MENU

エアコンのリモコンが壊れたら?純正と汎用の選び方と設定手順

エアコンのリモコンが壊れたときの純正リモコンと汎用リモコンの選び方・設定手順を紹介するイメージ
Yuta
記事監修者
現:ガス会社に勤める兼業WEBライター。所持資格はガス開栓作業に必要な高圧ガス販売主任者二種、ガス工事に必要な液化石油ガス設備士、灯油の取り扱いに必要な危険物乙四種、その他ガス関連資格多数と電気工事士などの資格も多数所持。

ボタンを押しても反応しない、液晶が薄くなって数字が読めない、押したボタンと違う動作をする——エアコンのリモコンが言うことを聞かなくなると、真夏や真冬はそれだけで生活が止まってしまいます。

ただ、この状況で最初にやるべきことは、リモコンを買いに走ることではありません。
リモコンが原因なのか、エアコン本体側の不具合なのかを切り分けないまま新しいリモコンを買うと、届いてから「結局動かなかった」という結果になりかねないからです。

この記事では、本体の応急運転を使った切り分け方から、電池交換・リセットで直るケース、純正リモコンと汎用リモコンのどちらを選ぶべきか、汎用リモコンの具体的な設定手順、そして買い替えを検討すべき年数の目安までを順に解説します。

目次

リモコンが壊れたらまず本体の応急運転を押し、本体が動くかどうかを確認する

結論から言えば、リモコンの購入を検討する前に確認すべきなのはエアコン本体の応急運転ボタンです。
これを押して本体が動くなら、原因はリモコン側にほぼ絞り込めます。
逆に押しても本体がまったく反応しないなら、リモコンを新調しても状況は変わりません。

パナソニックは、応急運転についてリモコンが使えないときにエアコンを運転するために使える機能と説明しており、前面パネルを開けて応急運転ボタンを押すと設定温度25℃の自動運転を行うとしています。
温度や風量・風向は調整できず、運転を止めるときはもう一度同じボタンを押します。

📎 出典:エアコンの応急運転の使い方は|パナソニック

ダイキンの場合は「応急運転」という名称ではなく、本体の[運転/停止]ボタンが同じ役割を担います。
ダイキン公式は、リモコンが使用できなくなった場合は本体の[運転/停止]ボタンで運転と停止ができるものの、運転は「自動運転」になり、運転モード・温度・風量などの変更はできないと案内しています。

📎 出典:エアコン本体の運転停止ボタンでの操作(ルームエアコン)|ダイキン工業

応急運転ボタンの位置とメーカーごとの呼び方

ボタンの位置は機種によって異なりますが、おおむね次のいずれかにあります。

  • 室内機の前面パネルを開けた内側(フィルターの手前あたり)
  • 室内機の下部、吹き出し口の近くにある小さなカバーの中
  • 本体右側面のカバー内

呼び名はメーカーによって「応急運転」「運転/停止」「強制運転」「テスト運転」などに分かれます。
1999年以前の古い機種では、応急運転ボタンとは別に、修理用の「強制冷房運転」ボタンが並んで付いていることもあります。
この強制冷房は冷媒の回収作業(ポンプダウン)などに使うもので、日常の代用運転として使うものではありません。

⚠️ 高い位置に設置されたエアコンのパネルを開ける作業では、不安定な椅子や台に乗らないでください
転落によるけがのリスクがあります。
手が届かない場合は無理に触らず、安定した脚立を用意するか、人手を借りて作業してください。

応急運転の結果でこう判断する

応急運転の結果考えられる状態次にやること
問題なく冷風・温風が出る本体は正常。原因はリモコン側電池交換・リセットを試し、改善しなければリモコンを購入
動くがすぐ止まる、ランプが点滅する本体側に異常ありエラーコードを確認し、メーカー・販売店に相談
まったく反応しない電源が来ていないか、本体故障ブレーカー・電源プラグを確認。改善しなければ点検依頼
応急運転ボタンが見つからない機種による(搭載していない例もある)取扱説明書で位置と有無を確認

