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パロマ ガスコンロのエラー11とは?|点火しないときに確認する5か所

パロマ ガスコンロのエラー11と、点火しないときに確認する5か所を示す文字のみのサムネイル
Yuta
記事監修者
現:ガス会社に勤める兼業WEBライター。所持資格はガス開栓作業に必要な高圧ガス販売主任者二種、ガス工事に必要な液化石油ガス設備士、灯油の取り扱いに必要な危険物乙四種、その他ガス関連資格多数と電気工事士などの資格も多数所持。

点火ボタンを押してもパチパチと音がするだけで火がつかず、表示部に「11」が点滅している。
昨日までふつうに使えていたのに、と戸惑いますよね。
エラー11は、点火操作をしたのにバーナーに着火しなかったことを機器が検知して知らせている表示です。
原因の多くは乾電池か、掃除のあとの部品の付け直しにあります。
ただし、対処の前に必ず守っておきたい安全上の手順がひとつあります。
この記事では、その手順を確認したうえで、原因を切り分ける方法と5つの確認箇所を順番に整理します。

目次

エラー11は「火がつかなかった」ことの通知

パロマ公式の取扱説明書には、11は点火時に着火しなかった場合に表示されると記載されています。
炎の吹き消えや、点火操作をしたのに火がつかなかった場合が該当します。

ここで押さえておきたいのは、11は結果を知らせているだけで、原因までは示していないという点です。
機器の故障を示すコードではないため、多くの場合は使う側で解消できます。
一方で、原因を特定するには自分で確認していく必要があります。

似た表示に12がありますが、意味は違います。
11は最初から火がつかなかった状態、12は一度ついた火が途中で消えた状態です。
どちらが表示されたかで、確認すべき場所が変わります。

対処の前に|すぐ点火し直さない

これがいちばん大事な部分です。
公式の取扱説明書の対処も、周囲にガスがなくなるのを待ってから再点火する、というものです。

点火しないまま点火操作を繰り返すと、バーナーの周囲に未燃焼のガスがたまります。
その状態で火花が飛ぶと、たまったガスに一気に着火して衣服に燃え移ったり、やけどをしたりするおそれがあります。
取扱説明書にも、点火しない場合は操作ボタンを戻し、周囲のガスがなくなってから再度点火操作をするよう明記されています。

グリルはさらに注意が必要です。
繰り返し点火操作を行うと、グリル庫内にガスがたまることがあります。
庫内のガスがなくなるまで待ち、顔などを近づけない状態で点火操作をしてください。

やってはいけないこともあわせて確認しておきます。

  • 何度も連続で点火ボタンを押し続ける
  • ライターやマッチなど、機器の点火装置以外の方法で火をつける
  • 換気をせずに繰り返し操作する

ライターでの点火は、公式に禁止されています。
やけどのおそれがあるためです。

まずは操作ボタンを消火の位置に戻し、換気をしながら1分ほど待ってください。
そのうえで、次の切り分けに進みます。

火花が飛んでいるかどうかで原因が分かれる

パロマ公式のよくあるご質問では、点火しないという症状を「火花が飛んでいない場合」と「火花は飛んでいる場合」に分けて説明しています。
この切り分けが、原因を絞り込むうえで最も効率的です。

点火操作をしたとき、バーナーのそばで「パチパチ」という放電音がしているかを確認してください。

状態疑うべき原因
火花が飛んでいない(パチパチいわない)乾電池の消耗、バーナーキャップのずれ、電極の汚れ
火花は飛んでいるが火がつかないガス栓、ガスメーター、炎口の目詰まり

📎 出典:ガスコンロ|よくあるご質問|お客様サポート|Paloma

ひとつ補足しておくと、点火操作をするとすべてのバーナーで同時にパチパチと放電します。
コンロとグリルが同時に放電する仕組みなので、押していない場所から音がしても故障ではありません。
押していない箇所のバーナーからガスは出ないようになっています。

