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温水洗浄便座の電気代はいくら?冬に高くなる理由と抑える設定

雪景色の窓と温水洗浄便座を描き、電気代が冬に高くなる理由と抑える設定を紹介するサムネイル。
Yuta
記事監修者
現:ガス会社に勤める兼業WEBライター。所持資格はガス開栓作業に必要な高圧ガス販売主任者二種、ガス工事に必要な液化石油ガス設備士、灯油の取り扱いに必要な危険物乙四種、その他ガス関連資格多数と電気工事士などの資格も多数所持。

冬になると電気代が上がるのに、心当たりがない。
そんなときに見落とされやすいのが、トイレの温水洗浄便座です。
1日のうち使っている時間は数分なのに、便座と洗浄水を温め続けるために24時間電気を使い続けている機器だからです。
年間の電気代は、貯湯式で約4,900円、瞬間式で約2,800円が目安になります。
この記事では、方式による差が生まれる理由と、冬に高くなる仕組み、そして設定の見直しでどれだけ下がるのかを整理します。

電気代が高いと感じたら、一度料金を比べてみませんか?

電気代は毎月かかる固定的な支出だからこそ、契約する電力会社や料金プランを見直すことで負担が変わる可能性があります。

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目次

温水洗浄便座の電気代は年間いくらか

温水洗浄便座には、大きく2つの方式があります。

方式仕組み年間消費電力量の平均
貯湯式タンクに貯めた水をヒーターで温めて保温する157kWh/年
瞬間式使うときに瞬間的に水を温める89kWh/年

※節電機能を使用した場合の目安です。

📎 出典:環境省「しんきゅうさん」製品の選び方:温水洗浄便座

これを目安単価31円/kWhで電気代に換算すると、次のようになります。

方式年間の電気代1か月あたり
貯湯式約4,867円約406円
瞬間式約2,759円約230円

📎 出典:公益社団法人 全国家庭電気製品公正取引協議会「よくある質問Q&A」

業界団体である日本レストルーム工業会も、同じ公的データをもとに貯湯式で年4,120〜5,670円、瞬間式で年1,800〜3,970円という幅を示しています。

📎 出典:一般社団法人 日本レストルーム工業会「温水洗浄便座にかかる電気代はどのくらいですか?」

年間5,000円前後というのは、家電の中では小さいほうです。
ただし、冷蔵庫と同じく24時間365日、使っていない時間も動き続けている点が特徴です。
1回の使用は数分でも、電気代は待機している時間に発生しています。

貯湯式と瞬間式で2倍近く差が出る理由

年間消費電力量で、貯湯式は瞬間式の約1.8倍です。
この差は、お湯の作り方の違いから生まれます。

貯湯式
小さなタンクに水を貯め、ヒーターで温めた状態を保ち続けます。
魔法瓶ではないため、時間とともに温度が下がり、そのたびに温め直します。
使っていない深夜や外出中も、この保温が続いている状態です。

瞬間式
タンクを持たず、ボタンを押した瞬間に水を加熱します。
保温する対象がないため、待機中の消費電力が小さくなります。
その代わり、一瞬で水を温める必要があるので、洗浄時の消費電力は大きくなります。

比較項目貯湯式瞬間式
待機中の電力大きい小さい
洗浄時の電力小さい大きい
年間の合計多い少ない
本体価格安い傾向高い傾向
連続使用湯切れすることがある湯切れしない

使用回数が多い家庭ほど瞬間式が有利になる、というわけではありません。
差が出るのは「使っていない時間」の消費なので、家族が少なく使用回数が少ない家庭でも瞬間式のほうが有利です。

なお、瞬間式は洗浄時に大きな電力を使うため、機種によっては専用の電源回路が必要になることがあります。
買い替えを検討する場合は、設置条件も確認してください。

冬に電気代が高くなる仕組み

温水洗浄便座は、季節によって消費電力が変わります。
理由は2つあります。

1つ目は水温の低下
夏は20℃前後の水道水を温めればよいところ、冬は5℃前後から温めることになります。
同じ温度にするために必要な熱量が増えるため、消費電力も増えます。