応急運転で本体は動くのにランプが点滅する場合は、リモコンではなく本体側のエラーです。
ダイキン機の点滅についてはダイキンエアコンの電源ランプ点滅とは?意味とエラーコード確認・対処法で確認方法を解説しています。

「壊れた」と思ったリモコンの多くは電池交換とリセットで復帰する

リモコンの不調で圧倒的に多いのは、故障ではなく電池の消耗と接点まわりのトラブルです。
液晶が薄い、時刻表示が勝手に点滅する、一部のボタンだけ効かないといった症状は、電池の残量低下で起きる典型例です。
買い替えを決める前に、次の4つを順番に試してください。

電池を抜いた状態で15秒長押しし、新品のアルカリ乾電池に入れ替える

ダイキン公式は、リモコンの不調時の対処として、電池を抜いた状態で[運転/停止]または[停止]ボタンを15秒ほど長押ししてリモコンをリセットし、その後に新しいアルカリ乾電池へ交換する手順を案内しています。

📎 出典:リモコンが壊れていないか確認したい(ルームエアコン)|ダイキン工業

ここで見落とされがちなのが電池の種類と鮮度です。
マンガン電池や、抜き差しを繰り返した使いかけの電池では、電圧が足りず送信できないことがあります。
2本のうち片方だけを新品にする使い方も、電圧のバランスが崩れて不安定になるため避けてください。
また、長期間入れっぱなしにした電池は液漏れを起こし、端子が白く粉を吹いていることがあります。
この場合は端子の腐食が進んでいるため、清掃しても復帰しないケースが多くなります。

スマホのインカメラで赤外線が出ているかを目で確認する

リモコンが信号を出しているかどうかは、スマートフォンのカメラで確認できます。
ダイキン公式が案内している手順は次のとおりです。

  1. スマートフォンのカメラを起動する
  2. 撮影画面にリモコンの送信部(先端の黒い窓)を写す
  3. リモコンのボタンを押し、送信部がオレンジ・白・紫などに光れば信号は出ている

注意点として、ダイキンはインカメラ(自撮り用)で確認するよう案内しています。
アウトカメラ(背面側)は赤外線カットフィルターが入っており、写らない機種が多いためです。
念のため、正常に動くテレビのリモコンで同じ確認をして、そのカメラで赤外線が写るかどうかを先に確かめておくと判断を誤りません。

光っているのにエアコンが動かない場合は、リモコンではなく受信側または本体側の問題という切り分けになります。

フタの突起とくぼみのホコリが誤作動を起こしていないか確認する

「押したボタンと違う動作をする」「機能制限に関係なく〈使えません〉と表示される」という症状は、故障ではなくフタの機構が原因のことがあります。
ダイキンのリモコンはフタの裏側に突起があり、この突起が本体側のくぼみ(凹部)のスイッチを押すことで、フタの表と中のボタン操作を切り替える構造になっています。
公式FAQでは、この点について次の確認が案内されています。

  • フタが浮いていないか(カチッと音がするまで閉める)
  • フタ裏の突起が折れていないか(折れている場合はリモコンの交換が必要)
  • くぼみにホコリが溜まっていないか(つまようじなど先の細いものでかき出す)
  • 接触不良を起こしていないか(フタの上から突起部分を押し続けて操作してみる)

構造の細部はメーカーによって異なりますが、フタ付きのリモコンで一部の操作だけおかしいという症状は、他社製でも同様の切り替え機構が原因になっていることがあります。
分解する前に、まずフタまわりを疑ってみてください。

他機器の赤外線が干渉していないか確かめる

意外な原因として、周囲の機器が出す赤外線がエアコンの信号を妨げているケースがあります。
ダイキン公式は具体例として、次の3つを挙げています。

干渉源起きること確認方法
テレビ・ビデオのリモコンラックの中で重なってボタンが押された状態になり、信号が出続けるリモコンラックを整理し、ボタンが押されていないか確認
テレビ用スピーカー(サウンドバー)受け取った信号を多方向へ出力するIRリピーター機能が干渉するスピーカーの電源を切ってエアコンが操作できるか確認
スマートフォンタッチセンサー等に使われる赤外線が干渉するスマホをエアコンから離れた場所に置いて確認

