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オイルサーバーが灯油を吸い上げない時のチェック順と見分け方

オイルサーバーの写真と、灯油を吸い上げない時のチェック順と見分け方を示す見出し
Yuta
記事監修者
現:ガス会社に勤める兼業WEBライター。所持資格はガス開栓作業に必要な高圧ガス販売主任者二種、ガス工事に必要な液化石油ガス設備士、灯油の取り扱いに必要な危険物乙四種、その他ガス関連資格多数と電気工事士などの資格も多数所持。

オイルサーバーのモーターは回っているのに、灯油が上がってこない。
暖房機にも灯油が届かず、寒い部屋で困ってしまう、という相談は冬の初めに多く聞かれます。
吸い上げない症状は、故障と決めつける前に、いくつかの原因を順番に確認することで、自分で解決できる場合があります。
オイルサーバーの基本はオイルサーバーとは?仕組み・動かない時の確認・呼び油の必要性で解説しています。この記事では、吸い上げないときの確認の順番を整理します。

  • 吸い上げない原因を、確認しやすい順に並べた早見表
  • 呼び油、元栓、配管、吸い上げ高さ、フィルターの確認ポイント
  • 確認しても直らないときの、業者への伝え方
目次

結論|まず「呼び油」「元栓とタンク」「配管の空気漏れ」の順に確認する

モーターは回るのに吸い上げないときは、呼び油の不足、灯油タンクまわり、入口側配管の空気漏れの3つを順に確認すると、原因に近づけます。

順番確認すること自分で確認できるか
1呼び油が入っているかできる(取扱説明書に従う)
2灯油タンクの残量と元栓できる
3流出弁フックが「閉」になっていないかできる
4入口側配管の空気漏れ・継手のにじみ目で見るまで。直すのは業者
5フィルターの詰まり・Oリング取扱説明書の範囲でできる
6吸い上げ高さが機種の上限内か設置業者に確認
7逆止弁など部品の不具合業者に依頼

取扱説明書に示された「汲み上げない」ときの原因

📎 出典:サンポット|取扱説明書 オイルサーバー OS-302/OS-302U/OS-302UP

サンポットの取扱説明書の「故障かなと思ったら」では、モーターは回るが灯油を汲み上げない場合の原因として、呼び灯油の不足、油タンクのコックやフィルターのつまり、吸い上げ高さの超過、入口配管の空気漏れ、逆止弁やフィルターの不具合などが挙げられています。
処置としては、呼び灯油を入れる、コックを開ける、つまりを直す、吸い上げ高さを10m以下にする、漏れを修理するといった内容が示されています。

メーカーや機種が異なっても、吸い上げの仕組みは共通しているため、同じ順番で考えると整理しやすくなります。

確認1|呼び油が入っているか

最初に疑うのは、呼び油です。
新設したときや、灯油タンクを空にしたあとは、本体内の灯油が減っているため、呼び油を入れなければ吸い上げが始まりません。

状況呼び油の要否
新しく設置した必要
灯油タンクを空にした必要
長期間使わなかった必要になることがある
普段どおり使えていた通常は不要

呼び油の量や手順は、オイルサーバーの呼び油|入れる量・タイミング・手順を解説で解説しています。
灯油タンクを空にしたあとに吸い上げなくなった場合は、まず呼び油を入れて運転し直してください。

確認2|灯油タンクの残量と元栓

灯油タンクが空に近い、あるいは元栓が閉まっていると、灯油は本体に届きません。

確認項目内容
タンクの残量残量計や目視で、灯油が十分あるか
元栓(コック)タンクの出口のバルブが開いているか
コック・ストレーナーゴミが詰まって灯油が通りにくくなっていないか
タンク内の水底に水がたまっていないか(年1回の水抜きが推奨される)

灯油の補充や、タンクまわりの作業をしたあとは、元栓を閉めたままにしていることがあります。
取扱説明書には、燃焼機器の使用中に油タンクのコックを閉じないこと、油タンクを空にしないことも示されています。

確認3|流出弁フックが「閉」になっていないか

流出弁フックを「閉」にしていると、本体は汲み上げていても、燃焼機器に灯油が流れません。
呼び油の作業やお手入れのあとに、「開」に戻し忘れることがあります。

本体の状態考えられること
汲み上げているが暖房機に灯油が来ない流出弁フックが「閉」、出口配管のエアロック
汲み上げ自体ができていない呼び油・配管の空気漏れ・タンクまわり

「吸い上げない」の症状が、本体で起きているのか、本体の先で起きているのかを切り分けることが大切です。
本体の先で起きている場合は、オイルサーバーのエア抜き方法|空気が入る場所と抜ける目安も参考にしてください。

確認4|入口側の配管から空気を吸っていないか

入口側の配管の継ぎ目や継手がゆるんでいると、そこから空気を吸い込み、灯油が上がらなくなります。

見るポイント空気漏れのサイン
配管の継手灯油のにじみ、ゆるみ
本体のフィルターカバーOリングのずれ、灯油のにじみ
配管全体傷、つぶれ、曲がり

灯油がにじんでいる、においが強いといった場合は、運転を止めて火気を避け、設置業者や灯油販売店に連絡してください。
継手の締め直しや、配管の修理は、自分では行わないでください。

