給湯器のリモコンに「38」「39」「46」「L1」「L2」「F2」といった表示が出て、お湯を使ってよいのか迷っていませんか。
この6つには、他のエラーとは違う重要な意味があります。
いずれも実際の湯温が、想定していた範囲から外れたことを機器が確認したという表示なのです。
温度が測れなくなったのでも、温度をつくる部品が動かなくなったのでもありません。
測った結果として、おかしな温度になっていたということです。
特に高温側の異常はやけどに直結するため、表示が出ているあいだは給湯栓や浴槽の使用を控えてください。
この記事では、6つの表示の違いから、高温異常の危険性、仕様による温度変化との切り分けまでを解説します。
38・39・46・L1・L2・F2が示す内容
メーカーが公開しているエラーサイン一覧では、次のように記載されています。
| 表示 | 機種区分 | 内容 |
|---|---|---|
| 38 | アビーナGシリーズ | 給湯温度の高温異常を検知 |
| 39 | アビーナGシリーズ | ふろ温度の異常を検知 |
| 46 | アビーナGシリーズ | ふろ湯張り温度異常を検知 |
| L1 | その他の給湯機 | 給湯温度高温の異常を検知 |
| L2 | その他の給湯機 | 風呂湯張り温度異常を検知 |
| F2 | その他の給湯機 | 湯張り温度の異常を検知 |
整理すると、給湯側の高温異常、ふろの温度異常、湯はり時の温度異常という3つの場面に分かれます。
その他の給湯機には、湯はりの温度異常としてL2とF2の両方が記載されています。
処置方法については、6つとも「点検または修理が必要です」と記載されています。
他のコードもあわせて調べたい場合は、コロナ石油給湯器のエラーコード一覧|自分で確認できる表示の見分け方にコード別の一覧をまとめています。
これらは「結果」を示す表示
給湯器の温度に関するエラーは、性質の違う3つの層に分けて考えると理解しやすくなります。
| 層 | 何が起きているか | 例 |
|---|---|---|
| 測れない | 温度センサーの断線や短絡 | サーミスタの異常 |
| つくれない | 温度を調整する部品の不具合 | 弁やモータの異常 |
| 外れた | 実際の温度が想定を超えた | 38・39・46・L1・L2・F2 |
上の2つは原因を示す表示です。
一方この記事で扱う6つは、結果として異常な温度になっていたことを示しています。
そのため、原因は1つに絞れません。
センサーが狂っていた、弁が正しく動かなかった、燃焼の制御が追いつかなかった。
どれであっても、最終的な温度が範囲を外れれば、この表示にたどり着きます。
裏を返せば、この表示は「危険な温度のお湯が実際にできていた可能性がある」ことを意味するということでもあります。
他のエラーより慎重に扱う理由がここにあります。
38・L1の「給湯温度の高温異常」
蛇口やシャワーへ送るお湯が、想定を超える温度になったことを示しています。
6つのなかで、もっとも直接的に体への危険が生じる表示です。
湯温と皮膚への影響については、公的機関が具体的な目安を示しています。
低温やけどに関する注意喚起のなかで、44℃では3〜4時間、46℃では30分〜1時間、50℃では2〜3分で皮膚が損傷を受けると説明されています。
これは接触し続けた場合の目安として示された数値ですが、温度が数℃上がるだけで危険になるまでの時間が一気に縮まることが分かります。
普段40℃前後で使っている方にとって、「少し熱い」と感じる温度がすでに注意すべき領域にあるということです。
とっさに手を引っ込められない小さなお子さんや高齢の方、皮膚の感覚が鈍くなっている方がいるご家庭では、特に注意が必要です。
表示が出ていることを家族で共有しておいてください。
39の「ふろ温度の異常」
浴槽のお湯の温度が、想定した範囲から外れたことを示しています。
追いだきの最中や、保温している最中に検知されることが考えられます。
浴槽は全身が浸かる場所です。
手で触れて熱さを確かめられる蛇口と違い、入ってしまってから気づくことになりかねません。
表示が出ているときは、湯温を確かめる前に入浴しないでください。
46・L2・F2の「湯張り温度異常」
浴槽へお湯をためている最中に、温度が想定から外れたことを示しています。
この3つには、ひとつだけ良い面があります。
湯はりの段階で検知されるため、入浴する前に気づけるという点です。
湯はりが終わったあとにリモコンを確認する習慣があれば、危険な温度の浴槽にそのまま入ることを避けられます。
表示が出ていた場合は、浴槽の湯を手で確かめるのではなく、いったん湯を落として点検を依頼するほうが安全です。
仕様による温度変化と切り分ける
湯温が思いどおりにならないという状況は、故障でなくても起こります。
リモコンに番号が出ていない場合は、次の点を先に確認してください。
サーモ付混合水栓を使っている場合
給湯機側の設定温度が低いと、水栓側の温度調節の性能が十分に発揮されません。
リモコンの設定温度を、使いたい温度より5〜10℃高めにしてください。
給湯栓を絞りすぎている場合
水道直圧式の給湯器は流れる量を検知して点火しているため、極端に絞るとバーナが着火しないことがあります。
夏場に水温が上がると、シャワー使用中に火がついたり消えたりすることもあります。
これらはいずれも「ぬるい」「安定しない」という方向の話です。
設定より明らかに熱いお湯が出るという症状は、仕様では説明できません。その場合は使用を止めて連絡してください。
確認してよい範囲と、避けるべきこと
見てよいところ
- 表示されている番号や記号を正確に読み取る
- リモコンの設定温度が意図せず変わっていないか
