給湯器のリモコンに「E」「E1」「E2」といった表示が出て、どう対応すればよいのか分からず困っていませんか。
数字ではなくアルファベットから始まる表示は意味が想像しにくく、不安になりやすいものです。
結論からお伝えすると、この3つはいずれもリモコンと給湯器本体のあいだの通信がうまくいっていないことを示すサインです。
そして、どの表示が出ているかによって、台所リモコンと浴室リモコンのどちらが疑わしいかまで絞り込めます。
この記事では、E・E1・E2の違いと見分け方、通信異常と間違えやすい正常な仕様、あわせて表示されることのある9・U4・U6の意味、点検を依頼するときの判断基準までを解説します。
E・E1・E2はどれも「リモコンとの通信異常」
メーカーが公開しているエラーサイン一覧では、この3つは次のように定義されています。
| 表示 | 内容 | 疑わしい場所 |
|---|---|---|
| E | リモコン通信異常 | どちらのリモコンか特定されていない |
| E1 | 浴室リモコン通信異常 | 浴室側のリモコンまたはその配線 |
| E2 | メインリモコン通信異常 | 台所側のリモコンまたはその配線 |
給湯器のリモコンは、台所に付けるメインリモコンと、浴室に付ける浴室リモコンの2つで構成されるのが一般的です。
どちらのリモコンも、本体と配線でつながって信号をやり取りしています。
この信号が届かなくなったとき、どちら側で途切れているかを機器が判別してE1かE2かを表示している、という仕組みです。
E1とE2はアビーナGシリーズにもそれ以外の機種にも共通で記載されており、アルファベット1文字の「E」はそれ以外の機種の一覧に載っています。
いずれの表示も、処置方法の欄は「点検または修理が必要です」とされています。
配線やリモコン本体に関わる部分であり、利用者が分解して直すことは想定されていません。
ただし、そう判断する前に確認しておきたいことがいくつかあります。
数字の「2」とアルファベットの「E2」は別物
最初に切り分けたいのが、この2つです。
リモコンの表示は小さく、「エラー2」と「E2」は見間違えやすい組み合わせです。
数字だけの「2」は対震自動消火装置が作動したことを示す表示で、地震などの揺れを検知して安全のために燃焼を止めた状態を意味します。
これは機器の故障ではなく、安全装置が正常に働いた結果です。
一方の「E2」は通信異常であり、意味も対応もまったく違います。
まずはリモコンの表示をよく見て、アルファベットのEが付いているかどうかを確認してください。
数字の2だった場合の対応はコロナ石油給湯器のエラー2とは?対震自動消火装置の作動と解除手順で解説しています。
他のコードもあわせて調べたい場合は、コロナ石油給湯器のエラーコード一覧|自分で確認できる表示の見分け方にコード別の一覧をまとめています。
通信異常と間違えやすい「正常な仕様」が2つある
リモコンまわりの相談では、故障ではないものを異常だと思い込んでいるケースが少なくありません。
次の2つは、いずれもメーカーが仕様として案内している動作です。
表示が消えるのは省電力のための消灯
一定時間ボタン操作も給湯もしないと、リモコンの表示が自動的に消える機種があります。
メーカーの案内では、SA・NXオート・AG・EF・E・NEシリーズについて、約5分間(NXシリーズは約25分間)使用しないと表示が消灯すると説明されています。
このとき運転ランプだけは点灯したままで、メニュー設定から消灯機能を解除することもできます。
つまり、表示が消えている=通信異常、ではありません。
給湯栓を開けたりボタンを押したりして表示が戻るのであれば、故障ではなく設定どおりの動作です。
台所で温度が変えられないのは浴室優先の機能
「台所リモコンで温度を変えられなくなった」という状態も、故障とは限りません。
浴室リモコンには優先スイッチがあり、これが入っていると浴室側で設定した温度が優先され、台所リモコンからの温度変更ができなくなります。
入浴中に台所側から急に温度を変えられないようにするための安全機能です。
浴室リモコンの優先ボタンを確認し、押して切り替えてから台所側を操作してみてください。
9・U4・U6はリモコンの機能そのものの異常
通信異常とは別に、リモコンの部品側の不具合を示す表示もあります。
| 表示 | 内容 | 症状として表れやすいこと |
|---|---|---|
| 9 | メインリモコンの温度調節異常 | 台所側で温度設定が効かない |
