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ダイキン エコキュートのJ6・J8・H9とは|ヒートポンプの温度検知異常

Yuta
記事監修者
現:ガス会社に勤める兼業WEBライター。所持資格はガス開栓作業に必要な高圧ガス販売主任者二種、ガス工事に必要な液化石油ガス設備士、灯油の取り扱いに必要な危険物乙四種、その他ガス関連資格多数と電気工事士などの資格も多数所持。

ダイキンのエコキュートのリモコンに「警報 J6」「警報 J8」「警報 H9」と表示され、お湯が沸かなくなっていませんか。
この3つは、いずれも屋外のヒートポンプユニット側にある温度センサー(サーミスタ)が、正しい温度を示していない状態を示しています。

同じヒートポンプ側の温度検知でも、断水や凍結の確認が案内されるコードと、そうでないコードがあります。
この3つは後者にあたり、外的要因の確認項目が付いていないぶん、部品側の不具合として扱う度合いが高くなります。
この記事では、センサーごとの担当箇所とリセット手順、表示が出ている間のお湯の使い方、修理費用の考え方までまとめました。

目次

3つのコードが示している状態

コード見ている温度案内されている対処
J6熱交換器の温度漏電遮断器を約10秒以上OFFにしてONに戻す
J8入水の温度漏電遮断器を約10秒以上OFFにしてONに戻す
H9外気の温度漏電遮断器を約10秒以上OFFにしてONに戻す

📎 出典:エラーコードの内容と対処方法(エコキュート)|ダイキン工業

3つとも、案内されている対処は同じです。
漏電遮断器を約10秒以上OFFにしてからONに戻し、改善しない場合は点検・修理を依頼するという流れになります。

それぞれのセンサーが何をしているか

ヒートポンプユニットは、空気中の熱を集めて冷媒に移し、その熱を水に渡してお湯をつくる装置です。
効率よく運転するために、複数の場所で温度を測っています。

外気の温度(H9)

外気温は、運転の条件を決める基本の情報です。
気温が低ければ熱を集めにくくなるため、運転の仕方を調整する必要があります。
また、冬季に熱交換器へ霜が付いたときの除霜運転も、外気温の把握が前提になります。

外気温を正しく把握できないと、本来は必要のない制御が働いたり、必要な制御が働かなかったりします。
機器はそれを避けるため、値がおかしいと判断した時点で停止します。

入水の温度(J8)

貯湯タンクからヒートポンプユニットへ送られてくる水の温度です。
どのくらい温めれば設定温度に達するかを計算するために使われます。

この値がずれると、加熱の度合いを適切に決められません。
沸き上げ不足や過熱につながるおそれがあるため、停止する仕組みになっています。

熱交換器の温度(J6)

冷媒の熱を水に渡している部分の温度です。
運転が正常に進んでいるかを直接的に示す値で、異常な高温や低温を検知する役割も持っています。

同じヒートポンプ側でも扱いが異なる理由

ヒートポンプユニットの温度センサーに関するコードには、断水・配管の凍結・給水止水栓の確認が案内されるものがあります。
一方で、この3つにはそうした確認項目が付いていません。

違いは、そのセンサーが「水の流れが止まった影響を受ける位置」にあるかどうかにあります。
水が流れなくなると温度が跳ね上がる位置のセンサーであれば、まず水の供給を確認する意味があります。
外気温や入水温、熱交換器の温度については、値そのものがおかしいという検知が中心になるため、確認項目が付いていないと考えると整理しやすくなります。

ただし、断水や水抜きの直後に表示が出ている場合は、給水止水栓が開いているかを一度確認しておく価値はあります。
確認に手間はかからず、当てはまれば解決が早くなるためです。

リセットの手順

  1. 貯湯タンクの前面カバーを開け、漏電遮断器を探す
  2. レバーを「OFF」にする
  3. 約10秒以上そのまま待つ
  4. レバーを「ON」に戻す
  5. 表示が消えるか、沸き上げが始まるかを確認する