2つ目は便座の保温
便座の暖房は、室温との差を埋めるために働きます。
トイレの室温が10℃を下回るような環境では、設定温度まで温め続ける負荷が大きくなります。

季節消費電力の傾向1か月の電気代の目安(貯湯式)
夏(6〜9月)低い約200〜300円
春・秋中間約350〜400円
冬(12〜3月)高い約500〜700円

※年間平均から季節変動を織り込んだ参考値です。

冬は夏の2倍以上になることもあります。
「冬に電気代が上がった原因が分からない」というとき、エアコンに目が行きがちですが、トイレも一定の割合を占めています。

トイレの環境そのものを整えると、この負荷は下がります。
とくに寒冷地では、トイレが北側にあって室温が極端に低いことがあり、便座の暖房が働き続ける状態になります。
ただし、これは地域と間取りによる話で、全国一律の条件ではありません。

フタを閉めるだけでどれだけ変わるか

便座の暖房は、開いた状態だと熱が空気中に逃げ続けます。
フタを閉めれば保温されるため、温め直す回数が減ります。

使い方1か月の電気代の目安年間の差
フタを開けたまま約450円基準
フタを閉める習慣あり約380円約840円の節約

※一般的な貯湯式を想定した参考値です。機種と室温によって変わります。

年間800円前後という水準です。
金額としては大きくありませんが、手間がゼロの対策としては効率がよい部類に入ります。

最近の機種には、人が近づくと自動でフタが開き、離れると閉じる機能を備えたものがあります。
閉め忘れがなくなるため、保温の効果が安定します。

なお、トイレの換気扇を止めればさらに節約になるのでは、と考える方もいます。
しかし24時間換気は止めるべきでない設備で、金額としても月数十円にとどまります。
実際の試算は換気扇は24時間つけっぱなし?場所別の電気代と正しい使い方で解説しています。

トイレの室温を上げるほうが安くなることもある

便座の暖房は、室温との差を埋めるために働きます。
つまり、トイレが寒いほど便座の暖房は働き続けることになります。

設定温度を下げる方向だけでなく、トイレ自体の環境を整える方向も有効です。

対策内容効果の出方
床にマットを敷く床からの冷えを抑える体感が変わり、設定を下げやすい
窓に断熱シートを貼る窓からの熱の出入りを抑える室温が安定する
ドアの隙間をふさぐ廊下からの冷気の流入を防ぐ室温が下がりにくくなる
便座カバーを使う便座からの放熱を抑える設定温度を1段階下げられる

トイレは面積が小さいぶん、少しの対策で室温が変わりやすい空間です。
とくに窓のあるトイレは、冬の室温が極端に下がりやすくなります。

一方で、トイレに電気ストーブやヒーターを常時置いて暖める方法は避けてください。
便座の電気代を数百円下げるために、消費電力の大きい暖房器具を使えば完全に逆効果です。
加えて、狭い空間で可燃物が近い状態は火災の危険があります。
暖めるなら、断熱と隙間対策という建物側の工夫で対応してください。

なお、寒冷地では冬にトイレの室温が氷点下近くまで下がることがあります。
この環境では便座の暖房が働き続けるため、電気代は全国平均より高くなります。
ただし、これは地域と住宅の条件による話で、全国一律の水準ではありません。

温まらない・ぬるいときは故障とは限らない

「便座が冷たい」「洗浄水がぬるい」という症状は、故障ではなく設定によることがあります。

確認する順番は次のとおりです。

  • 節電機能が働いていないか(学習節電・タイマー節電で保温が止まっている時間帯かもしれない)
  • 設定温度が「切」や最低になっていないか
  • 省エネモードがオンになっていないか
  • 電源プラグが抜けていないか、ブレーカーが落ちていないか

節電機能は便利な反面、使用パターンが変わると想定外の時間帯に保温が止まることがあります。
生活リズムが変わった時期に「急に冷たくなった」と感じるなら、節電機能の学習が追いついていない可能性があります。

設定を確認しても改善しない場合は、機器の不具合が考えられます。
とくに貯湯式で洗浄水が温まらない場合は、ヒーターやサーモスタットの異常が疑われます。

焦げたにおいがする、本体やプラグが異常に熱い、水漏れしているといった症状があれば、使用を中止して電源プラグを抜き、メーカーや販売店に連絡してください。
水まわりの機器で電気を使うため、漏電の危険があります。

賃貸で備え付けの場合

賃貸では、温水洗浄便座が備え付けられていることがあります。
その場合、機器そのものは交換できませんが、できることは残っています。

**できること**

  • 設定温度の調整(洗浄水・便座とも)
  • 節電機能・タイマーの設定
  • フタを閉める習慣をつける
  • 便座カバーやトイレマットで保温を助ける
  • 長期不在時に電源を切る(凍結の心配がない地域の場合)

