洗濯物に黒いピロピロした汚れが付く、洗ったはずの衣類が生乾きのように臭う。
そんなときに効くのが、洗濯槽そのものを洗う「槽洗浄(槽クリーン)」コースです。
ただし、使う洗剤を間違えると泡があふれて床をぬらすことがあり、放置しすぎると汚れが落ちにくくなります。
この記事では、東芝公式の案内をもとに、槽洗浄の頻度と使える洗剤、タテ型とドラム式それぞれのやり方、所要時間の目安、それでも改善しないときの対処を解説します。
- 槽洗浄の頻度と、使ってよい洗剤・使ってはいけない洗剤
- タテ型・ドラム式それぞれの手順と所要時間の目安
- 臭いや黒い汚れが取れないときの次の一手
槽洗浄は1〜2か月に1回が目安
東芝の公式FAQでは、洗濯・脱水槽のお手入れは1〜2か月に1回をおすすめすると案内されています。
洗濯の回数や汚れの程度、自動お掃除機能の利用状況によって目安は変わります。
汚れをためたままにすると、においや排水不良の原因になり、はがれた汚れが洗濯物に付くこともあります。
また、「槽洗浄めやす」が点滅している場合も、槽洗浄を行うタイミングです。
黒い汚れが出てくる状態は、槽の裏側に汚れが積もっているサインです。
1回で取り切れないこともあるため、汚れがひどいときは間隔を空けて2回続けるつもりで取り組むと確実です。
使える洗剤・使ってはいけない洗剤
東芝の公式FAQでは、槽洗浄に使える洗剤として塩素系漂白剤と、汚れのひどいときの洗濯槽クリーナーが挙げられています。
一方で、市販の界面活性剤入りの酸素系漂白剤などは、泡があふれて床面をぬらすおそれがあるため使用しないよう案内されています。
| 洗剤 | 使用 | 補足 |
|---|---|---|
| 塩素系漂白剤(衣類用) | ○ | 汚れを分解するタイプ。浮いた汚れをすくう手間が少ない |
| 洗濯槽クリーナー(塩素系) | ○ | 汚れがひどいときに。東芝の別売品もある |
| 界面活性剤入りの酸素系漂白剤 | ✕ | 泡があふれて床をぬらすおそれ |
東芝の別売品では、ドラム式向けに部品コード「T-W2」の洗濯槽クリーナー(塩素系)が案内されています。
このほか、市販されている東芝の洗濯槽クリーナー(塩素系)は、タテ型・ドラム式のどちらにも使えるタイプがあります。
使用量や使い方は製品ごとに異なるため、付属の使用上の注意を必ず確認してください。
塩素系の洗剤と酸性タイプの洗剤を一緒に使わないでください。
有害なガスが発生するおそれがあります。
作業中は換気をし、洗剤が衣類や本体の外側に付いたときはすぐに拭き取ってください。
ドラム式の槽洗浄のやり方
東芝の公式FAQでは、ドラム式の槽洗浄について次のように案内されています。
| 手順 | やること |
|---|---|
| 1 | ドラムの中に衣類が入っていないことを確認する |
| 2 | 衣類専用の塩素系漂白剤 約300mLを直接ドラムに入れ、ドアを閉める |
| 3 | 槽クリーンコースを選択する([槽クリーン]ボタンがある機種はそのボタンでコースを選ぶ) |
| 4 | 運転を開始し、終了まで待つ |
汚れがひどいときは、塩素系漂白剤の代わりに別売の洗濯槽クリーナー(塩素系:部品コードT-W2)1本を使う方法も案内されています。
ドラム式は水の量が少ないため、洗剤をドラムに直接入れるのがポイントです。
洗剤投入ケースに入れると、十分に行き渡らないことがあります。
タテ型の槽洗浄のやり方
タテ型の場合も、槽洗浄(槽クリーン)コースを使います。
- 洗濯物をすべて取り出す
- 糸くずフィルターのゴミを取り除いておく
- 槽洗浄(槽クリーン)コースを選ぶ
- 表示や取扱説明書の案内に従って、塩素系漂白剤または洗濯槽クリーナーを入れる
- 運転を開始し、終了後に糸くずフィルターを確認する
機種によって、洗剤を入れるタイミング(最初に入れる/給水後に入れる)が異なります。
お使いの機種の取扱説明書で、投入のタイミングと分量を確認してください。
