MENU

ダイキン エコキュートのFA・H3表示とは|高圧圧力の異常と確認手順

ダイキン エコキュートのFA・H3表示について、高圧圧力の異常と確認手順を示す文字のみのサムネイル
Yuta
記事監修者
現:ガス会社に勤める兼業WEBライター。所持資格はガス開栓作業に必要な高圧ガス販売主任者二種、ガス工事に必要な液化石油ガス設備士、灯油の取り扱いに必要な危険物乙四種、その他ガス関連資格多数と電気工事士などの資格も多数所持。

ダイキンのエコキュートのリモコンに「警報 FA」または「警報 H3」と表示され、お湯が沸かなくなって困っていませんか。
どちらも屋外のヒートポンプユニット側で、高圧圧力に関わる異常を検知して停止した状態です。
ただし、この2つは確認すべきことが同じではありません。
FAは圧力が実際に上がりすぎた状態、H3は圧力を検知するスイッチ側の不具合を指しており、先にやるべきことが変わります。
この記事では、2つの違いと確認の順序、見落としやすい排水栓ツマミの位置、リセット手順、修理費用の目安までまとめました。

目次

FAとH3の違い

まず、それぞれの内容を整理します。

スクロールできます
コード内容案内されている対処
FA高圧圧力が上昇しすぎたため停止断水・凍結・給水止水栓・排水栓ツマミの位置を確認してからリセット
H3高圧圧力スイッチの不具合により停止漏電遮断器を約10秒以上OFFにしてからONに戻す

📎 出典:エラーコードの内容と対処方法(エコキュート)|ダイキン工業

FAには、確認すべき外的な要因が4つ挙げられています。
一方のH3には、そうした確認項目が付いていません。
この差は、FAが「圧力そのものの異常」、H3が「圧力を見ている部品の異常」という違いから来ています。

なぜ高圧圧力が上がるのか

エコキュートは、屋外のヒートポンプユニットで空気中の熱を集め、圧縮機で冷媒を高温高圧にし、その熱を水に渡してお湯をつくります。

ここで重要なのが、熱の受け取り手が水だという点です。
貯湯タンクとヒートポンプユニットの間を水が循環し、その水が熱を受け取ることで、冷媒側の圧力は適正な範囲に収まります。

逆にいえば、水が流れなくなると熱の逃げ場がなくなり、冷媒側の圧力が上がっていきます。
FAで断水や凍結、止水栓の確認が先に来るのは、このためです。
部品が壊れているのではなく、水が流れていないだけというケースが含まれています。

なお、ヒートポンプユニットの周囲は空気の熱を取り込む側なので、周りをふさいだことが高圧上昇の直接原因になるわけではありません。
確認すべきは空気側ではなく、水が流れているかどうかです。

FAが出たときに確認する4点

スクロールできます
確認する項目見分け方対応
断水していないか水側の蛇口から水が出るか。自治体の断水情報を確認断水が解消し、通水を確認してからリセットする
配管が凍結していないか冬季で外気温が氷点下。水は出るがお湯側だけ出ない自然に解けるのを待ってからリセットする
給水止水栓が閉じていないか貯湯タンク下部の給水側の栓の位置開けてからリセットする
排水栓ツマミの位置「通常」以外の位置になっていないか「通常」に戻してからリセットする

上の3つはFA以外のコードでも共通する確認項目ですが、4つ目はFAで特に押さえておきたい項目です。

排水栓ツマミの戻し忘れ

貯湯タンクには、タンク内の水を抜くための排水栓が付いており、その操作をするツマミがあります。
このツマミが「通常」以外の位置になっていると、水の流れが本来の経路にならず、循環が成立しません。

見落としが起きやすいのは、次のような場面です。

  • 年1回程度のタンクの水抜き(お手入れ)を行ったあと
  • 長期の不在に備えて水を抜いたあと
  • 凍結対策や引っ越しの前後で、業者や家族が操作したあと

水抜きの手順自体は取扱説明書に載っていますが、最後にツマミを「通常」へ戻す工程を飛ばしてしまうと、その後の沸き上げでエラーにつながります。
心当たりがある場合は、リセットの前にツマミの位置を確認してください。

