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食洗機の庫内クリーナーは何を選ぶ?汚れ別の使い方と頻度

食洗機の庫内クリーナーの選び方と汚れ別の使い方・使用頻度を紹介するサムネイル画像
Yuta
記事監修者
現:ガス会社に勤める兼業WEBライター。所持資格はガス開栓作業に必要な高圧ガス販売主任者二種、ガス工事に必要な液化石油ガス設備士、灯油の取り扱いに必要な危険物乙四種、その他ガス関連資格多数と電気工事士などの資格も多数所持。

食洗機のフタを開けたときに、庫内が白くざらついていたり、ツンとした生乾きのようなニオイがしたりして気になったことはありませんか。

食器はきれいに洗えているのに庫内だけが汚れていくのは、食洗機が「洗った汚れを内部にため込む構造」だからで、故障ではありません。

ただし放っておくと、ニオイ移りや洗浄力の低下、機種によってはエラー停止の原因にもなります。

この記事では、庫内クリーナーが何をするものなのかを整理したうえで、汚れのタイプ別の選び方、投入から空運転までの正しい使い方、クエン酸で代用できる範囲、使う頻度の目安までをまとめて解説します。

目次

庫内クリーナーは「食器用の洗剤」とは役割が違う

食器の汚れを落とす食洗機専用洗剤と、食器を入れずに庫内を洗浄する庫内クリーナーの違いを示したイラスト

食洗機で使う洗剤には、大きく分けて2種類あります。
毎回の運転で食器の汚れを落とす食洗機専用洗剤と、食器を入れずに庫内そのものを洗う庫内クリーナー(庫内洗浄剤)です。
この2つは成分の性格が正反対で、混同すると「使ったのに汚れが落ちない」という結果になります。

種類液性の傾向得意な汚れ使うタイミング
食洗機専用洗剤アルカリ性油汚れ・食品カス・タンパク質毎回の食器洗い
庫内クリーナー酸性が主流水アカ(白い付着物)・カルキ汚れ月1回程度の庫内洗浄
台所用洗剤中性食洗機では使用不可

庫内に発生する白い汚れやぬめりは、水道水に含まれるカルシウムなどのミネラル分が固着したもので、アルカリ性の性質を持ちます。
そのため、これを落とすには酸性成分のクリーナーが有効というのがメーカーの説明です。

📎 出典:パナソニック|【ビルトイン食洗機】「庫内クリーナー(N-P300/P150)」はどんな時に使うのですか。

逆に、庫内がベタつく・排水口付近がぬるぬるするといった油系の汚れには、酸性の庫内クリーナーはあまり効きません。
この場合は専用洗剤を多めに入れて空運転するほうが効果的です。
つまり「白い汚れ=庫内クリーナー」「ベタつき・ぬめり=専用洗剤で空運転」という切り分けが、最初の判断基準になります。

汚れのタイプを見分ける

庫内クリーナーを買う前に、自分の食洗機がどのタイプの汚れかを確認しておくと失敗しません。

見た目・症状汚れの正体有効な対処
庫内やノズルが白くザラつく、粉を吹いたよう水アカ・カルキ汚れ酸性の庫内クリーナー
食器にも白い斑点が残る水アカ+すすぎ不足庫内クリーナー+洗剤量の見直し
側面や扉裏がベタつく、指で触ると膜がある油汚れの蓄積専用洗剤を2倍量で空運転
ドアパッキンや排水口周りが黒ずむ・ぬるつく雑菌・カビ部品を外して手洗い+乾燥
開けた瞬間に生乾き臭・下水のようなニオイ残菜フィルターの汚れ、排水トラップフィルター清掃を優先

ここでよくある勘違いが、ニオイの原因を庫内クリーナーで解決しようとすることです。
ニオイの多くは残菜フィルターや排水口カバーに残った食べかすから発生しており、クリーナーを1回流したくらいでは根本的に消えません。
先にフィルターを外して手洗いし、それでも残るニオイに対してクリーナーを使う、という順番のほうが確実です。
排水側の詰まりが疑われる場合は、キッチン排水口の掃除方法を完全解説|ぬめり・臭い・詰まりを根本から解消もあわせて確認してみてください。

