トヨトミのFF式ストーブのスイッチを入れたら、しばらくして止まり、表示部に「E-8」と出た——そんな状況で、どこが悪いのか分からず困っていませんか。
E-8は、ブロアモーター(燃焼用送風機)が故障したことを示す表示で、メーカーは修理が必要な故障としています。
ブロアモーターは、燃焼に必要な空気を取り込み、排ガスを屋外へ押し出すという、FF式ストーブの安全を支える部品です。
そのため、E-8が出た状態で無理に使い続けることは避ける必要があります。
この記事では、ブロアモーターの役割と、よく混同される対流用ファンとの違い、E-8が出たときの対応、見逃しやすい前兆、修理か買い替えかを考える目安までを解説します。
- ブロアモーターの役割と、E-8が「修理が必要」とされる理由
- E-8が出たときにやるべきことと、販売店へ伝える内容
- 異音などの前兆と、修理・買い替えを判断するための年数の目安
E-8はブロアモーターの故障を示す表示
結論から言うと、E-8は燃焼用の空気を送るブロアモーターが正常に動いていないことを、ストーブ自身が検知して運転を止めた表示です。
トヨトミはFF式・煙突式ストーブのE-8について、ブロアモーターが故障したものとし、修理が必要な故障なので購入した販売店へ表示内容を連絡するよう案内しています。
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 表示 | E-8 |
| 意味 | ブロアモーターが故障した |
| 故障かどうか | 修理が必要な故障 |
| 自分で対処できるか | 不可(使用を止めて販売店に連絡) |
| 修理の内容 | 点検のうえ、清掃や部品交換など |
E-8は、灯油や電源、設置状態のように、利用者が外から直せる原因で出る表示ではありません。
表示が出た時点で運転を止め、販売店に点検を依頼するのが基本です。
ブロアモーターとは?FF式ストーブで果たしている役割
E-8の重大さを理解するには、ブロアモーターがFF式ストーブの中で何をしているのかを知っておくと分かりやすくなります。
給気と排気を担う「燃焼用送風機」
FF式ストーブは、燃焼に使う空気を屋外から取り込み、燃焼で生じた排ガスを屋外へ出す「強制給排気」の暖房機です。
この空気の流れをつくっているのが、ブロアモーター(燃焼用送風機)です。
ブロアモーターが回ることで、給排気筒を通じて外の空気がバーナーに送られ、排ガスが屋外へ押し出されます。
FF式の仕組みについてはFF式石油ストーブとは?仕組み・メリット・設置時の注意点まで徹底解説で詳しく解説しています。
対流用ファンとは別の部品
FF式ストーブには、ブロアモーターのほかに、暖めた空気を室内へ送り出す対流用ファンも付いています。
名前が似ているため混同されやすいのですが、役割も、故障したときの表示も異なります。
| 部品 | 役割 | 故障したときに考えられる表示 |
|---|---|---|
| ブロアモーター(燃焼用送風機) | 燃焼用の空気を取り込み、排ガスを屋外へ押し出す | E-8(ブロアモーターの故障) |
| 対流用ファン(ファンモーター) | 本体で暖めた空気を室内へ送り出す | E-12(過熱防止装置の作動)などにつながることがある |
トヨトミの取扱説明書では、過熱防止装置が作動する原因として、対流用ファンモーターの故障や異常燃焼、ファンフィルターのほこり詰まりが挙げられています。
つまり、温風が出ないことで本体が熱くなって止まる場合はE-12側、燃焼用の送風そのものに異常がある場合はE-8側と考えると整理しやすくなります。
本記事では、この取扱説明書を一例として説明しています。
機種によって部品の構成や名称が異なる場合があるため、お手元の取扱説明書もあわせて確認してください。
ブロアモーターが止まると何が起きるか
ブロアモーターが止まったり回転が弱くなったりすると、バーナーに十分な空気が送られず、燃焼が不安定になります。
さらに、排ガスを屋外へ押し出す力が弱まると、排ガスがうまく排出されず、不完全燃焼や排ガスの漏れにつながるおそれがあります。