| U4 | 水位設定つまみのボリューム異常 | 湯はりの水位設定が反映されない |
| U6 | 浴室サーミスタ異常 | 浴室側の温度表示や制御が不安定 |
9は台所リモコンの温度調節に関わる部分の異常です。
前の章で触れた浴室優先の機能とは別物で、優先を解除しても設定が変えられない場合はこちらを疑うことになります。
U4は、水位をつまみで設定するタイプのリモコンを備えた機種で表示されます。
つまみの内部にある可変抵抗の値が正しく読み取れていない状態で、湯はりの量が意図した水位にならないといった形で表れます。
U6は浴室リモコンに組み込まれた温度センサーの異常です。
浴室の温度を見て制御に使う仕組みのため、ここが狂うと表示や動作が不安定になることがあります。
これら3つも、処置方法としては点検・修理が案内されています。
リモコンは見た目こそ操作パネルですが、内部に基板やセンサーを持つ電子部品です。
分解や接点の清掃を自分で試すのは避けてください。
点検を依頼する前に確認できること
配線やリモコン本体には触れられませんが、次の範囲であれば安全に確認できます。
電源まわり
停電のあとや、ブレーカーを操作したあとに表示が出ていないかを確認してください。
電源プラグが緩んでいる、コンセントが抜けかけているといった単純な原因で通信が途切れることもあります。
差し込み直して改善するかを見てみましょう。
リモコンの見た目
浴室リモコンは湿気にさらされる場所にあります。
表示部の内側に水滴が入り込んでいる、パネルが変色している、周囲のコーキングが切れているといった状態は、内部への浸水を示している可能性があります。
リモコンから焦げたようなにおいがする、表示部が熱を持っている、水が染み出しているといった場合は、操作を続けずに運転を止めて販売店またはメーカーのサービス窓口へ連絡してください。
表示の出方
いつから出ているか、常時出ているのか特定のタイミングだけかを記録しておくと、点検時の切り分けが早くなります。
たとえば「浴室で湯はり操作をしたときだけE1が出る」といった情報は、原因を絞る手がかりになります。
やらないほうがよいこと
- リモコンのカバーを外して内部を触る
- 配線の被覆をはがす、端子を締め直す
- 接点復活剤などをリモコンに吹き付ける
- 通信が不安定なまま運転を繰り返す
点検を依頼するときの判断基準
| 状況 | 考えられること | 対応の目安 |
|---|---|---|
| 表示が常時出ていて操作できない | リモコンまたは配線の不具合 | 販売店・サービス窓口へ点検を依頼 |
| 出たり消えたりを繰り返す | 接触不良、湿気の影響 | 頻度が上がるようなら点検を依頼 |
| 浴室側だけ、台所側だけ反応しない | そのリモコン側の故障 | 症状を伝えて点検を依頼 |
| 停電やブレーカー操作の直後に出た | 一時的な通信の乱れ | 電源を入れ直して様子を見る |
| 焦げたにおい・熱・浸水がある | 部品の損傷 | 運転を止めて速やかに連絡 |
連絡するときは、表示されている記号、どちらのリモコンで出ているか、いつから続いているか、電源を入れ直して変化があったかを伝えてください。
リモコンの交換だけで済むのか、本体側の基板まで見る必要があるのかで、費用も日数も変わってきます。
使用年数が長い機器では、リモコンの部品在庫がすでに終了していることもあります。
その場合は本体ごとの交換を検討する段階に入っていると考えたほうが現実的です。
点検時期を知らせる表示が出ている場合の考え方はコロナ石油給湯器のエラー88とは?点検時期のお知らせと正しい対応で整理しています。
リモコンを長持ちさせる使い方
リモコンは消耗しにくい部品に見えますが、設置環境の影響を受けます。
浴室の換気を習慣にする
入浴後に換気扇を回す、窓を開けるといった基本的な習慣が、浴室リモコン内部の結露を減らします。
湿気がこもりやすい浴室では、部品の寿命がそのぶん短くなります。
リモコンに直接シャワーをかけない
洗い場の壁に付いている浴室リモコンは、掃除のときに水をかけてしまいがちです。
防水構造とはいえ、継続的に水がかかれば周囲のシールは劣化します。
拭き掃除は、固く絞った布で表面を拭く程度にとどめてください。
周囲のコーキングが切れていないか年1回見る
壁との境目のコーキングが切れると、そこから水が回り込みます。
浴室の掃除のついでに、リモコンの縁を目で追って確認しておくと早めに気づけます。
よくある質問
Q1.E1とE2は何が違うのですか?
