床暖房が温まらない、浴室暖房が動かない。
調べようとしても、パーパスのエラー一覧には給湯器の番号が並んでいて、自分の機器の表示が見つからない。
そんなときは、お使いの機器が暖房専用の熱源機である可能性があります。
GDシリーズは給湯機能を持たず、暖房だけを担う機器です。
そのため表示される番号も、給湯器とは並びが違います。
この記事では、番号の読み方から一覧、そして暖房が効かないときの確認順までを整理します。
GDシリーズは暖房専用の熱源機
まず機器の区分を確認してください。
暖房専用熱源機は、床暖房、浴室暖房乾燥機、温水パネルヒーターといった暖房端末へ熱を送るための機器です。
蛇口から出るお湯とはまったく無関係で、給湯機能そのものを持ちません。
そのため、次のような状況になります。
- 暖房が動かなくても、シャワーや台所のお湯は普通に使える
- 給湯器のエラー一覧を見ても、該当する番号が見つからない
- 修理を依頼するときの機器区分が給湯器とは別になる
給湯と暖房の両方を1台で担う機器は給湯暖房機と呼ばれ、別の区分です。
本体の銘板で型番を確認すると、どちらかが判別できます。
番号は末尾が3で統一されている
パーパスのエラー番号には、末尾の数字が部位を示すという規則があります。
1が給湯側、2がふろ側、3が暖房側です。
GDシリーズは暖房専用なので、番号の末尾はほぼ3で統一されています。
これが給湯器の一覧と見比べたときに違和感の原因になります。
| 系統 | 給湯器での番号 | GDシリーズでの番号 |
|---|---|---|
| 点火不良 | 111 | 113 |
| 失火 | 121 | 123 |
| ハイリミットスイッチ作動 | 141 | 143 |
| 燃焼ファン異常 | 611 | 613 |
末尾を3に置き換えれば、給湯器の番号と意味が対応します。
番号の並びに慣れると、一覧を探さなくても見当がつくようになります。
エラーコード一覧
公式の一覧で確認できる主な番号を、内容ごとに整理します。
設定・設置に関するもの
| 番号 | 内容 |
|---|---|
| 033 | ガス種選択異常 |
| 035 | 多系統選択異常 |
| 193 | Eコン地絡 |
燃焼に関するもの
| 番号 | 内容 |
|---|---|
| 103 | 能力ダウン警告表示 |
| 113 | 点火不良 |
| 123 | 失火 |
| 393 | サーモカップル異常/フレームロッド異常 |
| 903 | 排気リサイクル |
| 993 | 燃焼改善異常 |
水位・温度に関するもの
| 番号 | 内容 |
|---|---|
| 043 | タンク水位不足 |
| 143 | ハイリミットスイッチ作動 |
| 163 | 暖房湯温制御不能 |
| 173 | 暖房回路の漏水異常(少量) |
| 203 | 空だき安全装置の作動 |
| 303 | F点サーミスタの断線・短絡 |
| 323 | 戻り温サーミスタの断線・短絡 |
| 433 | 水位センサー異常 |
弁・ポンプ・回路に関するもの
| 番号 | 内容 |
|---|---|
| 513 | ガス電磁弁異常 |
| 543 | 切替弁異常 |
| 563 | バイパス弁異常 |
| 613 | 燃焼ファン異常 |
| 623 | 暖房ポンプ異常 |
| 633・643 | ポンプ関連の異常 |
| 663 | 調整弁異常 |
| 703・713・723 | 電装基板・駆動回路・擬似炎検出 |
| 733・743 | 基板設定・通信の異常 |
機種によって搭載されている機能が異なるため、すべての番号がどの機器でも出るわけではありません。
型番に対応する取扱説明書もあわせて確認してください。
自分で対処できる番号はほとんどない
給湯器であれば、給湯栓を閉じる、フィルターを掃除するといった対処が可能な番号があります。
一方でGDシリーズは、暖房回路が閉じた循環系であるため、利用者が触れる箇所がほとんどありません。
確認できるのは次の範囲です。
- 暖房端末(床暖房や浴室暖房)のリモコンが運転になっているか
- 機器の電源プラグとブレーカーが落ちていないか
- 床や壁に湿った箇所、変色した箇所がないか
- リフォームや床工事など、直前に作業がなかったか
- 表示されている番号をすべて控える
本体のカバーを外してタンクを確認する、水を補給するといった作業は行わないでください。
高電圧の回路とガスの経路が同じ空間にあり、感電やガス漏れの危険があります。
タンク水位と空だきの番号は連鎖する
GDシリーズでとくに覚えておきたいのが、043と203の関係です。
暖房回路は同じ水が循環し続ける閉じた系統なので、本来は減りません。
減っているということは、どこかで失われているということです。
| 番号 | 段階 |
|---|---|
| 173 | 少量の漏れを検知した |
| 043 | 減った結果、水位が下がった |
| 203 | 水がないまま燃焼しようとして止まった |
203が出ている状態で運転を繰り返すと、熱交換器が過熱して損傷するおそれがあります。
表示を消すことではなく、水位を回復させることが必要です。
補水の手順は機種によって異なり、多くは施工業者やメーカーの対応になります。
暖房が効かないのに番号が出ていないとき
