エアコンをつけても風がほとんど出ないまま止まり、運転ランプが3回点滅を繰り返している。
室外機は動いているのに室内機が働かない、という状態で戸惑っていませんか。
3回点滅は、室内機の送風ファンまわりで異常が検知されたときに出ることが多い表示です。
これまで解説してきた5回・6回点滅が室外機側だったのに対し、3回点滅は室内機側という違いがあります。
この記事では、3回点滅で何が起きているのかを整理したうえで、点滅の数え方、三菱電機が公式に案内している確認手順、異音を伴うときの判断、保証と修理費用の目安までを解説します。
運転ランプ3回点滅で起きていること
結論からお伝えすると、運転ランプの3回点滅は、室内機の送風ファンを回すモーターまわりで異常を検知し、運転を止めている状態を示すものとして扱われることが多い表示です。
室内機のファンは、部屋の空気を吸い込み、熱交換器を通した空気を吹き出す役割を担っています。
このファンが正常に回らなければ、冷やした空気も温めた空気も部屋に届きません。
そのため、回転が検知できない、あるいは想定と異なる動きをしていると判断された時点で、機器は運転を打ち切ります。
5回・6回点滅との違い
| 点滅回数 | 異常が疑われる場所 | 代表的な症状 |
|---|---|---|
| 3回点滅 | 室内機の送風ファンまわり | 風が出ない、風が極端に弱い、室内機から音がする |
| 5回点滅 | 室外機の圧縮機を動かす電気系統 | 風は出るが冷えない、数分で室外機が止まる |
| 6回点滅 | 室外機の温度センサー系 | 効きにムラがある、霜取りの動きがおかしい |
「風そのものが出ているかどうか」が、室内機側か室外機側かを分ける最初の目安になります。
風は出ているのに冷えない・暖まらないなら室外機側、そもそも風が出ないなら室内機側、という見方です。
点滅回数の意味は公式資料に記載がある
利用者向けのFAQでは、どのランプがどう点いているかを手がかりに絞り込む案内が中心です。
回数ごとの意味そのものは、三菱電機がサイト上で配布している取扱いガイドに故障診断早見表として収録されています。1998年度以降に発売された製品が対象です。
この表で3回点滅は「室内ファンモーター異常停止」とされており、発売年による区別なく共通の内容として扱われています。
もっとも、早見表から読み取れるのは異常が検知された系統までにとどまります。
ファンモーター本体の不具合なのか、それを制御する基板側の不具合なのかは点滅回数からは分かりません。
交換すべき部品まで特定するには、点検を受ける必要があります。
点滅の数え方を確認する
3回点滅かどうかを取り違えると、判断の出発点からずれます。
規則的な回数点滅は、「3回続けて点滅する → 数秒消灯する → また3回点滅する」というリズムになります。
消灯している時間が区切りなので、そこを起点に数えてください。
2回と3回、3回と4回は見間違えやすく、スマートフォンで動画を撮ってコマ送りで確認するのが確実です。
なお、掃除の直後にすべてのランプが一斉に点滅している場合は、上下風向フラップの取り付け不良であることがほとんどで、付け直せば解決します。
点滅の読み取り方はメーカーごとに違います。他社の方式はダイキンエアコンの電源ランプ点滅とは?意味とエラーコード確認・対処法にまとめています。
自分で試せる範囲
三菱電機は、運転ランプが点滅して運転できないときの確認手順として、上下風向フラップの取り付け、室外機の吹出口・吸込口をふさぐ物の除去、電源プラグを抜いて約1分待ってからの差し直しを案内しています。
これで解消しない場合は、訪問修理が必要な故障だとしています。
室内機側で見ておきたいこと
3回点滅は室内機側の異常が疑われるため、公式手順に加えて次の点も確認しておくと状況が整理できます。
- 吹き出し口の前にカーテンや家具がなく、風の通り道がふさがれていないか
- フィルターがほこりで目詰まりしていないか