槽洗浄の前に糸くずフィルターを掃除しておくと、はがれた汚れで詰まりにくくなります。
所要時間の目安と途中で止めたいとき
槽洗浄コースの所要時間は機種とコースによって幅があり、短いもので数時間、長いものでは11時間前後かかります。
時間の長いコースは、汚れをつけ置きして落とす設計になっています。
| 使い方 | 向いている場面 |
|---|---|
| 短時間のコース | 定期的なお手入れ、汚れが軽いとき |
| 長時間のコース | 黒い汚れや臭いが気になるとき、久しぶりのお手入れ |
夜にスタートして朝に終わるよう運転すると、待ち時間が気になりません。
途中で止めたい場合は、電源を切る前に、槽の中に洗剤が残っていないか確認してください。
洗剤が残ったまま次の洗濯をすると、衣類の色落ちの原因になります。
心配なときは、すすぎと脱水を1回運転してから使うと安心です。
槽洗浄しても臭いや黒い汚れが取れないとき
槽洗浄を行っても改善しない場合は、槽以外の場所に汚れが残っている可能性があります。
| 確認する場所 | 内容 |
|---|---|
| 糸くずフィルター・排水フィルター | 汚れが詰まったままだと、洗濯のたびに汚れが戻る |
| ドアパッキンのひだ(ドラム式) | 水と汚れがたまりやすく、黒カビの温床になる |
| 洗剤投入ケース | 洗剤や柔軟剤が固まって残っていることがある |
| 排水口・排水トラップ | 臭いの発生源になることがある |
| 乾燥フィルターと奥 | ほこりがたまると乾燥不良や臭いの原因になる |
ドアパッキンのひだや投入ケースは、固く絞った布や綿棒で拭き取ります。
それでも黒い汚れが出続ける場合は、槽の裏側に汚れが厚くたまっていることが考えられます。
分解清掃に対応した洗濯機クリーニング業者に依頼する方法もあるので、対応機種・作業範囲・保証の扱いを確認したうえで検討してください。
衣類に臭いが移ってしまったときは、生乾きの臭いを消す応急処置と洗濯術の方法で洗い直すと改善しやすくなります。
汚れをためない日頃の習慣
| 習慣 | 効果 |
|---|---|
| 洗濯後はふた・ドアを開けて乾かす | 湿気がこもるのを防ぐ |
| 洗剤・柔軟剤は適量を守る | 溶け残りが槽の汚れになるのを防ぐ |
| 洗濯物を洗濯機の中にためない | 皮脂汚れと湿気でカビが増えるのを防ぐ |
| 糸くずフィルターをこまめに掃除する | 汚れの再付着を防ぐ |
| 槽乾燥コースを使う | 槽の中の湿気を飛ばす |
皮脂汚れが気になる季節は、温水コースのある機種なら温度を上げて洗う方法も有効です。
温水機能の効果や電気代は洗濯機の温水機能は本当に必要か(メリット・デメリット・電気代)で解説しています。
また、洗浄方式の違いが気になる方はウルトラファインバブルの科学的根拠と選び方も参考になります。
槽乾燥コースは消費電力が大きめの運転です。
電気代の目安は家電の消費電力ランキングTOP15で比較できます。
黒いピロピロした汚れの正体
洗濯物に付く黒い汚れは、槽の裏側に育ったカビと、皮脂汚れ・洗剤カスが混ざってはがれたものです。
洗濯槽の裏側は水分と洗剤の残りがたまりやすく、温度と湿度の条件がそろうと汚れが層になって付着していきます。
| 汚れのもと | たまりやすい理由 |
|---|---|
| カビ | 洗濯後の湿気がこもり、槽の裏側で繁殖する |
| 皮脂・汗の汚れ | 衣類から落ちた汚れが、槽の裏側に付着する |
| 洗剤・柔軟剤の溶け残り | 規定量より多く入れると溶け残りやすい |
| 糸くず | フィルターで取り切れない細かい繊維が回り込む |
黒い汚れが洗濯物に付いてしまったときは、その衣類をもう一度すすいでから干してください。
汚れが出ている間は、洗濯を続けても付着を繰り返すため、先に槽洗浄を済ませるのが近道です。
「槽洗浄めやす」が点滅して消えないとき
「槽洗浄めやす」は、運転回数などから洗濯機がお手入れ時期を知らせる表示です。
