シャワーの途中で急に水になり、リモコンに見慣れない数字が点滅している。
こういうとき、多くの方がまず試すのが「電源を入れ直す」というリセット操作です。
実際、パーパスの給湯器で表示されるエラーには、リセットするだけで復帰するものと、何度操作しても意味がないものがはっきり分かれています。
どちらなのかを知らずに操作を繰り返すと、直らないまま時間だけが過ぎてしまいます。
この記事では、リモコンと電源プラグ2種類のリセット手順、番号ごとの「直る・直らない」の切り分け、地震や落雷のあとに出る表示への対応、そしてリセットしてはいけない場面までを整理します。
パーパス給湯器のリセットには2種類ある
パーパスの給湯器で「リセット」と呼ばれる操作は2つあります。
どちらもやることは電気を一度切って入れ直すだけですが、切る範囲が違います。
| 方法 | 切る範囲 | 使う場面 |
|---|---|---|
| リモコンの運転スイッチを切/入 | リモコンと制御の一部 | まず試す。多くの一時的なエラーはこれで消える |
| 本体の電源プラグを抜き差し | 給湯器の制御基板ごと | 運転スイッチでも消えないとき。リモコンの表示が映らないとき |
順番としては、まず運転スイッチ、それでも消えなければ電源プラグという流れになります。
いきなりプラグを抜く必要はありませんし、後述するとおりプラグの抜き差しには注意が必要な場面があります。
リモコンの運転スイッチでリセットする手順
もっとも手軽で、リスクもない方法です。
- キッチンや浴室の給湯栓・シャワーをすべて閉じる
- リモコンの運転スイッチを押して「切」にする
- リモコンの表示が完全に消えたことを確認する
- 10秒ほど待ってから、運転スイッチを押して「入」に戻す
- エラー番号が消えているか確認し、お湯を出してみる
見落とされやすいのが1番目です。
給湯栓が開いたままだと、機器が運転を継続しようとして正しくリセットされないことがあります。
洗面所の混合水栓がお湯側に寄ったままになっていた、というケースもよくあります。
もう一点、台所リモコンと浴室リモコンの両方がある場合は、どちらか一方を「切」にすれば機器全体が停止します。
両方のリモコンを操作する必要はありません。
ただし増設リモコンを含めて表示が残っている場合は、通信系の異常が疑われます。
電源プラグを抜いてリセットする手順
運転スイッチの切/入で消えない場合や、そもそもリモコンに何も映らない場合は、本体側の電源を落とします。
パーパスの公式案内では、電源が入らない・表示が映らないときの手順として、次の順で確認するよう示されています。
- 宅内の分電盤のブレーカーが落ちていないか確認し、落ちていれば復帰させる
- 給湯器本体のコンセントプラグがしっかり差し込まれているか確認する
- それでも直らない場合、本体から出ているプラグをコンセントから抜き、10秒程度待ってから差し直す
- リモコンに表示が出るか確認する
コンセントは屋外設置なら本体のすぐ下か横の外壁、マンションなら玄関横のパイプスペース(PS)内やメーターボックス内にあることがほとんどです。
屋外用の防水カバーが付いていることも多く、カバーを開けないとプラグが見えません。
台風や大雨、落雷のあとに電源が入らなくなった場合は、給湯器に内蔵されている漏電ブレーカーが作動している可能性があります。
この場合もプラグの抜き差しで復帰することがあります。
プラグを抜いてはいけない場面
ここは安全に直結するため、必ず確認してください。
給湯器本体から水漏れがある場合は、電源プラグの抜き差しを行わず、そのまま修理を依頼してください。
漏れた水が電気系統にかかっている状態でプラグを操作すると、感電のおそれがあります。
同様に、雨が降っている最中や、コンセント周辺が濡れている状態での抜き差しも避けてください。
ガスのにおいがする場合も、電気のスイッチやプラグを操作すること自体が着火源になり得るため、まず窓を開けて換気し、ガス会社へ連絡するのが先です。
リセットで直るエラーと、直らないエラー
ここが本題です。
