オイルサーバーは、室内に設置するイメージがありますが、屋外に設置したい場合もあります。
屋内の壁を傷つけたくない、運転音を室内に響かせたくない、灯油のにおいを避けたいといった理由で、屋外設置を検討する方は少なくありません。
ただし、屋外に設置できるのは、屋内外兼用のタイプに限られ、設置の条件や、寒冷地での凍結対策に注意が必要です。
オイルサーバーの基本はオイルサーバーとは?仕組み・動かない時の確認・呼び油の必要性で解説しています。この記事では、屋外設置に絞って解説します。
- 屋内用と屋内外兼用の違いと、見分け方
- 屋外設置の条件と、使える温度範囲
- 寒冷地での凍結対策と、設置場所の工夫
結論|屋外に設置できるのは「屋内外兼用」で、雨雪を避けることが条件
屋外に設置できるのは、屋内外兼用のタイプだけです。雨や雪が直接かからない軒下やケースの中に設置してください。
| タイプ | 設置場所 | 型番の例(サンポット) |
|---|---|---|
| 屋内専用 | 屋内のみ | OS-302、OS-303 |
| 屋内外兼用 | 屋内、または軒下・ケース内の屋外 | OS-302U、OS-302UP、OS-303U、OS-303UP |
サンポットの型番では、末尾に「U」が付く機種が、屋内外兼用です。
他のメーカーの機種でも、屋外用や兼用を示す型番や表示があるため、取扱説明書で確認してください。
屋外設置の条件
サンポットの取扱説明書では、屋外に設置する場合は、OS-302UまたはOS-302UPのみが使用でき、雨や雪が直接かからない軒下やケースに入れ、アフターサービスができる場所に設置することが示されています。
| 条件 | 内容 |
|---|---|
| 使える機種 | 屋内外兼用タイプのみ |
| 設置場所 | 雨や雪が直接かからない軒下、またはケースの中 |
| アフターサービス | 点検や修理に対応できる場所 |
| 使用温度範囲 | -20〜+40℃ |
| 周囲のスペース | 点検と呼び油の注入のため、各側面に120mm以上 |
| 取付けの壁 | 堅固で垂直な壁や柱 |
屋内専用のオイルサーバーを、屋外に設置してはいけません。雨水や湿気による故障、漏電のおそれがあります。
送油ホースは屋外で使わない
取扱説明書には、送油ホースは屋外で使用しないことが示されています。
また、送油ホースは、ひび割れがないかを確認し、3年に1度は交換するよう示されています。
| 注意点 | 内容 |
|---|---|
| 屋外での使用 | 禁止(屋外の配管は銅管などを使う) |
| ひび割れの確認 | 定期的に確認する |
| 交換の周期 | 3年に1度 |
屋外の配管は、紫外線や寒さ、雨風の影響を受けるため、専用の配管材料で施工されます。
施工は、専門業者に任せてください。
屋外設置のメリットと注意点
| メリット | 注意点 |
|---|---|
| 室内に運転音が響きにくい | 雨・雪・凍結への対策が必要 |
| 灯油のにおいが室内に入りにくい | 点検のとき、天候に左右される |
| 室内の壁や間取りの制約を受けない | 結露や、雪に埋もれる心配がある |
| 灯油タンクに近い位置に置ける | 本体の保護ケースが必要になることがある |
屋内に設置した場合は、取扱説明書でも、灯油のにおいがするため設置場所に注意すること、モーターとポンプの音が出るため寝室や書斎を避けることが示されています。
屋外にすることで、これらの課題が軽くなる一方で、新たに天候への対策が必要になります。
寒冷地での凍結・積雪の対策
北海道のような寒冷地では、屋外設置に特別な配慮が必要です。
北海道の企業向けの解説では、配管の凍結対策として、断熱材や電熱ヒーターなどの工夫が必要であること、雪に埋もれない設置場所の工夫が必要であることが紹介されています。
| 寒冷地の課題 | 対策の考え方 |
|---|---|
| 配管の凍結 | 断熱材での保温、必要に応じて電熱ヒーターの併用 |
| 本体の周りへの積雪 | 雪に埋もれない高さ・位置への設置 |
| 軒先からの落雪・つらら | 落雪の当たらない場所を選ぶ |
| 結露 | 取扱説明書でも、寒冷地では結露に注意するよう示されている |
| 低温での動作 | 使用温度範囲(-20〜+40℃)を確認する |
寒冷地では、使用温度範囲の下限を下回る場所に設置しないことが大切です。設置前に、その地域の最低気温と、設置場所の条件を、業者と確認してください。
屋外設置の流れと注意点
| 手順 | 内容 |
|---|---|
| 1 | 設置場所の選定:軒下で、雨雪や落雪が当たらない場所 |
| 2 | 機種の選定:屋内外兼用タイプを選ぶ |
| 3 | 保護ケース・凍結対策の検討:必要に応じて準備する |
| 4 | 配管・電源の施工:屋外用の配管材料、屋外用の電源 |
| 5 | 呼び油・試運転:呼び油を入れ、油漏れがないか確認する |
電源は、家庭用の100Vコンセントが使われます。
屋外にコンセントを設ける場合は、雨水の侵入を防ぐ防水対策が必要です。電気に関わる工事は、必ず専門の業者に依頼してください。
屋外設置の点検・お手入れ
| お手入れ | 内容 |
|---|---|
| 油漏れの確認 | 配管、水抜き栓部、フィルターカバー部を定期的に確認する |
| 水抜き | シーズンの初めや、水が入ったと判断したとき |
| 本体まわりの掃除 | ほこり、落ち葉、雪などを取り除く |
