パロマの給湯器を使っていて、突然リモコンに「11」や「111」という数字が点滅表示されると、「故障してしまったのでは」と不安になる方も多いと思います。
結論から言うと、エラー11・111は「点火できなかった」ことを示す安全停止であり、必ずしも給湯器本体の故障を意味するわけではありません。
ガスの供給に問題がある場合や、天候・凍結などの一時的な要因で表示されることも多く、原因によっては自分で確認・対処できるケースもあります。
この記事では、パロマ給湯器のエラー11・111について、原因の切り分け方・自分で確認できる範囲の対処・業者に依頼すべき判断基準まで、順を追って整理します。

エラー11と111の違い

パロマの給湯器で表示される「11」と「111」は、どちらも同じ「点火不良(点火できなかった)」を示すコードです。
表示の桁数が異なるのは、給湯器の種類による仕様の違いです。
| エラー表示 | 給湯器の種類 |
|---|---|
| 11 | 給湯専用タイプ(追いだき機能なし) |
| 111 | ふろ給湯器タイプ(追いだき機能あり) |
リモコンの仕様によっては「U1」「E06」などの別表記になる場合もありますが、意味と対処法は同じです。
また、エラー11・111は1995年以降、リンナイ・ノーリツ・パロマ・パーパスなど主要給湯器メーカー共通のコードとして統一されています。
パロマに限らず、他メーカーでも同じ原因・同じ対処法が基本的に当てはまります。
まず確認すること:ガスが使えるかどうか
エラー11・111が表示されたとき、最初にすべきことは「ガスが正常に供給されているか」の確認です。
ガスコンロ(またはガス機器)で点火できるかを試してください。
- コンロが点火する → 給湯器側に原因がある可能性が高い
- コンロも点火しない → ガスが止まっている可能性が高い
この1点を確認するだけで、原因の大まかな切り分けができます。ガスが止まっている場合は給湯器の問題ではなく、ガス供給側の対応が必要です。
ポイント パロマ公式も「エラー11・111はガスの供給がない場合にも表示される」と案内しています。まずガスコンロで点火できるかどうかを確認し、できない場合はガス会社へ連絡してください。
エラー11・111が出る主な原因