なお、グリルは点火を安定させるために約7秒間放電し続けます。
手を離してもパチパチが続くのは正常です。

確認する5か所

ここからは、頻度の高い順に確認していきます。
上から順に見ていけば、多くのケースは3番目までで解決します。

1|乾電池が消耗していないか

エラー11で最も多い原因です。
パロマのビルトインコンロは、単1形のアルカリ乾電池1.5Vを2個使用し、交換の目安は約1年とされています。

乾電池の消耗は、段階を追って症状が現れます。

段階症状
初期電池交換サインが点滅する
進行点火はするが、操作ボタンから手を離すと消える
さらに進行火花が飛ばなくなり、点火しない
完全消耗電池交換サインの点滅・点灯すら出なくなる

電池が完全に消耗すると、交換サインでのお知らせ自体が出なくなります。
「サインが出ていないから電池ではない」と判断してしまいがちですが、これは公式に明記されている挙動です。
心当たりがなくても、1年以上交換していなければまず電池を疑ってください。

交換するときの注意点も押さえておきます。

  • 新品の単1形アルカリ乾電池を、2個とも同じ銘柄でそろえる
  • 古い電池と新しい電池を混ぜて使わない
  • プラス・マイナスの向きを確認する
  • 買い置きの電池は自己放電で性能が落ちている場合がある

特に最後の点は見落とされがちです。
公式にも、買い置きの乾電池は自己放電により必要な力が不足している場合があると説明されています。
使用推奨期限を過ぎた電池を入れると、交換した直後にまた同じ症状が出ます。

マンガン乾電池は容量が小さく、安全装置の作動に必要な電流をまかなえないため消耗が早くなります。
充電池も推奨されていません。

2|バーナーキャップとごとくの取り付け

「掃除をしてから点火しなくなった」という場合は、ここが原因である可能性が高いといえます。

バーナーキャップは、置き方に決まりがあります。
パロマの取扱説明書によると、正しい取り付けは次の状態です。

  1. バーナーキャップの凸部が、電極(点火プラグ)の真上にくる位置に合わせる
  2. バーナーキャップ後部の突起が、バーナー本体の切り欠きにはまるように置く
  3. ごとくの突起3か所を、バーナーリングの切り欠きに合わせる

📎 出典:パロマ ビルトインコンロ 取扱説明書(PD-600WS/NTP-600WS/PD-509WS/PKD-509WS)

浮き・傾き・裏返しがあると点火しません。
見た目には収まっているように見えても、わずかに浮いているだけで着火しないことがあります。
一度外して、置き直してみてください。

誤った取り付けのまま使い続けると、炎のふぞろいや逆火によって不完全燃焼を起こし、一酸化炭素中毒につながるおそれがあります。
点火しないという症状は、そのリスクを未然に防いでいる状態でもあります。

3|炎口が目詰まりしていないか

バーナーキャップの側面には、炎が出る細かい穴(炎口)が並んでいます。
ここが煮こぼれや水滴でふさがっていると、点火しなかったり、炎がふぞろいになったりします。

水洗いしたあとの水気が残っているだけでも点きません。
洗ったときは、乾いた布でしっかり拭き取ってから戻してください。

目詰まりしている場合は、歯ブラシやつまようじなど先の細いもので穴や溝の汚れを取り除きます。
このとき、バーナー本体側に洗剤が流れ込まないように注意してください。
機器内部の腐食の原因になります。

4|電極と炎検出部の汚れ・水滴

バーナーのそばには、火花を飛ばす電極(点火プラグ)と、火がついているかを見張る炎検出部(立消え安全装置)という2つの細い部品があります。
ここが濡れていたり汚れていたりすると点火しにくくなります。

やわらかい布で汚れと水気を拭き取ってください。
ただし取り付け位置を動かしたり、傷をつけたりしないことが重要です。
位置がずれたり傾いたりすると、正しく働かなくなります。
先端がとがっているため、けがにも注意してください。

