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長府ガス暖房ボイラのエラー313・323とは|低温・高温側の温度検知

長府ガス暖房ボイラのエラー313・323について、低温・高温側の温度検知を解説するサムネイル画像
Yuta
記事監修者
現:ガス会社に勤める兼業WEBライター。所持資格はガス開栓作業に必要な高圧ガス販売主任者二種、ガス工事に必要な液化石油ガス設備士、灯油の取り扱いに必要な危険物乙四種、その他ガス関連資格多数と電気工事士などの資格も多数所持。

長府(CHOFU)のガス暖房ボイラに313、あるいは323と表示されて運転が止まった。
「暖房低温サーミスタ」「暖房高温サーミスタ」と並ぶと、そもそもなぜ温度が2種類に分かれているのかが分かりにくいと思います。
この2つのコードを理解する鍵は、暖房回路が用途によって異なる温度で運用されているという点にあります。
そして、どちらのコードが出たかによって、確認すべき系統の方向が変わります。
この記事では、低温側と高温側の役割を整理したうえで、点検までの考え方を解説します。

目次

313・323は暖房回路の温度センサーの異常

コード内容対象機種の目安
313暖房低温サーミスタの断線またはショートGDB-700K-3H・1200K-6H
323暖房高温サーミスタの断線またはショートGDB-700K-3H・1200K-6H

どちらも解除操作は電源プラグを差し直す方法で、確認事項には抵抗値、断線、ショート、コネクタの接続不良が挙げられています。
処置は、復帰の可否にかかわらず点検・修理の依頼とされています。

機種系統ごとの解除操作の違いは長府ガス暖房ボイラのエラーコード一覧|表示の意味と解除の目安にまとめています。

なぜ「低温」と「高温」に分かれているのか

温水暖房では、つなぐ機器によって必要な温度が違います。
一般に、放熱器やパネルヒーターは高めの温度で効率よく熱を放出し、床暖房は床材の保護や快適性の面から低めの温度で運用されます。

系統主につながる機器温度の考え方
高温側放熱器、パネルヒーター、温水ファンコンベクタなど高めの温度で短時間に熱を放出する
低温側床暖房、床下暖房など低めの温度で長時間ゆるやかに温める

そのため暖房ボイラには、系統ごとに温度を測るセンサーが備わっています。
それが暖房低温サーミスタと暖房高温サーミスタです。

313は低温側、323は高温側の温度が読めなくなったことを示しています。
なお、実際にどの機器がどちらの系統につながっているかは、機種の仕様と施工内容によって異なります。

どちらが出たかで確認の方向が変わる

コード影響を受ける可能性が高い系統思い出したいこと
313(低温側)床暖房など低温で運用する系統床暖房の効きに変化はなかったか
323(高温側)放熱器など高温で運用する系統放熱器がぬるい、温まらない時期がなかったか

停止する前の状態を思い出せると、点検の際の情報になります。
たとえば323が出る前から放熱器の効きが落ちていたのであれば、センサーの値が徐々にずれていた可能性が考えられます。

ただし、機器が停止すれば暖房全体が使えなくなります。
「低温側のコードだから床暖房だけ使えない」という切り分けにはなりません。
あくまで、どの系統に関わる部品なのかを示すものと理解してください。

系統ごとの回路の開閉に関わる不具合は、163として表示されることもあります。
詳しくは長府ガス暖房ボイラのエラー163|試運転時に湯温が定まらないを参照してください。

サーミスタ系コードの整理

このシリーズには、サーミスタに関わるコードが複数あります。
測っている対象で整理すると混乱しにくくなります。

サーミスタ測っているもの関連するコード
暖房低温サーミスタ低温側の暖房回路の温度313
暖房高温サーミスタ高温側の暖房回路の温度323
往き・戻り温水サーミスタ送り出す湯・戻ってきた湯の温度31・32
雰囲気サーミスタ機器内部の空気の温度303
外気温サーミスタ屋外の空気の温度34

断線とショートで機器が受け取る値がどう変わるかは長府ガス暖房ボイラのエラー303|雰囲気サーミスタの断線検知で詳しく整理しています。
往き側と戻り側の違いについては長府ガス暖房ボイラのエラー31・32|往き戻りサーミスタの断線を参照してください。

解除操作を繰り返しても状況は変わらない

313・323の解除は、電源プラグを差し直す操作です。
コネクタの接触が一時的に戻り、復帰する場合もあります。

ただし、断線した配線がつながり直すことはありません。
差し直しで消えたとしても、それは接触が偶然回復しているだけの状態であり、遠くない時期に再び表示されます。

安全に関する注意
抵抗値を測るためにカバーを開ける、コネクタを抜き差しするといった作業は行わないでください。通電部や高温部に触れるおそれがあり、取り付け位置がずれると温度の検知そのものが正しく働かなくなります。

起きやすい状況

状況起こりやすい理由
設置から年数が経っている温度変化の繰り返しで被覆や端子が劣化する
修理や部品交換の直後コネクタの差し込みが不十分なまま戻された
湿気や結露の多い環境端子が腐食し、接触が不安定になる
床暖房の増設・改修をした配線の取り回しが変わり、接続に負担がかかる
小動物が機器内部に侵入した配線をかじられる