3番を省かないでください。
すぐに戻すと制御基板の電源が落ち切らず、リセットがかからないことがあります。
15秒から30秒ほど待ってから戻すと確実です。

ヒートポンプユニットのカバーを開けて内部を確認しようとしないでください。
内部には高い電圧がかかる部分と、高圧の冷媒が通る配管があります。
センサーや配線の確認が必要な場合は、点検を依頼してください。

⚠️ 冬季は、リセット目的以外で貯湯タンクの漏電遮断器や専用ブレーカーを長時間切ったままにしないでください。凍結防止のための自動運転が働かなくなります。

表示が出ている間のお湯

停止しているのはヒートポンプユニット側です。
そのため、貯湯タンクに残っているお湯は、蛇口やシャワーから使える場合が多いといえます。

一方で、新しくお湯を沸かすことはできません。
使った分は補充されないため、そのまま放置すればお湯は尽きます。

台所リモコンで残湯量を確認し、少ない場合は次のように使う量を抑えながら対応を進めてください。

  • シャワーの時間を短くする、家族の入浴を続けて済ませる
  • 食器洗いや手洗いは水で行う
  • 追いだきはタンクのお湯を使うため、残湯を節約したい場面では控える

リセット後に沸き上げがすぐ始まるとは限りません。
エコキュートは夜間の時間帯に沸き上げる設計のため、確認の基準は翌朝の残湯量が回復しているかに置いてください。

繰り返すときの判断

スクロールできます
リセット後の状態考えられること取るべき行動
表示が消え、翌朝の残湯量も回復して再発しない一時的な検知だった可能性通常どおり使用してよい
表示は消えるが数日から数週間おきに再発するセンサーや配線の劣化が進んでいる使用は可能だが、点検を手配する
表示は消えたが、翌朝の残湯が増えていない沸き上げが成立していない点検・修理を依頼する
リセットしても表示が消えない異常状態が継続して検知されている点検・修理を依頼する
気温の低い日や雨の日に出やすい接続部の接触不良や湿気の影響状況を記録して点検を依頼する

屋外設置であることが背景になる

ヒートポンプユニットは屋外に設置されています。
雨風や直射日光、気温の変化に常にさらされているため、センサーの配線や接続端子は、屋内の機器より劣化が進みやすい環境にあります。

そのため、センサー本体ではなく、配線の断線や端子の腐食が原因になっているケースもあります。
特定の条件でだけ表示が出る場合は、接触状態が温度や湿度で変わっている可能性があります。

「寒い朝だけ出る」「雨の日に多い」といった規則性に気づいたら、点検時にそのまま伝えてください。
再現しない不具合は診断が難しいため、条件の情報には価値があります。

同じ表示が3回以上繰り返すようであれば、リセットでの様子見は切り上げてよい段階です。

修理費用の考え方

J6・J8・H9は、ダイキンが公表している修理目安金額の一覧に含まれていません。
公表されていないコードについては、原因が多岐にわたるため目安金額を案内できないとされており、点検が必要と案内されています。

参考になるのが、同じヒートポンプユニット側の温度検知に関わるコードの金額です。
公表されている中では、ヒートポンプユニット基板とサーミスタが想定部品として挙げられているコードで、23,000円から59,000円という目安が示されています。

📎 出典:エラーコードが表示される(修理金額)|ダイキン工業

センサー単体の交換で済めば下限に近く、ヒートポンプユニット基板の交換まで及べば上限に近づく、という読み方ができます。
あくまで参考値であり、実際の金額は点検後の見積もりで確認することになります。

点検を依頼するときは、次の点を伝えておくと診断がスムーズになります。

  • 表示されているコードと、いつから出ているか
  • リセットで一度消えたか、消えないか
  • 翌朝の残湯量が回復したか
  • 出やすい天候や時間帯に規則性があるか

