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パロマ給湯器のエラー611・61とは?|ファンモーター故障の判断

パロマ給湯器のエラー611・61でファンモーター故障を判断する際のポイントを示したサムネイル画像
Yuta
記事監修者
現:ガス会社に勤める兼業WEBライター。所持資格はガス開栓作業に必要な高圧ガス販売主任者二種、ガス工事に必要な液化石油ガス設備士、灯油の取り扱いに必要な危険物乙四種、その他ガス関連資格多数と電気工事士などの資格も多数所持。

給湯器が動かなくなり、リモコンに「611」や「61」が点滅している。
本体から「ゴー」「カラカラ」といった聞き慣れない音がしていた、という方もいるかもしれません。
このコードは、燃焼用の空気を送るファンそのものが正常に回っていないことを示しています。
同じ空気に関わるエラーでも、掃除で改善する余地がある101や991とは対応が変わります。
この記事では、611・61が示す内容、近い番号との違い、家庭で確認できる範囲、そして修理と交換を分ける目安までを整理します。

目次

611・61は「ファンが回っていない」状態

給湯器の中には、シロッコファンと呼ばれる送風機が入っています。
燃焼室へ空気を送り込み、燃えたあとの排気を外へ押し出す役割を担う部品です。
機器はこのファンの回転数を常に監視しており、指示どおりに回っていないと判断すると、燃焼を始めずに停止します。

パロマがこのコードに与えている内容は「ファン回転数異常」「給湯ファン故障」で、対応としてファンの交換が挙げられています。
つまり掃除で改善する種類ではなく、部品交換を前提としたエラーという位置づけです。

桁数の違いは機種によるもので、給湯専用タイプ(PHシリーズ)は2桁の「61」、ふろ給湯器や給湯暖房機は3桁の「610」「611」と表示されます。

610・612・613との違い

コードパロマでの内容系統
61・610ファン回転数異常機種により給湯側または共通
611給湯ファン故障給湯
612ふろファン故障ふろ
613暖房ファン故障暖房

3桁の末尾は他のコードと同じく系統を示し、1が給湯、2がふろ、3が暖房です。
611ならシャワーや台所のお湯が使えなくなり、612なら追い焚きだけ、613なら床暖房や浴室暖房だけが動かない、という症状になります。

101・991(送風量低下)との違い

ここが判断で迷いやすい部分です。

コード内容対応の方向
10・101ファン送風量低下(警告)給排気口の片づけ、内部清掃で改善する余地がある
99・991ファン送風量低下(機器停止)内部清掃と解除操作。清掃で回復することもある
61・610・611ファン回転数異常・ファン故障ファンの交換が前提

101や991は「風量が足りない」という結果を示すもので、給気口の詰まりや羽根の汚れが原因なら掃除で改善します。
一方の611は、ファンという部品自体が指示どおりに動いていないという内容です。
給湯器の周りを片づけても、給気口を掃除しても解消しません。

790・791・793との違い

ファンに関わる番号には、電気側の検出に関するものもあります。

コードパロマでの内容
79・790ファン電圧検出異常
791給湯ファン電流検出異常
793暖房ファン電流検出異常

これらはファンへ送る電圧・電流の検出に関する内容で、確認先としてファンのほかに電装基板が挙げられています。
611がファン本体寄り、790番台は基板側も含めた電気系寄りという違いがあります。
どちらも家庭で判断できるものではないため、番号をそのまま業者に伝えてください。

症状の出方

611が出る前後には、次のような兆候が見られることがあります。

  • 運転開始時に「ウィーン」「ゴー」という音が普段より大きい
  • 「カラカラ」「ガラガラ」という異音がする
  • 音がしてすぐに止まる、動いたり止まったりする
  • 焦げたような、樹脂が熱を持ったようなにおいがする
  • 冬場の朝だけ動かず、日中は動く

異音はファンの軸受け(ベアリング)の摩耗で起きることが多く、完全に止まる前の予告として現れることがあります。
「最近うるさくなったな」と感じていた機器が611で止まった、という流れは珍しくありません。

