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三菱エアコンの運転ランプ5回点滅|室外機の異常と修理費の目安

淡い青色の背景に「5回点滅」を大きく強調し、三菱エアコンの室外機異常と修理費の目安を示したサムネイル。
Yuta
記事監修者
現:ガス会社に勤める兼業WEBライター。所持資格はガス開栓作業に必要な高圧ガス販売主任者二種、ガス工事に必要な液化石油ガス設備士、灯油の取り扱いに必要な危険物乙四種、その他ガス関連資格多数と電気工事士などの資格も多数所持。

エアコンをつけたのに冷えないまま止まってしまい、室内機の運転ランプが5回点滅を繰り返している。
そんな状態で、これは何のサインなのか、修理を呼ぶべきなのかと迷っていませんか。
三菱電機のエアコンは、ダイキンやパナソニックのように英数字のエラーコードが本体に出るとは限らず、ランプの点滅そのものが異常の知らせになる機種があります。
数字が出ないぶん、何が起きているのか分かりにくいのが厄介なところです。
この記事では、運転ランプが5回点滅しているときに室外機側で何が起きているのかを整理したうえで、三菱電機が公式に案内している確認手順、自分で試してよい範囲と修理を依頼すべき境目、保証と修理費用の目安までを順に解説します。

目次

運転ランプ5回点滅で起きていること

結論からお伝えすると、運転ランプの5回点滅は、室外機側の異常を検知して、エアコンが自分で運転を止めている状態です。
とくに圧縮機(コンプレッサー)を動かす電気系統まわりで異常が検知されたときの表示として扱われることが多い点滅パターンです。
圧縮機はエアコンの心臓部にあたる部品で、冷媒を循環させる役割を担っています。
ここが正常に起動できないと冷房も暖房も成立しないため、機器は無理に運転を続けず、保護のために停止します。

点滅は「壊れた」ではなく「止めた」の合図

ランプが点滅していると、それだけで機器が壊れたように感じてしまいますが、点滅は異常を検知して安全側に倒した結果でもあります。
このまま動かし続けると部品に負担がかかる、あるいは正常な制御ができないと判断したときに、機器が自ら運転を打ち切っています。
つまり点滅している時点では、まだ被害が広がっていない可能性も十分にあります。
慌てて何度も運転し直すよりも、いったん止めて状態を確認するほうが結果的に安全です。

6回点滅との違い

同じ室外機側の異常でも、点滅回数によって疑われる箇所は変わります。

点滅回数異常が疑われる箇所修理の性質
5回点滅圧縮機を動かす電気系統(パワー系)心臓部そのもの。費用が高額になりやすい
6回点滅室外機の温度センサー(サーミスター)系検知する側。部品交換で収まることが多い

5回点滅は、この中でも費用が読みにくい部類にあたります。
圧縮機を制御する基板の不具合で収まるのか、圧縮機そのものの交換になるのかで、金額が数倍違ってくるためです。
一方で保証の面では有利になる可能性があり、この点は後述します。

よくある症状の出方

5回点滅が出るときは、次のような経過をたどることが多く見られます。

  • リモコンで運転を開始し、室内機からは風が出るのに、いつまでも冷たく(暖かく)ならない
  • 運転開始から数分で室外機が止まり、送風だけの状態になる
  • しばらく送風が続いたあと、運転ランプが点滅に変わって完全に停止する
  • 電源を入れ直すと一度は動くが、また同じところで止まる

「室内機は動いているのに室外機だけ動かない」という出方が、室外機側の異常を疑う典型的なパターンです。
真夏や真冬の負荷が高い時間帯に出やすく、涼しい時間帯なら動くこともあるため、故障ではないと誤解されやすい症状でもあります。

点滅回数の意味は公式資料に記載がある

消費者向けのFAQページでは、ランプの種類や組み合わせによる切り分けが中心で、点滅回数ごとの一覧は見当たりません。
一方、三菱電機が自社サイトで公開している取扱いガイドには、1998年度以降の製品を対象とした故障診断早見表が掲載されており、運転ランプの点滅回数と故障モードの対応が示されています。
この表で5回点滅は「室外パワー系異常停止」とされており、発売年による区別なく共通の内容として扱われています。

