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長府ガス暖房ボイラのエラー303とは|雰囲気サーミスタの断線検知

長府ガス暖房ボイラのエラー303について、雰囲気サーミスタの断線検知を解説するサムネイル画像
Yuta
記事監修者
現:ガス会社に勤める兼業WEBライター。所持資格はガス開栓作業に必要な高圧ガス販売主任者二種、ガス工事に必要な液化石油ガス設備士、灯油の取り扱いに必要な危険物乙四種、その他ガス関連資格多数と電気工事士などの資格も多数所持。

長府(CHOFU)のガス暖房ボイラに303と表示されて運転が止まった。
「雰囲気サーミスタ」という部品名を見ても、何を測っているのか見当がつかないと思います。
このセンサーが測っているのは、お湯の温度ではありません。機器の内部にある空気の温度です。
そして303は、そのセンサーが正常に値を返せなくなったことを示しています。
この記事では、断線とショートで何が違うのか、なぜ温度が分からないと運転を止めるのかを整理します。

目次

303は「空気の温度を測るセンサー」の異常

項目内容
対象機種の目安GDB-700K-3H・1200K-6H
表示の意味雰囲気サーミスタの断線またはショート
解除操作電源プラグを差し直す
確認事項雰囲気サーミスタの抵抗値、断線・ショート、コネクタの接続不良
処置点検・修理を依頼する

ガス暖房ボイラには複数のサーミスタが使われており、それぞれ測っている対象が違います。

サーミスタ測っているもの関連するコード
雰囲気サーミスタ機器内部の空気の温度303
往き・戻り温水サーミスタ送り出す湯と戻ってきた湯の温度31・32・15・35
暖房低温・高温サーミスタ暖房回路の温度313・323
外気温サーミスタ屋外の空気の温度34

同じ「サーミスタ異常」でも、測る対象が違えばコードも対処も変わります。
温水側のサーミスタについては長府ガス暖房ボイラのエラー15・35|往き戻りの温度差が示すもので整理しています。

機種系統ごとの解除操作の違いは長府ガス暖房ボイラのエラーコード一覧|表示の意味と解除の目安を参照してください。

断線とショートは何が違うのか

サーミスタは、温度によって電気抵抗が変わる部品です。
機器はその抵抗値を読み取って、温度に換算しています。

状態抵抗値の変化機器から見た値
正常温度に応じて変化する想定の範囲内
断線電気が流れず、極端に高くなるありえないほど低い温度として読める
ショート抵抗がほぼゼロになるありえないほど高い温度として読める
コネクタの接続不良接触が切れて電気が流れない断線と同じ状態になる

つまり機器は、温度を測れないというより、現実にはあり得ない値を受け取っていることになります。
その値をもとに制御を続けることはできないため、運転を止めます。

ここで押さえておきたいのが4つ目です。
コネクタが外れかけているだけでも、機器から見れば断線と区別がつきません。
そのため確認事項には、サーミスタ本体の抵抗値だけでなくコネクタの接続不良も含まれています。

なぜ「動きそうなのに」止まるのか

303が出たとき、燃焼そのものに異常がないケースもあります。
ガスも電気も届いており、見た目には動きそうに見えるのに止まる。
そこに納得がいかず、解除操作を繰り返してしまうことがあります。

しかし温度が分からない状態は、機器にとって計器のない状態と同じです。
熱くなりすぎているのか、まだ足りないのか、判断する材料がありません。
その状態で燃焼を続ければ、他の安全装置が働くまで温度が上がり続ける可能性もあります。

303で停止するのは、機器が壊れたからではなく、安全に制御できないと判断したからです。

起きやすい状況

状況起こりやすい理由
設置から年数が経っている配線の被覆やはんだ部分が経年で劣化する
修理や部品交換の直後コネクタの差し込みが不十分なまま戻された
湿気や結露が多い設置環境端子が腐食し、接触が不安定になる
小動物が機器内部に侵入した配線をかじられる
振動を受けやすい場所にある端子が徐々に緩む

修理直後に出た場合は、作業を行った業者へ連絡してください。
同じ考え方は、試運転時に検出される163でも当てはまります。
詳しくは長府ガス暖房ボイラのエラー163|試運転時に湯温が定まらないを参照してください。

解除操作と、その先の見通し

303の解除は、電源プラグを差し直す操作です。
ただしメーカーの案内では、303は復帰の可否にかかわらず点検・修理の依頼とされています。

安全に関する注意
抵抗値を測るためにカバーを開ける、コネクタを抜き差しするといった作業は行わないでください。通電部に触れると感電のおそれがあり、差し込み位置がずれると別の不具合につながります。

差し直しで一時的に復帰することはあります。
コネクタの接触が一時的に戻る場合があるためです。
ただし接触が不安定な状態そのものは変わっていないため、遠くない時期に再び表示されます。

再表示までの間隔は、そのまま状態の目安になります。

再表示までの間隔考えられること
差し直してもすぐ出る断線やショートが固定的に起きている
数日から数週間で再発する接触が不安定な状態が続いている
一度きりで出なくなった一時的な接触不良だった可能性。ただし記録は残しておく