庫内クリーナーの選び方

メーカー純正品か、市販品か

純正品と市販品のどちらでも庫内洗浄はできますが、性格が少し違います。

メーカー純正クリーナー市販の庫内クリーナー
パナソニック「庫内のよごれとり」(N-P300/N-P150)など小林製薬「食器洗い機徹底洗浄中」など
適合確認自社機種で試験済みのため安心感が高い卓上型・ビルトイン型の両方に対応する製品が多い
入手性家電量販店・メーカー通販が中心ドラッグストア・通販で入手しやすい
得意分野水アカ・白い付着物水アカに加え、ぬめり・除菌をうたう製品もある

リンナイは公式Q&Aのなかで、市販の庫内クリーナーを使う場合はそのクリーナーの取扱説明書に従って庫内洗浄するよう案内しています。
メーカー側が市販品の使用そのものを禁止しているわけではない、という点は覚えておくとよいでしょう。

📎 出典:リンナイ|食器洗い乾燥機|庫内のお手入れの方法を教えてください。

ただし、取扱説明書に「使用不可」と明記された成分・製品がある機種もあります
特にビルトイン食洗機は機種ごとの指定が細かいため、買う前に手元の説明書のお手入れページを一度確認しておくと安全です。

粉末タイプとタブレットタイプ

タイプ特徴向いている人
粉末(分包)1回分ずつ小分け、計量不要。溶け残りが少ない卓上型・ビルトイン型どちらも。初めて使う人
粉末(大容量)1回あたりのコストが低い月1回以上こまめに洗浄したい人
タブレット投入口に入れるだけ。保管がかさばらない手間を最小限にしたい人

初めて使うなら、2〜3回分の分包タイプから試すのが無難です。
食洗機の汚れ具合は使用頻度や水質で差が大きく、1回でどこまで落ちるかを見てから買い足すほうが無駄がありません。

庫内クリーナーの正しい使い方

基本の流れは、どのメーカーでもほぼ共通です。

  1. 食器・食器かごの中身をすべて取り出す……食器を入れたまま庫内洗浄すると、はがれた汚れが食器に付着します
  2. 残菜フィルターと排水口カバーを外して手洗いする……ここを飛ばすと効果が半減します
  3. 洗剤投入口にクリーナーを入れる……通常の洗剤の代わりに入れます。専用洗剤と同時には入れません
  4. 食器を入れずに運転する……「お手入れコース」がある機種はそれを、ない機種は標準コースを選びます
  5. 運転終了後、庫内を確認する……白い汚れが残っていれば、冷めてからスポンジで軽くこすります

パナソニックの卓上型では、庫内の油汚れが気になるときは通常の目安量の2倍の食洗機用洗剤を入れて空運転し、庫内が白く汚れたときは洗剤の代わりに専用の庫内クリーナーを使う、という使い分けが案内されています。
またお手入れの頻度としては、本体外側・パッキンが月1回、庫内が月2〜3回という目安が示されています。

📎 出典:パナソニック|【卓上型】庫内のお手入れ方法は

手順で見落としやすいポイント

  • 運転直後の庫内は高温です。ふき取り作業は終了から30分以上おいて、庫内が冷めてから行ってください
  • 汚れがひどいときは、庫内クリーナーでの洗浄と、専用洗剤での空運転を交互に数回繰り返すと改善しやすくなります
  • 新品や設置直後の食洗機で、いきなり庫内クリーナーを使う必要はありません
  • 回転ノズルの穴が水アカでふさがっていると、洗浄水が全体に届きません。取り外せる機種なら外して穴を確認します

クエン酸で代用できる?

