暖房は動いていたのに、しばらくすると止まってしまう。
長府(CHOFU)のガス暖房ボイラのリモコンを見ると、12あるいは123と表示されている。
このコードが示しているのは、点火には成功したが、燃焼の途中で火が消えたという状態です。
最初から点かない場合とは意味が違い、確認すべき箇所も変わります。
この記事では、火が消える経路を3つに分けたうえで、機種系統ごとの解除操作と、点検を依頼すべき線引きを整理します。
12・123は「途中で火が消えた」という表示
同じガスが関係するコードでも、11・113とは症状が異なります。
| コード | 症状 | 意味 |
|---|---|---|
| 11・113 | 最初から点火しない | 点火確認時間内に燃焼を確認できなかった |
| 12・123 | 点火はするが途中で止まる | 燃焼途中の失火 |
この違いは切り分けの出発点になります。
一度は火がついているということは、点火装置そのものは機能している可能性が高いためです。
最初から点かない場合の確認手順は長府ガス暖房ボイラのエラー11・113|点火しないときの確認順にまとめています。
対象機種と解除操作
| コード | 対象機種の目安 | 警報解除の操作 |
|---|---|---|
| 12 | GDB-751K・752K・500K・1700K | 熱源機リモコン・床暖房用リモコン・E-CON接続放熱機の運転スイッチをすべてOFF→5分待機→いずれかをON |
| 123 | GDB-700K-3H・1200K-6H | 熱源機の電源プラグをOFF→5分待機→ON |
ここで一点、見落とされやすい違いがあります。
メーカーの案内では、12は「復帰しない、または再発する場合は点検・修理を依頼」とされているのに対し、123は復帰の可否にかかわらず点検・修理の依頼とされています。
123が出た場合、解除できたとしても点検を前提に考えてください。
機種系統ごとの解除操作の違いは長府ガス暖房ボイラのエラーコード一覧|表示の意味と解除の目安で整理しています。
火が消える3つの経路
失火といっても、原因はひとつではありません。
大きく3つの経路に分かれ、それぞれ再発のしかたが違います。
| 経路 | 何が起きているか | 起こりやすい場面 |
|---|---|---|
| ガスが届かなくなった | 運転中にガス切れ、メーターの遮断、ガス圧の低下 | 長時間の連続運転、複数のガス機器の同時使用、寒波でのLPガスの気化不足 |
| 炎を検知できなくなった | フレームロッドの汚れや劣化で、燃えているのに炎と認識されない | 使用年数が長い機器 |
| 燃焼が安定しなかった | 給排気の乱れ、給排気口の閉塞 | 強風・大雨・降雪の日 |
1つ目は機器の故障ではありません。
2つ目と3つ目は、それぞれ点検と環境の確認が必要になります。
このうち、利用者が判断しやすいのは1つ目と3つ目です。
ほかのガス機器も同時に使えなくなっていれば供給側、悪天候の日にだけ止まるなら環境側と見当がつきます。
一方、2つ目の炎の検知に関わる要因は外からは分かりません。
供給側でも環境側でもないと分かった時点で、点検に切り替えるのが現実的な進め方です。
「つけっぱなしにしていたら止まった」なら
暖房を長時間連続で使っていて止まった場合、ガスメーター側の遮断が関係していることがあります。
マイコンメーターには、一定時間を超えて連続でガスが流れ続けると異常と判断して止める機能があります。
暖房ボイラは連続運転が前提の機器のため、他のガス機器より該当しやすい状況にあります。
仕組みと復帰の手順はガスメーターのAC遮断とは?ACガス止めの原因と復帰方法を徹底解説で解説しています。
この場合、機器を修理しても解決しません。
メーターを復帰させたうえで、機器側の解除操作を行ってください。
同じ長時間使用でも、寒波の時期は事情が重なりやすくなります。
外気温が下がるとLPガスはボンベ内で気化しにくくなり、必要な量を送り出せなくなることがあります。
暖房を強めに使い、給湯も同時に使う日が続くと、この条件に近づきます。
毎年決まって寒い時期にだけ止まるのであれば、機器の劣化ではなく供給条件を疑って、ガス会社にも相談してみてください。
立ち消え安全装置が働いている状態
123の確認事項には、立ち消え安全装置が挙げられています。
これは、何らかの理由で炎が消えたときに、ガスの供給を止める安全部品です。
火が消えたのにガスだけが出続ければ、未燃ガスが溜まって危険な状態になります。
失火のコードが表示されているということは、この仕組みが働いてガスを止めた結果でもあります。
つまり12・123は、機器が危険な状態を避けるために停止したという記録でもあります。
表示が出たこと自体を不具合と捉えるより、なぜ炎が消えたのかを確認する段階と考えてください。