焦げたにおいや煙を伴う場合は、運転を再開せずガス栓を閉めて連絡してください
モーターの巻線が過熱している可能性があります。

ファンが故障する原因

原因起きていること
軸受けの摩耗経年でベアリングが劣化し、回転が重くなった
モーターの巻線不良内部の断線やショートで、回転しない
羽根への異物・汚れすすやほこりの堆積、虫や小動物の侵入で回転が妨げられた
凍結冬季に内部で結露した水分が凍り、羽根が動かない
配線・コネクタの不良ファンへの電気が届いていない
電装基板の不良回転数の指示や検出が正常に行えていない

冬の朝だけ動かず日中は動くという場合は、凍結が疑われます。
この場合は無理に運転を繰り返さず、気温が上がるのを待ってください。
ただし凍結が原因で軸受けに負担がかかり、そのまま寿命につながることもあります。

家庭で確認できること

611に関して家庭でできることは限られます。

  1. 給湯器本体の電源プラグを抜き、数分待ってから差し直す
  2. 分電盤のブレーカーが落ちていないか確認する
  3. 給排気口の前に物が置かれていないか確認する
  4. 運転時に異音・異臭がないか確認する
  5. 症状が出る時間帯や気温に傾向がないか把握する

電源の入れ直しで一時的に復旧することがありますが、部品の劣化が原因であれば再発します。
「入れ直すと動く」という状態は、直ったのではなく限界が近いサインと考えてください。

一方、次の作業は行わないでください。

  • 前面カバーを外してファンを直接触る(ガス配管や電装部があり、感電やガス漏れのおそれがあります
  • 羽根に潤滑剤やオイルを吹き付ける(周辺部品を傷め、燃焼にも影響します)
  • 異音が出たまま運転を繰り返す

📎 出典:NITE 製品安全情報マガジン Vol.471「ガス給湯器の事故」

掃除では直らない理由

給湯器のエラーを調べると「給気口を掃除しましょう」という案内をよく見かけます。
これは101や991のような送風量低下には有効ですが、611には当てはまりません。

611は、機器がファンへ「この回転数で回れ」と指示を出したにもかかわらず、実際の回転数がそれに追いつかないと検知した状態です。
給気口が汚れていて風の通りが悪いという話とは、別の次元にあります。

パロマの対応としても「ファンの交換」が挙げられており、清掃は含まれていません。
外側の掃除を試して改善しないからといって、自分の手順が悪かったわけではありません。
611が出た時点で、点検の依頼に切り替えるのが正しい判断です。

業者に連絡するときに伝えること

  • 機器の型番(本体前面の銀色の銘板に記載。PH-/FH-/DH-で始まります)
  • 設置してからの年数
  • 表示されたコード(611か61か、612・613・791ではないか)
  • 異音がしていたか、どんな音か
  • 焦げたにおいや煙があったか
  • 電源の入れ直しで動くか、まったく動かないか
  • 症状が出る時間帯や気温の傾向

異音の有無は、原因の切り分けに直結する情報です。
可能であれば音をスマートフォンで録音しておくと伝わりやすくなります。

📎 出典:パロマ 製品仕様図/取扱説明書/工事説明書等ダウンロード

お湯が出ない症状は点火不良でも起こります。
表示された番号を確認したうえで、パロマ給湯器のエラー11・111|点火不良の原因と自分で確認できることもあわせてご覧ください。

修理で足りるか、本体交換を考えるか

パロマは給湯器の設計上の標準使用期間を10年としており、使用開始から9〜11年が経過した時点で点検を受けることをすすめています。
修理用の部品は製造終了から7年間(BL認定部品は10年間)保有されるとされています。

設置からの年数考え方
7年未満ファン交換で問題なく使い続けられることが多い
7〜10年ファン交換費と残りの使用年数を比べる
10年以上熱交換器や電装基板も同時期に劣化している。交換を含めて検討する
対応部品の供給が終了している本体交換になる

ファンは消耗する部品のひとつで、軸受けの摩耗は年数とともに進みます。
設置から10年前後で611が出た場合、ファンを交換しても別の部品が近いうちに寿命を迎える可能性があります。
実際の費用は機種・設置条件・地域で変わるため、点検時にファン交換費と本体交換費の両方を出してもらい、年数と併せて判断してください。

