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石油ストーブの電気代はかかる?電池式・電源式・FF式別の消費電力と電気代の計算方法

石油ストーブの電気代について、電池式・電源式・FF式の違いや消費電力、電気代の計算方法を紹介するサムネイル画像
Yuta
記事監修者
現:ガス会社に勤める兼業WEBライター。所持資格はガス開栓作業に必要な高圧ガス販売主任者二種、ガス工事に必要な液化石油ガス設備士、灯油の取り扱いに必要な危険物乙四種、その他ガス関連資格多数と電気工事士などの資格も多数所持。

「石油ストーブは灯油で燃えるから、電気代はかからない」。
半分は正しく、半分は違います。電池点火の対流式・反射式は、電気代がかかりません。
一方、FF式や石油ファンヒーターは、コンセントにつないで使うため、わずかですが電気代がかかります
。
この記事では、トヨトミ・コロナの取扱説明書の記載をもとに、タイプ別の電気の使い方と、消費電力から電気代を計算する方法を解説します。
灯油代のほうが電気代より大きいため、暖房費の全体像もあわせて整理します。

目次

タイプ別|電気を使うかどうか

スクロールできます
タイプ電気の使い方電気代
対流式(電池点火)点火のときだけ、乾電池を使うかからない(電池代がかかる)
反射式(電池点火)同上かからない(電池代がかかる)
電池レス(手回し点火)電池も電気も使わない(トヨトミの機種)かからない
煙突式機種による取扱説明書で確認
FF式コンセントから電源を取る。送風機、制御基板、点火装置で電気を使うかかる(少額)
石油ファンヒーターコンセントから電源を取るかかる(機種による)

※機種によって異なります。
取扱説明書で確認してください。
石油ストーブとファンヒーターの違いは、石油ファンヒーターと石油ストーブの違いを解説した記事で整理しています。

電池式・電池レスの場合

電気代はかからない

トヨトミ RB-25C、RS-S23C、コロナ SX-CE280Y は、いずれも乾電池で点火する機種で、コンセントにつなぐ必要がなく、電気代はかかりません。

機種電源
トヨトミ RB-25C(対流形)単二形乾電池 2個(別売)
トヨトミ RS-S23C(反射形)単二形乾電池 4個(別売)
コロナ SX-CE280Y(対流形)単二形乾電池(1.5V)4個(別売)

トヨトミには、電気がなくても使える「電池レス石油ストーブ」として、手回しで点火できる機種が、公式ページに掲載されています。

電池代は?

電池は、点火のときに放電するために使います。
取扱説明書には、電池の持続時間や交換の目安時間は記載がありません(トヨトミ RB-25C)。
そのため、電池代を一律に計算することはできません。

項目取扱説明書の記載
コロナ SX-CE280Yシーズン開始時に、すべて新品に交換する。アルカリ乾電池が推奨
トヨトミ RB-25C点火ヒーターの赤熱が不充分なときは、新しい乾電池に交換
電池を長持ちさせる火がついたら、すぐにレバー/ボタンから手を離す。押し続けない
電池を入れたまま保管液漏れの原因になるため、外す

電池代を抑えるコツは、火がついたらすぐに手を離すことと、点火のやり直しを減らすことです。電池の種類や交換時期は、石油ストーブの電池を解説した記事で整理しています。

電池代の考え方(仮定による計算)

電池の持続時間が分からなくても、「シーズン開始時に交換する」という運用なら、1シーズンの電池代は、電池の本数×単価で見積もれます。
ここでは仮に、単二形アルカリ乾電池1本あたり100円とします(当サイトの仮定。
実際の価格はお店や銘柄で異なります)。

機種電池の本数1シーズンの電池代(年1回交換の場合)
トヨトミ RB-25C2本約200円
トヨトミ RS-S23C4本約400円
コロナ SX-CE280Y4本約400円

この計算では、電池代は1シーズンで数百円程度に収まります。
途中で点火が弱くなって追加で交換する場合も、数百円ずつの追加です。
つまり、電池点火の石油ストーブは、電気代はゼロで、電池代も小さいと言えます。

FF式の消費電力と電気代の計算

FF式は、電源が必要です。
ここでは、コロナの FF式(アグレシオ FF-AG6823H)の取扱説明書に記載された消費電力を例に、電気代を計算します。

消費電力(FF-AG6823H)

項目消費電力
最大消費電力(点火時)860W
燃焼時消費電力(運転時)23W
待機時消費電力0.8W

※取扱説明書の表では、点火時・運転時の数値が「860/860W」「23/23W」と2つ並んで記載されています。
この2つの値が何を示すか(電源周波数の違いなど)は、記載から判別できませんでした。
ここでは、どちらも同じ値として計算します。
他の機種では、数値が異なります。

