運転スイッチを押しても暖房が立ち上がらず、リモコンに14や15と表示されている。
この2つは、灯油を燃やせる状態にするための加熱部分にかかわる異常を示しています。
そして少し厄介なのが、同じ番号でも機種によって指している部品が違うという点です。
気化器を指す機種もあれば、ポットを指す機種もあります。
この記事では、14・15が何を検知した表示なのか、なぜ加熱する部品が必要なのか、そして不着火との違いや灯油の状態との関係までを整理します。
14・15が示している内容
メーカーが公表している内容では、14・15はいずれも「気化器温度異常、気化器サーミスタ故障」とされ、点検または修理が必要という位置づけです。
ここで押さえておきたいのが機種差です。
取扱説明書では、機種によってこの番号が気化器ではなくポットの温度やヒータを指していることが示されています。
| 燃焼方式 | 14・15が指す部位 |
|---|---|
| 気化式の機種 | 気化器サーミスタ・気化器ヒータ |
| ポット燃焼方式の機種 | ポットサーミスタ・ポットヒータ |
つまり同じ「14」でも、自分の機器がどちらの方式かによって、確認してもらう部位が変わります。
型番を控えたうえで連絡するのが確実です。
なぜ「加熱する部品」が必要なのか
灯油は液体のままでは燃えません。
細かい霧状にするか、熱を加えて気体に変えることで、はじめて安定して燃焼します。
暖房ボイラーでは、この工程を担う部分にヒータとサーミスタがセットで組み込まれています。
| 部品 | 役割 |
|---|---|
| ヒータ | 灯油を気化させるために加熱する |
| サーミスタ | その温度を測り、適正な範囲かを判断する |
運転スイッチを押してすぐ炎が立たず、しばらく待ってから着火するのはこのためです。
いわゆる予熱の時間にあたります。
温度が適正でないまま燃料を送れば、燃え残りや異常燃焼につながります。
そのため機器は、温度が想定どおりに上がらない場合や、温度を正しく測れない場合には燃焼を始めません。
14・15はその判断の結果として表示されます。
不着火(11)との違い
症状としては「着火しない」という点で共通するため、混同されやすい部分です。
| 表示 | 何が起きているか |
|---|---|
| 11 | 着火動作まで進んだが、炎が立たなかった |
| 14・15 | 着火の手前、加熱の段階で異常を検知した |
11は灯油切れが原因のこともあるため、残量や送油経路を確認する余地があります。
一方の14・15は、加熱部分やその温度を測るセンサーの問題を示しており、灯油を足せば解決するという性質ではありません。
11や12が表示された場合の確認手順はコロナ暖房ボイラーのエラー11・12|不着火と途中消火の確認手順で解説しています。
ただし、後述するように灯油の状態が間接的に関係している場合はあります。
背景に考えられること
14・15が出る背景としては、次のような状況が挙げられます。
| 原因 | 起きやすい状況 |
|---|---|
| サーミスタの故障 | 経年劣化。断線や短絡 |
| ヒータの劣化・断線 | 長期間使用している |
| 加熱部への汚れの堆積 | 分解清掃を長く受けていない |
| 変質した灯油の使用 | 前シーズンの灯油を持ち越した |
| 水分や不純物の混入 | タンク内の水を長く抜いていない |
| 極端な低温 | 冷え込んだ日の朝に発生する |
このうち、使用者側の管理が関係するのが灯油の状態です。
変質した灯油や不純物の混じった灯油を使うと、加熱部分に燃え残りが堆積し、熱の伝わり方が変わります。
取扱説明書でも、変質灯油や不純灯油は故障の原因になるため使用しないよう明記されています。
前シーズンの灯油が残っている場合は古い灯油の正しい処分方法と注意点を参考に処分してください。
水が混ざっている疑いがあるなら灯油に水が混ざった!原因・見分け方から取り除き方・廃棄まで完全解説で見分け方を確認できます。
使用者が確認してよい範囲
加熱部分は機器内部にあり、分解が必要な部位です。
確認は次の範囲にとどめてください。
確認すること
- 表示されている番号(14か15か)
- 本体の型番と設置年
- 使用している灯油が今シーズンのものか
- タンク内に水や沈殿物がないか
- 症状が出始めた時期と、そのときの気温
やらないこと
- 外装を外して加熱部分を見る
- 表示が出るたびに運転操作を繰り返す
- 燃焼部を自分で掃除する
- 部品を自分で調達して交換する
取扱説明書では、処置をせずに何度もリセットを繰り返すと火災や事故の原因になると明記されています。
加熱の段階で止まっている状態で運転を重ねると、燃焼しなかった灯油が機器内部に残ることになります。
その状態で着火すると、異常燃焼を起こすおそれがあります。
冷え込んだ日だけ出る場合
特定の条件でのみ発生するという相談もあります。