どちらもリモコンとの通信異常を示す表示ですが、対象となるリモコンが異なります。
E1は浴室リモコンとの通信異常、E2はメインリモコン(台所側)との通信異常です。
どちらが表示されているかで、疑わしい場所を先に絞り込めます。
なお、アルファベット1文字の「E」はリモコン通信異常として記載されており、どちら側かが特定されていない表示です。
Q2.リモコンの表示が消えるのですが、通信異常でしょうか?
多くの場合は故障ではありません。
メーカーの案内では、SA・NXオート・AG・EF・E・NEシリーズについて、約5分間(NXシリーズは約25分間)給湯やボタン操作をしないと省電力のために表示が消灯すると説明されています。
このとき運転ランプだけは点灯したままです。
ボタンを押したりお湯を出したりして表示が戻るなら正常な動作で、メニュー設定から消灯機能を解除することもできます。
Q3.E2が出ています。自分でリセットできますか?
E2はメインリモコンとの通信異常を示しており、メーカーの処置方法も点検・修理とされています。
利用者ができる範囲は、停電やブレーカー操作の直後であれば電源を入れ直して様子を見ることまでです。
それで改善しない場合、リモコン本体や配線側の問題が考えられるため、分解や配線の手直しはせずに販売店またはメーカーのサービス窓口へ連絡してください。
なお、数字だけの「2」は対震自動消火装置の作動を示す別の表示なので、まず見間違いがないかを確認してください。
Q4.台所リモコンで温度が変えられません。故障ですか?
浴室リモコンの優先スイッチが入っている可能性があります。
優先機能は、入浴中に台所側から急に温度を変えられないようにするための仕組みで、有効になっていると浴室側で設定した温度が優先されます。
まずは浴室リモコンの優先ボタンを確認し、切り替えてから台所側を操作してみてください。
それでも設定が反映されない場合は、メインリモコンの温度調節に関わる異常が疑われるため、点検を依頼してください。
Q5.U4やU6という表示はリモコンの故障ですか?
U4は水位設定つまみのボリューム異常、U6は浴室サーミスタ異常として記載されており、いずれもリモコン側の部品に関わる表示です。
U4は湯はりの水位が設定どおりにならない、U6は浴室側の温度表示や制御が不安定になるといった形で表れることがあります。
どちらも処置方法は点検・修理とされているため、自分で分解せずに販売店またはメーカーのサービス窓口へ連絡してください。
部品交換で済むのか本体側の確認も必要かは、点検してみないと判断できません。
まとめ
コロナの石油給湯器に表示されるE・E1・E2は、リモコンと本体のあいだの通信異常を示すサインです。
E1なら浴室側、E2なら台所側と、どちらのリモコンが疑わしいかまで表示から読み取れます。
いずれも処置方法は点検・修理とされており、配線やリモコン内部に手を入れるのは避けてください。
確認の順序を整理しておきます。
- 表示が数字の「2」ではなく、アルファベットの「E」付きかを確かめる
- 表示が消えているだけなら、ボタン操作や給湯で戻るかを見る
- 台所で温度が変えられないときは、浴室リモコンの優先スイッチを確認する
- 停電やブレーカー操作の直後なら、電源を入れ直して様子を見る
- それでも表示が続く場合は、症状を記録したうえで点検を依頼する
リモコンの不具合は、お湯そのものが出ていると後回しにされがちです。
ただ、通信が不安定な状態は操作ミスや温度の行き違いにもつながるため、早めに相談しておくほうが安心して使えます。

