湯はりを押しても浴槽にお湯が入っていかない。
あるいは逆に、誰も操作していないのに浴槽の水位が上がっている。
一見すると正反対のこの2つが、どちらも562で表示されることがあります。
562は本体から浴槽へお湯を注ぐ経路を開け閉めする弁の異常を示す番号です。
弁が開かないのか、閉じないのかで症状が変わるため、同じ番号でも見え方が違います。
この記事では症状別の切り分けから、冬季の凍結が原因のケース、そして032・252との違いまでを整理します。
562は注湯電磁弁の異常
パーパスの公式エラー番号一覧では、562は「注湯電磁弁異常」と定義され、処置は修理の依頼となっています。
注湯電磁弁は、給湯側で温めたお湯を浴槽へ送る経路の途中にある弁です。
ふろ自動を押すと開いてお湯を注ぎ、設定量に達すると閉じます。
たし湯や保温のときにも同じ弁が動きます。
この弁が指示どおりに動かないと562が表示されます。
弁そのものが固着している場合と、弁を動かす回路側に問題がある場合の両方が考えられます。
開かないときと閉じないときで症状が違う
電磁弁の不具合は、どちらの状態で止まっているかで表面化する症状が変わります。
| 弁の状態 | 起きること |
|---|---|
| 開かない | 湯はりを押してもお湯が入っていかない。たし湯もできない |
| 閉じない | 湯はりが止まらない。使っていないのに浴槽の水位が上がる |
| 動きが不安定 | 湯はりの途中で止まる。設定量とたまる量が合わない |
弁が閉じない状態を放置すると、浴槽から水があふれるおそれがあります。
水位が勝手に上がっていることに気づいたら、給水元栓を閉めてから修理を依頼してください。
浴室の排水口がふさがっていると、あふれた水が脱衣所まで広がることがあります。
どちらの症状が出ているかは、修理を依頼するときに伝えてください。
弁の交換で済むのか、制御側も確認が必要なのかの判断が早くなります。
冬に出た562は凍結の可能性がある
季節も確認してください。
パーパスは公式のよくある質問で、給水管や追いだき配管が凍結した場合にリモコンへ562や252が表示されると案内しています。
凍結によって水が通らなくなると、弁を開いてもお湯が流れず、機器は異常として検知します。
この場合は部品が壊れているわけではなく、氷が解ければ元に戻ります。
対処は、気温が上がるのを待つことです。
熱湯をかけると配管が破裂するおそれがあるため行わないでください。
凍結中に自動運転を繰り返さない
ここは注意が必要です。
追いだき配管が凍結していると浴槽と本体のあいだで水が循環できませんが、その状態で自動運転を行うと、水圧が本体の追焚回路に直接加わり、接続部が外れて水漏れを起こす場合があります。
562が出たときに「もう一度押せば動くかもしれない」と繰り返すのは自然な行動ですが、凍結が疑われる状況では避けてください。
解けるまで待つのが正解です。
水位が上がる、水が出てくるときの見分け方
浴槽まわりで水にまつわる現象が起きたとき、562とは別の原因のこともあります。
外気温が下がると、パーパスの給湯器は運転スイッチのON・OFFに関わらず凍結予防の動作に入ります。
給湯側は電気ヒーターが通電し、追いだき側は本体の循環ポンプが自動的に動きます。
このとき浴槽に残り湯がないと、追焚回路や配管内の残水が循環金具から吹き出てきます。
📎 出典:パーパス株式会社 よくある質問「冬季外気温度が下がると、浴槽の循環金具から水が吹き出ることがある。(時間が経つと止まる)」
数分で止まれば凍結予防の動作で、故障ではありません。
一方、いつまでも水が入り続けて水位が上がっていくなら、注湯側の弁が閉じていない可能性があります。
止まるかどうかで切り分けてください。
032・252との違い
湯はりや追い焚きができないという症状は共通していても、機器が見ている場所が違います。
| 番号 | 見ている場所 | 典型的な症状 |
|---|---|---|
| 032 | 浴槽にたまった量と時間 | 時間内に規定量までたまらない |
| 252 | 追いだき回路の水流 | 追い焚きで水が循環しない |
| 562 | 注湯の弁の動作 | お湯を注ぐ経路が開閉できない |
032は「結果としてたまらない」ことを検知しているので、浴槽の栓抜けでも出ます。
562は「弁が動いていない」ことを検知しているので、栓を閉めても解決しません。
栓まわりを確認して改善するなら032、確認しても変わらないなら562という見方ができます。
他社でも湯はり系の番号は似た性格で使われており、パロマの給湯器エラー032とは?|湯はりできない原因と正しい対処判断でも確認手順を解説しています。
自分で確認できること