E-8で運転が止まるのは、こうした危険な状態に進む前に燃焼を止めるための安全側の動きと考えられます。
また、取扱説明書では、点火安全装置が働く原因の1つとして燃焼用送風機の故障が挙げられています。
ブロアモーターの不具合は、点火の段階で止まればE-2、送風の異常として検知されればE-8というように、状況によって異なる表示で現れることがあります。
E-8が出たときにやること・やってはいけないこと
E-8は利用者が直せる表示ではないため、連絡までの間に状態を悪化させないことが大切です。
点火操作を繰り返さない
E-8が出たあと、運転スイッチを入れ直して様子を見たくなるかもしれません。
しかし、ブロアモーターに不具合がある状態で点火を試みると、燃焼用の空気や排気が不十分なまま燃焼が始まるおそれがあります。
E-8が出たら、原因が確認されるまで点火操作をしないことが基本です。
取扱説明書でも、故障や破損したときは使用しないこと、点火しなかった場合に点火操作を何度も繰り返さないことが案内されています。
異常なにおいや煙があれば換気する
E-8で止まったときに、灯油や排ガスのにおいがする、給排気筒の接続部付近から煙が見える、目がしみるといった症状があれば、すぐに窓を開けて換気し、ストーブから離れるようにしてください。
取扱説明書では、使用中ににおいがしたり目がしみたりする場合は、排ガスが漏れているおそれがあるとして、使用をやめて販売店に相談するよう案内されています。
頭痛や吐き気など体調の変化を感じた場合は、換気したうえで医療機関に相談してください。
本体を分解しない
ブロアモーターは本体の内部にある部品で、前面パネルや燃焼部を外さないと見ることができません。
取扱説明書では、電装部品や燃焼部の取り外し・分解をしないよう明記されています。
モーターの様子を確かめようと分解したり、内部に掃除機のノズルを差し込んだりすると、配線の損傷や組み立て不良を招くおそれがあるため、内部の作業は販売店に任せてください。
販売店に連絡するまでの手順
- 運転スイッチを押して「切」にし、それ以上の点火操作はしない
- においや煙があれば、窓を開けて換気する
- 表示部の「E-8」を写真に撮るかメモしておく
- 本体の銘板で型式と製造年を確認する
- E-8が出た状況を整理する(点火前か燃焼中か、直前の異音の有無、天候など)
- 購入した販売店、またはトヨトミの相談窓口に修理を依頼する
見逃しやすいE-8の前兆
ブロアモーターは、ある日突然止まることもありますが、その前に小さな変化が現れていることもあります。
次のような変化があった場合は、E-8が出る前でも販売店に相談しておくと安心です。
| 変化 | 考えられること | 対応 |
|---|---|---|
| 運転中にいつもと違う音がする(うなり音、こすれる音、高い回転音など) | モーター軸受けの劣化、内部への異物の接触 | 販売店に点検を依頼 |
| 点火までの時間が以前より長くなった | 送風や点火に関わる部品の劣化 | 次の点検時に伝える |
| 炎が黄色っぽい、においが強くなった | 燃焼用の空気が不足している可能性 | 使用を控えて販売店に相談 |
| 給排気筒トップから黒い煙やすすが出ている | 燃焼状態の悪化 | 使用を中止して販売店に相談 |
取扱説明書では、運転中に異常な音がする、強いにおいがする、炎が異常に黄色いといった場合は、使用を中止して販売店に点検・修理を依頼するよう案内されています。
一方で、点火・消火時の金属の膨張・収縮による「キシミ音」や、電磁ポンプの「カチカチ」という運転音は異常ではないとされています。
「いつもの音」と「初めて聞く音」を区別して意識しておくことが、前兆に気づく近道です。
販売店に連絡する前に確認しておきたいこと
E-8の原因は内部のブロアモーターにありますが、給排気の経路に異常がないかは外から確認できます。
本体が冷えていて電源プラグを抜いた状態で、次の点を見ておくと、販売店に状況を伝えやすくなります。