凍結が疑われる場合

冬季に急にFAが出た場合は、配管の凍結を疑う価値があります。
ダイキンは、凍結が考えられる場合は日中に気温が上がって自然に解けるのを待つよう案内しており、FAについても漏電遮断器を約10秒以上OFFにしてからONに戻す方法でのリセットが示されています。

📎 出典:凍結したときの対応と予防方法(エコキュート)|ダイキン工業

凍結した配管に熱湯をかけるのは避けてください。
配管に亀裂が入ったり、給水栓が破損したりするおそれがあります。
じゃ口からお湯が出るようになってからリセットするのが正しい順序です。

H3が出たときの対処

H3は、高圧圧力スイッチという部品の不具合として案内されています。
高圧圧力スイッチは、冷媒回路の圧力が規定を超えたときに運転を止める保護部品です。
この部品やその周辺の電気系統に不具合があると、実際の圧力にかかわらず異常と判断されて停止します。

案内されている対処は、貯湯タンクの漏電遮断器を約10秒以上「OFF」にしてから「ON」に戻す方法です。
外的な要因の確認項目が付いていないコードなので、リセットで復帰しない場合は点検を依頼する段階と考えてよいでしょう。

ただし実務上は、H3であっても断水明けや水抜き後に表示されているなら、水が流れているかを一度確認しておく価値はあります。
確認に手間はかからず、当てはまれば解決が早くなるためです。

リセットの手順

漏電遮断器で操作する場合の手順は次のとおりです。

  1. 貯湯タンクの前面カバーを開け、漏電遮断器を探す
  2. レバーを「OFF」にする
  3. 約10秒以上そのまま待つ
  4. レバーを「ON」に戻す
  5. 表示が消えるか、沸き上げが始まるかを確認する

すぐに戻すと制御基板の電源が落ち切らないことがあるため、15秒から30秒ほど待ってから戻すと確実です。
漏電遮断器の位置は機種によって異なり、貯湯タンクの下部にあることが多いものの、カバーの中に収まっている場合もあります。

リセット後にすぐ沸き上げが始まるとは限りません。
エコキュートは夜間の時間帯に沸き上げる設計のため、日中にリセットした場合は翌朝の残湯量で結果を確認するのが確実です。

⚠️ 冬季は、リセット目的以外で貯湯タンクの漏電遮断器や専用ブレーカーを長時間切ったままにしないでください。凍結防止のための自動運転が働かなくなります。

繰り返すときの判断

スクロールできます
リセット後の状態考えられること取るべき行動
表示が消え、翌朝の残湯量も回復して再発しない断水・凍結・栓の位置など外的な要因の解消通常どおり使用してよい
表示は消えるが数日から数週間おきに再発する電気系統部品の劣化が進んでいる可能性使用は可能だが、点検を手配する
リセットしても表示が消えない異常状態が継続して検知されている点検・修理を依頼する
表示は消えたが沸き上げが行われない沸き上げが成立していない点検・修理を依頼する

FAで外的な要因に心当たりがないのに繰り返す場合は、部品側の不具合として扱う段階です。
高圧圧力の異常は、冷媒回路に負荷がかかっている状態でもあります。
リセットを何度も繰り返して運転させ続けることは避け、点検を依頼してください。

修理費用の目安

FA・H3のどちらも、ダイキンが保証期間終了後の出張修理金額(出張料・技術料・部品代を含む)の目安を公表しています。

コード修理目安金額(税込)想定される交換部品
FA49,000〜59,000円電気系統部品
H349,000〜59,000円電気系統部品

📎 出典:エラーコードが表示される(修理金額)|ダイキン工業

2つのコードで金額のレンジは同じです。
いずれも目安であり、設置状況や機種、故障の程度によって実際の金額は変動します。

留意しておきたいのは、点検の結果によっては冷媒回路側の作業が必要になる可能性がある点です。
冷媒に関わる作業は資格が必要で、部品代も高くなりやすい領域です。
公表されている目安を大きく超える見積もりが出た場合は、その内訳を確認したうえで、交換と比較して判断するとよいでしょう。