エラー11・111の原因は大きく4つに分類できます。
1. ガスの供給停止・ガス栓の問題
給湯器が点火するにはガスが必要です。何らかの理由でガスが届かない状態では、点火できずにエラーが表示されます。
| 原因 | 確認方法 |
|---|---|
| ガス栓が閉まっている | 給湯器そばのガス栓を確認し、開いているか確認 |
| ガスメーター(マイコンメーター)が遮断している | メーター上のランプや表示を確認 |
| LPガス(プロパンガス)切れ | ボンベ残量の確認(ガス会社へ連絡) |
| 料金未納によるガス供給停止 | ガス会社へ問い合わせ |
マイコンメーターは、地震・長時間連続使用・大量ガス使用などの異常を検知すると自動的にガスを遮断します。
地震があった後や、長時間ガスを使用した後にエラーが出た場合は、まずメーターを確認してください。
マイコンメーターの復帰操作の流れ(目安)
- 給湯器・コンロなど、すべてのガス機器を止める
- ガスメーターの「復帰ボタン」を3秒程度押す
- 3〜5分待つ
- 給湯器を再操作する
ただし、操作方法はメーターの種類によって異なります。
復帰しない場合はガス会社へ連絡してください。
2. 悪天候(大雨・台風・強風)による一時的な点火不良
台風や豪雨の際は、給湯器内部に湿気や雨水が侵入することで着火部が湿り、点火できなくなる場合があります。
また強風の場合は、給排気の流れが乱れて安全装置が働くケースもあります。
この原因による場合は、天候が回復し湿度が下がると自然に解消されることがほとんどです。
天気が回復した後、半日程度を目安に給湯器を再操作してみてください。
ポイント 台風・大雨の最中にエラーが出た場合は、天候回復を待ってから再操作するのが基本です。無理に繰り返し操作しても改善しないことが多く、機器への負担にもなります。
3. 凍結による点火不良
冬場の気温が低下したとき、給湯器本体や配管が凍結するとエラー11・111が表示されることがあります。
給湯器には凍結防止ヒーターが搭載されているものが多いですが、電源が切れている状態では機能しないため注意が必要です。
凍結が原因の場合は、室内を温めて自然解凍を待つのが基本です。
無理に熱湯をかけると配管が破損する可能性があるため、避けてください。
解凍を急ぐ場合はぬるま湯(40℃程度)をタオルに浸して患部にあてる方法が有効な場合があります。
また漏水が発生している場合は、設備工事屋へ相談することをおすすめします。
凍結防止のために日頃からできること
- 気温が氷点下になる夜間は、給湯器の電源を切らないようにする
- 長期間使用しない場合は水抜きを行う
- 屋外配管に断熱材や凍結防止ヒーターを設置する(施工業者へ相談)
4. 給排気不良(排気口・給気口の詰まりや障害物)
給湯器は燃焼に必要な空気を外から取り込み、排気を外に出しています。
給気口や排気口が汚れ・鳥の巣・落ち葉・雪などで詰まっていると、正常に燃焼できず点火不良になる場合があります。
目視で確認できる範囲に異物があれば取り除いてください。
ただし、カバーを開けて内部に触れたり、配管接続部を外したりするのは危険ですので絶対に行わないでください。
| 確認箇所 | 確認内容 |
|---|---|
| 排気口(給湯器上部・側面) | 異物・ゴミ・積雪などがないか |
| 給気口(本体下部・側面) | 障害物で塞がれていないか |
| 排気口周辺 | 荷物・植木などが近接していないか |
5. 給湯器本体・部品の故障
上記の外部要因に心当たりがない場合は、給湯器内部の部品が故障している可能性があります。
点火に関わる主な部品は以下のとおりです。
| 部品名 | 役割 |
|---|---|
| イグナイター(点火装置) | 点火の火花を発生させる |
| 点火プラグ | 実際に着火する電極 |
| フレームロッド | 着火を感知するセンサー |
| ガス電磁弁・ガス比例弁 | ガスの供給を制御する弁 |
これらの部品は使用回数を重ねるごとに摩耗・劣化が進みます。
使用10年前後の給湯器でエラーが繰り返し発生する場合は、経年劣化による部品故障の可能性が高いと考えられます。
内部部品の点検・交換は基本メーカーによる対応が必要です。
自己判断で分解・修理を行うことは、保証対象外になるだけでなく、ガス漏れや火災の危険を招く可能性がありますので、必ず業者に依頼してください。
自分でできる対処の手順

エラーが出たときの確認・対処の流れをまとめます。焦らず順番に確認していきましょう。
STEP1:ガスが使えるか確認する
ガスコンロや他のガス機器で点火できるか確認します。
- 他のガス機器も使えない → ガス供給側の問題。ガス栓・マイコンメーターを確認し、解決しない場合はガス会社へ連絡。
- 他のガス機器は使える → 給湯器側の問題として次へ進む。
STEP2:給湯器のガス栓を確認する
給湯器本体近くのガス栓が開いているか確認します。閉まっていれば開けてから再操作します。
STEP3:天候・凍結を確認する
- 台風・大雨の最中 → 天候回復後に再操作
- 気温が氷点下以下だった → 自然解凍を待ってから再操作
STEP4:給排気口を目視確認する
目に見える範囲で排気口・給気口に異物がないか確認します。あれば取り除く。
STEP5:リモコンを再操作する
運転スイッチを一度切り、数秒待ってから再度入れます。一時的なガス圧の乱れなどが原因の場合は、これで解消するケースもあります。
業者に依頼すべき判断基準