📎 出典:三菱ルームエアコン 取扱いガイド(PDF)|三菱電機

ただし、対象は1998年度以降の製品であり、機種や年式によって表示のしかたが異なる場合があります。
また「室外パワー系」という区分は、圧縮機そのものの不具合と、それを制御する基板側の不具合の両方を含みます。
どちらが原因かは点滅回数からは分からないため、最終的な故障箇所は点検によって確定します。

圧縮機の起動時に何が起きているのか

「動き出したのに、数分で止まる」という出方には理由があります。
エアコンの圧縮機は、運転を開始する瞬間にもっとも大きな電流が流れる部品です。
止まっている状態から回転を立ち上げるため、安定して回り始めたあとよりも起動時のほうが負荷が高くなります。

この立ち上がりのタイミングで、想定を超える電流が流れたり、回り始めることに失敗したりすると、機器は保護のために運転を打ち切ります。
一度の失敗ですぐ停止するのではなく、何度か再試行したうえで、それでも成立しなければ異常として確定させる仕組みになっているのが一般的です。
運転を開始してから止まるまでに数分かかるのは、この再試行の時間が挟まっているためです。

気温が高い日・暖房の立ち上がりに出やすい理由

圧縮機の負荷は、室内と屋外の温度差が大きいほど高くなります。
真夏の日中や、冷え切った部屋を暖め始めるときは、機器がもっとも力を出そうとする場面です。
そのため、部品が弱り始めている段階では、負荷の高い条件のときだけ症状が出るという現れ方をします。

  • 朝晩の涼しい時間帯は問題なく動くのに、日中だけ止まる
  • 暖房の立ち上がりだけ止まり、部屋が暖まったあとは動く
  • 春や秋は症状が出ず、夏や冬になると再発する

こうした出方をしていると、「気のせいかもしれない」「そのうち直る」と判断しがちです。
しかし条件次第で再現するということは、部品側に原因が残っているサインでもあります。
放置すると、やがて負荷の低い条件でも止まるようになり、最終的には起動しなくなります。

点滅が出る前に現れやすい予兆

5回点滅は、ある日突然出るとは限りません。
振り返ってみると、それ以前にいくつか兆候が出ていたというケースがあります。

  • 以前より冷え(暖まり)が弱く、設定温度に届くまでの時間が長くなっていた
  • 室外機から、これまで聞こえなかった音がするようになった
  • 運転中に室外機が止まったり動いたりを短い間隔で繰り返していた
  • ブレーカーが落ちたことが一度あった

こうした変化は、フィルターの汚れや設置環境が原因のこともあり、必ずしも故障とは限りません。
ただし、複数が重なっている場合や、時間の経過とともに悪化している場合は、機器側の状態が変わってきていると考えたほうが自然です。
点滅が出て初めて対応するよりも、予兆の段階で点検を受けたほうが、繁忙期を避けて依頼できるという利点もあります。

まず「点滅の数え方」を確認する

5回点滅かどうかを取り違えると、判断の出発点からずれてしまいます。
点滅の数え方には少しコツがあります。

5回点滅の見え方

規則的な回数点滅は、次のような繰り返しになります。

  1. ランプが5回続けて点滅する
  2. いったん消灯した状態が数秒続く(この「間」が区切り)
  3. また5回点滅する

この「点滅のかたまり → 間 → 点滅のかたまり」というリズムが回数点滅の特徴です。
消灯している時間が区切りになるので、そこを起点に数えると間違えにくくなります。
スマートフォンで動画を撮って、あとからコマ送りで確認する方法も確実です。
とくに5回と6回は見間違えやすく、修理の受付時に伝える情報としても精度が求められる部分です。

連続点滅・全ランプ点滅とは別物

数え方でつまずきやすいのが、次の2つとの取り違えです。

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点滅のしかた見え方意味合い
回数点滅(5回など)一定回数点滅して、間があき、また繰り返す異常を検知して停止している状態
連続点滅区切りなく点滅し続ける配線や電源まわりなど、別系統の異常が疑われる
すべてのランプが点滅運転ランプ以外も一斉に点滅する故障ではないケースがある

とくにすべてのランプが点滅している場合は、故障とは限りません。
お手入れのために上下風向フラップを取り外せる機種では、フラップが正しく取り付けられていないと、すべてのランプが点滅して運転できなくなることがあります。
掃除のあとに突然動かなくなったという場合は、まずここを疑ってください。