機器側にエラーがなくても暖房が効かないことがあります。
- 暖房端末のリモコンが運転になっていない
- 床暖房の設定温度が低い
- 立ち上がりに時間がかかっているだけ(床暖房は温まるまで時間を要します)
- 端末側のサーモスタットが働いている
- 複数系統のうち、一部だけ運転設定になっている
床暖房は空気を暖める方式ではないため、体感として温まるまでに時間がかかります。
つけてすぐ効かないからといって故障とは限りません。
数時間たっても床面が冷たいままであれば、機器側を疑ってください。
床暖房側に原因があることもある
043や173が出ていても、原因が給湯器本体ではなく床暖房マットや配管側にあることがあります。
暖房回路は機器から床下や壁の中を通って端末まで伸びているためです。
この場合、メーカーの修理を呼んでも機器側に異常は見つかりません。
床暖房や浴室暖房を施工した業者に、配管側の確認を依頼する必要があります。
リフォームで床暖房を導入した直後、床に釘やビスを打った作業のあとに出始めた場合は、まず施工業者に連絡してください。
修理と交換の判断
| 状況 | 現実的な選択 |
|---|---|
| リフォームや床工事の直後に出た | 施工業者に配管側の確認を依頼 |
| 173の段階で気づいた | 早めに点検を依頼。進行を止められる |
| 203が出た | 運転を試みず修理を依頼 |
| 冬が近い時期に出た | 暖房が使えないため早めに対応 |
| 使用年数10年以上で繰り返す | 交換を検討 |
暖房専用熱源機は、冬季にしか使わないという家庭も多い機器です。
そのため不具合に気づくのが寒くなってからになりがちで、修理の依頼が集中する時期と重なります。
秋のうちに一度運転して、正常に動くか確認しておくと安心です。
補修用の部品は製造終了からおおむね10年で供給が終わるため、年数の経った機種では部品の在庫がないこともあります。
交換時期の考え方は給湯器の寿命は何年?交換時期の目安と見逃されがちなサインで整理しています。
石油式の機器での番号の位置づけは長府製 石油給湯器のエラーコード一覧も参考になります。
給湯側の点火不良についてはパーパス 給湯器 エラーコード111とは?ガスが出ないときの原因と判断基準で解説しています。
よくある質問
Q. 暖房は動かないのに、お湯は普通に出ます。同じ機器ではないのですか。
A. 別の機器である可能性が高い状態です。暖房専用熱源機は給湯機能を持たないため、給湯器とは別に設置されています。屋外に2台並んでいる、あるいは片方が壁掛けでもう片方が床置きといった設置になっていることがあります。エラーが表示されているのがどちらの機器かを確認してください。給湯と暖房を1台で担う給湯暖房機の場合は、番号の系統で判断できます。
Q. 番号の末尾が3ばかりなのはなぜですか。
A. パーパスのエラー番号は、末尾の数字で部位を示す規則になっています。1が給湯側、2がふろ側、3が暖房側です。暖房専用熱源機は暖房しか担当しないため、末尾が3で統一されます。逆に言えば、給湯器の一覧で似た内容の番号を探すときは、末尾を1に置き換えると対応が見つかります。113は111、143は141に対応しています。
Q. 043が出ました。水を足せば直りますか。
A. 自己判断での補水は避けてください。機種によって手順や必要な量が異なり、誤った方法では空気が混入して別の不具合につながります。また水位が下がったということはどこかで漏れているということなので、水を足しても原因が残っていれば同じことを繰り返します。まず原因を特定するために点検を依頼してください。
Q. 床暖房をつけてから1時間経っても温かくなりません。
A. 床暖房は空気ではなく床面を温める方式なので、体感できるまでに時間がかかります。機器や住宅の条件によっては数時間を要することもあり、1時間で温かさを感じられないこと自体は珍しくありません。エラー番号が表示されていなければ、そのまま様子を見てください。半日たっても床面が冷たいまま、あるいは一部だけ温まらない場合は、機器か配管側を疑ってください。
Q. 夏のあいだ使っていませんでした。久しぶりに動かしたらエラーが出ます。
A. 長期間使っていない機器では、動く部品が固着していたり、配管内に空気がたまっていたりすることがあります。また、使っていない期間に少しずつ水位が下がっていた可能性もあります。まず表示されている番号を控えてください。シーズン前に点検を受けておくと、寒くなってから慌てずに済みます。修理の依頼は冬に集中するため、秋のうちに確認しておくのが現実的です。
まとめ
パーパスのGDシリーズは給湯機能を持たない暖房専用の熱源機です。
蛇口のお湯とは無関係なので、給湯が使えていても暖房が動かないという状態になります。
エラー番号は末尾が3で統一されており、給湯器の番号と末尾を置き換えれば意味が対応します。
113は点火不良、143はハイリミットスイッチの作動、613は燃焼ファン異常です。
暖房回路は閉じた循環系のため、利用者が対処できる範囲はほとんどありません。
173から043、203へと段階的に進む水位の番号は、早い段階で気づけば暖房が使えなくなる前に手を打てます。
冬季にしか使わない機器なので、秋のうちに一度運転して確認しておくことをおすすめします。