以下に該当する場合は、自己対処の範囲を超えています。無理に使い続けず、パロマのサービス窓口または専門業者へ連絡してください。
| 状況 | 判断 |
|---|---|
| STEP1〜5を試してもエラーが解消しない | 修理依頼 |
| 同じエラーが繰り返し表示される | 修理依頼 |
| 使用年数が10年以上の機器でエラーが頻発 | 修理または交換を検討 |
| ガス臭がする | 使用中止・換気後、ガス会社へ連絡 |
| 給湯器から異音・異臭がする | 使用中止・修理依頼 |
注意:ガス臭がする場合 ガスのにおいがする場合は、給湯器の操作を中止し、窓を開けて換気してください。火気は絶対に使用しないでください。ガス会社または消防に連絡してください。
エラー11・111の再発を防ぐために
エラー11・111は一時的な要因で解消することもありますが、繰り返し発生する場合は機器の状態を見直すタイミングとも言えます。
日常的にできる予防策
- 冬場は電源を切らない(凍結防止ヒーターを機能させる)
- 排気口周辺に物を置かない
- 定期的に給排気口の外観を目視チェックする
- 使用10年前後の機器は、点検の依頼を検討する
給湯器の寿命について
一般的にガス給湯器の使用可能年数は10〜15年とされています。
10年を超えた機器でエラーが頻発するようになった場合は、修理を重ねるよりも本体交換を検討したほうが、長期的にはコストを抑えられる場合もあります。
エラー11・111が出たときの連絡先
| 状況 | 連絡先 |
|---|---|
| ガスが止まっている(他機器も使えない) | ガス会社(供給元) |
| ガス臭がする | ガス会社(供給元) |
| パロマ給湯器の修理依頼 | パロマ修理受付窓口 |
| 賃貸住宅の給湯器が故障した | まず管理会社・貸主へ連絡 |
賃貸物件にお住まいの場合、給湯器は設備扱いとなるケースがほとんどです。
修理・交換の費用負担や業者手配は貸主側が行う場合が多いため、まず管理会社または貸主に連絡してください。
よくある質問
Q1. エラー11・111が出てもお湯以外(コンロなど)は使えますか?
ガス供給が止まっていることが原因の場合、コンロを含む他のガス機器も使用できない状態になります。ガスコンロが点火するかどうかを確認することで、ガス側の問題か給湯器側の問題かを切り分けることができます。
Q2. リセット(再操作)すれば必ず直りますか?
直るとは限りません。一時的なガス圧の乱れや、メーター復帰直後などには有効ですが、ガス供給が止まっている・部品が故障しているといった根本的な原因がある場合は、再操作しても改善しません。何度試してもエラーが出る場合は業者への連絡をご検討ください。
Q3. 使用年数が5年未満ですが、故障の可能性はありますか?
比較的新しい機器でも、突発的な部品故障が起こる可能性はゼロではありません。ただし、使用年数が短い場合は保証期間内の可能性が高いため、メーカーの保証内容を確認のうえ、パロマへ問い合わせることをおすすめします。
Q4. 冬の朝だけエラーが出て、時間が経つと直ります。これは何ですか?
気温が低い朝方に限ってエラーが出る場合は、軽度の凍結や結露による点火不良の可能性があります。自然に回復する場合は一時的な現象として様子を見ることができますが、毎朝繰り返すようであれば凍結防止対策(配管保温・電源を切らない等)を検討してください。
Q5. エラー11と111は別の原因ですか?
いいえ、同じ「点火不良」を表しています。表示が「11」か「111」かは給湯器の種類(給湯専用か、ふろ給湯器か)による違いであり、原因も対処法も共通です。
まとめ

パロマ給湯器のエラー11・111は、「点火不良」を示す表示です。
必ずしも給湯器本体の故障を意味するわけではなく、ガスの供給状況・天候・凍結などが原因の場合は、自分で確認・対処することで改善できる場合があります。
| 確認事項 | 目安となる対処 |
|---|---|
| 他のガス機器も使えない | ガスメーター・ガス栓を確認、改善しなければガス会社へ |
| 大雨・台風の直後 | 天候回復後に再操作 |
| 気温が低い朝方 | 自然解凍を待ってから再操作 |
| 排気口に異物がある | 目視で除去してから再操作 |
| 上記に当てはまらない | 業者への点検依頼を検討 |
同じエラーが繰り返し表示される場合や、使用年数が10年前後の機器でエラーが頻発する場合は、修理または交換も視野に入れてください。
ガス機器に関わるトラブルは安全に関わる場面もあるため、原因に確信が持てない場合は早めに専門業者へ相談することをおすすめします。