槽洗浄を行うと消灯しますが、次のような場合は点滅が続くことがあります。
- 槽洗浄コース以外(通常の洗濯コース)で運転した
- 槽洗浄コースを途中で止めた
- 機種ごとに決められた条件を満たしていない
点滅が消えないときは、槽洗浄コースを最後まで運転してください。
表示の消し方や条件は機種によって異なるため、取扱説明書の表示一覧もあわせて確認しましょう。
なお、めやすの点滅は故障のお知らせではないため、そのまま洗濯を続けることもできます。
槽洗浄コースがない機種の場合
古い機種や簡易なモデルでは、槽洗浄コースが搭載されていないことがあります。
その場合の手順は取扱説明書に記載されていることが多く、洗濯コースを使って槽を洗う方法が案内されている機種もあります。
記載がない場合は、自己流で長時間つけ置きせず、販売店や相談窓口に確認するのが安全です。
取扱説明書は、東芝ライフスタイルの公式サイトで型番から検索できます。
安全に行うための注意点
- 槽洗浄中は衣類を入れない
- 作業中は換気をする
- 塩素系と酸性タイプの洗剤を混ぜない
- 洗剤が本体の外側や衣類に付いたらすぐ拭き取る
- 小さなお子さんやペットが触れない場所に洗剤を保管する
- 洗剤の容器に書かれた使用量と注意書きを守る
途中で泡が大量にあふれてきた場合は、運転を止めて電源を切り、床の水分を拭き取ってください。
界面活性剤入りの洗剤を使った可能性があるため、次回からは塩素系に切り替えてください。
よくある質問
Q1. 槽洗浄はどのくらいの頻度で行えばよいですか?
東芝の公式FAQでは、洗濯・脱水槽のお手入れは1〜2か月に1回をおすすめすると案内されています。
洗濯の回数や汚れの程度、自動お掃除機能の利用状況によって適切な間隔は変わります。
「槽洗浄めやす」が点滅したときや、においや黒い汚れが気になったときも、タイミングと考えて運転してください。
Q2. 酸素系の洗濯槽クリーナーは使えませんか?
東芝は、市販の界面活性剤入りの酸素系漂白剤などは泡があふれて床面をぬらすおそれがあるため、使用しないよう案内しています。
槽洗浄には塩素系漂白剤や塩素系の洗濯槽クリーナーを使ってください。
どちらのタイプかは、製品の表示で確認できます。
Q3. 塩素系漂白剤はどのくらい入れればよいですか?
ドラム式の槽洗浄について、東芝の公式FAQでは衣類専用の塩素系漂白剤を約300mL、直接ドラムに入れるよう案内されています。
タテ型は機種によって分量やタイミングが異なるため、取扱説明書を確認してください。
洗濯槽クリーナーを使う場合は、製品に記載された使用量に従います。
Q4. 槽洗浄の途中で止めても大丈夫ですか?
運転を止めること自体は可能ですが、洗剤が槽に残ったまま次の洗濯をすると、衣類の色落ちの原因になります。
途中で止めた場合は、すすぎと脱水を1回運転してから通常の洗濯に戻すと安心です。
時間に余裕のあるときに、最後まで運転するのがおすすめです。
Q5. 何度も槽洗浄をしているのに、黒い汚れが出てきます。
汚れが厚くたまっている場合、1回の運転では落としきれず、数回に分けて出てくることがあります。
間隔を空けて2〜3回繰り返し、糸くずフィルターやドアパッキン、洗剤投入ケースもあわせて掃除してください。
それでも改善しない場合は、分解清掃に対応した業者への依頼を検討しましょう。
まとめ
東芝の洗濯機の槽洗浄は、洗剤選びと頻度がポイントです。
- お手入れの目安は1〜2か月に1回。「槽洗浄めやす」の点滅も合図
- 使うのは塩素系漂白剤か塩素系の洗濯槽クリーナー
- 界面活性剤入りの酸素系漂白剤は、泡があふれるため使わない
- ドラム式は塩素系漂白剤約300mLをドラムに直接入れ、槽クリーンコースを運転する
- タテ型は投入のタイミングが機種ごとに違うため、取扱説明書で確認する
- 改善しないときは、フィルターやパッキンも掃除し、必要なら分解清掃を検討する
月に1回の習慣にすると、黒い汚れも臭いもぐっと出にくくなります。