| ケース・保温材の確認 | 傷みや外れがないか確認する |
| シーズンオフの保管 | 電源プラグを抜き、流出弁フックを「閉」にする |
屋外では、ほこりや落ち葉、湿気の影響を受けやすくなります。
取扱説明書にも、本体の内部や周囲にほこりがたまると故障の原因になることが示されています。
お手入れの際は、必ず電源プラグを抜いてから行ってください。
設置費用の考え方
屋外設置は、屋内に設置する場合に比べて、保護ケースや、凍結対策の材料、屋外用の電源工事などが追加になることがあります。
費用の考え方は、オイルサーバーの取り付け費用|工事内容と金額が変わる条件で解説しています。
見積もりの際には、屋外の工事の内訳が、項目ごとに分かれているかを確認しましょう。
屋外設置の確認リスト
屋外設置を検討するときは、次のリストで、設置場所の条件を確認してみましょう。
| 確認項目 | 見るポイント |
|---|---|
| 兼用タイプか | 型名の末尾がUなど、屋内外兼用の機種か |
| 雨・雪の当たり方 | 軒下で、雨や雪が直接かからない場所か |
| 落雪・つらら | 屋根からの落雪やつららが当たらないか |
| 壁の強度 | 堅固で垂直な壁や柱か(中空の壁は避ける) |
| 周囲のスペース | 各側面に120mm以上の余裕があるか |
| 点検のしやすさ | 呼び油の注入や、お手入れがしやすいか |
| 灯油タンクとの距離 | 配管が長くなりすぎないか |
| 電源 | 屋外用の防水対策をしたコンセントが取れるか |
| 火気との距離 | 火気を使う機器から2m以上離れているか |
点検や呼び油の作業がしにくい場所は、トラブルのときに困ります。設置のときから、作業のしやすさも考えておきましょう。
ケースに入れて設置する場合の注意
雨や雪を避けるために、ケースの中に設置する場合は、次の点に注意します。
| 注意点 | 内容 |
|---|---|
| 結露 | ケース内に湿気がこもらないようにする。寒冷地では結露に注意するよう示されている |
| 点検のしやすさ | ケースを開けて、呼び油や掃除ができるか |
| 周囲のスペース | ケース内でも、各側面に120mm以上の余裕を確保する |
| 灯油のにおい・漏れ | 万一の油漏れに気づきやすいか |
| 雪への備え | ケースが雪に埋もれない位置か |
ケースの選び方や取付けは、機種に合ったものを、専門業者と相談して決めてください。
季節ごとの手入れの目安
屋外に置く場合は、季節の切り替わりに、次の点を見ておくと安心です。
| 時期 | 確認すること |
|---|---|
| 暖房シーズンの前 | 試運転、油漏れ、ランプの表示、保温材の状態 |
| 寒さが厳しい時期 | 凍結や結露、雪で本体が埋もれていないか |
| 雪解けの時期 | 落雪やつららで、本体や配管が傷んでいないか |
| シーズンオフ | 本体のほこりを取り、水抜きや灯油の残量を確認する |
屋外では、雨・雪・凍結の影響を受けやすいため、屋内より点検の回数を増やすつもりで見ておくと、トラブルを早く見つけられます。
よくある質問
Q1. 屋内用のオイルサーバーを、屋外に置いても大丈夫ですか?
大丈夫ではありません。屋外に設置できるのは、屋内外兼用のタイプだけです。屋内専用のものを屋外に置くと、雨水や湿気で故障したり、漏電したりするおそれがあります。屋外に設置したい場合は、兼用タイプの機種を選んでください。
Q2. 屋外に設置するとき、雨雪はどう防げばよいですか?
雨や雪が直接かからない軒下に設置するか、ケースの中に入れて設置します。取扱説明書でも、雨や雪が直接かからない軒下やケースに入れることが示されています。落雪やつららが当たる場所は避けてください。
Q3. 冬の寒さで、屋外のオイルサーバーは動きますか?
サンポットの取扱説明書では、使用温度範囲は-20〜+40℃とされています。この範囲内であれば使用できますが、寒冷地では、配管の凍結や結露、積雪への対策が必要です。設置する地域の最低気温と、設置場所の条件を、業者に確認してもらってください。
Q4. 屋外の配管に、ゴム製のホースを使えますか?
使えません。取扱説明書には、送油ホースは屋外で使用しないことが示されています。屋外の配管は、専門業者が、適した材料で施工します。ホースを使っている箇所がある場合は、ひび割れがないかを確認し、3年に1度は交換してください。
Q5. 屋外設置のメリットは何ですか?
運転音や灯油のにおいが、室内に伝わりにくいことです。寝室や書斎の近くに設置せざるを得ない場合、屋外に置くことで、音の悩みを減らせます。ただし、雨雪や凍結への対策が必要なため、設置前に、専門業者と条件を確認することをおすすめします。
まとめ
屋外にオイルサーバーを設置できるのは、屋内外兼用のタイプで、雨雪を避ける工夫が条件です。
最後に、この記事のポイントを整理します。
| ポイント | 内容 |
|---|---|
| 使える機種 | 屋内外兼用タイプのみ(サンポットでは型番の末尾がU) |
| 設置場所 | 雨や雪が直接かからない軒下、またはケースの中 |
| 温度範囲 | -20〜+40℃(サンポットの例) |
| 配管 | 送油ホースは屋外で使わない |
| 寒冷地の対策 | 凍結対策、積雪に埋もれない場所、結露への注意 |
屋外設置は、条件を守れば、音やにおいの悩みを軽くできる選択肢です。
まずは、手元の機種が屋内外兼用かどうか、型番を確認するところから始めてみてください。