電気代の計算式

電気代(円)= 消費電力(W)÷ 1,000 × 使用時間(h)× 電力量料金単価(円/kWh)

契約している電力会社や料金プランで、単価は異なります。
ここでは、計算しやすいように、仮に31円/kWhとして計算します。
ご自身の単価は、検針票や契約内容で確認してください。

計算例(31円/kWh)

スクロールできます
場面計算電気代の目安
運転中(23W)、1時間0.023kW × 1h × 31円約0.7円
運転中(23W)、1日8時間0.023kW × 8h × 31円約5.7円
運転中(23W)、30日(毎日8時間)5.7円 × 30日約171円
点火1回(860W、約2分とした場合)0.86kW × 2/60h × 31円約0.9円
待機(0.8W)、1日24時間0.0008kW × 24h × 31円約0.6円
待機(0.8W)、30日0.6円 × 30日約18円

※点火時の860Wが続く時間は、取扱説明書では「点火操作から着火まで約2分」とされています。
予熱の時間のすべてが860Wかどうかは記載がありません。
上の点火1回の値は、約2分間ずっと860Wで動いた場合の上限の目安です。
実際の使用では、これより小さくなる場合があります。

FF式の電気代は、運転中は1時間あたり1円に満たない金額です。

1シーズン分で見ると

1シーズンを150日、毎日8時間運転し、毎日2回点火すると仮定して、1シーズンの電気代を計算します(当サイト計算。
31円/kWh)。

内訳計算金額の目安
運転中の電気代0.023kW × 8h × 150日 × 31円約855円
点火分の電気代約0.9円 × 2回 × 150日約267円
合計約1,120円

さらに、電源プラグを差したまま、使わない約215日(365日−150日)も待機電力がかかったとします。
0.0008kW × 24h × 215日 × 31円 ≒ 128円です。
つまり、1年間のFF式の電気代は、合計しても1,000円台前半という計算になります。

電力量料金単価が変わると?

単価が違う場合の、運転中の電気代(23W、1日8時間、150日)を並べてみます。

単価運転中の電気代(1シーズン)
27円/kWh約745円
31円/kWh約855円
35円/kWh約966円

単価が数円変わっても、1シーズンの差は数百円程度です。
電気代が気になる場合でも、FF式の購入の判断で、電気代が大きな要素になることは少ないと考えられます。

灯油代と比べる

項目目安
FF-AG6823H の電気代(運転時23W)約0.7円/時間
同機種の燃料消費量最大0.757L/h、最小0.220L/h

灯油の価格を、仮に1Lあたり100円とすると(当サイトの仮定。
実際の価格は時期や店で異なります)、次のようになります。

火力灯油の消費量灯油代(1時間)1シーズン(150日×8時間)
最小0.220L/h約22円約26,400円
最大0.757L/h約76円約90,840円

同じ1時間あたりで比べると、運転中の電気代(約0.7円)は、灯油代(約22〜76円)の1/30〜1/100程度です(当サイト計算)。FF式の暖房費の大部分は灯油代で、電気代の割合は小さいことが分かります。
灯油代の目安は、石油ストーブの灯油代を解説した記事をご覧ください。

他の機種の消費電力を調べるには

調べる場所見るポイント
取扱説明書の「仕様」消費電力(点火時/燃焼時/待機時)の欄
メーカーの製品ページ仕様表の消費電力
本体の銘板定格電圧、定格消費電力

機種によって、数値は大きく異なります。この記事の消費電力は、あくまで1機種の例です。
お持ちの機種の数値で計算してください。

石油ファンヒーターの場合

石油ファンヒーターも、送風機と制御のために電源を使います。
今回確認した取扱説明書にカートリッジタンク式のものがなかったため、具体的な消費電力は示せません。

項目考え方
運転中の消費電力機種によって異なる。取扱説明書の「仕様」で確認
点火時の消費電力機種による。取扱説明書の「仕様」で確認
計算方法FF式と同じ。消費電力(W)÷ 1,000 × 時間 × 単価

電気ストーブ・エアコンとの違い

暖房器具の電気代を比べるときは、石油ストーブの「電気代」はほぼゼロで、費用の中心は灯油代です。
一方、電気ストーブやエアコンは、電気代が暖房費のすべてになります。

