給湯栓を開けてもお湯にならない、湯はりの量がおかしいといった症状とあわせて、リモコンに「43」「44」「47」「U1」「U2」「U3」といった表示が出ていませんか。
この6つは、いずれも水が流れているかどうかを検知する部品の異常を示しています。
給湯器は、水が流れ始めたことを合図に燃焼を始め、流れる量に応じて火力を調整しています。
つまりこの部品は、運転を始めるかどうかを決める入り口にあたります。
この記事では、スイッチとセンサーの役割の違いから、機種によって断線と短絡の割り当てが逆になる点、症状の表れ方までを解説します。
43・44・47・U1・U2・U3が示す内容
メーカーが公開しているエラーサイン一覧では、次のように記載されています。
| 表示 | 機種区分 | 内容 |
|---|---|---|
| 43 | アビーナGシリーズ | 流水スイッチ断線を検知 |
| 44 | アビーナGシリーズ | 流水スイッチ短絡を検知 |
| 47 | アビーナGシリーズ | 給湯フローセンサ・湯張りフローセンサの異常を検知 |
| U1 | その他の給湯機 | フロースイッチの短絡を検知 |
| U2 | その他の給湯機 | フロースイッチの断線を検知 |
| U3 | その他の給湯機 | 湯張りフローセンサの異常を検知 |
処置方法については、6つとも「点検または修理が必要です」と記載されています。
他のコードもあわせて調べたい場合は、コロナ石油給湯器のエラーコード一覧|自分で確認できる表示の見分け方にコード別の一覧をまとめています。
スイッチとセンサーは役割が違う
同じ「水の流れを見る部品」でも、見ている内容が違います。
ここを分けて考えると、症状との対応が見えてきます。
| 部品 | 見ているもの | 例えるなら |
|---|---|---|
| 流水スイッチ・フロースイッチ | 流れているか、いないか | 電気のオンオフ |
| フローセンサ | どれだけ流れているか | 流量計の目盛り |
スイッチは「始める合図」、センサーは「どれくらいで動くかの目安」を担っていると考えると分かりやすくなります。
給湯栓を開けたときに燃焼が始まるのは、スイッチが流れを検知したからです。
そして、たくさん出せば火力が上がり、少なく出せば火力が下がるのは、センサーが量を読んでいるからです。
だからこそ、不調になったときの症状も変わります。
スイッチ側が働かなければ、そもそも燃焼が始まりません。
センサー側が狂えば、燃焼は始まるものの温度や量が合わなくなります。
断線と短絡の割り当てが機種で逆になる
ここは見落とされやすい点です。
番号の並び順と、断線・短絡の順序が一致していません。
| 機種区分 | 断線 | 短絡 |
|---|---|---|
| アビーナGシリーズ | 43 | 44 |
| その他の給湯機 | U2 | U1 |
アビーナGシリーズは43が断線、44が短絡と、番号が若いほうが断線です。
一方、その他の給湯機ではU1が短絡、U2が断線となっており、順序が逆になっています。
他の番号の並びから類推して「若いほうが断線だろう」と判断すると、間違えることになります。
利用者側の対応はどちらも点検・修理で変わりませんが、表示された記号をそのまま伝えることが大切です。
なお、断線は信号の経路が途切れて値が読めない状態、短絡は経路を飛ばしてつながりありえない値が返ってきている状態を指します。
どちらの場合も、機器は水が流れているかどうかを正しく把握できません。
47とU3のフローセンサ異常
47は、給湯フローセンサと湯張りフローセンサの異常をまとめて示す表示です。
U3は、このうち湯張りフローセンサに絞った表示になっています。
給湯側は蛇口やシャワーへ送るお湯、湯張り側は浴槽へためるお湯の流量を見ています。
どちらも「どれだけ流れたか」を数えている部品なので、ここが狂うと量に関する動作が合わなくなります。
浴槽の湯はりで、設定した量よりも多く入る、あるいは少ないところで止まるといった症状は、この系統が関わっている可能性があります。
症状としてどう表れるか
| 感じ方 | 関わっている可能性 |
|---|---|
| 給湯栓を開けても燃焼が始まらない | スイッチ側の検知 |
| お湯になるまでの反応が鈍い | スイッチ側の検知 |
| 湯量によって湯温が大きく変わる | センサー側の流量把握 |
| 湯はりの量が設定と合わない | 湯張りフローセンサ |
| 湯はりが止まらない | 流量の積算が働いていない |
| 追いだきが始まらない | 循環の検知が働いていない |
湯はりが止まらない場合は、その場を離れずに運転を止めてください。状況によっては給水元栓を閉めることも選択肢になります。
仕様による現象と切り分ける
「給湯栓を開けてもお湯にならない」という症状は、故障でなくても起こります。
リモコンに番号が出ていない場合は、次の点を先に確認してください。
給湯栓を絞りすぎていないか
水道直圧式の給湯器は流れる量を検知して点火しています。
給湯栓を極端に絞ると、バーナが着火しないことがあります。
夏場に水温が上がると、シャワー使用中に火がついたり消えたりすることもあります。
これはまさに、流れを検知して燃焼を始めるという仕組みそのものによる現象です。
ぬるいお湯が欲しいときは、栓を絞るのではなくリモコンの設定温度を下げてください。
給湯栓までの距離
機器から蛇口までの距離が長いほど、お湯が出てくるまでに時間がかかります。
出始めが冷たいこと自体は異常ではありません。
これらに当てはまらず、かつ番号が表示されている場合は、機器側の状態を疑う段階です。
確認してよい範囲と、避けるべきこと
見てよいところ
- 表示されている番号や記号を正確に読み取る