「いつ出て、いつ復帰し、いつまた出たか」を控えておくと、点検の際に状態を伝えやすくなります。
リモコンの表示を写真に撮り、日付を残しておくのが確実です。

交換で直るのか

303は、部品交換で解消することが多いコードです。
ただし交換すべき対象は、状況によって変わります。

原因対応
サーミスタ本体の断線・ショートサーミスタの交換
コネクタの接続不良接続の是正、端子や配線の交換
ハーネス(配線)側の損傷配線の交換
基板側の入力回路の異常基板の交換

上から順に対応が軽く、下にいくほど費用も作業も大きくなります。
点検の段階でどこに原因があるかを切り分けてもらってください。

なお、設置から年数が経った機器では、補修用性能部品の保有期間が判断に関わります。
メーカーは、製造終了後は部品がなく修理を承れない場合があるとしており、保有期間は取扱説明書で確認するよう案内しています。

📎 出典:長府製作所「商品及び修理に関するお問い合わせ」

機種ごとの仕様は、取扱説明書でも確認できます。

📎 出典:長府製作所「取扱説明書・仕様書・寸法図等」

点検を依頼するときに伝えたいこと

  • 本体の型式:GDB-1200K-6Hのように、銘板の表記をそのまま伝える
  • 表示の頻度:初めてか、繰り返しているか
  • 差し直しで復帰したか:復帰した場合、どのくらいで再表示されたか
  • 直近の工事・修理の有無:内容と時期
  • 設置環境:屋外か屋内か、湿気や結露の多い場所か

3つ目は切り分けの手がかりになります。
差し直しですぐ復帰し、しばらくしてまた出るという繰り返しであれば、接触の不安定さが疑われます。

各コードの正式な内容は、メーカーが製品別に公開しています。

📎 出典:長府製作所「製品エラーコード」

なお、同じ長府製でも石油給湯器はコード体系が別です。
石油タイプについては長府製 石油給湯器のエラーコード一覧を参照してください。

よくある質問

Q1. 雰囲気サーミスタは何のためにあるのですか。
機器内部の空気の温度を測るためのセンサーです。お湯の温度を測る温水サーミスタや、屋外の温度を測る外気温サーミスタとは対象が異なります。機器内部の温度環境を把握することで、制御や保護の判断に使われています。測っている対象が違うため、同じ「サーミスタ異常」でも表示されるコードや対処が変わります。

Q2. 電源プラグを差し直したら復帰しました。そのまま使ってよいですか。
メーカーの案内では、303は復帰の可否にかかわらず点検・修理を依頼するとされています。コネクタの接触が一時的に戻って復帰することはありますが、接触が不安定な状態そのものは変わっていません。使えているうちに点検を依頼しておくほうが、暖房シーズン中に止まる事態を避けやすくなります。

Q3. 断線とショートで、対処は変わりますか。
利用者の側で行う対応は変わりません。どちらもサーミスタが正しい値を返せない状態であり、点検と部品交換が前提になります。違いが意味を持つのは点検の場面で、抵抗値を測ることでどちらの状態かが分かり、サーミスタ本体か配線側かの切り分けにつながります。

Q4. 暖房もお湯も問題なく使えていたのに、突然303が出ました。
サーミスタやコネクタの不具合は、前触れなく表示されることがあります。特にコネクタの接触は、振動や温度変化で徐々に緩んでいき、ある時点で電気が流れなくなります。それまで正常に使えていたことと、いま異常が出ていることは矛盾しません。心当たりがなくても、点検を依頼してください。

Q5. サーミスタの交換費用はどのくらいですか。
機種、部品の種類、出張の条件によって変わるため、一律の金額は示せません。またサーミスタ本体の交換で済むのか、配線や基板まで及ぶのかで内容が変わります。点検の際に、どこに原因があるのかとあわせて見積もりを確認してください。設置から年数が経っている場合は、部品の在庫状況も確認しておくと判断がしやすくなります。

まとめ

長府のガス暖房ボイラに表示される303は、機器内部の空気の温度を測る雰囲気サーミスタで、断線またはショートを検知した表示です。
お湯の温度を測るサーミスタとは対象が異なるため、表示されるコードも対処も別になります。

断線では極端に低い温度、ショートでは極端に高い温度として読めるため、機器は現実にあり得ない値を受け取ることになります。
その状態で燃焼を続けられないため運転を止めます。
燃焼そのものに問題がなくても止まるのは、このためです。

コネクタの接続不良も、機器から見れば断線と区別がつきません。
差し直しで一時的に復帰することがあるのはそのためですが、状態は変わっていません。
303は部品交換が前提のコードなので、使えているうちに点検を依頼してください。

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この記事を書いた人

「暮らしの設備ガイド」は、給湯器・ストーブ・換気設備など、
家庭の安心と快適を支える“住まいの設備”に関する専門メディアです。

現在もガス業界で設備施工・保守に携わるYuta(ガス関連資格保有者)が監修し、一般家庭向けのガス機器・暖房設備・給湯器交換の実務経験をもとに、現場の知識に基づいた、正確で実用的な情報を発信しています。

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