「昨日まで普通に使えていたのに、今日から急に効かない」という場合、部屋に新しい機器を置いていないかを思い返してみると原因が見つかることがあります。
また、室内機の受光部の前に観葉植物やカーテン、貼り紙などが被さっていないかも確認してください。

純正リモコンは全機能を使える代わりに取り寄せに時間がかかる

電池交換もリセットも効かなければ、リモコンの買い替えです。
選択肢はメーカー純正リモコン他社製の汎用(互換)リモコンの2つに分かれます。

純正リモコンの最大の利点は、そのエアコンに搭載されている機能をすべて操作できることです。
内部クリーン、加湿、人感センサー、独自の空気清浄機能、詳細なタイマー設定など、メーカー固有の機能は純正でなければ操作できないと考えておくのが現実的です。
一方で、店頭在庫があることは少なく、取り寄せになるのが一般的です。

パナソニックは、リモコンは取り寄せになるため、エアコンを購入した販売店またはパナソニック製品取扱店へ注文するよう案内しています。
注文時には室内機の品番を伝える必要があり、公式通販サイトからも注文できるとしています。
あわせて、本体付属リモコンのメーカー保証は購入から1年間であること、リモコンの修理対応は行っていないこと、機種によってはリモコンの供給が終了している場合があることも明記されています。

📎 出典:エアコンのリモコンを買い替えたいときは(故障・紛失したとき)|パナソニック

ダイキンも同様に、対処しても改善しない場合はリモコンの買い替えを検討するよう案内し、自社の別売品購入ページまたは購入した販売店での購入を求めています。

リモコンの型番は「室内機の品番」から特定する

純正リモコンを注文するときに必要なのは、リモコンそのものの型番ではなく室内機の品番です。
リモコンを紛失していて型番が分からない場合でも、室内機の品番さえ分かれば適合するリモコンを特定できます。

品番の確認場所は次のとおりです。

  • 室内機の底面または右側面の銘板シール(多くのメーカーでここに記載)
  • 前面パネルを開けた内側のシール
  • 購入時の保証書・取扱説明書・領収書
  • 家電量販店の購入履歴(会員登録していれば web で確認できることがある)

パナソニックのルームエアコンであれば「CS-」に続く英数字が室内機の品番にあたります。
撮影しておくと、注文時の伝え間違いを防げます。

供給終了・在庫切れの場合はここで行き止まりになる

純正リモコンで注意したいのが、古い機種は供給そのものが終わっている点です。
リモコンは補修用の部品として扱われるため、部品保有期間を過ぎると入手できなくなります。
ダイキンは、製造打ち切り後の補修用性能部品の保有期間について、エアコンは10年と公表しています。

📎 出典:部品保有期間について|ダイキン工業

保有期間の起点は「購入した年」ではなく「その機種の製造が打ち切られた時」である点に注意してください。
つまり、生産終了間際に買った機種は、購入から10年経つより前に部品が尽きる可能性があります。
この期間を過ぎている機種で純正が手に入らない場合、実質的な選択肢は汎用リモコンか本体の買い替えになります。

汎用リモコンは即日入手できるが操作できるのは基本機能に限られる

汎用リモコン(互換リモコン)は、複数メーカーのエアコンに対応するよう作られた社外品です。
家電量販店やネット通販で購入でき、純正と違って取り寄せ待ちがないのが最大の利点です。
純正が供給終了している古い機種でも使える可能性があるため、最後の手段としても有効です。

一方で、割り切りも必要です。
汎用リモコンが送信できるのは、多くの場合運転/停止・運転モード・温度・風量・風向・タイマーといった基本操作の信号に限られます。
メーカー独自の付加機能は操作できないと考えておくほうが確実です。

たとえば、リモコンにしか設定項目がない独自機能は汎用品では呼び出せません。
ダイキンの「ワープ」のような各社独自ボタンの機能についてはエアコンのリモコンに「ワープ」「バイオ」ボタン!この意味は何?で解説していますが、こうしたボタンは汎用リモコンには基本的に存在しません。