- フィルターやダストボックスが、掃除のあと正しく取り付けられているか
- 室内機の上に物を置いていないか
フィルターの目詰まりが直接3回点滅を起こすとは限りませんが、風量が落ちる要因ではあります。
掃除の直後に症状が出たのであれば、部品の取り付けを先に確認してください。
吹き出し口には手を入れない
吹き出し口の奥をのぞき込んで手を入れたり、止まっているファンを指で回そうとしたりしないでください。
一時的に止まっていても、電源が入っていれば動き出す可能性があります。
確認する場合は必ず電源プラグを抜くか、ブレーカーを切ってからにしてください。
それでも、内部の部品を動かす・外すといった作業は行わないでください。
異音を伴うときの考え方
3回点滅では、室内機から音がしているケースがあります。
音の性質によって、緊急度の目安が変わります。
三菱電機は、冷媒の流れによる「プシュッ」「シュルシュル」といった音は正常な動作音だとしたうえで、音とともに異常な停止や水漏れがある場合、あるいは異常音が大きくなる場合は販売店か修理窓口に相談するよう案内しています。
3回点滅は「異常な停止」に当てはまります。
つまり、音がしていて、なおかつ点滅して止まっているなら、相談する段階にあるということです。
| 音の様子 | 考え方 |
|---|---|
| カラカラ、ガタガタという回転音 | ファンまわりに何らかの支障がある可能性。運転を続けない |
| 途中で止まるような引っかかる音 | 回転が妨げられている可能性。使用を控える |
| 音が日ごとに大きくなっている | 状態が進んでいる。早めに点検を依頼する |
| プシュッ、シュルシュル | 冷媒の流れによる音で、それ自体は正常 |
室外機側の音との切り分けについては、室外機のブーンやカタカタの異音は故障?使い続けていい状態と止めるべき状態の判断基準で、音の種類ごとの考え方を整理しています。
保証はどう扱われるか
保証期間が5年間と定められているのは冷媒回路の部品だけで、対象は圧縮機や熱交換器など、冷媒が直接通る部分に限られます。
室内機の送風ファンやそのモーターは、空気を送るための部品であって冷媒には触れません。
つまり3回点滅の原因がファンまわりと診断された場合、購入から1年を過ぎていれば有償修理になる可能性が高いということです。
圧縮機の不具合が疑われる5回点滅では5年保証が効く可能性がありますが、3回点滅は1年区分になるのが原則です。
ただし、どの部品の不具合として扱われるかを決めるのは点検したメーカー側です。
量販店で購入した際に長期保証を付けている場合は、メーカー保証が切れていてもそちらで対応できることがあります。
連絡する前に、購入時の書類一式を確認しておいてください。
修理費用の目安
三菱電機が公開しているルームエアコンの概算料金では、室内機から風が出ない症状や運転ランプの点滅について、調整手直しや電気部品・基板等の故障であれば17,600円〜52,800円(税込)が目安とされています。
3回点滅で想定される修理は、多くの場合この区分に収まります。
室内機の修理ならではの事情
室外機側の修理と違い、室内機の修理には作業環境の要素が加わります。
- 室内機は壁の高い位置にあるため、脚立を使った作業になる
- 部品によっては、室内機を壁から取り外す必要がある
- 作業中はほこりが落ちるため、床や家具の養生が必要になる
- 室内機の下や周囲に家具があると、事前に移動をお願いされることがある
訪問前に室内機の下を片付けておくと、作業がスムーズに進みます。
とくに背の高い家具やベッドが室内機の真下にある場合は、受付時にその旨を伝えておくと安心です。
※上記は目安であり、機種や年式、交換する部品、住まいの地域や作業条件によって金額は上下します。確定額は点検後の見積もりでご確認ください。
修理を依頼するときに伝えたいこと
3回点滅では、風と音の様子が診断の手がかりになります。
