長府製の石油給湯器に130や131が表示され、運転スイッチを何度切り替えても消えない。
電源プラグを抜き差ししても状況が変わらない。
そんな状態でこのページにたどり着いた方が多いはずです。
先に結論をお伝えします。
130と131は、利用者側の操作では解除できないように作られています。
やり方を間違えているのではなく、そもそも解除させない設計です。
これは機器が完全に壊れたという意味ではありません。
点火の失敗や炎検出の異常が規定回数を超えたため、再点火防止機能が働いて運転を封じている状態です。
この記事では、なぜ解除させない設計なのか、130と131で原因の系統がどう違うのか、そして業者に連絡する際に何を伝えればよいかを整理します。
このページで扱うエラーコード
| 表示 | 意味 | 解除の可否 |
|---|---|---|
| 130 | 点火ミス(110・111・112)を規定回数以上繰り返したことによる再点火防止機能の作動 | 解除できない |
| 131 | 油サーミスタ異常(350)または炎検出異常(721・722)を規定回数以上繰り返したことによる再点火防止機能の作動 | 解除できない |
「解除できるコード」と「解除できないコード」がある
長府の石油給湯器では、エラーの種類によって復旧方法が3段階に分かれています。
ここを理解しておくと、自分が今どの段階にいるのかがはっきりします。
| 復旧方法 | 該当するコードの例 |
|---|---|
| リモコンの運転スイッチをOFF/ONする | 110・120・150・610 など多数 |
| 電源プラグを3秒以上抜いてから差し直す | 730・731・732・733・C8・740 など |
| 利用者側では解除できない | 130・131 |
多くの方が130を見て電源プラグを抜くのは、自然な発想です。
制御基板系の730や731は、実際にその方法で解除できます。
しかし130・131は違います。
電源を切っても、ブレーカーを落としても、ロックは解けません。
長府の取扱説明書でも、130を表示した場合はリモコンの運転スイッチを「切」にし、電源プラグを抜いて販売店に連絡するよう案内されています。
つまり電源プラグを抜く行為は、解除のためではなく安全確保のための手順です。
なぜ利用者に解除させないのか
理由は、繰り返しの先にある危険にあります。
石油給湯器は点火の合図を出したあと、炎検出装置で燃焼を確認します。
点火に失敗しても、その直前まで燃料は送られています。
つまり失敗のたびに、燃焼室には燃え残った灯油が少しずつ蓄積していく可能性があるということです。
この状態で点火が成功すると、溜まった灯油に一度に着火します。
これが異常燃焼です。
「あと1回だけ試してみよう」という操作が、もっとも危険な瞬間を招きます。
再点火防止機能は、その一線を越えさせないための仕組みです。
リセットの回数が一定を超えた時点で、利用者の手では動かせない状態に移行させ、専門家が原因を確認するまで運転を止める。
130・131は、その最終段階に達したことを示す表示です。
なお長府は、灯油を切らして給油したあとのリセットについて、約8回繰り返すと利用者によるリセットができなくなると案内しています。
数え方は状況によって変わりますが、「何度もリセットしていれば、いつかロックされる」という設計であることは確かです。
130と131は原因の系統が違う
同じ再点火防止機能の作動でも、そこに至る経路は別物です。
| 130 | 131 | |
|---|---|---|
| 引き金になるコード | 110・111・112(点火ミス) | 350(油サーミスタ異常)、721・722(炎検出異常) |
| 起きていたこと | 火をつけようとして、つかなかった | 温度や炎の状態を正しく判断できなかった |
| 疑われる領域 | 燃料供給・点火装置 | センサー・炎検出装置 |
130は「つかなかった」の積み重ね
130の手前にあるのは110・111・112です。
灯油切れ、送油バルブの閉止、油ストレーナーの詰まり、タンクへの水混入といった燃料供給の問題が解決されないまま、リセットと再運転が繰り返された結果として現れます。
したがって130が出た時点で、原因はまだ機器の中に残っています。
業者が解除操作だけを行っても、燃料が届かない状態が続いていれば、また同じ経路をたどります。
131は「判断できなかった」の積み重ね
131の引き金は2種類あります。
ひとつは350、油サーミスタの断線またはショートです。
灯油の温度を測るセンサーが正常な値を返さない状態を指します。
なお、EHI-4760DKF、EHK-4760DKF、EHK-4760DKXF、EHKF-4760DKXの各機種では、350はコイルサーミスタの異常を意味します。
もうひとつは721・722、燃焼開始前または燃焼停止後の残り火検知です。