汎用リモコンでできること・できないこと

項目汎用リモコン備考
運転/停止ほぼ対応最も基本的な信号のため対応率が高い
冷房・暖房・除湿・送風の切替ほぼ対応機種により送風が使えないことがある
温度設定ほぼ対応0.5℃刻みの機種では1℃刻みになる場合がある
風量・風向多くは対応段階数が本体と一致しないことがある
タイマー製品により対応詳細な週間タイマーは非対応が多い
内部クリーン・自動お掃除対応しないことが多い本体側の自動運転で動く場合はそのまま動作
空気清浄・加湿・人感センサー等の独自機能ほぼ非対応純正でなければ操作できないと考える
エラーコードの確認操作非対応診断操作は純正リモコンの機能であることが多い
液晶の表示内容汎用品独自の表示本体の実際の状態と表示がずれることがある

特に注意したいのが最後の項目です。
汎用リモコンは信号を送るだけで、エアコン本体の状態を受信して表示しているわけではありません。
そのため、本体が実際には停止しているのにリモコンの液晶上は「運転中」のまま、といったずれが起きることがあります。
運転状態は本体のランプで確認する、という使い方に慣れる必要があります。

購入前に確認すべき3点

汎用リモコンを買う前に、次の3点を必ず確認してください。

  1. 対応メーカーと対応年式:商品ページに記載された対応メーカー一覧に、自分のエアコンのメーカーが入っているか。年式が古すぎると対象外のことがあります
  2. 設定方式:後述する自動サーチ方式か、メーカーコード入力方式か。コード入力方式の場合、自分の機種のコードが説明書に載っているか
  3. 返品・交換の可否:適合しなかった場合に返品できるかどうか。相性問題は事前に完全には確認できないため、ここは重要です

純正と汎用のどちらを選ぶかは「機種の年数」と「使いたい機能」で決まる

判断に迷ったときの基準を整理します。

比較項目純正リモコン汎用リモコン
操作できる機能搭載機能をすべて操作可能基本操作が中心。独自機能は非対応
入手までの時間取り寄せのため日数がかかる在庫があれば即日〜数日
価格帯汎用より高めになる傾向純正より安価な傾向
古い機種への対応部品保有期間を過ぎると入手不可対応年式内なら使える可能性がある
液晶表示の正確さ本体の状態と一致表示がずれることがある
設定作業電池を入れればすぐ使えるメーカー設定の作業が必要

具体的な判断の目安は次のとおりです。

純正を選ぶべきケース

  • 購入から5年以内で、これから長く使う予定がある
  • 内部クリーンや加湿など、独自機能を日常的に使っている
  • 表示のずれや操作の制約を許容できない
  • 賃貸物件で、退去時に原状回復を求められる可能性がある

汎用で十分なケース

  • 冷房・暖房・温度・風量が操作できれば困らない
  • 純正が供給終了している、または在庫がない
  • 数年以内に本体の買い替えを検討している
  • 夏や冬の真っ最中で、とにかく今日中に動かしたい

なお、賃貸住宅の備え付けエアコンの場合は、自分で判断する前に管理会社やオーナーに連絡してください。
リモコンの故障が設備の不具合として貸主負担になるのか、借主の負担になるのかは契約内容によって異なります。
先に交換してしまうと、費用の扱いで折り合いがつかなくなることがあります。

汎用リモコンの設定は「自動サーチ」と「メーカーコード入力」の2方式

汎用リモコンは箱から出してそのまま使えるわけではなく、どのメーカーのエアコンに信号を送るかを最初に設定します。
方式は大きく2つです。

自動サーチ方式の手順

リモコンが内蔵している信号を順番に送信し、エアコンが反応したところで確定する方式です。
一般的な流れは次のようになります。

  1. リモコンに新品の乾電池を入れる
  2. エアコン本体から1〜2mほどの距離に立ち、受光部にまっすぐ向ける
  3. 説明書で指定されたボタン(設定ボタンや電源ボタンなど)を長押しし、サーチモードに入る
  4. リモコンが信号を順に送信するので、エアコンが「ピッ」と反応して動き出した瞬間に、指定のボタンを押して確定する
  5. 一度電源を切り、もう一度リモコンから運転できるか確認する

