レンジフードの下からのぞくと、網目のフィルターが茶色く染まり、指でなぞると油がべったり付いてくる。
「洗うべきか、新しいものに替えるべきか」「スーパーで売っている貼るタイプを付けてもいいのか」と迷っていませんか。
レンジフードフィルターは、油煙をファンやダクトに入れないための大切な部品ですが、機種によって付いているフィルターの種類も、市販品を使ってよいかどうかも異なります。
自己判断で選ぶと、換気の力が落ちたり、火災の危険を高めたりすることもあります。
この記事では、フィルターの役割と種類、自宅の機種での見分け方、市販フィルターを付ける前に確認すべきこと、掃除と交換の目安、純正フィルターの探し方までを順に解説します。
読み終えるころには、自宅のレンジフードに合ったフィルターの扱い方が判断できるはずです。
- レンジフードフィルターの役割と、金属・不織布などの種類の違い
- 市販の貼り付けフィルターを使う前に確認すべきメーカーの案内と法令の考え方
- フィルターの掃除・交換の目安と、純正品の型番の調べ方
レンジフードフィルターの結論|まず押さえたい4つのこと
最初に、この記事の結論をまとめます。
| ポイント | 内容 |
|---|---|
| ① フィルターは「油を受け止める部品」 | 油煙がファンやダクトに入る前に捕集し、汚れと火災リスクを減らす |
| ② 基本は純正の金属フィルター | 本体に合わせて設計されており、洗って繰り返し使える |
| ③ 市販フィルターは取扱説明書で可否を確認 | メーカーによっては使用しないよう案内している |
| ④ 月1回程度の掃除と、傷んだら純正品へ交換 | 変形・破れ・洗っても落ちない目詰まりは交換のサイン |
フィルターは「付ければ付けるほど安心」な部品ではありません。本体に合ったものを、きれいな状態で使うことがいちばん大切です。
「掃除が面倒だから市販のフィルターを重ねて貼る」という使い方は広く見られますが、機種によってはメーカーが推奨していない使い方です。
まずはフィルターの役割と種類から確認していきましょう。
レンジフードフィルターの役割
レンジフードフィルターは、「グリスフィルター」とも呼ばれます。
調理中に立ち上る油煙の中の油の粒を受け止め、ファンやダクトの内部に油が入り込むのを防ぐ役割があります。
フィルターが担っている主な役割は、次の3つです。
- ファン・モーターへの油の付着を減らし、吸い込む力の低下や異音を防ぐ
- ダクト内部への油の堆積を減らし、ダクト清掃の手間や火災リスクを抑える
- 炎や火の粉がファン側へ入り込むのを抑える
📎 出典:東京消防庁|キッチンまわりの豆知識
東京消防庁は、レンジフードやグリスフィルターは清掃を行うことが定められていると案内しています。
あわせて、レンジフード内部に油脂が溜まると換気性能が低下する場合があり、コンロやレンジフードに付いた油脂に着火すると火災になる危険があるとしています。
フィルターに油が厚く溜まった状態で強火の調理や炒め物を続けると、炎や熱で油に引火するおそれがあります。
つまりフィルターは、付けておけば安心な部品ではなく、きれいに保って初めて役割を果たす部品です。
フィルターが油で目詰まりすると、吸い込む力が落ち、油煙が室内に広がりやすくなります。
結果として壁や天井、周りの家具まで油で汚れやすくなります。
レンジフードフィルターの種類
家庭用のレンジフードで使われているフィルターは、大きく次のように分けられます。
| 種類 | 素材・形状 | 特徴 | 主なお手入れ |
|---|---|---|---|
| スロットフィルター | 細長い穴(スリット)が並んだ金属板 | ブーツ型・深型に多い。丈夫で繰り返し洗える | 月1回程度の洗浄 |
| メッシュ(網目)フィルター | アルミやステンレスの金網を重ねたもの | 油をよく捕集するが、網目に油が詰まりやすい | 月1回程度の洗浄・つけ置き |
| パンチングフィルター | 丸い小穴を開けた金属板 | 比較的古い機種に多い。形状はシンプル | 月1回程度の洗浄 |
| フィルターなし(整流板式) | 整流板のすき間から吸い込む構造 | スリム型に多い。ファン側で油を分離する | 整流板・オイルキャッチの掃除 |