なお、点検を依頼して結果的に修理をしなかった場合でも、出張料と点検費は発生します。

修理と交換の線引き

  • 設置から7年未満:修理で対応するのが一般的
  • 設置から8〜10年:見積もり金額と過去の修理歴を見て、交換も比較対象に入れる
  • 設置から10年超:部品の保有期間が終了し、修理そのものができない場合がある

ヒートポンプユニットは、圧縮機をはじめ高額な部品が集まっている部分です。
年数を重ねた機器でセンサー系の不具合が出ている場合、他の部品も同じだけ屋外環境にさらされてきたことになります。
年数の考え方はエコキュートの寿命は何年?10年が目安と言われる理由と交換を考えるタイミングにまとめています。

お湯まわりのトラブル全体の切り分けは、オール電化でお湯が出ない原因は?故障かお湯切れかを切り分けて解説もあわせてご覧ください。

よくある質問

Q1. J6・J8・H9のうち、どれが重い症状ですか。

3つとも案内されている対処は同じで、重さを単純に比較することはできません。
見ている場所が、熱交換器の温度、入水の温度、外気の温度と異なるだけです。
いずれも沸き上げが止まる点は共通しており、対応の流れもリセットして再現を確認し、改善しなければ点検という形になります。
コードの違いは、点検時にどこを見るかの手がかりとして役立ちます。

Q2. 表示が出ていますが、お湯は出ています。急ぐ必要はありますか。

止まっているのは沸き上げの動作なので、タンクに残っているお湯は使えます。
ただし補充されないため、残湯を使い切ればお湯は出なくなります。
台所リモコンで残湯量を確認し、少ない場合は使う量を抑えてください。
リセットで復帰しない場合は、その日のうちに点検の手配まで進めておくと、お湯のない日をつくらずに済みます。

Q3. 外気温センサーの異常だと、どんな影響が出ますか。

外気温は、運転の条件を決める基本の情報です。
値が正しくないと、冬季の除霜運転のタイミングがずれる、運転の効率が落ちるといった影響が考えられます。
機器はそれを避けるために停止するので、表示が出ている間は沸き上げが行われません。
気温が低い時期ほど影響が大きくなるため、冬に入る前の対応が望ましいといえます。

Q4. 自分でセンサーを交換することはできますか。

避けてください。
センサーはヒートポンプユニットの内部にあり、作業にはカバーの取り外しが伴います。
内部には高い電圧がかかる部分と高圧の冷媒配管があり、感電や冷媒の噴出につながるおそれがあります。
部品の適合も機種によって異なるため、販売店またはメーカーに依頼してください。

Q5. 雨の日に出やすいのですが、関係ありますか。

関係している可能性があります。
ヒートポンプユニットは屋外に設置されているため、配線の接続部が湿気の影響を受けることがあります。
接触状態が湿度や温度で変わると、特定の条件でだけ症状が現れることがあります。
どんな天候や時間帯に出るかを記録して点検時に伝えると、診断の手がかりになります。

まとめ

J6・J8・H9は、ヒートポンプユニット側の温度センサーが正しい値を示していないことを示すコードです。

  • 3つとも対処は同じで、漏電遮断器を約10秒以上OFFにしてONに戻す
  • 外的要因の確認項目が案内されていないため、部品側の不具合として扱う度合いが高い
  • 表示中もタンクの残湯は使えるが、沸き上げは止まっている
  • 屋外設置ゆえに配線や端子の劣化が背景になることがあり、出やすい条件は記録して伝える

リセットで復帰しない場合は、ヒートポンプユニットのカバーを開けようとせず、点検を依頼してください。
残湯があるうちに手配まで進めておくと、お湯が使えない日を避けやすくなります。

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この記事を書いた人

「暮らしの設備ガイド」は、給湯器・ストーブ・換気設備など、
家庭の安心と快適を支える“住まいの設備”に関する専門メディアです。

現在もガス業界で設備施工・保守に携わるYuta(ガス関連資格保有者)が監修し、一般家庭向けのガス機器・暖房設備・給湯器交換の実務経験をもとに、現場の知識に基づいた、正確で実用的な情報を発信しています。

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