メーカーコード入力方式の手順

説明書に載っているメーカーごとの数字コードを入力する方式です。

  1. 説明書の対応表から自分のエアコンのメーカー欄を探す
  2. 該当するコードを確認する(1メーカーに複数のコードが割り当てられていることが多い)
  3. 設定モードに入り、コードを数字ボタンで入力する
  4. 運転できるか試し、動かなければ同じメーカーの別のコードを順に試す

コードが複数ある場合、1つ試して動かなくても諦めないことが大切です。
同じメーカーでも年式やシリーズによって信号が異なるため、対応表のコードを上から順に試していくのが基本になります。

設定がうまくいかないときの確認点

症状考えられる原因対処
サーチしても一度も反応しない距離が遠い、向きがずれている本体の受光部から1〜2mでまっすぐ向ける
反応するが確定できない確定ボタンを押すタイミングが遅い反応した直後に押す。数回やり直す
電源は入るが温度が変えられないコードが完全一致していない別のコードを試す
設定してもすぐ設定が消える電池の接触不良、電池切れ新品のアルカリ乾電池に入れ替える
どのコードでも動かない対応年式外、または本体側の不具合応急運転で本体が動くか再確認する

最後の行が重要です。
どのコードを試しても動かないときは、汎用リモコンの不良ではなく、エアコン本体の受光部や制御基板の故障という可能性が出てきます。
その場合は応急運転に戻って本体の動作を確認し、本体側に異常があればメーカーや業者への相談に切り替えてください。

スマートリモコンとメーカー公式アプリという第3の選択肢

物理的なリモコンにこだわらないなら、赤外線を送信できるスマートリモコンという選択肢もあります。
Wi-Fiに接続した小型の機器を室内に置き、スマートフォンのアプリから操作する仕組みです。
既存の赤外線信号を学習・登録して使うため、原理としては汎用リモコンと同じく基本操作が中心になります。

利点は、スマホが手元にあれば操作でき、リモコンをなくす心配がなくなること、外出先からの操作やスケジュール運転が可能になることです。
一方で、Wi-Fi環境が必須であること、初期設定に手間がかかること、通信やアプリの不調時に操作できなくなるリスクがあることは把握しておく必要があります。
物理リモコンを完全に手放すのではなく、併用する前提で導入するのが無難です。

また、比較的新しい機種には、メーカー自身が提供する公式アプリで操作できるものがあります。
この場合は純正の信号をそのまま扱えるため、独自機能まで操作できることがあります。
ただし、対応しているのは無線LAN機能を内蔵しているか、専用の無線LANアダプターを取り付けられる機種に限られます。
お使いの機種が対応しているかは、メーカーの製品ページや取扱説明書で確認してください。

リモコンではなく本体側が原因のときに現れるサイン

ここまで試しても解決しない場合、原因はリモコンではありません。
次のようなサインが出ているときは、本体側の不具合を疑ってください。

  • 応急運転でも動かない、または動いてもすぐ止まる
  • 室内機のランプが点滅している
  • 運転はするが冷えない・暖まらない
  • 焦げくさいにおいがする、異音がする、ブレーカーが落ちる

⚠️ 焦げたにおい・煙・異常な発熱・ブレーカーが繰り返し落ちるといった症状がある場合は、リモコンの問題ではありません。
ただちに運転を止め、電源プラグを抜くかブレーカーを落としたうえで、メーカーまたは販売店に連絡してください。
そのまま使い続けると発火につながるおそれがあります。

ランプの点滅は、本体が異常を検知して停止しているサインであることが多く、多くのメーカーではエラーコードとして内容を確認できます。
パナソニック機についてはパナソニックエアコンのエラーコード一覧|F・Hから始まる全コードを解説、ダイキン機についてはダイキン エアコンのエラーコード一覧|番号と意味を系統別に解説で、コードごとの意味を整理しています。

なお、エラーコードの確認操作は純正リモコンのボタンを使う手順であることが多く、汎用リモコンでは実行できません。
将来の故障診断まで考えるなら、この点も純正を選ぶ理由のひとつになります。