| 市販の貼り付けフィルター | 不織布・紙・ガラス繊維など | 汚れたら捨てられるが、機種によっては使用不可 | 汚れたら交換 |
同じ金属フィルターでも、メーカーやシリーズによって形状とサイズが細かく異なります。
さらに、水だけで油が浮きやすい親水コートを施したタイプなど、お手入れのしやすさを高めた純正フィルターも販売されています。
「フィルターがない」レンジフードもある
最近のスリム型レンジフードには、網状のフィルターが付いていない機種が多くあります。
これは「フィルターを付け忘れている」のではなく、整流板のすき間から勢いよく空気を吸い込み、ファンや内部の部品で油を受け止める設計になっているためです。
フィルターのない機種に、自分で網状のフィルターを追加する必要はありません。
むしろ吸い込み口をふさいで、換気の性能を落とす原因になります。
自宅のレンジフードのフィルターを確認する方法
自宅のレンジフードにどのフィルターが付いているかは、本体の形である程度判断できます。
| レンジフードのタイプ | フィルターの有無 | 見え方 |
|---|---|---|
| ブーツ型(深型・シロッコファン) | あり(金属フィルター) | 本体下面に2〜3枚の金属板が並んで見える |
| 浅型(プロペラファン) | あり(金属または市販品を付ける枠) | ファンの前に網や枠が付いている |
| スリム型(整流板付き) | ない機種が多い | 下面が平らな整流板で覆われている |
| スリム型(フィルター付き) | あり | 整流板を外すと奥に金属フィルターがある |
| ファン掃除不要・自動洗浄タイプ | 機種独自の構造 | 油を集めるプレートやトレイが付いている |
判断に迷う場合は、本体の型番を確認するのが確実です。
型番は、フィルターや整流板を外した奥の本体内側に貼られている銘板(ラベル)に記載されていることが多いです。
型番で検索すると、多くの機種でメーカーの取扱説明書を確認でき、フィルターの有無や使えるフィルターの種類がわかります。
市販フィルターを付ける前に確認すべきこと
スーパーやホームセンター、100円ショップでは、レンジフードに貼り付けて使う不織布や紙のフィルターが販売されています。
手軽に汚れを防げる便利な商品ですが、使う前に必ず確認してほしいことがあります。
メーカーが使用しないよう案内している機種がある
パナソニックは、自社のレンジフードについて、市販のフィルターは使用しないよう案内しています。
理由として挙げられているのは、次の3点です。
| パナソニックが挙げる理由 | 内容 |
|---|---|
| 排気性能の低下 | フィルターで吸い込み口がふさがり、本来の換気能力が出なくなる |
| 取り付けを想定した構造ではない | 市販フィルターが落ちると、火災につながるおそれがある |
| 消防法上の離隔距離の問題 | 金属製(不燃物)と可燃物では、火元から確保すべき距離が異なる |
3つ目の離隔距離について、パナソニックは、金属製のグリスフィルターの場合は離隔距離を800mm、可燃物の場合は1000mmとする規定を挙げています。
不織布のフィルターは可燃物にあたるため、800mmを前提に設計されたキッチンで使うと、法令に適合しなくなる可能性があるという説明です。
燃えやすい素材のフィルターに油が染み込むと、火元からの熱や炎で引火しやすくなります。
市販フィルターを使う場合も、油で茶色く変色したものを付けたままにするのは避けてください。
なお、火元からの離隔距離や使える材料の条件は、火災予防条例によって定められており、細かな規定は自治体によって異なる場合があります。
自宅のキッチンがどの条件で設計されているかは、取扱説明書や施工時の資料、施工業者への確認で判断しましょう。
市販フィルターの可否は機種ごとに判断する
市販フィルターの扱いは、メーカーや機種によって異なります。
プロペラファンの換気扇のように、市販フィルターを取り付ける専用の枠が付いている製品もあります。
一方で、整流板付きのスリム型は、市販フィルターを付けることを想定していない機種がほとんどです。