**確認しておきたいこと**

  • 古い機種で明らかに効率が落ちている場合は、管理会社に相談する
  • 自分で購入した便座に付け替える場合、元の便座を保管しておく
  • 取り付けには止水栓の操作が必要になるため、自信がなければ業者に依頼する

備え付け機器の故障であれば、修理の費用負担が入居者側ではないこともあります。
「電気代が高い」ではなく「洗浄水が温まらない」「水漏れしている」といった具体的な症状で伝えるほうが話が進みます。

設定の見直しで下げる

もっとも効果が出やすいのは、設定温度と節電機能です。

1. 洗浄水の温度を下げる

貯湯式では、洗浄水の温度を「中」から「弱」に下げることで年間数百円の差が出ます。
冬は「中」、夏は「切」または「弱」といった切り替えでも十分です。
夏場に洗浄水を温める必要はほとんどありません。

2. 便座の温度を下げる

便座の暖房も、1段階下げるだけで消費電力が変わります。
便座カバーを使えば、設定温度を下げても冷たさを感じにくくなります。
布製のカバーは断熱材として働くためです。

3. 節電機能・タイマーを使う

多くの機種には、次のような節電機能があります。

機能内容
タイマー節電指定した時間帯だけ保温を止める
学習節電使用パターンを学習し、使わない時間帯の保温を弱める
おまかせ節電一定時間使用がないと自動で温度を下げる

就寝中や日中の不在時間を止めるだけで、保温している時間が大きく減ります。
初期設定では節電機能がオフになっている機種もあるため、一度確認してみてください。

4. 長期不在時は電源を切る

数日以上家を空ける場合は、電源を切っておくと無駄がなくなります。
ただし、次の点に注意してください。

寒冷地で氷点下になる環境では、電源を切ると内部の水が凍結して機器が破損することがあります。長期不在時は水抜きの手順を取扱説明書で確認してください。
凍結による破損は、保証期間内でも有料修理になるのが一般的です。

買い替えで下がる額

古い機種を使っている場合、買い替えの効果は明確に出ます。
温水洗浄便座の省エネ性能は年々向上しており、10年前の機種との差は小さくありません。

状況年間の電気代の目安
10年以上前の貯湯式約6,000〜7,000円
最新の貯湯式約4,900円
最新の瞬間式約2,800円

※公的データの平均値と省エネ性能の向上傾向をもとにした参考値です。

古い貯湯式から最新の瞬間式に替えると、年間で3,000〜4,000円程度下がる計算です。
ただし、本体と工事の費用を考えると、電気代の削減だけで元を取るには10年前後かかります。

買い替えの判断は、次の点で決めるのが妥当です。

  • 使用年数が10年を超えている(設計上の標準使用期間の目安)
  • 水漏れや異音、ノズルの動作不良がある
  • 洗浄水がぬるい、温まるのが遅い
  • リフォームやトイレの交換とあわせて行う

電気代の低下は、買い替えに伴う副次的な効果として捉えてください。

家全体の中での位置づけ

温水洗浄便座の電気代が、家全体でどのくらいを占めるのかを確認しておきます。

機器年間の電気代の目安
エアコン(1台・通年)約20,000〜40,000円
冷蔵庫(400L前後)約10,000円
温水洗浄便座(貯湯式)約4,900円
照明(家全体)約10,000円
テレビ(1日6時間)約8,700円

※31円/kWhで試算した参考値です。

割合としては大きくありませんが、使っている時間の短さに対して電気代が大きい機器です。
1日の使用時間は合計で10分程度なのに、年間5,000円近くかかっています。
「待機している時間に課金されている」という構造を理解しておくと、設定を見直す動機になります。

家電ごとの消費電力の大きさは【2026年最新】家電の消費電力ランキングTOP15|電気代が高い順に解説で順位づけしています。
また、待機電力全般について、抜く価値がある機器とそうでない機器の線引きはコンセント差しっぱなしの電気代はどれくらい?実際にかかる金額と無駄を減らす判断基準で整理しています。

暖房便座だけのタイプはどうか

洗浄機能がなく、便座の暖房だけを備えたタイプもあります。
タンクを持たず、便座のヒーターだけが働くため、消費電力は温水洗浄便座より小さくなります。

種類年間消費電力量の目安年間の電気代
暖房便座のみ100〜150kWh約3,100〜4,650円
温水洗浄便座(貯湯式)157kWh約4,867円
温水洗浄便座(瞬間式)89kWh約2,759円

※31円/kWhで試算した参考値です。

注目したいのは、暖房便座のみのタイプより、瞬間式の温水洗浄便座のほうが電気代が安くなることがあるという点です。
暖房便座は常に便座を温め続けるのに対し、瞬間式は保温する対象が少ないためです。
機能で劣るほうが電気代も安い、とは限らないわけです。

よくある質問

Q1. 温水洗浄便座の電気代は月いくらですか?