暖房器具暖房費の中心
石油ストーブ(電池点火)灯油代(+電池代)
FF式灯油代(+少額の電気代)
電気ストーブ電気代
エアコン電気代

電気ストーブの電気代は、電気ストーブの電気代を解説した記事で、暖房器具全体の比較は電気代が安い暖房器具を解説した記事で整理しています。

消費電力1,000Wの電気ストーブと比べると

仮に消費電力1,000Wの電気ストーブを、31円/kWhで使ったとして計算します(当サイト計算)。

使い方電気ストーブ(1,000W)FF式(運転時23W)
1時間31円約0.7円
1日8時間248円約5.7円
30日(毎日8時間)7,440円約171円

電気ストーブは、FF式の電気代の約40倍です(1,000W÷23W≒43倍。
当サイト計算)。
ただし、石油ストーブは灯油代がかかるため、総額の比較は、灯油の価格や暖房の時間で変わります。
暖める範囲や暖房能力も異なります。

停電のときに使えるか

電気を使うかどうかは、停電のときの使いやすさにも関わります。

タイプ停電時
電池点火の対流式・反射式電池で点火できれば使える
電池レス(手回し点火)電気がなくても使える
FF式電源が必要で、基本的に使えない。停電すると停電安全装置が働いて運転が停止する(コロナ)
石油ファンヒーター電源が必要で、使えない

コロナ FF式の取扱説明書には、停電後は本体温度が上がっていることがあるため、4〜5分冷却してから点火操作をする、と記載されています。
停電すると、タイマー運転は解除されます。
停電時に開放式を使う場合も、換気は必ず行ってください。

電気代を抑えるコツ(電源式の場合)

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項目内容
待機電力小さい(FF-AG6823Hで0.8W)が、長期間使わないときは電源プラグを抜く(運転が完全に停止してから)
運転中に電源プラグを抜かない過熱して故障の原因になる。消火操作で止める(コロナ)
フィルターの掃除対流用送風機のフィルタは、週1回以上の掃除が案内されている(コロナ FF式)
延長コード使用しない。タコ足配線も禁止(コロナ)

どのタイプでも、開放式は使用中に1時間に1〜2回を目安に窓を開けて換気してください。就寝中や、長時間その場を離れるときは必ず消火し、給油は消火して冷めてから行ってください。ガソリンは絶対に入れないでください。

よくある質問

Q1. 石油ストーブは、電気代がかかりますか?

電池点火の対流式・反射式は、電気代がかかりません。
FF式と石油ファンヒーターは、コンセントにつなぐため、わずかな電気代がかかります。

Q2. FF式の電気代は、1か月でどのくらいですか?

コロナ FF-AG6823H(運転時23W)で、31円/kWh、毎日8時間運転した場合の計算では、約170円です。
点火のときの電力(860W)は別にかかります。
機種によって数値が異なるため、お持ちの機種の消費電力で計算してください。

Q3. 乾電池は、何日くらいもちますか?

取扱説明書には、電池の持続時間や交換の目安の記載がありません。
コロナ SX-CE280Y では、シーズン開始時にすべて新品に交換するよう案内されています。
点火が弱くなったり、放電音がかすれたりしたら、交換のサインです。

Q4. 電池は充電式を使ってもいいですか?

トヨトミの取扱説明書では、充電式電池は電圧が低く、着火しにくくなるため、使用しないとされています。
コロナ SX-CE280Y では、アルカリ乾電池が推奨されています。

Q5. 停電のとき、石油ストーブは使えますか?

電池点火の機種や、電池レスの機種は使えます。
FF式や石油ファンヒーターは、電源が必要で、基本的に使えません。
使える機種でも、換気は必ず行ってください。

まとめ

石油ストーブの電気代は、タイプによって、ゼロからわずかな金額までです。
暖房費の中心は、灯油代です。
最後に、この記事のポイントを整理します。

タイプ電気代ポイント
電池点火の対流式・反射式かからない電池代がかかる。持続時間の目安は取扱説明書に記載なし
電池レスかからない電池も不要(機種による)
FF式わずかコロナ FF-AG6823H の例で、運転中23W。1時間約0.7円(31円/kWhの場合)
石油ファンヒーター機種による取扱説明書の「仕様」で消費電力を確認
停電時電池式・電池レスは使えるFF式・ファンヒーターは基本的に使えない

まずは、お持ちのストーブの取扱説明書で、「仕様」の消費電力と電源の欄を確認してみてください。

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この記事を書いた人

「暮らしの設備ガイド」は、給湯器・ストーブ・換気設備など、
家庭の安心と快適を支える“住まいの設備”に関する専門メディアです。

現在もガス業界で設備施工・保守に携わるYuta(ガス関連資格保有者)が監修し、一般家庭向けのガス機器・暖房設備・給湯器交換の実務経験をもとに、現場の知識に基づいた、正確で実用的な情報を発信しています。

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