炎がないはずのタイミングで炎を検知している状態で、すすの付着や炎検出装置の劣化によって起こります。
131は「火がつかない」ではなく「機器が状況を正しく読めていない」状態だと考えると理解しやすくなります。
そのぶん、利用者側で確認できる要素はほとんどありません。
130・131は突然出るコードではない
これらは、ある日いきなり表示されるものではありません。
必ず前段階があります。
| 前兆 | その先 |
|---|---|
| 110・111・112が何度も出て、リセットで動いていた | 130 |
| 720・721・722・E2が繰り返し出ていた | 131 |
| 350が表示されたまま使い続けていた | 131 |
思い当たるパターンがあるなら、それが原因の手がかりになります。
業者に伝える際にも有効な情報です。
ここで押さえておきたいのは、「リセットすれば動くから大丈夫」という状態が、もっとも見落とされやすい危険サインだという点です。
動いてしまうために様子見が続き、根本原因が放置され、ある朝ロックされて何も操作できなくなる。
130・131で困っている状況の多くは、この経過をたどっています。
長府の他のエラー表示との関係は長府製 石油給湯器のエラーコード一覧|原因と自分でできる対処法を解説で確認できます。
表示されたときにすること
1. 運転を止めて電源プラグを抜く
長府が案内している手順どおり、リモコンの運転スイッチを「切」にし、電源プラグをコンセントから抜いてください。
解除を試みて操作を繰り返すことは避けてください。
ロックされている状態で無理に動かそうとする行為には意味がなく、危険だけが残ります。
2. 販売店またはメーカーに連絡する
連絡時に次の情報を手元に用意しておくと、やり取りが一度で済みます。
- 型名:機器前パネルの銘板に記載されています
- 製造番号:同じく銘板に記載されています
- 表示されたエラーコード:130か131か
- それ以前に出ていたコード:110が続いていた、720が出ていたなど
- 症状の経過:いつから、どのくらいの頻度で、どんな場面で起きたか
前兆として出ていたコードを伝えられるかどうかで、原因の絞り込み速度が変わります。
リセットを何回程度繰り返したかも、わかる範囲で伝えてください。
3. お湯が使えない期間への備え
130・131は運転停止をともなうため、修理が完了するまでお湯は使えません。
冬季は業者の予約が混み合い、部品の取り寄せが必要な場合はさらに日数がかかります。
連絡の際に復旧見込みを確認し、必要であれば近隣の入浴施設の利用も検討してください。
修理の中身と、交換を検討する目安
解除だけでは終わらない
修理では、サービスマンが専用の手順でロックを解除します。
ただし本題はその先です。
130・131を招いた原因部品を特定し、交換しなければ同じ状態を繰り返します。
点火装置、電磁ポンプ、炎検出装置、サーミスタなど、どこに原因があったかで作業内容も費用も変わります。
長府によれば、修理料金は技術料・部品代・出張料で構成されます。
金額は原因部品と地域、依頼先によって幅があるため、事前に見積もりを確認してください。
補修用部品の保有期間が判断の分かれ目
修理か交換かを考えるうえで、決定的な材料になる数字があります。
長府の補修用性能部品の保有期間は、その製品の製造打ち切り後11年です。
性能部品とは、製品の機能を維持するために必要な部品を指します。
この期間を過ぎていると、原因部品が特定できても修理そのものが成立しない場合があります。
また、石油給湯器は消費生活用製品安全法の特定保守製品に指定されており、設計標準使用期間は10年です。
法定点検の時期は製造後9年から11年に設定されています。
つまり設置から10年を超えた機器で130・131が出たなら、修理費用の多寡以前に、部品が確保できるかどうかから確認する必要があります。
なお近年は資材価格の上昇により、給湯器本体の価格自体が動いています。
背景についてはナフサ不足で住宅資材が値上がり|給湯器・断熱材・配管への影響と対策で解説しています。
再発させないために
130・131を経験したあとに意識したいのは、前兆の段階で止めることです。
- 同じエラーが週に複数回出たら、その時点で点検を依頼する
- リセットで動いても「直った」と考えない
- 灯油を切らさない運用に切り替える
- 持ち越した灯油を使わない
- タンク底の水を年1回以上抜く
燃料側の管理は、110を減らすことを通じて130を遠ざけます。
灯油の劣化の見分け方は灯油の使用期限はどれくらい?去年の灯油は使えるのか判断基準を解説、水抜きの手順は灯油タンクの水抜きのやり方とは?|手順・頻度・水が溜まる理由を解説で扱っています。
よくある質問
Q1. 130を解除する裏技のような方法はありませんか?
