MENU

ガスファンヒーターはプロパンガスで使える?LPガスと都市ガス用の違い

プロパンガスのボンベとガスファンヒーターを並べ、LPガスと都市ガス用の違いを紹介するサムネイル画像
Yuta
記事監修者
現:ガス会社に勤める兼業WEBライター。所持資格はガス開栓作業に必要な高圧ガス販売主任者二種、ガス工事に必要な液化石油ガス設備士、灯油の取り扱いに必要な危険物乙四種、その他ガス関連資格多数と電気工事士などの資格も多数所持。

ガスファンヒーターは、プロパンガス(LPガス)でも使えますが、LPガス用として作られた機種を選ぶ必要があります。
都市ガス用の機種をLPガスで使うことは、できません。
ガスの種類によって、熱の強さも、供給される圧力も違い、燃焼の仕組みが合わなくなるからです。

この記事では、ガスファンヒーターのガス種の考え方、都市ガスとLPガスの違い、買うときと引っ越すときの確認ポイントを整理します。
ガス種を間違えると危険なので、確認の手順もあわせて書きます。

目次

結論:ガス種は機種ごとに決まっている。表示を確認して選ぶ

ガス種の基本は、次のとおりです。

項目内容
使えるガス機種ごとに決まっている(都市ガス用、LPガス用)
都市ガス用をLPガスで使うできない。不完全燃焼や火災の危険がある
LPガス用を都市ガスで使うできない。同じく危険
同じシリーズでもガス種ごとに、別の品番になっている
ガス種の確認場所本体の銘板、箱の表示、取扱説明書
引っ越したときガス種が変わるなら、機種の確認や買い替えが必要

購入前に、いまの住まいのガス種を確認し、同じガス種に対応した機種を選んでください。

都市ガスとLPガスの違い

ガスファンヒーターを選ぶ前に、2つのガスの違いを整理します。

項目都市ガスLPガス(プロパンガス)
主成分メタンが中心プロパン・ブタンが中心
供給方法地下の導管で供給ボンベやバルクタンクで供給
1㎥あたりの熱量小さい都市ガスの約2倍
空気より軽い重い
区分の例12A、13AなどLPG

LPガスは、1㎥あたりの熱量が、都市ガスの約2倍あります。
同じ量のガスを燃やしても、出てくる熱の強さが違います。

そのため、ガス機器は、ガスの種類に合わせて、ガスを出す口の大きさや、空気との混ぜ方を設計しています。
この設計が合わないと、炎が正しく作れません。

なぜガス種が違うと使えないのか

ガス種が合わない場合に、何が起きるかを整理します。

ケース起きること
都市ガス用をLPガスで使うガスが多く出すぎ、空気が足りなくなり、不完全燃焼になる
LPガス用を都市ガスで使う熱量が足りず、炎が不安定になる、立ち消えが起きる
供給圧力が合わない炎の大きさが変わり、安全装置が働く

特に、都市ガス用をLPガスで使うと、不完全燃焼から一酸化炭素が発生するおそれがあります。
見た目が似ていても、ガス種の違うガス機器は、使ってはいけません。

ガス種の違う機器を、つないで使ったり、自分で改造したりしないでください。

ガス種の確認のしかた

自分の家のガス種と、機種の対応を確認する方法です。

確認すること方法
家のガス種ガスの検針票や請求書、ガス会社の連絡先で確認する
都市ガスの区分12A、13Aなどの表示を、検針票や契約書で確認する
機種のガス種本体の銘板、箱の表示で確認する
品番の違い同じシリーズでも、ガス種ごとに品番の末尾などが違う

家のガス種が分からない場合は、ガス会社に聞くのが確実です。
都市ガスの地域でも、LPガスの地域でも、ガス栓の見た目は似ています。
見た目だけで判断せず、必ず表示を確認してください。

ガスファンヒーターの仕組みは、ガスファンヒーターの仕組みの記事で整理しています。

LPガスで使うときの注意点

LPガスの家でガスファンヒーターを使うときは、次の点に気をつけます。

注意点内容
LPガス用の機種を選ぶ表示に「LPG」とあるものを選ぶ
専用のガスコードを使うゴム管ではなく、ガス用のコードで接続する
換気をする開放式のため、定期的な換気が欠かせない
ガスが漏れたらガス栓を閉め、窓を開け、火気や電気のスイッチに触れず、ガス会社に連絡する
ボンベの交換時期ガスの残量に注意し、使用中に切れないようにする

LPガスは、空気より重いため、漏れたときに床にたまりやすい性質があります。
ガスのにおいを感じたら、すぐに使用を中止してください。

ガスコードの選び方は、ガスコードの選び方の記事で詳しく整理しています。

LPガスの家でのガス代の考え方

LPガスは、ガス会社ごとに料金が決められる、自由料金です。
同じ量を使っても、地域や会社で、請求額が変わります。

要素内容
基本料金契約で決まる固定費
従量料金使った量に応じてかかる費用
料金の違い地域やガス会社ごとに異なる

暖房で使うガスの量は、機種の消費量と、運転時間で決まります。
ガスファンヒーターは、暖まりが早い一方、ガスを多く使う機器です。
暖房費の目安は、使う前に、ガス会社に料金を確認すると、安心です。