📎 出典:すべてのランプが点滅して運転できません。|三菱電機 よくあるご質問 FAQ

フラップやフィルターカセットを外して掃除したのが直前であれば、部品の取り付け直しだけで復帰する可能性があります。
一方、掃除もしていないのに運転ランプだけが規則的に点滅している場合は、本記事で扱う室外機側の異常を疑う流れになります。

機種によって知らせ方が違う

三菱電機のエアコンは、異常の伝え方が機種によって分かれます。
自分の機種がどの方式なのかを知っておくと、確認できる情報が増えます。

知らせ方確認できること
室内機のランプの点滅点滅の種類・回数から、おおまかな系統を推測できる
リモコンの通知機能(おしらせナビ・AIナビなど)機器側からの案内をリモコンの表示で受け取れる
本体表示部の英数字表示表示部を備えた機種で、コードを直接読み取れる

比較的新しいモデルの一部には、リモコン側で機器からの通知を受け取れる機能が搭載されています。
搭載機であれば、ランプの点滅回数を数えるよりも、リモコンの案内を確認するほうが確実です。
搭載の有無や操作方法は機種ごとに異なるため、お手元の取扱説明書でリモコンの通知機能の項目を確認してください。

リモコンが使えないときの応急運転

機種によっては、リモコンが手元にない、あるいは電池切れなどで操作できないときのために、室内機側で運転を開始できる応急運転のスイッチが備わっています。
位置は運転ランプの近くや、前面パネルを開けた内側など、機種によって異なります。

ただし、応急運転はリモコンが使えないときの代替手段であり、点滅の原因を解消するものではありません。
5回点滅が出ている状態で応急運転を試しても、同じところで停止する可能性が高いと考えてください。
リモコンの操作系に問題があるのか、機器側に異常があるのかを切り分けたいときの確認方法として位置づけると分かりやすくなります。

三菱電機が案内している確認手順

三菱電機は、室内機の運転ランプが点滅して運転できないときの確認手順を公式に案内しています。
自分で試してよいのは、基本的にこの範囲です。

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手順内容確認のポイント
①上下風向フラップの取り付けを確認する取り外せる機種のみ。掃除の直後は要確認
②室外機の吹出口・吸込口の周囲をふさぐ物を取り除く荷物、植木、段ボール、積雪、落ち葉など
③運転を停止し、電源プラグを抜いて約1分待ってから差し直す待ち時間を短くしすぎない

この①②③で解消しない場合は、制御機器や部品の訪問修理が必要な故障だと案内されています。

📎 出典:室内機の運転ランプが点滅して運転できません。|三菱電機 よくあるご質問 FAQ

電源リセットを行うときの注意

電源プラグの抜き差しは、一時的な誤作動を解消できる可能性がある確認方法です。
ただし、いくつか気をつけたい点があります。

  • プラグが手の届かない位置にある場合は、無理な体勢で作業しない
  • エアコン専用のブレーカーで代用する場合も、濡れた手で操作しない
  • 待ち時間は約1分。すぐ差し直すと内部の電気が抜けきらず、リセットにならないことがある
  • プラグの刃や差込口にほこりがたまっている場合は、乾いた布で拭き取ってから差し込む

プラグや差込口が焦げている、変色している、熱を持っているといった状態が見られる場合は、差し直さずにそのまま使用を中止してください。
この状態は発火につながるおそれがあり、点滅の原因を調べる以前の問題です。
販売店またはメーカーの修理窓口へ、その状態を伝えたうえで相談してください。

リセットで動いた場合の考え方

電源を入れ直したあと、正常に運転できるようになることがあります。
このとき「直った」と考えたくなりますが、判断は症状の出方で分けたほうが安全です。

  • そのまま数日〜数週間、再発しない → 一時的な誤検知だった可能性がある
  • 数分〜数時間でまた同じ点滅が出る → 根本原因が残っている
  • 気温が高い日や暖房の立ち上がりだけ出る → 負荷がかかったときに再現する故障の可能性

繰り返し同じ点滅が出る場合、リセットは対処ではなく先送りになります。
再発を確認したら、そこで点検を検討するのが結果的に早い解決につながります。

室外機まわりで確認しておきたいこと

公式手順の②にあたる部分は、読者自身が確認できる数少ないポイントです。
ここは丁寧に見ておく価値があります。

空気の通り道がふさがれていないか

室外機は、周囲の空気を吸い込み、熱を捨てて吹き出すことで成り立っています。
この流れが妨げられると、圧縮機に余計な負荷がかかり、保護停止につながることがあります。