パーパスのエラー番号は、機器が異常を検知して安全に停止したことを示すものですが、その「異常」が一時的なものか、部品の故障かで対応が変わります。
| 表示 | 内容 | リセットの効果 |
|---|---|---|
| 011・021 | 給湯またはふろの連続燃焼(1時間の連続使用) | リセット不要。給湯栓を閉じれば復帰する |
| 111・121 | 給湯の点火不良・失火 | ガス供給が原因なら復帰する。ガスメーター側の確認が先 |
| 112・122 | ふろの点火不良・失火 | 同上 |
| 252・562 | ふろ水流スイッチ・注湯電磁弁の異常 | 凍結が原因なら解凍後に復帰する。それ以外は直らない |
| 290・291 | 中和器の詰まり | 凍結が原因なら復帰する。詰まりなら直らない |
| 740・741・750 | リモコン通信異常 | 落雷後などは復帰することがある |
| 888・88 | 点検時期のお知らせ | 通常のリセットでは消えない。専用の解除操作が必要 |
| 170・173 | 漏水検知 | 直らない。プラグの抜き差しもしない |
| 510・511・512 | ガス電磁弁の異常 | 直らない |
| 921・931 | 中和器の交換警告・寿命 | 直らない。931は燃焼が停止する |
| 300番台 | 各種サーミスタの断線・短絡 | 直らない |
| 700番台 | 電装基板・駆動回路の異常 | 直らない |
見方としては、外的な条件(ガスが来ていない、凍っている、使いすぎた、落雷があった)が原因の番号はリセットで戻り、部品そのものが壊れている番号は戻らないと考えると整理しやすくなります。
なお888はエラーではなく点検時期のお知らせで、通常のリセット操作では消えません。
給湯温度の▼を押しながら電源ボタンを2秒以上押す、という専用の操作が必要です。
地震・落雷・大雨のあとに使えなくなったとき
季節や災害のあとは、給湯器本体が正常でもお湯が出なくなることがあります。
このときリセットを繰り返しても意味がありません。原因が給湯器の外にあるからです。
地震のあと
震度5相当以上の揺れを感知すると、ガスメーター(マイコンメーター)が安全のためにガスを遮断します。
パーパスも公式に、ガスメーターが遮断するとリモコンに11・12・111・121などのエラーが表示されると案内しています。
この場合に必要なのは給湯器のリセットではなく、ガスメーターの復帰操作です。
すべてのガス機器を止めてから、メーターの復帰ボタンのキャップを外し、ボタンを奥まで押してランプが点灯したら手を離します。
その後、約1分から3分ほどガス漏れ確認の時間があり、赤ランプの点滅が消えれば使用できます。
ただし、ガス臭いときは復帰操作をせず、ガス会社に連絡してください。
点火しないタイプの表示についてはパーパス 給湯器 エラーコード111とは?ガスが出ないときの原因と判断基準で詳しく解説しています。
落雷のあと
落雷後は、リモコンと機器本体の通信に一時的な異常が起きることがあります。
パーパスのよくある質問にも、落雷後に74や750が点滅するケースが項目として挙げられています。
このパターンは電源プラグの抜き差しで復帰することがあるので、試す価値があります。
大雨・台風のあと
強風をともなう大雨で水が入り込み、内蔵の漏電ブレーカーが作動して表示が消えることがあります。
ブレーカーとプラグを確認し、機器が乾いていればプラグの抜き差しを試します。
本体から水がしたたっている状態なら、操作せず修理を依頼してください。
冬場の凍結
外気温が下がると配管や弁の中の水が凍り、252・562・290・291といった番号が出ることがあります。
凍結は時間が経てば自然に解けるため、日中の気温が上がるのを待つのが基本です。
熱湯をかけると配管が割れるため行わないでください。
なお、シャワーを長時間出しっぱなしにしたことでガスが止まるケースは、地震とは別の仕組みです。
詳しくはシャワーを出しっぱなしにしたらガスが止まった|原因と正しい復帰手順で解説しています。
リセットしても再発するときの見極め
一度で直ったのか、何度も繰り返しているのかで、次に取るべき行動が変わります。