なお、この部品は掃除のときに引っかけて動かしてしまいやすい場所です。
掃除後に点火しなくなった場合は、バーナーキャップと合わせてここも確認してください。

5|ガス栓とガスメーター

火花は飛んでいるのに点火しない場合は、ガスが届いていない可能性を考えます。

確認は次の順番です。

  1. ガス栓が全開になっているか(半開きだと点火できません)
  2. 他のガス機器は使えるか
  3. ガスメーターの表示ランプが点滅していないか

他のガス機器も使えない場合は、コンロではなくガスメーター側の問題です。
マイコンメーターは、長時間の連続使用や震度5相当以上の揺れ、ガス漏れの疑いなどを検知すると自動的にガスを止めます。

メーターが遮断している場合は復帰操作が必要です。
このとき見落とされやすいのが待ち時間です。
経済産業省の解説によると、復帰ボタンを押した後3分以内にガスコンロなどを使用すると、マイコンメーターがガス漏れと判断して再びガスを遮断してしまうことがあります。
復帰させる際は3分以上待ってから使用してください。

📎 出典:ガスメーター(マイコンメーター)の復帰方法(経済産業省)

ただし、ガス臭さを感じるときは復帰操作をせず、火気を使わずにガス事業者へ連絡してください。
換気扇のスイッチや電源プラグの操作も避けてください。
火花で引火するおそれがあります。

LPガスをお使いで、ボンベの残量が少なくなっている場合も点火しないことがあります。
この場合はガス事業者にボンベの交換を依頼してください。

朝一番や久しぶりの使用で点きにくいのは正常

しばらく使っていなかったあとに点火しにくいのは、異常ではありません。
ガス配管内に空気が残っているためで、公式にも点火操作を繰り返せば点くと説明されています。

ただし、繰り返すといっても連続で押し続けるのは避けてください。
一度操作ボタンを戻し、少し間を置いてから改めて操作する、という手順を数回繰り返します。
新築や引っ越し直後で初めて使う場合も、同じ理由で点火まで少し時間がかかることがあります。

グリルで11が出る場合

グリル側で点火しない場合は、コンロとは別に確認する点があります。

まず庫内の温度です。
グリル庫内が高温になっていると、安心・安全機能が働いて点火できません。
公式には、庫内が冷めるまで約5分待ってから使用するよう案内されています。
連続で魚を焼こうとして点かない場合は、ほぼこれが理由です。

次に庫内の異物です。
バーナー付近にアルミはくなどのゴミが付着していると点火しないことがあります。
手袋をして、付着しているものを取り除いてください。

庫内の汚れ全般も点火不良の原因になります。
受け皿にたまった脂や焼網に付いた食材は、使用のつど取り除くのが基本です。

なお、庫内が高温で止まった場合は11ではなく02が表示されることもあります。
02の意味と対処についてはパロマ ガスコンロのエラー02|火が消える理由と再点火の手順で詳しく解説しています。

それでも点火しないとき

ここまでの5か所を確認しても点火しない場合は、機器側の異常が考えられます。
判断の目安を整理します。

状況判断
電池交換で解決した対処完了。次回は1年を目安に交換
部品の付け直しで解決した対処完了。掃除のあとは取り付けを確認
特定の1口だけ点火しないその箇所の電極または点火装置の異常が疑われる
すべての口で火花が飛ばない電池以外なら電子部品の異常。点検を依頼
ガスメーターも正常で、他機器は使えるコンロ側の異常。点検を依頼
24・31・53・70番台が表示される部品の故障。ガス栓を閉めて修理を依頼

修理を依頼する際は、エラーコードと発生部位(11と一緒に点滅している1桁の数字)を伝えてください。
パロマの表示は15分後に消灯するため、気づいた時点で控えておく必要があります。
表示の読み方はパロマ ビルトインコンロのエラーコード一覧|表示の読み方と対処にまとめています。