使用年数が10年を超える機種は、リモコン購入より買い替えの検討も

リモコンを買い直すかどうかを考えるとき、忘れてはいけないのが本体の残り寿命です。
前述のとおり、補修用性能部品の保有期間はエアコンで10年程度としているメーカーが多く、その期間を過ぎると本体の修理も難しくなります。

次のような条件が重なっている場合は、リモコン代を投じるより本体の更新を検討したほうが結果的に無駄が少なくなります。

  • 使用開始から10年以上経過している
  • ここ数年で冷えにくさ・異音・水漏れなど別の不具合も出ている
  • 純正リモコンが供給終了している
  • 電気代が以前より明らかに上がっている

逆に、使用5年前後で本体が健全なら、リモコンだけ買い直すのが合理的です。
なお、買い替えを検討する場合は工事の繁忙期を外すこと、省エネ基準の変更が価格や在庫に与える影響も含めて考えることをおすすめします。

リモコンを壊さない・なくさないための日常の工夫

リモコンの故障原因は、内部の電子部品の劣化よりも、外部要因によるものが多くを占めます。
次の点を意識するだけで、寿命は大きく変わります。

原因起きること対策
落下電池端子の接触不良、設定リセット、突起の破損壁のホルダーに固定して保管する
電池の液漏れ端子の腐食で復旧不能になるシーズンオフに電池を抜いておく
飲み物のこぼれ基板のショート、ボタンの固着テーブルの上に直置きしない
ホコリの侵入ボタンの反応不良、切替スイッチの誤作動定期的に乾いた布で拭く
直射日光・高温液晶の劣化、表示の黒ずみ窓際や暖房機器の近くに置かない

ダイキンは、リモコンに衝撃が加わると電池端子部の接触不良が起き、時刻設定やタイマー設定などがリセットされることがあると説明しています。
落下の衝撃は、想像よりずっと小さな高さでも影響します。
リモコンホルダーにかけたまま操作すると落としやすいため、いったん手に取ってから操作する習慣をつけると安全です。

シーズンオフに電池を抜いておく習慣も有効です。
半年使わないまま放置した電池が液漏れし、次のシーズンに使おうとしたら端子が腐食していた、というのはよくあるパターンです。
抜いた電池は輪ゴムでリモコンに留めておくと、紛失も防げます。

賃貸物件では自分で買う前に管理会社へ連絡する

賃貸住宅の備え付けエアコンでリモコンが壊れた場合、費用を誰が負担するかは入居時の状態と契約内容によって変わります。
判断の分かれ目になるのは、おおよそ次の点です。

  • エアコンが「設備」として契約書に記載されているか、前の入居者が残した「残置物」扱いか
  • 故障が経年劣化によるものか、落下や水濡れなど入居者の過失によるものか
  • 入居時にリモコンが引き渡されていたか

設備として貸主が提供しているものが自然に壊れた場合は、修繕は貸主の負担になるのが一般的です。
一方、残置物と明記されている場合は貸主に修繕義務がなく、入居者が自分で対応することになります。
また、落として壊した、飲み物をこぼしたといった過失が明らかな場合は、設備であっても入居者負担になる可能性が高くなります。

問題になりやすいのが、連絡せずに先に自分で買ってしまうケースです。
本来は貸主負担だったのに事後報告になったために費用が精算されない、あるいは汎用リモコンに替えたことが退去時の原状回復で指摘される、といったトラブルにつながります。
費用が数千円であっても、まず管理会社かオーナーに連絡し、「自分で購入して立て替えてよいか」「どちらが手配するか」を確認してから動いてください。
連絡した日時と回答内容をメールなど記録の残る形で残しておくと、退去時の説明がスムーズになります。

なお、契約内容や個別の負担区分の判断については、契約書の記載と管理会社の案内が最終的な根拠になります。
判断に迷う場合は、契約書を手元に用意したうえで相談するのが確実です。

よくある質問

Q1. リモコンだけをメーカーから取り寄せることはできますか?

