追いだきボタンを押したのにお湯が温まらず、リモコンに「警報 C52」や「警報 H25」と表示された。
ダイキンのエコキュートで、そんな状況になっていませんか。
このグループには、C74・C79・C81・F94も含まれます。
共通しているのは、浴槽のお湯を循環させる経路で異常を検知して停止したという点です。
ただし、すべてが部品の故障とは限りません。
浴槽の水位が足りていない、配管が汚れているといった、自分で確認して解消できる原因が含まれます。
この記事では、6つのコードの違いと確認する順序、配管洗浄の手順、点検を依頼する判断の目安までまとめました。
6つのコードが示している状態
| コード | 内容 | 案内されている対処 |
|---|---|---|
| C52 | 追いだき運転ができないため停止 | ふろアダプターの上までお湯があるか、断水・凍結・止水栓を確認してリセット |
| C74 | 追いだき時の貯湯タンク内のポンプの不具合 | リセットして再現するか確認。改善しなければ点検 |
| C79 | ふろのお湯や水を循環させるポンプの不具合 | リセットして再現するか確認。改善しなければ点検 |
| C81 | ふろ循環ポンプがエアがみを起こして停止 | 貯湯タンクを満水にしてリセット。改善しなければ点検 |
| F94 | ふろ水位センサーの不具合を検出して停止 | ふろ配管の洗浄を試す。改善しなければ点検 |
| H25 | ふろ水流スイッチの不具合を検出して停止 | ふろ配管の洗浄を試す。改善しなければ点検 |
追いだきはどうやって行われるか
エコキュートの追いだきは、浴槽のお湯そのものを温め直しています。
- 浴槽の側面にある循環口から、浴槽のお湯を吸い込む
- 配管を通って貯湯ユニットへ送る
- タンク内の熱交換器で温める
- ふたたび循環口から浴槽へ戻す
この経路のどこかで水が流れなくなると、追いだきは成立しません。
機器は水位センサーや水流スイッチで「きちんと流れているか」を確認しており、想定と違う状態を検知すると停止します。
つまり、ポンプが壊れていなくても、吸い込む水が足りない、配管が詰まっているといった事情で同じように止まるということです。
確認の順序を、外側から内側へ進めていくのが効率的です。
C52はまず浴槽の水位を確認
C52の対処として最初に挙げられているのが、ふろアダプターの上までお湯があるかどうかです。
ふろアダプターとは、浴槽の側面にある循環口のことです。
循環口が水面より上に出ていると、お湯を吸い込めません。
空気を吸い込むだけになるため、機器は追いだきを成立させられず停止します。
よくあるのは、次のような場面です。
- 前日の残り湯が減っていて、循環口ぎりぎりの水位になっている
- シャワーだけで済ませた日に、浅く張ったお湯を追いだきしようとした
- 入浴後にお湯をくみ出して洗濯に使い、水位が下がっていた
参考として、ダイキンは冬季の凍結防止のために、ふろアダプターの10cm上までお湯をはった状態にしておくよう案内しています。
追いだきの場合も、循環口がしっかり隠れる水位を確保しておくと安定します。
水位を足してからリセットし、もう一度追いだきを試してみてください。
それでも解消しない場合は、断水・配管の凍結・給水止水栓の状態を順に確認します。
C81はエアがみを疑う
C81は、ふろ循環ポンプがエアがみを起こしたことによる停止です。
エアがみとは、ポンプや配管の中に空気が入り込み、水を送れなくなる状態を指します。
案内されている対処は、貯湯タンクに水がない場合はタンクを満水にしてからリセットするというものです。
表示が出やすいのは、次のようなタイミングです。
- 断水が復旧した直後
- タンクの水抜き(お手入れ)を行ったあと
- 長期の不在から戻り、運転を再開したとき
いずれも、配管やタンク内に空気が入りやすい場面です。
給水止水栓を開けてタンクに水を満たし、しばらく置いてからリセットしてください。
F94・H25は配管洗浄を試す
F94はふろ水位センサー、H25はふろ水流スイッチの不具合として案内されています。
どちらも、水の状態を検知する部品です。
注目したいのは、この2つの対処として「ふろ配管の洗浄を試す」が案内されている点です。
部品そのものが壊れているとは限らず、配管内の汚れが検知を妨げているケースがあるということです。
まず循環口のフィルターを確認する
浴槽側面の循環口には、フィルターが付いています。
ここに髪の毛や皮脂汚れが詰まっていると、水の通りが悪くなります。
フィルターは反時計回りに回して取り外せる構造のものが一般的です。
取り外して古い歯ブラシなどで汚れを落とし、元に戻してください。
入浴人数が多い家庭では、月1回程度の確認を習慣にしておくと安心です。
ふろ配管を洗浄する
フィルターがきれいでも、配管内部には汚れが蓄積します。
ダイキンのふろ配管洗浄は、【準備】→【洗浄】→【排水】→【すすぎ】→【排水】という流れで行い、洗浄運転は約15分で終了するとされています。
洗浄剤は市販の推奨洗浄剤を使用します。
洗浄剤を使う洗浄は、機種によって対応していない場合があります。
リモコンのメニューに配管洗浄の項目があるかを確認し、手順は取扱説明書に沿って進めてください。
にごり湯タイプや硫黄成分を含む入浴剤を使っている場合は、配管に成分が残りやすくなります。
使用できる入浴剤の種類は機種によって異なるため、取扱説明書の記載を確認してください。
C74・C79はポンプ側の不具合
C74は追いだき時のタンク内ポンプ、C79はふろの水を循環させるポンプの不具合として案内されています。
どちらも、確認項目として生活上の原因が挙げられていません。
案内されている対処はリセットのみで、再現するかを確認し、改善しなければ点検を依頼するという流れです。