4つ目は見落とされやすい要因です。
床暖房を後から増設した、あるいは間取りの変更で系統を組み替えたといった履歴があれば、点検の際に伝えてください。

なお、これらの要因は暖房を使う時期に表面化しやすい傾向があります。
接触が不安定なだけの状態では、通電していても異常として検知されないことがあり、実際に暖房回路を動かして温度が変化しはじめたときに値の異常が現れるためです。
秋口に一度暖房を運転しておくと、こうした表示を寒さの本番前に見つけられます。
真冬に部品待ちで止まる事態を避けやすくなります。

判断の基準

状況判断
差し直してもすぐ再表示される断線やショートが固定的に起きている。点検を依頼する
復帰するが、数日から数週間で再発する接触が不安定な状態。点検を依頼する
一度きりで出なくなった記録を残したうえで点検を依頼する
修理や工事の直後に出た作業を行った業者へ連絡する
表示の前から特定の系統の効きが落ちていたその系統の情報を添えて点検を依頼する

点検を依頼するときに伝えたいこと

  • 本体の型式:GDB-1200K-6Hのように、銘板の表記をそのまま伝える
  • 表示されたコード:313か323か
  • 暖房の効き方の履歴:床暖房と放熱器のどちらに変化があったか
  • 再表示までの間隔:差し直しで復帰した場合、どのくらいで再び出たか
  • 暖房設備の変更履歴:増設、改修、間取り変更の有無

3つ目は、コードだけでは分からない情報です。
症状の出ていた系統が分かれば、確認する範囲を絞り込めます。

📎 出典:長府製作所「商品及び修理に関するお問い合わせ」

機種ごとの暖房回路の構成や仕様は、取扱説明書でも確認できます。

📎 出典:長府製作所「取扱説明書・仕様書・寸法図等」

各コードの正式な内容は、メーカーが製品別に公開しています。

📎 出典:長府製作所「製品エラーコード」

なお、同じ長府製でも石油給湯器はコード体系が別です。
石油タイプについては長府製 石油給湯器のエラーコード一覧を参照してください。

よくある質問

Q1. 313と323はどちらが深刻ですか。
深刻さに差はありません。どちらも暖房回路の温度を測るセンサーで断線またはショートを検知した状態で、処置はいずれも点検・修理の依頼とされています。違いは対象となる系統で、313が低温側、323が高温側です。深刻さを比べるより、どちらの系統に関わる部品なのかを把握する目的で使ってください。

Q2. 床暖房を使っていないのに313が出ました。関係はありますか。
使用の有無にかかわらず表示されます。サーミスタは常時接続されており、断線やショートが起きれば機器はそれを検知します。実際にその系統を運転していたかどうかとは別の話です。ただし、低温側の系統に接続機器がない構成であれば、施工内容を含めて確認してもらうとよいでしょう。

Q3. 電源プラグを差し直したら復帰しました。点検は必要ですか。
メーカーの案内では、313・323は復帰の可否にかかわらず点検・修理を依頼するとされています。コネクタの接触が一時的に戻ることはありますが、断線した配線がつながり直すことはありません。使えているうちに点検を依頼しておくほうが、暖房シーズン中に止まる事態を避けやすくなります。

Q4. 表示が出る前から、放熱器がぬるいと感じていました。
関係している可能性があります。サーミスタの値が徐々にずれていくと、断線として検知される前の段階で温度制御に影響が出ることがあります。放熱器は高温側の系統につながることが多いため、323が出ているのであれば、その症状は原因の絞り込みに役立ちます。いつ頃からどう変化したかを伝えてください。

Q5. 床暖房を増設したあとに313が出るようになりました。
工事内容が関わっている可能性があります。増設や系統の組み替えでは配線の取り回しが変わり、接続部に負担がかかることがあります。この場合、メーカー窓口より先に工事を行った業者へ連絡するほうが早く解決します。工事の時期と内容を伝えてください。

まとめ

長府のガス暖房ボイラに表示される313と323は、暖房回路の温度を測るサーミスタで断線やショートを検知した表示です。
313が低温側、323が高温側にあたります。

温水暖房では、放熱器のように高めの温度で使う系統と、床暖房のように低めの温度で使う系統が分かれています。
そのため温度センサーも系統ごとに備わっており、どちらのコードが出たかで確認の方向が変わります。

ただし機器が停止すれば暖房全体が使えなくなるため、「低温側のコードだから床暖房だけ」という切り分けにはなりません。
表示の前から特定の系統の効きが落ちていたのであれば、その情報が原因の絞り込みに役立ちます。
差し直しで復帰しても状態は変わらないため、使えているうちに点検を依頼してください。

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この記事を書いた人

「暮らしの設備ガイド」は、給湯器・ストーブ・換気設備など、
家庭の安心と快適を支える“住まいの設備”に関する専門メディアです。

現在もガス業界で設備施工・保守に携わるYuta(ガス関連資格保有者)が監修し、一般家庭向けのガス機器・暖房設備・給湯器交換の実務経験をもとに、現場の知識に基づいた、正確で実用的な情報を発信しています。

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