- 給湯、湯はり、追いだきのどの場面で出るか
- 機器の下や配管の継ぎ目が濡れていないか
- 運転スイッチを一度切って入れ直す(1〜2回まで)
設定温度は、掃除の際に触れて変わっていたというケースもあります。
表示が出る前に家族の誰かが操作していないかも、あわせて確認してみてください。
避けるべきこと
- 表示が出ている状態で入浴や湯はりを行う
- 熱さを手で直接確かめる
- 表示が消えないまま運転を繰り返す
- 本体のカバーを外して内部に触れる
湯温が上がらない原因が燃焼側にあることもあります。
火がついていない可能性が気になる場合は、コロナ石油給湯器のエラー4とは?着火不良と灯油切れの見分け方もあわせて確認してみてください。
点検を依頼するときの判断基準
| 状況 | 考えられること | 対応の目安 |
|---|---|---|
| 高温異常の表示が出ている | 温度制御が働いていない可能性 | 使用を控えて速やかに連絡 |
| 湯はりのときだけ出る | 湯はり回路の温度管理 | どの場面で出るかを伝える |
| 追いだきのときだけ出る | ふろ回路の温度管理 | 同上 |
| 表示は消えたが湯温が不安定 | 不調が進行している可能性 | 経過を伝えて点検を依頼 |
| 入れ直すと一時的に使える | 原因が残っている状態 | 使い続けず点検を依頼 |
連絡するときは、表示された番号や記号、機種の型式、どの場面で出るか、実際にどのくらい熱かったか(またはぬるかったか)を伝えてください。
「設定40℃なのに熱くて触れなかった」といった具体的な表現は、対応の優先度を判断する材料になります。
使用年数が長い機器では、部品の在庫状況によって修理が難しくなることもあります。
点検時期を知らせる表示が出ている場合の考え方はコロナ石油給湯器のエラー88とは?点検時期のお知らせと正しい対応で整理しています。
温度のトラブルを早く見つけるために
湯はり後にリモコンを確認する習慣をつける
湯はりの完了音だけで判断せず、表示に番号が出ていないかを見る。
たったこれだけで、危険な温度の浴槽に入るリスクを避けられます。
普段の設定温度を決めておく
家族で使う温度を決めておくと、異常な温度になったときに気づきやすくなります。
毎回設定を変える使い方では、「今日はやけに熱い」という違和感が生まれにくくなります。
入浴前に湯温を確かめる
手のひらではなく、腕の内側など感覚の鋭い部分でそっと確かめてください。
小さなお子さんが先に入る場合は、必ず大人が先に温度を確認しましょう。
違和感の段階で相談する
「最近熱いときがある」という程度でも、温度制御の不調が始まっているサインであることがあります。
エラーで止まる前に相談できれば、部品交換だけで済む可能性が高まります。
よくある質問
Q1.高温異常の表示が出ましたが、お湯は普通に使えています。
表示が出ているあいだは使用を控えてください。
高温異常は、想定を超える温度のお湯が実際にできていた可能性を示しています。
たまたまその瞬間は問題なく見えても、同じ条件がそろえばまた危険な温度になり得ます。
販売店またはメーカーのサービス窓口へ連絡し、点検を受けてから使用を再開してください。
Q2.何度くらいのお湯が危険なのですか?
公的機関の注意喚起では、44℃では3〜4時間、46℃では30分〜1時間、50℃では2〜3分で皮膚が損傷を受けると説明されています。
これは接触し続けた場合の目安ですが、温度が数℃上がるだけで危険になるまでの時間が大きく縮まることが分かります。
普段40℃前後で使っている方にとって、「少し熱い」と感じる温度がすでに注意すべき領域にあたります。
小さなお子さんや高齢の方がいるご家庭では特に気をつけてください。
Q3.L2とF2はどちらも湯張り温度異常ですが、違いはありますか?
その他の給湯機の一覧には、L2が風呂湯張り温度異常、F2が湯張り温度の異常として、それぞれ別に記載されています。
検知の条件や対象が分けられていると考えられますが、いずれも処置方法は点検・修理とされています。
利用者側の対応に違いはないため、表示された記号をそのまま伝えてください。
記号を正確に伝えれば、点検の側で判断してもらえます。
Q4.設定温度を下げれば使い続けられますか?
おすすめできません。
温度異常の表示は、機器が狙った温度をつくれていない状態を示しています。
設定を下げても、その狂いがなくなるわけではありません。
低い設定でも想定を超える温度になる可能性があるため、点検を受けてから使用を再開してください。
Q5.表示が消えたので、そのまま使っても大丈夫でしょうか?
一度消えても、原因が解消したとは限りません。
入れ直したことで表示が消えるケースはありますが、同じ条件がそろえば再び異常な温度になり得ます。
特に高温側の異常はやけどに直結するため、様子見での使用は避けてください。
表示が出た事実と、そのときの状況を伝えて点検を依頼することをおすすめします。
まとめ
コロナの石油給湯器に表示されるエラー38・39・46・L1・L2・F2は、実際の湯温が想定から外れたことを示す表示です。
温度が測れない、あるいは温度をつくれないという原因側の表示とは違い、結果として危険な温度に至った可能性を意味します。
対応の順序を整理しておきます。
- 表示が出ているあいだは、給湯も入浴も控える
- 熱さを手で直接確かめようとしない
- 表示された番号と、どの場面で出るかを控えておく
- 設定温度が意図せず変わっていないか確認する
- 入れ直して使い続けず、点検を依頼する
湯温の異常は、目に見えないまま体に届いてしまう種類のトラブルです。
表示を見つけたら、使えるかどうかではなく、安全かどうかで判断してください。