貯湯式で約406円、瞬間式で約230円が目安です。
これは年間消費電力量の平均値(貯湯式157kWh、瞬間式89kWh)を12か月で割った金額です。
ただし季節による差が大きく、冬は夏の2倍以上になることがあります。
貯湯式の場合、冬は月500〜700円、夏は月200〜300円程度と考えておくと実態に近くなります。
10年以上前の機種を使っている場合は、これより高くなる可能性があります。

Q2. 使わないときはコンセントを抜いたほうがよいですか?

日常的に抜く必要はありません。
毎回抜き差しする手間に対して、削減できるのは1日あたり十数円程度です。
また、抜き差しを繰り返すとプラグの接点が傷み、発熱の原因になることもあります。
抜くのが有効なのは、数日以上家を空ける長期不在のときです。
ただし、寒冷地で氷点下になる環境では、電源を切ると凍結による破損の危険があります。
この場合は水抜きの手順を取扱説明書で確認してから行ってください。

Q3. 節電機能を使うとどれくらい下がりますか?

機種と使い方によりますが、保温している時間が減るぶん確実に下がります。
公的な年間消費電力量のデータも、節電機能を使用した場合の値として示されています。
つまり、節電機能を使っていない場合はこれより多くかかっているということです。
とくに効果が大きいのは、就寝中や日中の不在時間に保温を止めるタイマー機能です。
初期設定ではオフになっている機種もあるため、一度リモコンの設定を確認してみてください。

Q4. 便座のフタは閉めたほうが節電になりますか?

なります。
便座の暖房は、フタが開いていると熱が空気中に逃げ続けるため、温め直す回数が増えます。
フタを閉める習慣をつけると、年間で800円前後の差が出るとされています。
金額としては大きくありませんが、手間がまったくかからない対策です。
最近の機種には、人が近づくと自動でフタが開閉する機能を備えたものもあり、閉め忘れを防げます。
衛生面でも、フタを閉めてから流すほうが望ましいとされています。

Q5. 貯湯式と瞬間式はどちらを選ぶべきですか?

電気代だけで比べるなら瞬間式が有利です。
年間消費電力量は貯湯式157kWh、瞬間式89kWhで、電気代にすると年間2,000円ほどの差になります。
一方、本体価格は瞬間式のほうが高い傾向があり、機種によっては専用の電源回路が必要になることもあります。
連続使用で湯切れしない点は瞬間式の利点ですが、家族が少なければ貯湯式でも不便は感じません。
初期費用を抑えたいなら貯湯式、長く使って電気代を抑えたいなら瞬間式、という選び方が現実的です。

まとめ

温水洗浄便座の電気代は、貯湯式で年間約4,900円、瞬間式で約2,800円が目安です。

  • 1日の使用時間は数分でも、保温のために24時間電気を使っている
  • 貯湯式と瞬間式の差は、使っていない時間の消費から生まれる
  • 冬は水温の低下と便座の保温で、夏の2倍以上になることがある
  • フタを閉める習慣で年間800円前後、節電機能の活用でさらに下がる
  • 買い替えは電気代だけでは元が取れないので、使用年数や不具合で判断する

まずはリモコンの設定を開いて、洗浄水と便座の温度、そして節電機能がオンになっているかを確認してみてください。

電気代が高いと感じたら、一度料金を比べてみませんか?

電気代は毎月かかる固定的な支出だからこそ、契約する電力会社や料金プランを見直すことで負担が変わる可能性があります。

「最近、電気代が高くなった」
「今の電力会社のままでいいのか気になる」

という方は、Looopでんきを選んだ場合の料金を一度チェックしてみてはいかがでしょうか。

今すぐ切り替える必要はありません。
まずは現在の電気代と比較して、自分の家庭に合うか確認してみましょう。

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この記事を書いた人

「暮らしの設備ガイド」は、給湯器・ストーブ・換気設備など、
家庭の安心と快適を支える“住まいの設備”に関する専門メディアです。

現在もガス業界で設備施工・保守に携わるYuta(ガス関連資格保有者)が監修し、一般家庭向けのガス機器・暖房設備・給湯器交換の実務経験をもとに、現場の知識に基づいた、正確で実用的な情報を発信しています。

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