- 給湯栓を十分に開けた状態で試してみる
- 給湯・湯はり・追いだきのどの場面で症状が出るか
- 湯はりの量が設定とどれくらいずれているか
- 運転スイッチを一度切って入れ直す(1〜2回まで)
給湯栓を大きく開けたときだけ燃焼するのであれば、流れの検知が弱くなっている可能性を示す手がかりになります。
点検を依頼するときに、この情報は役立ちます。
避けるべきこと
- 本体のカバーを外してセンサーや配線に触れる
- 表示が消えないまま運転を繰り返す
- 湯はりが止まらない状態でその場を離れる
- 浴槽から目を離したまま湯はりを続ける
燃焼そのものが始まらない場合は、着火側の問題であることもあります。
コロナ石油給湯器のエラー4とは?着火不良と灯油切れの見分け方もあわせて確認してみてください。
点検を依頼するときの判断基準
| 状況 | 考えられること | 対応の目安 |
|---|---|---|
| 番号が出たまま消えない | スイッチまたはセンサーの不具合 | 販売店・サービス窓口へ点検を依頼 |
| 栓を大きく開けたときだけ燃焼する | 流れの検知が不安定 | 症状を伝えて点検を依頼 |
| 湯はりの量が毎回ずれる | 流量の把握が狂っている | どの程度ずれるかを伝える |
| 湯はりが止まらない | 流量の積算が働いていない | 使用を控えて速やかに連絡 |
| 入れ直すと一時的に使える | 接触不良や劣化の進行 | 早めに点検を依頼 |
連絡するときは、表示された番号や記号、機種の型式、どの場面で症状が出るか、給湯栓の開き具合で変化があるかを伝えてください。
「全開にすれば使えるが、半分だと水のまま」といった具体的な表現は、原因の絞り込みに直結します。
使用年数が長い機器では、部品の在庫状況によって修理が難しくなることもあります。
点検時期を知らせる表示が出ている場合の考え方はコロナ石油給湯器のエラー88とは?点検時期のお知らせと正しい対応で整理しています。
流れを検知する部品への負担を減らす
給湯栓を極端に絞らない
細い流れで使い続けることは、検知の面でも機器にとって不安定な状態です。
温度を下げたいときは設定側で調整し、栓はある程度開けて使ってください。
湯はり中は浴槽から目を離さない
量に関する不具合は、あふれるという実害につながります。
自動湯はりであっても、ときどき様子を見る習慣をつけておくと安心です。
水の勢いの変化に気づいておく
給湯栓から出る水の勢いが以前より弱くなっている場合、配管側の問題が流れの検知に影響していることもあります。
他の蛇口と比べてみると、機器側の問題か配管側の問題かの見当がつきます。
違和感の段階で相談する
「反応が鈍くなった」「湯はりの量が少しずれる」といった変化は、初期のサインであることがあります。
番号が出て止まる前に相談できれば、部品交換だけで済む可能性が高まります。
よくある質問
Q1.流水スイッチとフローセンサは何が違うのですか?
見ている内容が違います。
流水スイッチやフロースイッチは、水が流れているかいないかというオンオフを検知しています。
一方フローセンサは、どれだけの量が流れているかを読み取っています。
スイッチ側が働かなければそもそも燃焼が始まらず、センサー側が狂えば燃焼は始まるものの温度や量が合わなくなります。
Q2.U1とU2は、どちらが断線ですか?
U2が断線、U1が短絡です。
アビーナGシリーズでは43が断線、44が短絡と番号が若いほうが断線ですが、その他の給湯機では順序が逆になっています。
他の番号から類推すると間違えやすいところです。
利用者側の対応はどちらも点検・修理で変わらないため、表示された記号をそのまま伝えてください。
Q3.シャワーを弱くすると水になります。故障でしょうか?
リモコンに番号が表示されていないのであれば、仕様による現象です。
水道直圧式の給湯器は流れる量を検知して点火しているため、給湯栓を極端に絞るとバーナが着火しないことがあります。
夏場に水温が上がったときも、同じ理由で火がついたり消えたりすることがあります。
ぬるいお湯を使いたいときは、栓を絞るのではなくリモコンの設定温度を下げるほうが安定します。
Q4.湯はりの量が設定と合いません。
湯張りフローセンサが関わっている可能性があります。
この部品は浴槽へ入った水の量を読み取っており、狂うと設定した量で止まらなくなります。
毎回どの程度ずれるのかを控えておくと、点検時の手がかりになります。
湯はりが止まらない場合は、その場を離れずに運転を止め、必要に応じて給水元栓を閉めてください。
Q5.給湯栓を全開にすれば使えますが、このまま使ってもよいですか?
その状態は、流れの検知が不安定になっているサインである可能性があります。
一時的に使えていても、検知できる流量の範囲が狭まっている状態だと考えられます。
使えているうちに点検を依頼しておくほうが、突然使えなくなる事態を避けられます。
点検時には「全開なら使えるが、半分だと水のまま」といった具体的な状況を伝えてください。
まとめ
コロナの石油給湯器に表示されるエラー43・44・47・U1・U2・U3は、水が流れているかどうかを検知する部品の異常を示しています。
スイッチは流れの有無、センサーは流れる量を見ており、どちらが不調かで症状が変わります。
対応の順序を整理しておきます。
- 表示された番号や記号を正確に読み取る
- 給湯栓を十分に開けた状態で試してみる
- 給湯・湯はり・追いだきのどの場面で出るかを確かめる
- 栓の開き具合で症状が変わるかを控えておく
- 表示が続く場合は、具体的な状況を伝えて点検を依頼する
湯はりが止まらない場合だけは、様子を見ずにその場で運転を止めてください。
それ以外は、症状を整理したうえで落ち着いて相談すれば十分に間に合います。