ポンプは動作を繰り返す可動部品なので、経年による劣化が背景にあることが少なくありません。
ただし、C79はC81と近い位置を見ているため、断水明けや水抜き後であれば、タンクが満水になっているかを先に確認しておく価値はあります。
リセット方法はコードによって異なる
ダイキンのエコキュートのリセットには、漏電遮断器を操作する方法とリモコンで操作する方法があります。
公式のFAQでは、C52についてはリモコンでの操作が案内されており、手順はリモコンの種類によって異なるとされています。
漏電遮断器だけを切り入りしても表示が残ることがあるため、取扱説明書でコードに応じた手順を確認してください。
繰り返すときの判断
| 状況 | 考えられること | 取るべき行動 |
|---|---|---|
| 水位を足したら追いだきできた | 循環口が露出していた | 通常どおり使用してよい |
| 配管洗浄後に改善した | 配管の汚れが原因 | 定期的な洗浄を習慣にする |
| 洗浄しても同じ表示が出る | センサーや水流スイッチの不具合 | 点検を手配する |
| リセットしても表示が消えない | 異常状態が継続して検知されている | 点検・修理を依頼する |
| 追いだき中に異音がする、動作音がしない | ポンプ側の不具合の可能性 | 点検・修理を依頼する |
追いだきができなくても、蛇口やシャワーからお湯を足して浴槽の温度を上げることは可能です。
そのため、生活が完全に止まるわけではありません。
ただし、冬季は追いだきが使えないと不便さが大きく、凍結防止運転にも関わります。
ダイキンは、気温が低いときにふろ配管の凍結を防ぐため、浴槽の水を自動で循環させる運転を行うと案内しています。
循環系に不具合がある状態は、この予防が働かない状態でもあるため、寒冷期に入る前に対応しておくほうが安全です。
同じ表示が3回以上繰り返し、水位や配管の汚れに心当たりがない場合は、点検を手配する段階です。
修理費用について
このグループのコードは、ダイキンが公表している修理目安金額の一覧に含まれていません。
公表されていないコードについては、原因が多岐にわたるため目安金額を案内できないとされており、点検が必要と案内されています。
点検を依頼するときは、次の点を伝えておくと診断がスムーズになります。
- 表示されているコードと、いつから出ているか
- 浴槽の水位や循環口のフィルターは確認したか
- 配管洗浄を行ったか、行って改善したか
- 断水や水抜きなど、直前に心当たりがあるか
なお、点検を依頼して結果的に修理をしなかった場合でも、出張料と点検費は発生します。
設置から10年前後が経過している機器では、修理と交換を並べて比較する価値があります。
年数の考え方はエコキュートの寿命は何年?10年が目安と言われる理由と交換を考えるタイミングにまとめています。
お湯まわりのトラブル全体の切り分けは、オール電化でお湯が出ない原因は?故障かお湯切れかを切り分けて解説もあわせてご覧ください。
よくある質問
Q1. 追いだきができませんが、シャワーのお湯は普通に出ます。故障でしょうか。
給湯と追いだきは通る経路が異なるため、片方だけが使えない状態は起こり得ます。
このグループのコードは浴槽のお湯を循環させる経路の異常なので、蛇口やシャワーへの給湯には影響しないことが多いといえます。
まずは浴槽の水位が循環口の上まであるかを確認してください。
水位に問題がなければ、循環口のフィルターの詰まりを確認します。
Q2. 浴槽のお湯が少ないと、なぜ追いだきできないのですか。
追いだきは、浴槽のお湯を循環口から吸い込んで温め直す仕組みだからです。
循環口が水面より上に出ていると、お湯ではなく空気を吸い込むことになり、温め直すことができません。
機器はそれを検知して停止します。
循環口がしっかり水に隠れる水位まで足してから、あらためて追いだきを試してみてください。
Q3. 配管洗浄はどのくらいの頻度で行えばよいですか。
半年に1回程度が一つの目安です。
追いだきや保温を頻繁に使う家庭、入浴人数が多い家庭では汚れがたまりやすくなります。
洗浄剤を使う洗浄は機種によって対応していない場合があるため、リモコンのメニューを確認してください。
にごり湯タイプの入浴剤を使っている場合は、使用できる種類が機種によって異なるため、取扱説明書の記載も確認しておくと安心です。
Q4. 断水が復旧したあとにC81が出ました。
エアがみの可能性が高い状況です。
断水中は配管やタンク内に空気が入り込みやすく、復旧後もポンプが水を送れない状態が残ることがあります。
給水止水栓が開いていることを確認し、貯湯タンクに水が満たされるのを待ってからリセットしてください。
それでも解消しない場合は、点検を依頼してください。
Q5. 追いだきが使えないまま冬を越しても大丈夫ですか。
避けたほうがよい状況です。
ダイキンは、気温が低いときにふろ配管の凍結を防ぐため、浴槽の水を自動で循環させる運転を行うと案内しています。
循環系に不具合がある状態では、この凍結防止が働かない可能性があります。
配管が凍結すると別のトラブルにつながるため、寒くなる前に点検を済ませておくことをおすすめします。
まとめ
C52・C74・C79・C81・F94・H25は、浴槽のお湯を循環させる経路の異常を示すコードです。
- C52はまず浴槽の水位を確認する。循環口が隠れていないと追いだきは成立しない
- C81は断水明けや水抜き後のエアがみを疑い、タンクを満水にしてリセットする
- F94・H25は配管洗浄が案内されている。循環口のフィルター掃除とあわせて試す
- C74・C79はポンプ側の不具合。リセットで復帰しなければ点検の段階
追いだきが使えなくても給湯は使えることが多いため、緊急性は高くありません。
ただし冬季は凍結防止運転にも関わるため、寒くなる前に対応しておくと安心です。

