暖房が止まり、リモコンに21、22、23のいずれかが表示されている。
先に結論をお伝えすると、この3つはいずれも使用者が直せる表示ではありません。
灯油を足す、スイッチを入れ直すといった対処で解消する種類のものではなく、機器内部の部品にかかわる異常を示しています。
ただし、番号によって「止まる前に出ていたサイン」は違います。
この記事では、3つの番号がそれぞれ何を示しているのか、どんな前触れがあったのか、そして連絡から交換判断までをどう進めるかを整理します。
3つの表示の意味
まず内容を確認します。
| 表示 | 内容 | 状態 |
|---|---|---|
| 21 | 油面異常検知装置の作動 | 全停止 |
| 22 | 循環ポンプの故障 | 全停止 |
| 23 | 燃焼用モータの故障 | 全停止 |
いずれもメーカーの案内では、点検または修理が必要とされています。
灯油切れのように使用者側で状況が変わる余地は示されていません。
「直せない」と分かったうえで読み進めていただきたいのは、状況を正確に伝えられるかどうかで、対応の早さと費用の見通しが変わるからです。
エラー21|油面異常検知装置の作動
機器の内部には、燃焼に使う灯油を一時的にためる小さなタンクがあります。
ここの油面が正常な範囲を超えたことを検知した状態が21です。
油面が上がりすぎる背景としては、灯油を送る側の制御がうまくいっていない状況が考えられます。
つまり、送る量を止めるべき場面で止まっていないということです。
この表示で注意したいのが、灯油があふれる可能性です。
運転を試す前に、機器の周囲に灯油のにおいやしみがないかを確認してください。
油のにおいが強い場合は運転せず、火気を近づけないでください。
こぼれた灯油の扱いは灯油をこぼしたときの正しい対処法にまとめています。
止まる前のサインとしては、次のようなものが挙げられます。
- 燃焼中に灯油のにおいが以前より強くなっていた
- 煙やすすが出ることがあった
- 炎の状態が安定しない様子があった
エラー22|循環ポンプの故障
循環ポンプは、温めた循環液を床暖房パネルや温水ルームヒーターへ送り出す部品です。
ここが正常に回らないと、熱をつくっても運べません。
暖房ボイラーにおいて、この部品は心臓に相当する役割を担っています。
そのため22が出ると暖房はまったく機能しなくなります。
止まる前のサインは比較的分かりやすい部類です。
| サイン | 内容 |
|---|---|
| 暖まりが悪くなった | 設定は同じなのに部屋が暖まらない |
| 一部だけ冷たい | 特定のパネルや部屋だけ温度が上がらない |
| 異音がする | 運転中にうなるような音、断続的な音 |
| 温度のむらが増えた | 暖かくなったり冷えたりを繰り返す |
ただし、これらの症状は循環液の不足や配管内の空気でも起こります。
症状だけでポンプの故障と決めつけることはできないため、いつから、どの部屋で、どんな音がしていたかを記録しておくことが役立ちます。
なお、22で停止した状態が冬に長く続く場合は、凍結への注意も必要になります。
循環液には不凍液が使われているため経路そのものは凍りにくい設計ですが、住宅内の水道配管は別です。
復旧までの見通しを確認しながら対応を考えてください。
循環液そのものが不足している場合は別の番号が表示されます。
内容はコロナ暖房ボイラーのエラー3|循環液不足と空だき検知の対処で解説しています。
エラー23|燃焼用モータの故障
燃焼用モータは、燃焼に必要な空気を送り込む送風機を動かす部品です。
空気が適切に送られなければ、正常な燃焼は成立しません。
この部品に異常があると、燃やすこと自体ができなくなります。
不完全燃焼を避けるためにも、機器が停止するのは妥当な動作です。
止まる前のサインとしては、音の変化が代表的です。
- 運転開始時の音が以前と違う
- 運転中に「ヒュルヒュル」といった異音が混じる
- 燃焼中の音が不安定に強弱する
- 動き出すまでに時間がかかるようになった
送風にかかわる部分は、燃焼部の汚れやほこりの蓄積とも関係します。
定期的な点検を受けているかどうかで、部品にかかる負担は変わります。
燃焼そのものがうまくいかない場合に表示される番号はコロナ暖房ボイラーのエラー11・12|不着火と途中消火の確認手順で解説しています。
使用者が確認してよい範囲
3つとも内部部品にかかわる表示のため、できることは限られます。
確認すること
- 表示されている番号(21・22・23のどれか)
- 本体の型番と設置年
- 機器周辺に灯油のにおいやしみがないか
- 症状が出始めた時期と、そのときの様子
- 異音があったか、どんな音だったか
やらないこと
- 外装を外して内部を見る
- 表示が出るたびに運転操作を繰り返す
- 灯油のにおいがする状態で運転する
- 部品を自分で調達して交換する
取扱説明書では、処置をせずに何度もリセットを繰り返すと火災や事故の原因になると明記されています。
特に21のように灯油の供給にかかわる表示では、運転を重ねること自体がリスクになります。
連絡の前に整理しておくこと
部品交換を伴う可能性が高いため、最初の連絡でどれだけ情報を渡せるかが重要になります。
- 表示された番号