  • 吹出口の正面に物置、自転車、プランター、段ボールなどを置いていないか
  • 室外機カバーやすだれが、吸込口や吹出口をふさいでいないか
  • 背面や側面の吸込口に、落ち葉や綿ぼこりが張り付いていないか
  • 冬季は、雪が吹出口や背面に積もっていないか

とくに見落とされやすいのが背面です。
正面は空けているつもりでも、壁との隙間が狭すぎたり、背面に雑草が茂っていたりするケースがあります。
夏に急に症状が出た場合は、直射日光で室外機周辺の温度が上がっていることも負荷の一因になります。

触ってよい範囲と、触ってはいけない範囲

確認してよいのは、あくまで室外機の外側にある障害物を取り除くところまでです。

室外機のカバーやパネルを開けて内部を確認する、ファンに手を入れる、配線や基板に触れるといった行為は行わないでください。
室外機の内部には高電圧の部品があり、電源を切った直後でも電気が残っている場合があります。
また冷媒回路の作業には資格が必要で、無資格での取り扱いは認められていません。
分解した状態で不具合が起きると、保証の対象外になることもあります。

異音を伴っている場合の見極めについては、室外機のブーンやカタカタの異音は故障?使い続けていい状態と止めるべき状態の判断基準で、音の種類ごとの考え方を整理しています。

修理を依頼すべき症状の線引き

自分で確認できる範囲を試したうえで、次のいずれかに当てはまるなら、点検・修理の段階に入っていると考えて差し支えありません。

症状判断
公式手順①②③を試しても5回点滅が続く訪問修理が必要な故障として案内されている状態
リセット直後は動くが、短時間で同じ点滅が再発する根本原因が残っている。繰り返しの運転は避ける
室外機がまったく起動しない(ファンも回らない)室外機側の部品不良の可能性が高い
運転を始めるとブレーカーが落ちる電気系統の異常。使用を中止して相談する
焦げたようなにおいがする、煙が見えるただちに運転を止め、電源を切る

焦げたにおいや煙、異常な発熱がある場合は、点滅回数を確認する前に運転を止め、電源プラグを抜いてください。
この状態でリセットを試すのは危険です。

依頼先の選び方

依頼先は、大きく分けて3つあります。

  • 購入した販売店(家電量販店・工務店など)
  • 三菱電機の修理窓口(三菱電機システムサービス)
  • 地域の空調工事業者

保証期間内であれば、保証書に記載された販売店へ連絡するのが基本です。
販売店に依頼できない事情がある場合は、メーカーの修理窓口へ相談する流れになります。
保証が切れている場合は、地域の空調業者に相談する選択肢も出てきますが、部品の入手可否はメーカー側の在庫状況に左右されます。

賃貸住宅にお住まいの場合

備え付けのエアコンは、多くの場合、設備として貸主の所有物です。
連絡の順番を間違えないことが重要で、まず管理会社または貸主へ状況を伝えてください。
5回点滅は高額修理になる可能性がある症状のため、先に自分で手配してしまうと、費用の負担先をめぐって話がこじれやすくなります。
連絡時は、型名・点滅回数・症状の出方・試したことをまとめて伝えると、その後の手配が早く進みます。
入居時にご自身で設置したエアコンであれば、通常どおり自分で手配する形になります。

よくある勘違い

この症状では、次のような誤解が起きやすい傾向があります。

よくある考え実際のところ
冷えないから冷媒ガスが足りないのだろうガス不足を直接示す表示ではない。点滅回数だけでガス漏れと判断はできない
リセットすれば直るから故障ではない一時的に動くだけで、再発するなら原因は残っている
室外機を叩けば動くことがある衝撃で内部部品を傷めるおそれがあり、行わない
室外機に日よけカバーをかければ負荷が減る吸込口や吹出口をふさぐと逆効果になる場合がある
古いから仕方ない、動くうちは使う保護停止を無視した運転は、修理費が上がる方向に働くことがある

とくに多いのが、冷えない症状からガス不足を疑うパターンです。
冷媒が関係する不具合も存在はしますが、それは診断の結果として分かることであり、点滅回数から利用者が判断できるものではありません。

訪問までの間、運転を試さないほうがよい理由

依頼から訪問までに日数がかかることがあります。
とくに真夏・真冬は依頼が集中し、数日から一週間以上待つケースも珍しくありません。
この間、つい「今日は動くかもしれない」と運転を試したくなりますが、5回点滅ではこれを控えたほうが安全です。