判断の順番は、次のとおりです。
| 確認の順番 | 確認すること | 判断 |
|---|---|---|
| 1 | 取扱説明書に市販フィルターの扱いが書かれているか | 「使用しない」とあれば使わない |
| 2 | 専用の取り付け枠やフィルター用の爪があるか | 枠がない機種で、テープやマグネットで無理に固定しない |
| 3 | 市販品のパッケージに対応機種・素材の記載があるか | 不燃性か、対応するレンジフードのタイプかを確認 |
| 4 | 取り付け後に吸い込みが落ちていないか | ティッシュを近づけて吸い付き方を比べる |
「汚れ防止のために付けたフィルターが、かえって換気の力を下げていた」というのは、見落とされやすい落とし穴です。
取り付ける前と後で、運転中の整流板やフィルターの下にティッシュを近づけ、吸い付き方に明らかな差がないかを確認しておくと安心です。
上記のリンクは、取扱説明書で市販フィルターの使用が認められている機種や、専用枠のある換気扇向けです。
使用可否がわからない機種には取り付けないでください。
純正の金属フィルターと市販フィルターの比較
純正の金属フィルターと市販の貼り付けフィルターは、どちらにも長所と短所があります。
違いを整理すると、次のようになります。
| 比較項目 | 純正の金属フィルター | 市販の貼り付けフィルター(不織布など) |
|---|---|---|
| 本体との適合 | 型番に合わせて設計されている | 汎用サイズのため、すき間や落下のおそれがある |
| 換気の性能 | 設計どおりの性能が出る | 吸い込み口がふさがり、低下する場合がある |
| 燃えにくさ | 金属のため不燃 | 可燃性の素材が多い(不燃をうたう製品もある) |
| お手入れ | 洗って繰り返し使える | 汚れたら捨てて交換する |
| ランニングコスト | 購入後は洗剤代程度 | 定期的な買い替えが必要 |
| メーカーの扱い | 推奨されている | 使用しないよう案内している機種がある |
市販フィルターの最大の利点は、「汚れたら捨てるだけ」という手軽さです。
一方で、換気の性能や火災予防の面では、純正の金属フィルターを定期的に洗うほうが、本体の設計どおりに使えるという点で安心感があります。
掃除の手間を減らしたい場合も、まずは純正フィルターの洗いやすいタイプへの交換や、掃除頻度の見直しから検討するのがおすすめです。
市販フィルターを「不燃」と表示された製品に替えれば、燃えやすさの問題は小さくなります。
ただし、吸い込み口をふさぐことによる換気性能の低下や、取り付けを想定していない構造での落下の問題は残ります。
不燃タイプであっても、取扱説明書で使用しないよう案内されている機種には付けないようにしましょう。
フィルターの掃除の方法と頻度
金属フィルターは、洗って繰り返し使えるのが大きな利点です。
ただし、油が固まってから洗うと落とすのに時間がかかるため、こまめに洗うことが結果的にいちばん楽な方法です。
掃除の頻度の目安
| 調理の状況 | 掃除の頻度の目安 |
|---|---|
| 毎日1〜2回調理する家庭 | 月1回程度 |
| 揚げ物・炒め物が週3回以上ある家庭 | 2〜3週間に1回 |
| 調理が少ない家庭 | 1〜2か月に1回 |
最終的には、取扱説明書に記載された頻度を優先してください。
フィルターの表面が茶色くなり、網目や穴がふさがって向こう側が見えにくくなってきたら、頻度に関係なく掃除のタイミングです。
金属フィルターの洗い方
金属フィルターは、次の手順で洗います。
| 手順 | 作業 | ポイント |
|---|---|---|
| 1 | 運転を止め、スイッチロックまたはブレーカーを切る | フィルターを外すときの落下に注意 |
| 2 | フィルターを外す | 油が垂れるので、下に新聞紙を敷く |
| 3 | 40〜50℃程度のぬるま湯に中性洗剤を溶かし、30分ほどつけ置く | 60℃以上の熱湯は避ける |
| 4 | やわらかい歯ブラシで穴や網目の油をかき出す | 金属たわしは使わない |
| 5 | 水でよくすすぎ、完全に乾かしてから取り付ける | 水気が残るとサビやカビの原因 |