📎 出典:パロマ 公式FAQ「給湯器(追い焚き無し)」

10年前後で表示される点検時期のお知らせについては、パロマ給湯器のエラー888(88)で解説しています。

兆候を見逃さないために

  • 運転音がいつもと違うと感じたら、その時点で記録しておく
  • 給湯器の周囲30cm程度には物を置かない
  • 給気口の網目のほこりを、年に2回程度は外側から吸い取る
  • 排気口の正面に洗濯物を干さない
  • 積雪地では、雪で給排気口が埋まっていないか確認する
  • 10年を目安に点検を受ける

ファンの故障は突然起きるように見えて、音の変化という形で予告されていることが多いものです。
「うるさくなった」と感じた時点で相談しておくと、お湯が使えなくなる前に手配できます。

パロマのコード全体の位置づけはパロマ給湯器のエラーコード一覧にまとめています。

よくある質問

Q1. 給気口を掃除しましたが611が消えません。掃除の仕方が悪かったのでしょうか?

掃除の問題ではありません。
611はファンという部品自体が指示どおりに回っていないことを示すコードで、給気口の汚れが原因ではないためです。
パロマの対応としてもファンの交換が挙げられており、清掃では解消しません。
外側の掃除で改善しない時点で、点検の依頼に切り替えてください。

Q2. 電源プラグを抜き差ししたら動きました。修理は必要ですか?

必要と考えてください。
一時的に動いたとしても、ファンの軸受けやモーターの劣化が背景にあれば近いうちに再発します。
「入れ直せば動く」という状態は、直ったのではなく限界に近づいているサインです。
お湯が使えるうちに点検を依頼しておくと、突然使えなくなる事態を避けられます。

Q3. 給湯器から「カラカラ」という音がします。611が出る前触れですか?

その可能性があります。
ファンの軸受けが摩耗すると、回転時に金属的な異音が出ることがあります。
音が出始めてからしばらくして611で停止する、という流れは珍しくありません。
焦げたにおいや煙を伴う場合は運転を再開せず、ガス栓を閉めて連絡してください。

Q4. 冬の朝だけ611が出て、昼には動きます。故障でしょうか?

凍結の可能性があります。
冬季に機器内部で結露した水分が凍り、ファンの羽根が回らなくなることがあります。
気温が上がって解ければ動くのは自然な動きですが、凍結によって軸受けに負担がかかり、劣化を早めることもあります。
毎冬のように起きる場合は、設置環境や保温の状態を点検時に見てもらってください。

Q5. 611と791は何が違うのですか?

疑われる場所が異なります。
611はファン本体の故障や回転数の異常を示すもので、対応はファンの交換です。
791は給湯ファンの電流検出に関する異常で、ファンのほかに電装基板も確認先として挙げられています。
どちらも家庭で切り分けられるものではないため、表示された番号をそのまま業者に伝えてください。

まとめ

パロマの給湯器で611・61が出たときの要点です。

  • 611・61は燃焼用の空気を送るファンが正常に回っていない状態
  • 3桁の末尾が系統を示し、611が給湯、612がふろ、613が暖房
  • 101・991(送風量低下)は掃除で改善する余地があるが、611は部品交換が前提
  • 790番台はファンへの電圧・電流の検出に関するもので、基板側も疑われる
  • 異音は故障の予告として現れることが多い。音の変化に気づいたら記録しておく
  • 焦げたにおいや煙があれば運転を再開せず、ガス栓を閉めて連絡する
  • 設置から10年以上なら、ファン交換費と本体交換費を並べて判断する

掃除で解決しないタイプのエラーなので、早めに点検を依頼するのが結果的に近道です。

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この記事を書いた人

「暮らしの設備ガイド」は、給湯器・ストーブ・換気設備など、
家庭の安心と快適を支える“住まいの設備”に関する専門メディアです。

現在もガス業界で設備施工・保守に携わるYuta(ガス関連資格保有者)が監修し、一般家庭向けのガス機器・暖房設備・給湯器交換の実務経験をもとに、現場の知識に基づいた、正確で実用的な情報を発信しています。

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