保護停止が働いているということは、圧縮機を起動させようとして成立しなかったということです。
起動を繰り返すたびに大きな電流が流れるため、試運転そのものが部品に負担をかける行為になります。
基板の交換で済むはずだった状態から、圧縮機まで傷む方向に進めば、修理費用の桁が変わりかねません。
点滅を確認した時点で、原則として運転は止めておくのが得策です。

やむを得ず室温を確保する必要がある場合は、次のように代替してください。

  • 別室のエアコン、扇風機、サーキュレーター、電気ストーブなどを使う
  • 日中の日射をカーテンや簾で遮り、室温の上昇そのものを抑える
  • 高齢の方や乳幼児がいる家庭では、受付時に住環境の事情を伝えて訪問時期を相談する

室温が上がりすぎる環境では、修理を待つことよりも熱中症の回避を優先してください。

保証期間を先に確認する

修理費用の話に入る前に、確認しておきたいのが保証です。
5回点滅で疑われる圧縮機まわりは、保証の区分が分かれる部分に該当する可能性があります。

三菱電機のエアコンの保証期間は、次のように設定されています。

対象保証期間
冷媒回路(圧縮機、冷却器、凝縮器、本体付属配管など)お買上げ日より5年間
上記以外お買上げ日より1年間

📎 出典:エアコンの保証について|三菱電機 よくあるご質問 FAQ

ここが実務上のポイントです。
圧縮機は冷媒回路に含まれるため、購入から5年以内であれば無償修理の対象になる可能性があります。
一方、室外機の制御基板は冷媒回路ではなく電気部品にあたるため、1年を過ぎていれば有償になるのが原則です。

5回点滅の場合、圧縮機そのものの不具合なのか、圧縮機を制御する基板側の不具合なのかは、診断してみないと分かりません。
つまり、同じ点滅でも保証の扱いが変わりうるということです。
購入から5年前後で症状が出ている場合は、まず保証書と購入時のレシート・納品書を探しておくと、受付時のやり取りがスムーズになります。
なお保証の適用可否を最終的に判断するのはメーカー側であり、点検の結果によって変わる点はご承知おきください。

修理費用の目安

三菱電機は、ルームエアコンの出張修理について概算料金を公開しています。
運転ランプの点滅を含む症状は、次の区分にあたります。

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症状の区分概算料金(税込)補足
運転ランプや数字が点滅する/室外機が動作しない/運転後しばらくすると室外機が止まる など(冷媒回路が故障の場合)23,100円〜136,400円冷媒部品、圧縮機などの交換を含む
同上(調整手直しや、電気部品・基板等が故障の場合)17,600円〜52,800円基板交換などはこちらの区分
見積診断のみ5,390円診断のみで修理をキャンセルした場合に発生

📎 出典:修理料金の目安<ルームエアコン>|三菱電機

この金額には技術料・部品代・出張料が含まれています(出張料は基本料金20kmまで)。
ただし、離島や遠隔地への出張では実費が別途必要になり、製造から長期間経過した製品や複数の部品交換が必要な場合は、概算金額を超えることもあると案内されています。
※実際の費用は機種・年式・故障箇所・地域・施工条件によって変動します。正確な金額は診断後の見積もりで確認してください。

費用感の読み方

5回点滅で想定される修理は、おおむね次のどちらかに落ち着きます。

  • 室外機の制御基板の交換 → 電気部品の区分(おおよそ1万円台後半〜5万円台)
  • 圧縮機そのものの交換 → 冷媒回路の区分(おおよそ2万円台〜13万円台)

基板交換で済むか、圧縮機交換になるかで費用が大きく変わるのが、この症状の特徴です。
圧縮機交換になった場合、機種によっては本体の買い替え費用に近づくことがあります。
そのため、見積もりの段階で「どちらの部品を交換するのか」を確認しておくと、判断がしやすくなります。

見積もりが高額だったときの考え方

5回点滅は、診断結果によって金額が大きく振れる症状です。
訪問して部品を特定してもらった結果、想定より高い見積もりが出ることがあります。
そのときの選択肢を、あらかじめ知っておくと落ち着いて判断できます。