本体カバーを外して内部を触る、部品を分解するといった対応は避けてください。
不完全燃焼やガス漏れの原因になり、保証の対象外になる可能性もあります。

よくある質問

Q1. 電池を新品に替えたのに、まだ点火しません。

電池以外の原因を順に確認してください。
まずバーナーキャップとごとくに浮きや傾き、裏返しがないかを見ます。
次に炎口の目詰まりと、電極・炎検出部の汚れや水滴を確認します。
それでも火花が飛ばない場合は、電池の銘柄や状態を疑ってください。
買い置きで使用推奨期限を過ぎた電池や、マンガン乾電池では必要な電流が確保できないことがあります。

Q2. 火花は飛ぶのに火がつきません。何が起きていますか。

火花が飛んでいるということは、電池と点火装置は働いています。
残る可能性はガスが届いていないか、炎口がふさがっているかのどちらかです。
ガス栓が全開か、他のガス機器が使えるか、ガスメーターの赤いランプが点滅していないかを確認してください。
他の機器が問題なく使えるなら、バーナーキャップの炎口の目詰まりを疑い、歯ブラシなどで掃除してみてください。

Q3. 点火ボタンを押すと全部のバーナーからパチパチと音がします。故障ですか。

故障ではありません。
パロマのコンロは、点火操作をするとすべてのバーナーで同時に放電する仕組みになっています。
コンロとグリルが同時に放電しますが、押していない箇所のバーナーからガスは出ないため危険はありません。
なお、グリルは点火を安定させるために約7秒間放電を続けます。
手を離しても音が続くのは正常な動作です。

Q4. 点火はするのに、手を離すと消えてしまいます。

乾電池の消耗が進んでいる状態です。
電池が消耗すると安心・安全機能が働かなくなるため、安全のために手を離すと消火する仕組みになっています。
操作ボタンを押し続ければ点いたままになりますが、故障の原因になるためやめてください。
新品の単1形アルカリ乾電池2個に交換すれば解消します。
交換しても改善しない場合は、炎検出部の汚れや位置ずれが考えられます。

Q5. 引っ越したばかりで一度も点火できません。

まずガス種の適合を確認してください。
都市ガス用とLPガス用では機器が異なり、供給されているガスと合っていないと正常に点火しません。
ガス種は電池ケースふたの裏側の機器情報シールや、機器内部の銘板で確認できます。
そのうえで、ガスの元栓が開いているか、乾電池が正しくセットされているか、バーナーキャップが正しく取り付けられているかを確認してください。
配管内に空気が残っているだけの場合は、点火操作を数回繰り返せば点きます。

まとめ

エラー11は、点火操作をしたのにバーナーに着火しなかったことを知らせる表示です。
機器の故障を示すコードではありません。

対処の前に、必ず操作ボタンを戻して周囲のガスがなくなるのを待ってください。
連続して点火操作を繰り返すと、たまったガスに着火してやけどをするおそれがあります。
グリルの場合は庫内にガスがたまりやすいため、特に注意が必要です。

原因を絞り込むときは、火花が飛んでいるかどうかで切り分けます。
飛んでいなければ乾電池・バーナーキャップ・電極、飛んでいればガス栓・ガスメーター・炎口の目詰まりを疑います。

最も多いのは乾電池の消耗で、次が掃除後の部品の付け直しです。
電池が完全に消耗すると交換サインすら出なくなるため、サインが出ていないことは電池が正常である根拠にはなりません。
1年以上交換していなければ、まず新品のアルカリ乾電池を試してみてください。

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この記事を書いた人

「暮らしの設備ガイド」は、給湯器・ストーブ・換気設備など、
家庭の安心と快適を支える“住まいの設備”に関する専門メディアです。

現在もガス業界で設備施工・保守に携わるYuta(ガス関連資格保有者)が監修し、一般家庭向けのガス機器・暖房設備・給湯器交換の実務経験をもとに、現場の知識に基づいた、正確で実用的な情報を発信しています。

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