| 確認項目 | 見るところ | 気をつけたいこと |
|---|---|---|
| 屋外の給排気筒トップ | 雪や氷、落ち葉、虫の巣などでふさがれていないか | ふさがれていたら除去し、その内容を販売店に伝える |
| 室内側の給排気筒 | 接続部の外れ・ゆるみ・つぶれがないか | 異常があれば使用しない |
| ファンフィルター | 本体背面のフィルターにほこりが詰まっていないか | 掃除機でほこりを取る(本体が冷えてから) |
| 設置場所の周り | 本体の周囲や給排気筒の近くに物が置かれていないか | 片付けておく |
取扱説明書では、給排気筒トップの周りが雪でふさがれたまま使用しないよう警告しています。
積雪の多い地域では、給排気筒トップの状態をあわせて確認しておくと安心です。
ただし、ここで異常が見つかった場合も、一度E-8が出たのであれば、ブロアモーターの点検は販売店に依頼するのが安全です。
修理か買い替えかを判断する目安
E-8の修理は、ブロアモーターの点検のうえで、清掃や部品交換などが行われます。
費用は交換する部品や出張費などによって変わるため、販売店の点検・見積もりで確認するのが確実です。
判断材料になるのが、保証期間と補修用性能部品の保有期間です。
トヨトミは、FF式ストーブの保証期間を購入日から3年間(製品により異なる)、補修用性能部品の保有期間を製造打ち切り後8年(一例)とし、生産終了から10年以上たった製品は修理を受け付けられないと案内しています。
| 使用年数・状況 | 考え方 |
|---|---|
| 保証期間内(購入から3年以内が目安) | 保証書を用意して販売店に相談する(内容によっては有料) |
| 購入から数年で、E-8以外の不具合がない | 部品交換による修理を前提に見積もりを取る |
| 設計標準使用期間(取扱説明書の例では8年)を超えている | ほかの部品の劣化も踏まえ、修理と買い替えを比べる |
| 生産終了から10年以上たっている | 部品がなく修理できない可能性が高いため、買い替えを検討する |
モーターのような回転部品は、長く使うほど軸受けなどが摩耗していきます。
使用年数が長く、ブロアモーター以外にも点火の遅れやにおいなどの変化が出ている場合は、1つの部品を直しても別の部品が続けて不具合を起こす可能性があります。
年数の長いストーブの判断材料は石油ストーブの寿命は何年?故障との違いや交換の判断基準を徹底解説で詳しく整理しています。
再点火のあとにE-8以外のコードが表示された場合は、トヨトミ製 FF式・煙突式ストーブのエラーコード一覧|原因と正しい対処法を徹底解説で表示の意味を確認できます。
なお、同じトヨトミ製でも石油ファンヒーターは表示の意味が異なるため、ファンヒーターをお使いの場合はトヨトミ石油ファンヒーターのエラーコード一覧|原因と対処法を徹底解説を参照してください。
ブロアモーターを長持ちさせるために日頃からできること
ブロアモーターの劣化を完全に止めることはできませんが、負担を減らし、不具合に早く気づくことはできます。
- 本体背面のファンフィルターのほこりを、月に1回以上を目安に掃除する
- 屋外の給排気筒トップの周りに物を置かず、積雪期は雪でふさがれないようにする
- 給排気筒や排気筒の接続部の外れ・ゆるみを、シーズンに1回以上点検する
- 運転中の音の変化に気づいたら、E-8が出る前に販売店に相談する
- 2年に1回程度、シーズン終了後などに販売店で定期点検を受ける
- シーズン終了後は電源プラグを抜き、カバーをかけてほこりを防いで保管する
取扱説明書では、長期間使用する場合の定期点検として、本体内部やファンフィルター、対流用送風機、ブロアケース(ブロアモーター)の点検・掃除を、2年に1回程度受けるよう勧めています。
内部のブロアケースの掃除は利用者ではできない作業のため、定期点検を受けることがブロアモーターを長持ちさせる一番の近道です。
よくある質問
Q1. E-8が出たあと、電源を入れ直したら動きました。使い続けても大丈夫ですか?