見積もりだけで断ることはできる

三菱電機の概算料金表には、診断のみで修理をキャンセルした場合の「見積診断」料金が明示されています。
金額は5,390円(税込)です。
つまり訪問して診断してもらったうえで、修理を断るという選択が制度として用意されているということです。

高額な見積もりが出たときに、その場で即決する必要はありません。
診断料を払って一度持ち帰り、買い替えの価格と比べてから決めても構いません。
また、冷媒回路を含む高額な部品交換の際は、訪問時に別途見積もりを行うと案内されています。
最初の概算どおりに進むとは限らない点も、心づもりとして持っておいてください。

修理と買い替えの損益分岐

判断の目安として、次のように整理できます。

見積もり額使用年数傾向
2万円台〜3万円台何年でも修理が合理的なことが多い
5万円前後8年未満修理でも可。以降の故障リスクは考慮する
5万円前後8年以上買い替えとの比較が必要
10万円超何年でも本体価格に近づく。買い替えを比較検討する

エアコンは本体と標準工事を合わせた価格が機種によって大きく異なるため、一律の線引きはできません。
ただ、修理費が同等クラスの新品価格の半分を超えたあたりが、判断の分かれ目として意識されることが多い水準です。

買い替えを選ぶ場合の注意

修理を断って買い替えに切り替える場合、繁忙期は工事の予約が取りづらくなります。
真夏や真冬は、購入から設置まで数週間かかることもあります。
見積もりの段階で買い替えの可能性が見えているなら、並行して販売店に在庫と工事日程を確認しておくと、空白期間を短くできます。

修理か買い替えかを決める目安

費用が読めてきたら、次は修理と買い替えのどちらを選ぶかです。
判断の軸になるのは、使用年数・修理費用・部品の入手可否の3つです。

使用年数考え方
5年未満保証が効く可能性がある。まず修理の見積もりを取る
5〜9年程度修理費用と残り使用年数のバランスで判断。基板交換なら修理が現実的
10年以上部品の供給が終わっている可能性がある。買い替えも並行して検討

エアコンの補修用性能部品には保有期間が定められており、その年数は取扱説明書や保証書に記載されています。
期間を過ぎると部品が用意できず、修理そのものが成立しなくなることがあります。
10年を超えている機種で圧縮機交換が必要と診断された場合は、費用面からも買い替えが選択肢に入ってきます。
ただし、これはあくまで一般的な目安です。
使用頻度や設置環境によって機器の状態は変わるため、年数だけで機械的に決める必要はありません。

買い替えを検討する場合、省エネ基準の変更が価格や在庫に影響する可能性もあります。
時期の考え方については、エアコン2027年問題で何が変わる?値段・在庫・工事費から考える買い替え基準で整理しています。
同じ三菱電機で買い替えを検討している方は、エアコン「霧ヶ峰」の評判は本当?良い口コミ・悪い口コミの傾向と、後悔しない選び方も参考になります。

三菱重工のエアコンと取り違えていないか

意外と多いのが、メーカーの取り違えです。
一般に「三菱のエアコン」と呼ばれるものには、別会社の製品が2つあります。

メーカー主なブランド特徴
三菱電機霧ヶ峰本記事で扱っている製品。運転ランプの点滅で異常を知らせる機種がある
三菱重工サーマルシステムズビーバーエアコン別会社の製品。エラーコード表が独自に用意されている

三菱電機と三菱重工は別の会社であり、エラーの表示方式も確認方法も異なります。
リモコンや室内機に「BEAVER」の表記があれば三菱重工の製品で、この記事の内容はそのまま当てはまりません。
本体の型名が「MSZ-」で始まっていれば三菱電機の霧ヶ峰です。
判断に迷ったら、室内機の右下や前面パネル内側にある銘板シールで、製造元の社名を確認してください。

三菱重工の機種にしかない機能の話は、エアコンのリモコンに「ワープ」「バイオ」ボタン!この意味は何?で取り上げています。

なお、他社のエアコンでも運転ランプの点滅で異常を知らせる方式は採用されています。
表示方式の違いを知っておきたい方は、ダイキンエアコンの電源ランプ点滅とは?意味とエラーコード確認・対処法もあわせてご覧ください。

修理を依頼するときに伝えたい情報

受付時に情報が揃っていると、部品の手配が事前に進み、訪問回数が減ることがあります。
次の内容をメモしてから連絡してください。

  • 室内機・室外機の型名(例:MSZ-◯◯◯◯)と製造番号
  • 購入時期(保証期間の判断に必要)
  • 運転ランプの点滅回数(5回であること)
  • ほかに点滅しているランプがあるか
  • 症状が出るタイミング(運転開始直後、数分後、暑い日だけ、など)
  • いつから症状が出ているか
  • 電源リセットを試したか、そのときどうなったか