利用者が行える解除方法はありません。
130は再点火防止機能が作動したことを示す表示で、リモコン操作でも電源プラグの抜き差しでも解除できないように設計されています。
これは操作の難易度の問題ではなく、繰り返しの点火試行による異常燃焼を防ぐための仕組みです。
インターネット上で見かける独自の解除手順は、機器の安全設計を無効化する行為にあたるため、試さないでください。
Q2. 電源プラグを抜いて一晩置いたら直りますか?
直りません。
制御基板系の730や731であれば電源プラグを3秒以上抜いてから差し直すことで解除できますが、130・131はこの方法では解けません。
長府が案内している電源プラグを抜く手順は、解除のためではなく、業者が到着するまで安全な状態を保つためのものです。
時間を置いても状況は変わらないため、早めに販売店へ連絡してください。
Q3. 130と131では修理内容が変わりますか?
変わります。
130は点火ミスの繰り返しが引き金なので、燃料供給の経路や点火装置が調査の対象になります。
一方の131は、油サーミスタの異常か炎検出の異常が引き金です。
温度センサーや炎検出装置といった検知系の部品が中心になり、確認する場所も交換する部品も異なります。
どちらのコードが出たかを正確に伝えることが、修理をスムーズに進める第一歩になります。
Q4. 設置から15年経っていますが、修理できますか?
部品の在庫状況によります。
長府の補修用性能部品の保有期間は、製造打ち切り後11年です。
製造打ち切りの時期は機種ごとに異なるため、設置から15年でも部品が残っている場合もあれば、10年台前半でも確保できない場合もあります。
まず型名と製造番号を伝えて、部品供給が可能かどうかを確認してください。
修理が成立しない場合は本体交換の検討に進むことになります。
Q5. 修理を依頼するまでお湯を使う方法はありますか?
130・131は運転停止をともなうため、その給湯器からお湯を取り出すことはできません。
無理に運転させようとする行為は危険なので避けてください。
冬季は業者の予約が取りにくく、部品の取り寄せが必要な場合はさらに日数を要します。
連絡時に復旧の見込みを確認し、その間の入浴手段を確保しておくと落ち着いて対応できます。
まとめ
130と131は、点火ミスや炎検出の異常が規定回数を超えたために再点火防止機能が働いた状態です。
リモコン操作でも電源プラグの抜き差しでも解除できません。
これは不便な仕様ではなく、燃焼室に溜まった未燃の灯油に一度に着火することを防ぐための設計です。
「あと1回だけ」を止めるための仕組みだと理解してください。
130の背景には110・111・112、131の背景には350や721・722があります。
どのコードが前段階で出ていたかを業者に伝えられると、原因の特定が早まります。
修理ではロックの解除だけでなく、原因部品の交換が本題になります。
補修用性能部品の保有期間は製造打ち切り後11年であるため、設置から年数が経った機器では、費用の比較より先に部品が確保できるかを確認してください。