できます。多くのメーカーが別売部品としてリモコン単体を販売しており、購入した販売店やメーカーの通販ページから注文できます。注文時にはリモコンの型番ではなく、室内機の品番を伝えるのが基本です。ただし取り寄せになるため手元に届くまで日数がかかります。また、製造打ち切りから一定期間が過ぎた機種では供給が終了していることがあり、その場合は汎用リモコンか本体の買い替えを検討することになります。急いでいる場合は、注文前に納期を確認しておくと安心です。

Q2. 汎用リモコンを使うとエアコンの保証が切れますか?

汎用リモコンを使ったこと自体で本体の保証が自動的に無効になるわけではありませんが、汎用リモコンの使用が原因と判断される不具合については、メーカー保証の対象外とされる可能性があります。保証期間内で本体が正常に動いている段階なら、まずは純正リモコンの取り寄せを選ぶほうが確実です。判断に迷う場合は、購入した販売店やメーカーの相談窓口に、機種名を伝えたうえで確認してください。保証書の免責事項も一度目を通しておくとよいでしょう。

Q3. リモコンが効かないのは受光部の汚れが原因のこともありますか?

あります。室内機側の受光部にホコリが積もっていたり、前に物が置かれていたりすると、信号を受け取れないことがあります。柔らかい乾いた布で受光部の周辺を拭き、カーテンや家具、観葉植物などで遮られていないかを確認してください。また、受光部に強い直射日光や照明の光が当たっていると、信号を正しく読み取れなくなる場合もあります。カーテンで光を遮って試すと、改善するかどうかが分かります。それでも変わらない場合は、リモコン側の確認に戻ってください。

Q4. 本体の応急運転だけで夏を乗り切ることはできますか?

一時的なしのぎとしては使えますが、常用はおすすめできません。応急運転は自動運転に固定され、温度・風量・風向を調整できないため、部屋が冷えすぎたり暖まりすぎたりしても手動で調整できません。設定温度が固定されている機種もあり、体調管理の面でも不安が残ります。特に高齢の方や乳幼児がいる家庭では、室温が意図しない状態になるリスクを避けるべきです。あくまでリモコンが届くまでのつなぎと考え、早めに購入手続きを進めてください。

Q5. スマホをエアコンのリモコン代わりにできますか?

方法によっては可能です。無線LAN機能を内蔵した機種や専用アダプターを取り付けられる機種なら、メーカー公式アプリからスマホで操作できます。この場合は独自機能まで扱えることが多いのが利点です。対応していない機種でも、赤外線を送信するスマートリモコンを別途設置すれば、スマホのアプリから基本操作を行えます。ただし、いずれもWi-Fi環境と初期設定が必要で、通信が不安定なときは操作できません。物理リモコンの完全な代替ではなく、併用を前提に考えるのが現実的です。

まとめ

エアコンのリモコンが壊れたと感じたら、購入に走る前にまず本体の応急運転ボタンを押し、本体が動くかどうかを確かめてください。
本体が動くなら原因はリモコン側です。
そのうえで、新品のアルカリ乾電池への交換とリセット操作、スマホのインカメラでの赤外線チェック、フタの突起とくぼみの清掃、他機器の赤外線干渉の確認という4つを順に試すと、故障だと思っていた症状の多くはここで解決します。

それでも復帰しない場合は買い替えです。
使用年数が浅く独自機能を日常的に使っているなら純正リモコン、基本操作ができれば十分で急いでいるなら汎用リモコンという分け方が現実的な判断基準になります。
純正を注文するときは室内機の品番を控え、汎用を買うときは対応メーカー・対応年式・返品可否の3点を先に確認してください。

そして、使用開始から10年以上が経ち、他の不具合も出ているようであれば、リモコンだけを買い直すのではなく本体の更新を含めて考えるほうが、長い目で見て無駄がありません。

よかったらシェアしてね!
  • URLをコピーしました!
  • URLをコピーしました!

この記事を書いた人

「暮らしの設備ガイド」は、給湯器・ストーブ・換気設備など、
家庭の安心と快適を支える“住まいの設備”に関する専門メディアです。

現在もガス業界で設備施工・保守に携わるYuta(ガス関連資格保有者)が監修し、一般家庭向けのガス機器・暖房設備・給湯器交換の実務経験をもとに、現場の知識に基づいた、正確で実用的な情報を発信しています。

目次