なお、点検を依頼して修理をしなかった場合でも、出張料と点検費は発生します。

修理と交換の線引き

  • 設置から7年未満:修理で対応するのが一般的
  • 設置から8〜10年:金額と過去の修理歴を見て、交換も比較対象に入れる
  • 設置から10年超:部品の保有期間が終了し、修理そのものができない場合がある

高圧圧力に関わる不具合は、ヒートポンプユニット側の負荷と結びついています。
年数が経っている機器で繰り返し発生している場合、圧縮機など高額な部品に波及する可能性も出てきます。
年数の考え方はエコキュートの寿命は何年?10年が目安と言われる理由と交換を考えるタイミングにまとめています。

お湯が出ない状況全体の切り分けについては、オール電化でお湯が出ない原因は?故障かお湯切れかを切り分けて解説もあわせてご覧ください。

よくある質問

Q1. FAとH3はどちらが重い症状ですか。

一概に比較はできませんが、確認の手順には差があります。
FAは断水・凍結・止水栓・排水栓ツマミといった外的な要因で表示される場合があるため、部品の故障ではないケースが含まれます。
H3はそうした確認項目が案内されておらず、圧力スイッチや電気系統側の不具合として扱われます。
そのため、リセットで復帰しなかったときに点検が必要になる度合いは、H3のほうが高いといえます。

Q2. 排水栓ツマミはどこにありますか。

貯湯タンクの下部、前面のカバーを開けた内側にあることが多い部品です。
ただし位置や形状は機種によって異なるため、取扱説明書の水抜きの手順のページを確認するのが確実です。
表示の位置に「通常」や「排水」といった記載があり、通常使用時は「通常」の位置に合わせます。
水抜きをした覚えがない場合でも、点検や工事のあとであれば確認しておく価値があります。

Q3. FAが出ていますが、お湯は使えますか。

貯湯タンクにお湯が残っていれば、蛇口やシャワーから使える場合が多いといえます。
停止しているのは沸き上げの動作なので、残っている分を使うことはできるためです。
ただし新しく沸かすことはできないため、使った分は補充されません。
台所リモコンで残湯量を確認し、少ない場合は使う量を抑えながら確認と手配を進めてください。

Q4. 夏場にFAが出ました。凍結ではないと思うのですが。

凍結や断水が絡まない時期であれば、給水止水栓と排水栓ツマミの位置を確認してください。
点検や水抜きのあとであれば、戻し忘れが原因のこともあります。
そのうえで問題がなければリセットして、再現するかを見ます。
外的な要因に心当たりがないのに繰り返す場合は、部品側の不具合として点検を検討する段階です。

Q5. 何度もリセットして使い続けても大丈夫ですか。

避けてください。
高圧圧力の異常は、冷媒回路に負荷がかかっている状態を検知して停止しているものです。
根本の原因が残ったまま運転を繰り返すと、圧縮機など高額な部品に影響が及ぶ可能性があります。
同じ表示が3回以上繰り返す場合は、リセットでの様子見を切り上げ、販売店またはメーカーの修理窓口に点検を依頼してください。

まとめ

FAとH3は、どちらも高圧圧力に関わる停止ですが、位置づけが異なります。

  • FAは圧力が実際に上がりすぎた状態。断水・凍結・給水止水栓・排水栓ツマミの4点を先に確認する
  • 水抜きや点検のあとにFAが出た場合は、排水栓ツマミの戻し忘れを疑う
  • H3は圧力スイッチ側の不具合。漏電遮断器でのリセットで復帰しなければ点検の段階
  • どちらも冷媒回路への負荷を伴うため、リセットの繰り返しでの使用継続は避ける

外的な要因に心当たりがあるなら、それを解消してからリセットするのが近道です。
心当たりがないまま繰り返す場合は、早めに点検を依頼してください。

よかったらシェアしてね!
  • URLをコピーしました!
  • URLをコピーしました!

この記事を書いた人

「暮らしの設備ガイド」は、給湯器・ストーブ・換気設備など、
家庭の安心と快適を支える“住まいの設備”に関する専門メディアです。

現在もガス業界で設備施工・保守に携わるYuta(ガス関連資格保有者)が監修し、一般家庭向けのガス機器・暖房設備・給湯器交換の実務経験をもとに、現場の知識に基づいた、正確で実用的な情報を発信しています。

目次