| 再発の頻度 | 状態の見立て | 取るべき行動 |
|---|---|---|
| リセット後、再発しない | 一時的な検知だった可能性が高い | 経過を見る |
| 数日から数週間おきに出る | 部品の劣化が始まっている | 点検を依頼する |
| その日のうちに再発する | 故障が進行している | 修理を依頼する |
| リセットしても消えない | 部品の故障が確定的 | 修理を依頼する |
リセットで消えたからといって、原因がなくなったわけではありません。
とくに同じ番号が繰り返し出る場合は、機器が同じ異常を検知し続けているという意味なので、消える・出るを繰り返しながら使い続けると、真冬にお湯が使えなくなるといった事態につながります。
判断の目安として、使用年数が10年を超えていて同じ番号が月に何度も出るようなら、修理より交換を検討する段階です。
交換時期の考え方は給湯器の寿命は何年?交換時期の目安と見逃されがちなサインで整理しています。
よくある質問
Q. リセットは何回まで繰り返してよいですか。
A. 回数に決まりはありませんが、2回試して同じ番号が出るなら、それ以上繰り返す意味はほとんどありません。リセットは機器の検知状態を初期化する操作であり、原因そのものを取り除くものではないためです。3回、4回と繰り返すうちに一時的に動くことはありますが、その間に故障が進行している場合もあります。2回試して変わらなければ、番号を控えて修理を依頼する判断に切り替えてください。
Q. 電源プラグを抜いたままにしておいても大丈夫ですか。
A. 長期間の不在時などを除き、抜いたままにするのは避けてください。給湯器には配管の凍結を防ぐヒーターや、自動的に水を循環させる機能が内蔵されており、これらは通電していないと働きません。冬季にプラグを抜いたままにすると、配管が凍結して破裂するおそれがあります。リセットのために抜いた場合は、必ずすぐに差し直してください。
Q. リセットしたら時計表示がリセットされました。問題ありませんか。
A. 問題ありません。電源プラグを抜くと現在時刻の設定が初期化される機種があります。時計はふろ自動やタイマー予約の基準になるため、リモコンの時計設定から入力し直してください。逆に言えば、時計が初期化されていればプラグ側のリセットが正しく行われた証拠でもあります。運転スイッチの切/入だけでは時計は消えません。
Q. リモコンに何も映らず、リセット操作すらできません。
A. 給湯器に電気が届いていない状態です。まず宅内の分電盤でブレーカーが落ちていないかを確認し、次に給湯器本体のコンセントプラグが抜けかかっていないかを見てください。どちらも問題なければ、プラグを抜いて10秒ほど待ってから差し直します。それでも表示が出ない場合は、機器内蔵の漏電ブレーカーの作動や基板の故障が考えられるため、修理を依頼してください。
Q. リセットで消えた後、もう一度点検を受けたほうがよいでしょうか。
A. 一度きりで再発しないなら、すぐに点検を手配する必要はありません。ただし、消える前に出ていた番号は控えておいてください。同じ番号が再び出たときに、経過を伝えられると原因の特定が早くなります。とくに給湯温度が安定しない、異音がする、点火に時間がかかるといった変化をともなっている場合は、番号が消えていても点検を検討したほうが安全です。
まとめ
パーパス給湯器のリセットは、まずリモコンの運転スイッチを切って入れ直し、それでも消えなければ本体の電源プラグを10秒ほど抜いて差し直す、という2段階で行います。
給湯栓をすべて閉じてから操作するのがコツです。
ただし本体から水漏れがあるときや雨天時は、感電のおそれがあるためプラグを触らず修理を依頼してください。
そのうえで重要なのは、表示された番号がリセットで戻る種類かどうかを見分けることです。
ガス供給・凍結・使いすぎ・落雷といった外的な原因なら復帰しますが、漏水や中和器の寿命、基板の故障といった番号は何度操作しても変わりません。
2回試して同じ番号が出るなら、そこから先は番号を控えて修理を依頼する段階だと考えてください。

