎日乾燥まで回しているかどうか」です。
子ども部屋のエアコン
部屋の広さに対して能力が足りないエアコンは、常に全力運転になって効率が落ちます。
6畳の子ども部屋に、リビングから移設した古い大型機を付けているようなケースも逆に非効率です。
畳数表示は木造か鉄筋か、最上階かどうかでも変わるため、カタログの推奨畳数の範囲内で選ぶのが無難です。
冷蔵庫
3人家族なら400〜500Lが適正です。
容量が足りずに詰め込みすぎている状態は、冷却効率を落とします。
大型機のほうが高効率な断熱材とインバーター制御を備えているため、容量が大きいほど電気代が高い、とは限りません。
電気代だけでなく光熱費全体で判断する
3人家族の家計を考えるなら、電気代単体ではなくガス代・水道代を含めた光熱費全体で把握するほうが判断を誤りません。
たとえば食洗機は電気代が増える一方で、手洗いより水道とガス(給湯)の使用量が減ります。
浴室乾燥機も、電気代は増えますが部屋干しの湿気による結露やカビのリスクを下げます。
電気代だけを見て機器の使用をやめると、別の費用や手間が増えているだけということがあり得ます。
オール電化とガス併用の比較も同じです。
電気代の金額だけを並べれば、必ずオール電化のほうが高く見えます。
比較するときは、必ず「電気+ガス」の合計で見てください。
平均より高いときに確認する順番
実際に請求額が高かったときは、次の順番で確認すると原因にたどり着きやすくなります。
- 検針票の「使用量(kWh)」を前年同月と比べる(増えていなければ単価の影響)
- 使用量が増えていれば、生活の変化(在宅時間・子どもの進学・新しい家電)に心当たりがあるか確認する
- 冷暖房を使わない春・秋の使用量を確認し、基礎的な消費が多すぎないか見る
- 契約アンペアと契約プランを確認する
- エアコンのフィルターと設定温度、稼働している台数を確認する
- 冷蔵庫・エアコン・洗濯機の使用年数を確認し、10年以上のものがないか見る
ここまで確認しても使用量の増加に心当たりがない場合は、電力会社への相談を検討してください。
生活が変わっていないのに使用量だけが急に跳ね上がっている場合、漏電や機器の故障が関わっていることがあります。
目安としては、前年同月比で使用量が1.5倍以上になり、原因に心当たりがない状態が2か月続いたときが相談のタイミングです。
節電しないほうがよい場面もある
子どもがいる家庭では、電気代を抑えること自体が目的になると危険な場面があります。
まず夏の冷房です。
室温が高い状態で冷房を我慢すると、屋内にいても熱中症になる危険があります。
特に乳幼児は自分で不調を訴えられず、汗をかく機能も未発達です。
就寝中も含めて、室温が28℃を超える環境では冷房を使う前提で考えてください。
次に冬の暖房と換気です。
暖房費を惜しんで室温を極端に下げると、結露が生じてカビの原因になります。
24時間換気を止めると湿気がこもり、結露を悪化させます。
換気扇の電気代は月に数十円程度なので、止めて得られる節約額より、止めることで生じる不具合のほうが大きくなります。
もう一つが学習環境の照明です。
子どもが勉強する場所の照明を暗くしても、節約できるのは月に数十円程度です。
削る価値のない支出と、削るべき支出を分けて考えることが、家計の見直しでは重要になります。
なお、電気料金そのものの今後の見通しについては【2026年度版】値上げラッシュはいつまで続く?電気・ガス・食品の終息時期を見通すで整理しています。
よくある質問
Q1. 3人家族で電気代が2万円を超えるのは高すぎますか?
季節によります。
真冬や真夏に2万円を超えるのは、エアコンを2台使っている家庭やオール電化の住まいでは珍しくありません。
一方で、冷暖房を使わない春や秋にも2万円を超えているなら、原因を探すべき水準です。
まず検針票の使用量(kWh)を確認し、月650kWhを超えていないかを見てください。
超えている場合は、古い冷蔵庫、電気温水器、常時稼働の機器を疑うのが先決です。
超えていないのに金額が高いなら、契約プランや単価の問題である可能性が高くなります。
Q2. 子どもが生まれてから電気代が上がったのはなぜですか?
在宅時間と空調の稼働時間が増えたことが主な理由です。
育児で日中も家にいる期間は、エアコンが一日中動くことになります。
また、乳幼児は体温調節が未熟なため、大人だけのときのように「今日は冷房なしでいい」という判断ができません。
夜間も空調を止められない期間があるぶん、使用量は確実に伸びます。
洗濯の回数が増え、天候に関係なく乾かす必要から乾燥機能を使う頻度が上がることも影響します。
この時期の増加は必要な支出なので、無理に削るのではなく契約プランなど固定費側で吸収するほうが現実的です。
Q3. 子ども部屋のエアコンはつけっぱなしにしたほうが安いですか?
使用時間によります。
エアコンは設定温度に到達するまでの立ち上げ時にもっとも電力を使い、その後の維持運転は消費電力が小さくなります。
そのため、30分程度の外出であればつけたままのほうが安くなることがあります。
一方で、数時間から半日使わない部屋をつけっぱなしにするのは明らかに無駄です。
子ども部屋の場合、学校に行っている日中は確実に消してください。
判断の目安としては、1時間以上使わないなら消す、と考えておけば大きく外れません。
Q4. オール電化の3人家族の平均はどのくらいですか?
ガス代がかからない代わりに電気代が上がるため、ガス併用の家庭と単純比較はできません。
給湯・調理・暖房のすべてを電気でまかなうぶん、特に冬場は電気代が大きく膨らみます。
オール電化は夜間の単価が安い料金プランとセットになっていることが多く、湯沸かしや洗濯を夜間に寄せられるかどうかで金額が変わります。
判断の基準は電気代の絶対額ではなく、光熱費全体(電気+ガス)で比べることです。
ガス併用で電気14,000円・ガス6,000円なら、オール電化で20,000円でも負担は同じという見方になります。
Q5. 節電をしても請求額が下がらないのはなぜですか?
使用量は減っていても、単価のほうが上がっている可能性があります。
電気料金には毎月変動する燃料費調整額が含まれており、燃料の輸入価格が上がった月は使用量が同じでも請求額が増えます。
また、再エネ賦課金の単価も年度ごとに改定されます。
確認する順番としては、まず検針票の使用量(kWh)を前年同月と比べてください。
使用量が減っているのに請求額が変わらないのであれば、節電の効果は出ていて値上がり分に相殺されている状態です。
その場合は使い方ではなく、契約アンペアや料金プランという固定費側の見直しに切り替えるほうが効果が出ます。
まとめ
3人家族の電気代の平均は月13,915円、年間では約167,000円です。
二人暮らしからの増加は1,771円にとどまり、人数よりも「家族が別々の部屋で過ごす時間」のほうが金額に効いてきます。
子どもの年齢によって電気の使われ方が変わる点も、判断の材料にしてください。
- 検針票の使用量(kWh)を前年同月と比べ、使い方の問題か値上がりの影響かを切り分ける
- 契約アンペアと料金プランという固定費側を先に見直す
- 在宅時間に家族が同じ部屋で過ごす時間を増やす
- 洗濯乾燥・浴室乾燥の使用頻度に家庭内の基準をつくる
- 10年以上使っている冷蔵庫・エアコンは買い替えを検討する
一方で、乳幼児がいる家庭の冷房や、学習環境の照明は削る対象ではありません。
削る価値のある支出とそうでない支出を分けたうえで、まずは検針票の使用量を確認するところから始めてみてください。