空の食洗機を前に、クエン酸を使って掃除するか悩んでいる女性のイメージ

庫内クリーナーの主成分は有機酸で、クエン酸と性質が近いものが多くあります。
そのため、機種によってはクエン酸での庫内洗浄が公式に案内されています。
リンナイの食器洗い乾燥機では、クエン酸なら20g、食酢やレモン水なら50ccを庫内に入れ、標準コースで運転する方法が示されています(汚れがひどい場合は約2倍量)。
一度で落ちないときは、庫内洗浄を繰り返すよう案内されています。

一方で、クエン酸を推奨していないメーカー・機種もあります
重曹も同様で、対応機種以外では溶け残りが故障につながる可能性があるとして避けるよう案内されることがあります。
「他社の食洗機で問題なかったから」という理由で自己判断せず、必ず自分の機種の取扱説明書を基準にしてください。

判断の目安をまとめると次のようになります。

状況選ぶべきもの
取扱説明書にクエン酸の使用手順が載っているクエン酸で代用可。コストを抑えられる
取扱説明書に記載がない・非推奨とある専用の庫内クリーナーを使う
保証期間内で、トラブルを避けたいメーカー純正クリーナーが無難
白い汚れが長期間蓄積して固着している専用クリーナーで複数回に分けて洗浄

クエン酸や酸性の庫内クリーナーを、塩素系の漂白剤・洗浄剤と一緒に使ってはいけません。
有害な塩素ガスが発生する危険があります。
前の運転で塩素系のものを使った直後に酸性クリーナーを投入する、といった使い方も避けてください。

使う頻度の目安

使い方庫内洗浄の目安
毎日1〜2回運転する月1回程度
週に2〜3回運転する2か月に1回程度
ほとんど使わず食器かご代わりにしている月1回程度(使っていなくても汚れます)
井戸水・硬度の高い水を使用月1〜2回。白い汚れが出たらその都度

意外に思われがちですが、使用頻度が低い食洗機ほど庫内は汚れます
運転しない期間が長いと庫内が乾ききらず、残った水分と食べかすを栄養にして雑菌が増えるためです。
食器かごとして使っている、乾燥だけに使っているという場合も、月1回のお手入れは続けたほうが結果的に長持ちします。

やってはいけない使い方

  • 台所用の中性洗剤を入れる……泡が大量発生し、あふれや故障、機種によってはエラー停止の原因になります
  • 食器を入れたまま庫内洗浄する……はがれた汚れが食器に付き、洗い直しになります
  • 規定量を大幅に超えて投入する……溶け残りや部品への負担につながります
  • 塩素系製品と併用する……有害なガスが発生する危険があります
  • クリーナーだけでフィルター清掃を省く……ニオイと詰まりの原因は残ったままです

リンナイは、誤って台所用洗剤を入れてしまった場合について、エラーが出る前であれば庫内の洗剤を完全に取り除くことでその後も使用できる場合があるとして、食器と食器かごを取り出して手洗いする手順を案内しています。
入れてしまったことに気づいた時点で運転を止め、泡を残さないことが重要です。

📎 出典:リンナイ|食器洗い乾燥機|誤って台所用洗剤を入れて運転してしまったら?

クリーナーを使っても改善しないとき

庫内洗浄を2〜3回繰り返しても状況が変わらない場合は、汚れ以外の要因を疑います。

症状考えられること目安の対応
洗い上がりが悪いままノズルの目詰まり、給水量不足ノズル清掃。改善しなければ点検
庫内に水が残る排水経路の詰まり、排水ポンプの不調フィルター下を清掃。改善しなければ点検
ニオイが取れない排水ホース・トラップ側の汚れ設置業者または修理窓口へ相談
エラー表示が出る泡の残留、センサーの検知エラーコードを確認して対応

特に、庫内洗浄後にエラーが出た場合は、洗剤の泡が残っていることが原因のケースがあります。
パナソニック機で「H21」が表示される場合の考え方は、パナソニックの食洗機H21エラーの原因と自分でできる直し方とはで詳しく解説しています。