外気温が大きく下がると、加熱に必要な時間が延びます。
部品が劣化している状態では、この差が表示につながることがあります。
つまり、真冬の朝だけ出るというパターンは、劣化が進みつつある段階のサインと捉えるほうが妥当です。
- 冷え込んだ日の朝だけ出る
- 日中は問題なく動く
- シーズンが進むにつれて頻度が増えた
- 立ち上がりまでの時間が以前より長い
こうした傾向があれば、完全に動かなくなる前に点検を受けておくほうが結果的に負担は小さくなります。
厳寒期に止まると、暖房が使えない時間がそのまま生活に影響します。
点検と清掃の位置づけ
加熱部分は、燃焼にかかわる汚れが蓄積しやすい部位です。
自分で清掃できる場所ではありませんが、定期的な点検を受けているかどうかで状態は変わります。
年1回程度、販売店または石油燃焼機器の修理資格を持つ技術者のいる店へ点検を依頼することが推奨されています。
暖房シーズンが始まる前に見てもらえば、厳寒期の突然の停止を避けやすくなります。
14・15以外の番号が表示されている場合はコロナ暖房ボイラー エラーコード一覧|表示の意味と対処の判断基準で意味を確認できます。
📎 出典:株式会社コロナ|取扱説明書のダウンロード
修理か交換かの判断
14・15は部品交換を伴う修理になる可能性が高い表示です。
判断の軸は次のとおりです。
- 設置からの年数(設計上の標準使用期間は10年)
- 補修用性能部品の保有期間(製造打ち切り後7年が目安)
- これまでの修理歴
- 同時期に他の症状が出ていないか
加熱部分にかかわる部品は、燃焼のたびに熱を受け続けます。
そのため年数が経つほど劣化が進みやすく、一度交換しても周辺の部品が続けて不具合を起こすことがあります。
設置から10年前後が経過している場合は、修理の見積もりとあわせて交換の見積もりも取り、残りの使用年数と照らして判断するのが現実的です。
他の部品故障で止まったときの判断材料はコロナ暖房ボイラーのエラー21・22・23|止まる前のサインでも整理しています。
よくある質問
Q1. エラー14が出ました。灯油を入れれば直りますか。
直りません。
14は灯油を気化させる部分の温度異常やセンサーの故障を示す表示で、灯油の量とは別の問題です。
灯油切れで表示されるのは11や12といった別の番号です。
ただし、変質した灯油を使い続けたことが加熱部分の汚れにつながっている可能性はあるため、今シーズンの灯油を使っているかどうかは確認しておく価値があります。
Q2. 14と15はどう違うのですか。
どちらも加熱部分の温度異常やサーミスタの故障を示す表示で、検知している状態の違いによって番号が分かれています。
使用者側の対処という点では差がなく、いずれも点検が必要です。
また、機種によっては気化器ではなくポットを指している場合があるため、型番によって確認してもらう部位が変わります。
連絡の際は番号と型番の両方を伝えてください。
Q3. しばらく待ってから運転すると動きます。故障でしょうか。
劣化が進みつつある段階である可能性があります。
加熱部分の部品が弱ってくると、温度が上がるまでに時間がかかるようになり、条件によって表示が出たり出なかったりします。
「出たり出なかったり」という状態は、完全に動かなくなる前の予兆と考えるのが現実的です。
発生する時間帯や外気温を記録しておき、頻度が増えるようなら点検を受けてください。
Q4. 運転スイッチを何回か押したら着火しました。そのまま使ってよいですか。
避けたほうがよい使い方です。
加熱の段階で止まった状態から運転を重ねると、燃焼しなかった灯油が機器内部に残ることがあります。
その状態で着火すると異常燃焼につながるおそれがあります。
1〜2回試して復帰しなければ、それ以上は繰り返さず、番号と症状を控えて連絡してください。
Q5. 型番が分からない場合はどうすればよいですか。
本体の前面や側面に貼られた銘板シールに記載されています。
屋外設置の機種では、雪や汚れで見えにくくなっていることがあります。
型番が確認できると、14・15が気化器とポットのどちらを指しているかが判別できるため、連絡時の情報として有効です。
どうしても見つからない場合は、設置時期と設置場所の状況を伝えたうえで相談してください。
まとめ
14・15は、灯油を気化させる部分の温度異常やサーミスタの故障を示す表示です。
着火の手前、加熱の段階で異常を検知しているため、灯油を足しても解決しません。
注意したいのが機種差です。
同じ番号でも、気化器を指す機種とポットを指す機種があります。
連絡の際は番号だけでなく型番も控えておいてください。
使用者側で管理できるのは灯油の状態です。
変質した灯油や水の混じった灯油は、加熱部分の汚れにつながります。
そして、冷え込んだ日だけ出るという段階は劣化の予兆にあたります。
完全に止まる前に点検を受けておくほうが、厳寒期の負担は小さくなります。