引っ越しのときの確認

引っ越しで、ガス種が変わるときは、手持ちのガスファンヒーターが使えなくなる場合があります。

引っ越し先のガス種手持ちの機種対応
同じガス種そのまま使えるガスコードの長さや接続部を確認する
都市ガス → LPガス使えない買い替え、または、メーカーへの相談
LPガス → 都市ガス使えない買い替え、または、メーカーへの相談
都市ガスの区分が違う機種による12A・13A両方に対応しているか、確認する

ガス種の変更が可能かどうかは、機種によって異なります。
自分で改造せず、必ずメーカーや、ガス会社に相談してください。

寿命の考え方は、ガスファンヒーターの寿命の記事で整理しています。

石油ファンヒーターとの違い

LPガスの家でも、石油ファンヒーターを選ぶ人は、少なくありません。
ガスと石油の違いを整理します。

項目ガスファンヒーター石油ファンヒーター
燃料の補給不要(ガス栓につなぐ)灯油を給油する
立ち上がり速い機種が多いややゆっくり
においの出やすさ少ない給油時や点火時に出やすい
設置場所の制約ガス栓の近くに限られるコンセントがあればよい
停電時ファンが止まるため使えない同じく使えない

石油とガスの比較は、石油ファンヒーターとガスファンヒーターの違いの記事で整理しています。

買うときに確認したい項目

ガス種のほかに、購入時に確認する項目です。

項目確認する内容
ガス種都市ガスの区分またはLPG
部屋の広さ木造・コンクリート別の畳数の目安
ガス栓の種類接続できる形状か
ガスコード機種指定のものが別売か
安全装置立ち消え、転倒、過熱、自動消火など
設置場所ガス栓から、届く距離か

畳数の目安は、木造とコンクリートで違います。
家の構造に合ったほうを、選んでください。

ガス漏れに備える習慣

LPガスは、空気より重く、漏れると床の近くにたまります。
ガス機器を使う家では、日ごろの備えが大切です。

備え内容
ガス漏れ警報器の設置LPガスは、床に近い位置に付けるタイプが適している
使わないときはガス栓を閉める外出時や就寝前に、ガス栓を閉める習慣をつける
定期的なホース点検ガスコードのひび割れや、接続部のゆるみを確認する
保安点検を受けるガス会社の定期点検に応じる

ガス漏れ警報器は、ガスの種類に合ったものを選びます。
都市ガスとLPガスでは、取り付ける高さが違うため、設置の際は説明書を確認してください。

ガスのにおいがしたときは、火気を使わず、換気扇や電気のスイッチにも触れずに、窓を開けてガス会社に連絡します。

引っ越し先で石油ファンヒーターに切り替える選択肢

引っ越しでガス種が変わると、ガスファンヒーターを買い直す必要が出てきます。
その費用や、暖房の考え方を見直すきっかけにもなります。

選択肢特徴
同じガス種のガスファンヒーターを買い直す暖まりが早く、給油の手間がない
石油ファンヒーターに切り替えるガス栓に縛られず、置き場所の自由度が高い
電気の暖房に切り替える設置が簡単で、換気の負担が小さい

どの暖房にも一長一短があります。
家のガス料金や、灯油の入手のしやすさ、部屋の広さなどを考えて決めてください。

よくある質問

Q1. 都市ガス用のガスファンヒーターを、プロパンガスで使えますか?

使えません。
ガスの熱量と供給圧力が違うため、不完全燃焼や火災の危険があります。
LPガス用の機種を選んでください。

Q2. ガス種は、どこを見れば分かりますか?

本体の銘板や、箱の表示に書かれています。
家のガス種は、ガスの検針票や、ガス会社への問い合わせで確認できます。

Q3. 引っ越し先のガス種が違います。手持ちの機種は使えますか?

ガス種が違えば、そのままでは使えません。
機種によっては、対応できる場合もあるため、メーカーに確認してください。

Q4. LPガスの家で、ガスファンヒーターは割高ですか?

LPガスは自由料金のため、会社ごとに料金が違います。
契約しているガス会社の料金を確認して、判断してください。

Q5. 12Aと13Aは、同じ機種で使えますか?

機種によって対応が違います。
両方に対応した機種もあるため、銘板や取扱説明書で確認してください。

まとめ

ガスファンヒーターは、家のガス種に対応した機種を選べば、LPガスでも使えます。
最後に、この記事のポイントを整理します。

ポイント内容
基本ガス種は機種ごとに決まっている
都市ガス用とLPガス用互いに使えない
確認する場所本体の銘板、箱の表示、検針票
LPガスの注意点専用のガスコード、換気、漏れたときの対応
引っ越しガス種が変わるなら、買い替えや相談が必要
買うときガス種、畳数、ガス栓、ガスコードを確認する

まずは、お住まいのガスの検針票を見て、都市ガスかLPガスか、そして区分を確認するところから始めてみてください。

よかったらシェアしてね!
  • URLをコピーしました!
  • URLをコピーしました!

この記事を書いた人

「暮らしの設備ガイド」は、給湯器・ストーブ・換気設備など、
家庭の安心と快適を支える“住まいの設備”に関する専門メディアです。

現在もガス業界で設備施工・保守に携わるYuta(ガス関連資格保有者)が監修し、一般家庭向けのガス機器・暖房設備・給湯器交換の実務経験をもとに、現場の知識に基づいた、正確で実用的な情報を発信しています。

目次