562は公式の処置が修理の依頼となっている番号なので、自分で直せる範囲は限られます。
ただし、依頼の前に確認しておくと切り分けが早くなる項目があります。
- 給水元栓が全開になっているか
- 断水や水道工事がないか(近隣で工事があると流量が落ちる)
- 浴槽の循環金具のフィルターが詰まっていないか
- 運転スイッチを切って入れ直しても再発するか
- 冬季であれば、気温が上がると症状が消えるか
4番で一度きり消えるなら、一時的な検知だった可能性があります。
5番で消えるなら凍結です。
それ以外で繰り返す場合は、弁または制御側の不具合として修理を依頼してください。
修理と交換の判断
| 状況 | 現実的な選択 |
|---|---|
| 冬季のみ発生し、気温が上がると消える | 凍結。配管の保温を検討 |
| 運転スイッチの切/入で消え、再発しない | 経過を見る |
| 水位が勝手に上がる | 給水元栓を閉めて修理を依頼 |
| 季節を問わず毎回出る | 弁または制御側の故障。修理を依頼 |
| 使用年数10年以上で他の番号も出ている | 交換を検討 |
修理見積もりが本体交換費用の半分を超えるようであれば、交換を優先したほうが総額で有利になりやすいという考え方があります。
また補修用の部品は製造終了からおおむね10年で供給が終わるため、年数の経った機種では弁の在庫がないこともあります。
交換時期の考え方は給湯器の寿命は何年?交換時期の目安と見逃されがちなサインで整理しています。
なお、お湯そのものが出ない、点火しないといった症状を伴う場合は、562ではなく別の番号が主因です。
点火系についてはパーパス 給湯器 エラーコード111とは?ガスが出ないときの原因と判断基準で解説しています。
よくある質問
Q. 562が出ていますが、シャワーのお湯は普通に出ます。
A. 注湯電磁弁は浴槽へお湯を注ぐ経路にある部品なので、シャワーや台所への給湯には影響しません。給湯は使えるのに湯はりだけできない、という状態は562の典型的な出方です。手動で蛇口から浴槽にお湯をためる分には問題なく使えます。ただし自動湯はりやたし湯、保温は使えないため、修理までは手動での運用になります。
Q. 湯はりが止まらず、浴槽の水位が上がり続けています。
A. 給水元栓を閉めて、水の供給そのものを止めてください。弁が閉じない状態が続くと浴槽からあふれるおそれがあります。運転スイッチを切っても弁が機械的に開いたままの場合は水が止まらないため、元栓での対応が確実です。そのうえで修理を依頼してください。浴室の排水口がふさがっていないかも確認しておくと、万一のときの被害を抑えられます。
Q. 寒い朝だけ562が出て、昼には消えます。修理は必要ですか。
A. 凍結が原因の可能性が高い状態です。気温が上がると消えるということは、配管の中の氷が解けて通水できるようになったということなので、部品自体は正常に働いています。ただし毎年繰り返す場合は、配管の保温が不十分か、保温されていない区間があります。凍結が続くと配管の破裂につながるため、保温材の追加を検討してください。
Q. 浴槽の循環金具から水が出てきます。562と関係ありますか。
A. 数分で止まるなら、凍結予防の動作によるものです。外気温が下がると追いだき側の循環ポンプが自動で動き、浴槽に残り湯がないと配管内の残水が循環金具から出てきます。これは故障ではありません。一方、水が出続けて水位が上がっていくようであれば、注湯側の弁が閉じていない可能性があります。止まるかどうかで判断してください。
Q. 422や442という番号も一緒に出ることがあります。
A. これらは注湯量センサーに関する番号で、562とは役割が違います。562が弁の開閉を見ているのに対し、注湯量センサーは実際に流れた量を数えています。弁とセンサーは同じ注湯の経路にあるため、片方の不具合がもう一方の検知に影響することがあります。両方の番号が出ている場合は、どちらも修理時に伝えてください。原因の特定が早くなります。
まとめ
パーパスの562は、浴槽へお湯を注ぐ注湯電磁弁の異常を示す番号です。
弁が開かなければ湯はりが始まらず、閉じなければ湯はりが止まりません。
水位が勝手に上がっている場合は、あふれる前に給水元栓を閉めてください。
冬季であれば凍結が原因のことがあり、この場合は気温が上がれば復帰します。
ただし凍結中に自動運転を繰り返すと、水圧で追焚回路の接続部が外れて水漏れにつながるおそれがあるため、解けるまで待ってください。
季節を問わず繰り返す場合は、弁または制御側の故障として修理を依頼する段階です。
浴槽の栓を確認して変わらないなら032ではなく562、という切り分けも合わせて覚えておくと、原因を絞り込みやすくなります。