使用年数が10年を超えている場合は、内部部品の劣化が進んでいることもあります。
清掃で改善しない不調が続くなら、修理費用と買い替え費用を比べて判断する段階と考えてよいでしょう。
修理費用は機種・症状・地域で変動するため、実際の金額は見積もりで確認してください。

よくある質問

Q1. 庫内クリーナーは毎回の食器洗いに使えますか。

いいえ、庫内クリーナーは食器を入れずに庫内だけを洗うための製品です。
食器を入れた状態で使うと、はがれ落ちた汚れが食器に付着してしまいます。
また、酸性の庫内クリーナーは油汚れやタンパク質を落とす力が弱いため、日常の食器洗いには適していません。
毎回の運転にはアルカリ性の食洗機専用洗剤を使い、庫内クリーナーは月1回程度の庫内洗浄用として使い分けてください。

Q2. 卓上型とビルトイン型で、使うクリーナーは違いますか。

市販の庫内クリーナーには、卓上型・ビルトイン型の両方に対応する製品が多くあります。
一方、メーカー純正品は自社機種向けに作られているため、対応機種の記載を確認してから選ぶと確実です。
違いが出やすいのは製品そのものより投入方法と運転コースで、ビルトイン型は「お手入れコース」や「庫内洗浄コース」が用意されている機種が多い傾向があります。
迷ったときは取扱説明書のお手入れページに従ってください。

Q3. オキシクリーンなどの酸素系漂白剤は使えますか。

メーカーが取扱説明書で認めていない限り、使用は避けたほうが無難です。
酸素系漂白剤はアルカリ性で泡立ちが強い製品もあり、内部で泡があふれてセンサーが反応する可能性があります。
また、庫内やパッキンの素材によっては劣化を招くこともあります。
油汚れが目的なら、まずは食洗機専用洗剤を2倍量入れて空運転する方法を試してください。

Q4. 庫内クリーナーを使ったあと、すぐ食器を洗っても大丈夫ですか。

基本的には問題ありませんが、汚れが多い食洗機では洗浄直後に内部の汚れが流れ出て食器に付くことがあります。
気になる場合は、庫内洗浄のあとに専用洗剤で1回空運転してから食器を入れると安心です。
また、運転終了直後は庫内が高温になっているため、扉を開けて蒸気を逃がし、庫内が冷めてから次の運転に移ってください。

Q5. 白い汚れがどうしても落ちません。何が原因ですか。

長期間蓄積した水アカは、1回の庫内洗浄では溶けきらないことがあります。
庫内クリーナーでの洗浄と専用洗剤での空運転を交互に数回繰り返すと改善するケースが多く見られます。
それでも残る場合は、運転終了から30分以上たって庫内が冷えたのを確認したうえで、やわらかいスポンジで軽くこすってみてください。
金属たわしや研磨力の強い道具は庫内を傷つけるため使わないでください。

まとめ

食洗機の庫内クリーナーは、汚れのタイプを見極めて使うことで効果がはっきり変わります。

  • 白い水アカには酸性の庫内クリーナー、ベタつく油汚れには専用洗剤の2倍量での空運転
  • ニオイの原因は残菜フィルターにあることが多く、クリーナーより先にフィルター清掃を
  • 使う頻度は月1回程度が目安。使っていない食洗機ほど庫内は汚れる
  • クエン酸で代用できるかは機種次第。取扱説明書の記載を基準にする
  • 台所用洗剤の投入と、塩素系製品との併用は避ける

庫内をきれいに保つことは、洗浄力の維持だけでなく、センサー誤検知によるエラーの予防にもつながります。
まずは残菜フィルターを外して確認するところから始めてみてください。

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この記事を書いた人

「暮らしの設備ガイド」は、給湯器・ストーブ・換気設備など、
家庭の安心と快適を支える“住まいの設備”に関する専門メディアです。

現在もガス業界で設備施工・保守に携わるYuta(ガス関連資格保有者)が監修し、一般家庭向けのガス機器・暖房設備・給湯器交換の実務経験をもとに、現場の知識に基づいた、正確で実用的な情報を発信しています。

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