一度動いたとしても、そのまま使い続けるのはおすすめできません。
トヨトミはE-8をブロアモーターの故障とし、修理が必要な表示としています。
ブロアモーターは燃焼用の空気を送り、排ガスを屋外へ押し出す部品で、回転が不安定なまま使うと燃焼が乱れたり、排ガスがうまく排出されなかったりするおそれがあります。
電源の入れ直しで一時的に動いても、原因が解消されたわけではありません。
E-8が出たことと状況を販売店に伝え、点検を受けてから使うようにしてください。
Q2. ブロアモーターと、温風を出すファンは同じものですか?
別の部品です。
ブロアモーター(燃焼用送風機)は、屋外から燃焼用の空気を取り込み、排ガスを給排気筒から屋外へ押し出す役割を担っています。
一方、対流用ファンは、本体で暖めた空気を室内に送り出すためのファンです。
E-8はブロアモーター側の故障を示す表示です。
対流用ファンの故障やファンフィルターの詰まりで本体が熱くなった場合は、過熱防止装置が作動してE-12など別の表示で止まることがあります。
販売店に連絡する際は、表示されたコードをそのまま伝えると確実です。
Q3. E-8の前に、運転中の音が大きくなっていました。関係はありますか?
関係している可能性があります。
モーターのような回転部品は、長く使ううちに軸受けが摩耗したり、ほこりや異物が接触したりして、うなり音やこすれる音が出るようになることがあります。
トヨトミの取扱説明書でも、運転中に異常な音がする場合は使用を中止し、販売店に点検・修理を依頼するよう案内されています。
販売店に連絡する際は、いつごろからどのような音がしていたかを伝えると、原因の特定に役立ちます。
なお、点火・消火時のキシミ音や電磁ポンプのカチカチという音は異常ではないとされています。
Q4. 冬の途中でE-8が出ました。修理までどのくらいかかりますか?
修理までの期間は、販売店の混み具合や、交換部品の在庫の有無によって変わります。
暖房の需要が高まる真冬は修理の依頼が集中しやすいため、E-8が出たら早めに連絡するのが大切です。
連絡の際に型式・製造年・表示されたコード・症状を伝えておくと、必要な部品の手配がスムーズになり、訪問が1回で済む可能性が高まります。
修理を待つ間は、E-8が出たストーブは使わず、エアコンや電気ヒーターなどほかの暖房を使ってください。
石油ファンヒーターなど室内の空気で燃焼する暖房を使う場合は、こまめな換気が必要です。
Q5. 屋外の給排気筒トップが雪でふさがれていました。それが原因でE-8が出たのでしょうか?
関係している可能性はありますが、それだけで原因と決めることはできません。
トヨトミの取扱説明書では、給排気筒トップの周りが雪でふさがれたまま使用しないよう警告しており、ふさがれていると運転中に排ガスが室内に漏れて危険だとしています。
雪を取り除いたあとでも、E-8が出た以上はブロアモーターそのものに不具合が起きている可能性があります。
雪でふさがれていたことを含めて販売店に伝え、点検を受けてから使用を再開してください。
積雪期は、給排気筒トップの周りを日常的に確認しておくことが大切です。
まとめ
トヨトミのFF式・煙突式ストーブに表示されるE-8は、燃焼用の空気を送り排ガスを屋外へ押し出すブロアモーターが故障したことを示す表示で、メーカーは修理が必要としています。
次のポイントを押さえて対応してください。
- E-8はブロアモーター(燃焼用送風機)の故障を示し、利用者が直せる表示ではない
- ブロアモーターは給気と排気を担う部品で、温風を送る対流用ファンとは別物
- E-8が出たら点火操作を繰り返さず、においや煙があれば換気を優先する
- 異音や点火の遅れ、炎の色の変化は、E-8の前兆になることがある
- 給排気筒トップやファンフィルターの状態を確認し、E-8が出た状況とあわせて販売店に伝える
- 保証期間、部品の保有期間、使用年数をもとに修理か買い替えかを判断する
ブロアモーターは、FF式ストーブが室内の空気を汚さずに暖房できる仕組みの要となる部品です。
E-8が出たときは無理に使わず、販売店に点検を依頼してください。