型名は、室内機の前面パネルを開けた内側や側面のシールに記載されています。
室外機側の型名も併せて控えておくと確実です。
点滅の様子を撮影した動画があれば、症状の伝達がより正確になります。

よくある質問

Q1. 運転ランプが5回点滅していますが、そのまま使い続けても大丈夫ですか。

おすすめできません。
5回点滅は、機器が異常を検知して運転を止めている状態です。
電源を入れ直せば一時的に動くことがありますが、圧縮機まわりに負荷がかかっている可能性があるため、繰り返しの運転は部品の傷みを進めるおそれがあります。
公式に案内されている確認手順を試しても改善しない場合は、使用を控えたうえで点検を依頼してください。

Q2. 電源リセットで直りました。修理は不要でしょうか。

一時的な誤検知だった可能性はありますが、断定はできません。
判断の目安は再発の有無です。
数日から数週間使って症状が出なければ、様子を見て差し支えないでしょう。
一方、数分から数時間で同じ点滅が再び出る場合や、気温の高い日だけ再現する場合は、根本原因が残っていると考えられます。
再発を確認した時点で点検を検討してください。

Q3. 5回点滅と6回点滅を見分ける自信がありません。

スマートフォンで点滅の様子を動画撮影し、あとからコマ送りで数えるのが確実です。
点滅は「一定回数点滅する → 数秒消灯する → また同じ回数点滅する」という繰り返しになるため、消灯している時間を区切りにして数えると間違えにくくなります。
どうしても判別できない場合は、回数が不確かであることを伝えたうえで修理受付に相談しても問題ありません。
撮影した動画があれば、症状の説明にも役立ちます。

Q4. 修理費用はどのくらいかかりますか。

三菱電機が公開している概算料金では、運転ランプの点滅を含む症状について、電気部品や基板の故障であればおおよそ17,600円〜52,800円、冷媒回路の故障であればおおよそ23,100円〜136,400円が目安とされています。
いずれも技術料・部品代・出張料を含む金額です。
ただし機種・年式・故障箇所・地域によって変動し、長期間経過した製品では上限を超えることもあります。
正確な金額は診断後の見積もりで確認してください。

Q5. 購入して4年です。保証は使えますか。

可能性はあります。
三菱電機のエアコンの保証期間は、冷媒回路(圧縮機、冷却器、凝縮器、本体付属配管など)が購入日から5年間、それ以外は1年間と設定されています。
5回点滅の原因が圧縮機側にあると診断されれば、5年以内は無償修理の対象になる可能性があります。
ただし制御基板の不具合であれば冷媒回路には含まれず、有償となるのが原則です。
まずは保証書と購入時期が分かる書類を用意し、購入した販売店に相談してください。

まとめ

三菱電機のエアコンで運転ランプが5回点滅しているときは、室外機側で異常が検知され、機器が保護のために停止している状態と考えられます。
点滅は故障の断定ではなく、これ以上運転を続けないという機器側の判断でもあります。

自分で確認できるのは、上下風向フラップの取り付け、室外機まわりの障害物の除去、電源プラグを抜いて約1分待ってからの入れ直しまでです。
ここで改善しない場合は、訪問修理が必要な段階に入っています。
室外機の内部を開けたり、配線や基板に触れたりする作業は行わないでください。

依頼の前に、購入時期と保証書を確認しておくと判断が早くなります。
圧縮機は冷媒回路に含まれるため5年保証の対象になる可能性がある一方、制御基板は1年で切れる点が分かれ目です。
型名・製造番号・点滅回数・症状の出るタイミングを控えたうえで、購入した販売店またはメーカーの修理窓口へ相談してください。

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この記事を書いた人

「暮らしの設備ガイド」は、給湯器・ストーブ・換気設備など、
家庭の安心と快適を支える“住まいの設備”に関する専門メディアです。

現在もガス業界で設備施工・保守に携わるYuta(ガス関連資格保有者)が監修し、一般家庭向けのガス機器・暖房設備・給湯器交換の実務経験をもとに、現場の知識に基づいた、正確で実用的な情報を発信しています。

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