- 型番(本体の銘板に記載)
- 設置年(分かる範囲で)
- 症状が出始めた時期
- 直前に変化があったか(音、におい、暖まり方)
- これまでの修理歴
設置年と修理歴は、部品の入手可否や交換の判断に直結します。
補修用性能部品の保有期間は製造打ち切り後7年が目安とされているため、年数によっては修理そのものが難しい場合があります。
📎 出典:株式会社コロナ|取扱説明書のダウンロード
修理か交換かの考え方
この3つは、いずれも部品交換を伴う修理になる可能性が高い表示です。
そのため、修理費用と機器の残り年数を並べて考える場面になります。
判断の軸は次のとおりです。
| 状況 | 修理が妥当 | 交換の検討が現実的 |
|---|---|---|
| 設置からの年数 | 10年未満 | 10年以上 |
| 部品の入手 | 問題なく可能 | 保有期間を過ぎている可能性 |
| 修理歴 | 今回が初めて | すでに複数回 |
| 他の症状 | 特にない | 別の不具合も出ている |
費用は交換する部位によって大きく変わります。
「相場はいくらか」を先に知ろうとするより、症状と型番を伝えて見積もりを取り、そのうえで残りの使用年数と照らすほうが現実的です。
21・22・23以外の番号が表示されている場合はコロナ暖房ボイラー エラーコード一覧|表示の意味と対処の判断基準で意味を確認できます。
厳寒期に暖房が止まることの影響も判断材料に入れてください。
寒冷地では、修理で一時的に動くようになっても、次の不具合が出るまでの期間が読めない状態はリスクになります。
予兆を見逃さないために
3つの番号に共通しているのは、ある日突然壊れるというより、不安定な期間を挟んで進行することが多いという点です。
日常のなかで気づける変化としては、次のようなものがあります。
- 運転音がいつもと違う
- 暖まるまでの時間が長くなった
- 特定の部屋だけ暖まらない
- 灯油のにおいが以前より気になる
- 運転が途中で不安定になることがある
こうした変化は、気のせいとして流されがちです。
ただ、記録しておくと点検時に大きな手がかりになります。
日付とそのときの様子をメモしておくだけで十分です。
年1回程度、販売店または石油燃焼機器の修理資格を持つ技術者のいる店へ点検を依頼することが推奨されています。
暖房シーズンが始まる前の時期に見てもらえば、厳寒期の突然の停止を避けやすくなります。
よくある質問
Q1. エラー22が出ましたが、循環液を足せば直りますか。
直りません。
22は循環ポンプの故障を示す表示で、循環液の量とは別の問題です。
ただし、暖まりが悪いという症状自体は循環液の不足でも起こるため、表示が別の番号であれば液量の確認が有効な場合もあります。
22が表示されている場合は、液を足しても運転は復帰しないため、点検を依頼してください。
Q2. エラー23が出ました。しばらく置いてから運転すれば動きますか。
一時的に動くことがあっても、根本的な解決にはなりません。
23は燃焼に必要な空気を送る部品の異常を示しており、正常な燃焼が成立しない状態です。
無理に運転を続けると不完全燃焼につながるおそれがあります。
繰り返し運転操作を試すのではなく、症状が出始めた時期や異音の有無を控えて連絡してください。
Q3. エラー21で灯油のにおいがします。どうすればよいですか。
運転しないでください。
21は機器内部の油面が正常な範囲を超えたことを検知した表示であり、灯油があふれている可能性があります。
火気を近づけず、機器の周囲や足元にしみがないかを確認してください。
においが強い場合は換気をしたうえで、状況を伝えて点検を依頼するのが安全です。
Q4. 修理費用はどのくらいかかりますか。
交換する部位と機種によって変わるため、一律の金額は示せません。
一般に費用は部品代、技術料、出張料で構成され、どの部品を交換するかで大きく差が出ます。
症状と型番を伝えて見積もりを取ったうえで、設置からの年数と照らして判断するのが現実的です。
設置から年数が経っている場合は、あわせて交換の見積もりも取っておくと選択肢を比較できます。
Q5. 修理までのあいだ、暖房はどうすればよいですか。
別の暖房手段で室温を確保しつつ、住宅内の水道配管の凍結にも注意してください。
寒冷地で長時間停止する見込みがある場合は、凍結予防について連絡時にあわせて相談しておくと安心です。
補助的な暖房として室内の空気で燃焼する機器を使う場合は、定期的な換気が欠かせません。
就寝時の使用は避け、説明書の指示に従ってください。
まとめ
21は油面異常検知装置の作動、22は循環ポンプの故障、23は燃焼用モータの故障を示します。
いずれも全停止する表示で、使用者が対処して復帰させる種類のものではありません。
ただし、番号によって止まる前のサインは異なります。
21ならにおいや煙、22なら暖まりの悪さや異音、23なら運転音の変化。
これらを記録しておくことが、原因の絞り込みと対応の早さにつながります。
繰り返し運転操作を試すのは避けてください。
特に21で灯油のにおいがする場合は、運転せず火気を近づけないことが最優先です。
表示された番号と型番、症状が出始めた時期を控えたうえで、早めに点検を依頼してください。