- 風がまったく出ないのか、弱いながらも出るのか
- 室内機から音がしているか、どんな音か
- いつから症状が出ているか、掃除の直後かどうか
型名・製造番号・購入時期・点滅回数といった基本情報とあわせて伝えてください。
音が出ている場合は、動画で撮っておくと状況が伝わりやすくなります。
連絡先を調べる前に、室内機の銘板で製造元も見ておいてください。
「三菱」を名乗るエアコンは2社あり、霧ヶ峰は三菱電機、ビーバーエアコンは三菱重工サーマルシステムズの製品です。
窓口が分かれているため、ここを取り違えると手間が増えます。
後者にしかない機能の話はエアコンのリモコンに「ワープ」「バイオ」ボタン!この意味は何?で扱っています。
よくある質問
Q1. 運転ランプが3回点滅していますが、使い続けても大丈夫ですか。
おすすめできません。
3回点滅は、機器が異常を検知して運転を止めている状態です。
室内機のファンまわりに支障がある可能性があるため、無理に運転を繰り返すと状態が進むおそれがあります。
公式に案内されている確認手順を試しても改善しない場合は、使用を控えたうえで点検を依頼してください。
Q2. 風が出ないのは、フィルターの汚れが原因ではありませんか。
フィルターの目詰まりは風量が落ちる要因ですが、それだけで運転ランプが規則的に点滅することは通常ありません。
点滅を伴わずに風が弱いだけであれば、フィルター掃除で改善する可能性があります。
一方、3回点滅が出ている場合は機器側が異常を検知して停止しているため、掃除だけでは解決しない可能性が高いと考えられます。
掃除の直後に症状が出たのであれば、フィルターやダストボックスの取り付けを確認してみてください。
Q3. 室内機からカラカラと音がします。関係がありますか。
関係している可能性があります。
三菱電機は、音とともに異常な停止や水漏れがある場合、あるいは異常音が大きくなる場合は、販売店か修理窓口に相談するよう案内しています。
3回点滅で運転が止まっているなら、この「異常な停止」に当てはまります。
音の様子を動画で記録したうえで、相談してください。
Q4. 費用の目安を教えてください。
三菱電機が公開している概算料金では、室内機から風が出ない症状や運転ランプの点滅について、電気部品や基板の故障であればおおよそ17,600円〜52,800円が目安とされています。
技術料・部品代・出張料を含む金額です。
ただし機種・年式・故障箇所・地域によって変動し、長期間経過した製品では上限を超えることもあります。
正確な金額は診断後の見積もりで確認してください。
Q5. 5回点滅より軽い故障だと考えてよいですか。
修理の規模としては収まりやすい部類ですが、保証の面では不利になる場合があります。
5回点滅で疑われる圧縮機は冷媒回路に含まれるため5年保証の対象になりうる一方、室内機のファンやモーターは冷媒回路に含まれず、1年を過ぎれば有償となるのが原則です。
費用そのものは電気部品の区分に収まりやすいものの、保証が使えるかどうかで実際の負担は変わります。
まずは購入時期と保証書を確認してください。
まとめ
三菱電機のエアコンで運転ランプが3回点滅しているときは、室内機の送風ファンまわりで異常が検知され、運転が止まっていると考えられます。
風そのものが出ないなら室内機側、風は出るのに冷えないなら室外機側、という切り分けが目安になります。
自分で確認できるのは、フラップの取り付け、室外機まわりの障害物の除去、電源プラグを抜いて約1分待ってからの入れ直しまでです。
吹き出し口に手を入れる、ファンを指で回すといった行為は避けてください。
室内機のファンやモーターは冷媒回路に含まれないため、購入から1年を過ぎていれば有償修理になるのが原則です。
費用は電気部品の区分に収まりやすい一方、室内機の脱着が必要になる場合もあります。
型名・製造番号・点滅回数・音の有無を控えたうえで、購入した販売店またはメーカーの修理窓口へ相談してください。