確認5|フィルターの詰まりとOリング

オイルサーバーの本体には、灯油をろ過するフィルターがあります。
ゴミが詰まると、灯油が通りにくくなり、吸い上げが弱くなります。

手順内容
1電源プラグを抜く
2フィルターカバーを外す
3フィルターを抜き、きれいな灯油で洗う
4Oリングを正しくはめ、カバーを均一に締める
5運転し、汲み上げができることと、カバー部の油漏れがないことを確認する

取扱説明書では、お手入れの前には必ず電源プラグを抜くこと、分解や改造は行わないことが示されています。
フィルターの掃除は取扱説明書の範囲で行えますが、不安がある場合は設置業者に依頼してください。

確認6|吸い上げ高さが機種の上限を超えていないか

オイルサーバーの吸い上げには、機種ごとの上限があります。

項目サンポットの取扱説明書での目安
油タンクの流出口から本体下面までの揚程最高10m(できるだけ低く設置する)
油タンクから本体までの配管全長50m以下
2台以上を直列に使って揚程を伸ばすできない

設置後に、油タンクの位置を変えた、本体を高い位置へ移設した、といった変更がある場合は、上限を超えている可能性があります。
こうした設置条件の変更は、専門的な判断が必要なため、設置業者に相談してください。

確認しても直らないときの業者への伝え方

自分で確認しても直らない場合は、状況を整理して伝えると、原因の特定が早くなります。

伝える情報具体例
機種の型番本体の銘板に記載(例:OS-302)
症状モーターは回るが吸い上げない、ランプの表示
直前に起きたこと灯油タンクが空になった、工事をした、地震があった
すでに試したこと呼び油を入れた、元栓を確認した、フィルターを洗った
設置年設置から何年か

ランプの点灯状況をスマートフォンで撮影しておくと、電話での説明に役立ちます。
ランプの表示は、故障の原因を探る大きな手がかりです。業者に連絡する前に、写真に残しておきましょう。

部品の不具合や経年劣化の可能性

次のような場合は、内部の部品の不具合や経年劣化が考えられます。

サイン考えられること
呼び油を入れても、灯油タンクに灯油があるのに上がらない入口側の逆止弁やフィルター部品の不具合
運転音が以前より大きいモーターやポンプの経年劣化
何度か復旧しても同じ症状が繰り返される内部の部品の摩耗

内部の電気部品やポンプの交換は、専門の作業です。
交換を考える目安はオイルサーバーの寿命|交換時期の目安と長持ちさせる方法で解説しています。

よくある質問

Q1. モーターは回っているのに灯油が上がりません。まず何を確認すればよいですか?

呼び油が入っているかを最初に確認してください。灯油タンクを空にしたあとや、新設したときは、呼び油なしでは吸い上げが始まりません。次に、灯油タンクの残量と元栓、流出弁フックが「閉」になっていないかを確認します。それでも上がらない場合は、入口側配管の空気漏れやフィルターの詰まりを疑い、業者に相談してください。

Q2. 灯油タンクには灯油があるのに、吸い上げません。

元栓が閉まっていないか、タンクの出口のコックやストレーナーが詰まっていないかを確認してください。また、タンクを空にしたあとに灯油を補充しただけの場合は、呼び油が必要です。それでも吸い上げない場合は、入口側配管の継ぎ目からの空気漏れが考えられます。

Q3. 吸い上げが急に弱くなりました。原因は何ですか?

フィルターの詰まり、灯油の変質、灯油タンク内の水などが考えられます。長く保管した灯油を使っている場合は、変質している可能性もあります。フィルターを洗っても改善しない場合は、ポンプの経年劣化も考えられるため、点検を依頼しましょう。

Q4. 自分でフィルターを掃除しても大丈夫ですか?

取扱説明書にお手入れの方法が示されている範囲であれば、自分で行えます。作業の前には、必ず電源プラグを抜いてください。フィルターは、きれいな灯油で洗い、Oリングを正しくはめて、カバーを均一に締めます。掃除のあとは、運転して油漏れがないことを確認してください。分解や改造は行わないでください。

Q5. 吸い上げない状態で運転を続けても大丈夫ですか?

おすすめできません。灯油が来ない状態で運転が続くと、機種によっては保護のために停止したり、ポンプに負担がかかったりします。まずは、灯油タンクの残量、元栓、呼び油を確認し、それでも改善しない場合は、電源を切って、設置業者に点検を依頼してください。

まとめ

オイルサーバーが灯油を吸い上げないときは、確認しやすい順に原因を絞り込むことが近道です。
最後に、この記事のポイントを整理します。

順番確認すること
1呼び油が入っているか
2灯油タンクの残量と元栓
3流出弁フックが「閉」になっていないか
4入口側の配管の空気漏れ・継手のにじみ
5フィルターの詰まり・Oリング
6吸い上げ高さが機種の上限内か

これらを確認しても直らない場合は、運転を止めて、設置業者に点検を依頼してください。
まずは、呼び油と灯油タンクの元栓を確認するところから始めてみましょう。

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この記事を書いた人

「暮らしの設備ガイド」は、給湯器・ストーブ・換気設備など、
家庭の安心と快適を支える“住まいの設備”に関する専門メディアです。

現在もガス業界で設備施工・保守に携わるYuta(ガス関連資格保有者)が監修し、一般家庭向けのガス機器・暖房設備・給湯器交換の実務経験をもとに、現場の知識に基づいた、正確で実用的な情報を発信しています。

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