逆に、この安全装置や検知側に不具合があると、正常に燃えていても失火と判断されることがあります。
安全に関する注意
ガス臭を感じる、運転停止時に「ボン」という音がする、排気口周辺がすすけているといった場合は、解除操作を行わずに元栓を閉め、換気したうえで連絡してください。
失火を繰り返す状態で運転を続けると、異常着火につながるおそれがあります。
12と123で分かれる、解除後の扱い
| 状況 | 判断 |
|---|---|
| 123が出た | 解除できても点検を依頼する |
| 12が出て解除でき、その後再発しない | 一時的な要因の可能性。経過観察でよい |
| 12が出て、同じ日に再び止まる | 原因が解消していない。点検を依頼する |
| メーターの遮断が原因で、復帰後は問題ない | 対応完了。使い方の見直しで再発を防げる |
| 悪天候の日だけ止まる | 給排気口まわりを確認。改善しなければ点検を依頼する |
| 解除操作をしても運転が続かない | 点検を依頼する |
判断の分かれ目は「同じ状況で再現するかどうか」です。
天候が回復したあとや、メーターを復帰させたあとに問題なく動くのであれば、機器側の異常とは考えにくくなります。
給排気口をふさいだ状態での使用は、失火だけでなく不完全燃焼にもつながります。
何分で止まるかを控えておく
点検を依頼する際、意外と役に立つのが「点火してから何分で止まったか」という情報です。
- 数十秒〜数分で止まる:炎の検知や燃焼の安定性に関わる要因が疑われる
- 30分以上経ってから止まる:連続使用による遮断や、温度上昇に伴う要因が考えられる
- 止まるタイミングがばらばら:ガス圧の変動や、外的要因の影響が疑われる
「暖房が止まる」とだけ伝えるより、時間の傾向まで添えたほうが原因の絞り込みが早くなります。
本体の型式、表示されたコード、止まるまでの時間、そして解除操作の結果。
この4点を控えておいてください。
各コードの正式な内容は、メーカーが製品別に公開しています。
📎 出典:長府製作所「製品エラーコード」
なお、同じ長府製でも石油給湯器はコード体系が別です。
石油タイプについては長府製 石油給湯器のエラーコード一覧を参照してください。
よくある質問
Q1. 11と12はどう違うのですか。
11は点火確認時間内に燃焼を確認できなかった状態、つまり最初から火がつかなかったことを示します。一方12は、点火には成功したものの燃焼の途中で火が消えたことを示します。症状としては、暖房がまったく立ち上がらないのが11、しばらく動いてから止まるのが12です。確認すべき箇所も変わるため、どちらの表示かを正確に控えてください。
Q2. 暖房をつけっぱなしにしていたら止まりました。故障でしょうか。
故障とは限りません。マイコンメーターには、一定時間を超えて連続でガスが流れ続けると異常と判断して遮断する機能があります。暖房ボイラは連続運転が前提の機器のため、この機能に該当することがあります。ほかのガス機器も同時に使えなくなっていれば、メーター側の遮断が疑われます。
Q3. 123が出ましたが、解除したら動いています。そのままでよいですか。
メーカーの案内では、123は復帰の可否にかかわらず点検・修理を依頼するとされています。同じ失火でも、12が「復帰しない、または再発する場合は」とされているのに対し、123は条件が付いていません。動いていても点検を依頼してください。
Q4. 寒い日にだけ止まりやすい気がします。関係はありますか。
LPガスをお使いの場合、外気温が大きく下がるとボンベ内での気化が追いつかず、必要な量のガスを供給しにくくなることがあります。また強風や降雪で給排気が乱れることもあります。特定の気象条件でだけ起きるのであれば、機器の劣化より環境要因が疑われます。頻度が増えているようであれば、ガス会社にも相談してください。
Q5. フレームロッドの掃除は自分でできますか。
利用者が行う作業ではありません。フレームロッドは炎の有無を電気的に検知する部品で、燃焼室の内部にあります。分解が必要なうえ、取り付け位置がずれると検知そのものが正しく働かなくなります。汚れや劣化が疑われる場合は、点検を依頼してください。
まとめ
長府のガス暖房ボイラに表示される12と123は、点火はできたのに燃焼の途中で火が消えたことを示す表示です。
最初から点かない11・113とは症状が異なり、確認すべき箇所も変わります。
火が消える経路は、ガスが届かなくなった場合、炎を検知できなくなった場合、燃焼が安定しなかった場合の3つに分かれます。
長時間の連続運転で止まったのであれば、メーターの遮断を先に確認してください。
そして12と123では、解除後の扱いが違います。
12は復帰して再発しなければ経過観察という選択肢がありますが、123は解除できても点検を依頼する扱いです。
ガス臭や異音を伴う場合は、どちらであっても解除操作を行わず、元栓を閉めて連絡してください。