アルミ製のフィルターは、アルカリ性の強い洗剤で黒ずむことがあります。
洗剤は台所用中性洗剤を基本とし、ほかの洗剤を使う場合は取扱説明書で使用が認められているかを確認してください。
洗った後の油の混じった水を、そのまま排水口に大量に流すのは避けましょう。
排水管の中で冷えた油が固まり、詰まりや臭いの原因になります。
つけ置きの前に、フィルター表面の油をキッチンペーパーで拭き取っておくと、排水への油の流出を減らせます。
フィルターの交換時期と交換のサイン
金属フィルターは洗って使える部品ですが、永久に使えるわけではありません。
次のような状態になったら、交換を検討しましょう。
| 状態 | 理由 | 対応 |
|---|---|---|
| 曲がっている・へこんでいる | すき間から油がファン側へ抜けやすくなる | 交換 |
| 網が破れている・穴が広がっている | 油の捕集能力が落ちている | 交換 |
| つけ置きしても目詰まりが取れない | 酸化した油が固着している | 交換を検討 |
| サビや腐食が出ている | 強度が落ち、変形しやすい | 交換 |
| 本体にうまくはまらない・すぐ外れる | 変形や爪の破損 | 交換(落下防止のため早めに) |
市販の不織布や紙のフィルターを使っている場合は、洗って再利用せず、汚れたら交換するのが基本です。
パッケージには交換目安が書かれていることが多いですが、揚げ物が多い家庭では表示より早く油が染みることがあります。
表面が茶色く変色したり、指で押すと油がにじんだりしたら、日数にかかわらず交換してください。
交換で直らない症状は本体側を疑う
フィルターを新しくしても、吸い込みが弱い、異音がする、臭いが残るといった症状が続く場合は、ファンやモーター、ダクトなど本体側に原因がある可能性があります。
設置から10年以上経っている場合は、部品の劣化も考えられます。
交換を考える目安は寿命や交換サインを解説した別記事で詳しく解説しています。
また、止めているのに風が入ってくる場合は、フィルターではなく排気側のシャッターやダンパーの問題であることが多いです。
その場合の対処は風が入ってくる症状の原因と対策を解説した別記事を参考にしてください。
交換用の純正フィルターの探し方
金属フィルターは、メーカーの部品として単品で購入できる場合がほとんどです。
ただし、サイズや仕様が機種ごとに異なるため、見た目が似ているだけで選ぶと合わないことがあります。
パナソニックは、レンジフードの金属製フィルターは利用者自身で交換できるとしたうえで、フィルターのサイズや仕様はレンジフード本体の品番によって異なると案内しています。
購入の際は、本体の品番を確認してから、メーカーの部品販売窓口などで注文する流れになります。
富士工業の公式ストアでは、メーカー純正のフィルターを使うよう案内しています。
対応するフィルターは、フィルター本体の刻印番号や、レンジフード本体に貼られた検査証・型式銘板で確認する方法が示されています。
同じメーカーの製品でも、対応していないフィルターを使うと性能を保証できない場合があるとしています。
純正フィルターを探す手順をまとめると、次のようになります。
| 手順 | 確認すること | ポイント |
|---|---|---|
| 1 | 本体の型番(品番)を確認する | 本体内側の銘板・ラベルを見る |
| 2 | 今のフィルターに刻印された番号を確認する | 油で読めない場合は洗ってから確認 |
| 3 | 実際の製造メーカーを確認する | キッチンメーカー名の製品でも、製造は別メーカーの場合がある |
| 4 | メーカーの部品販売窓口・公式ストアで検索する | 型番・刻印で対応品を探す |
| 5 | 必要な枚数を確認して注文する | 2〜3枚セットの機種が多い |
見落とされやすいのが、手順3の「実際の製造メーカー」です。
システムキッチンに付いているレンジフードは、キッチンメーカーのブランド名が表示されていても、別のレンジフードメーカーが製造している場合があります。
この場合、銘板やフィルターの刻印に製造メーカー側の表示があるので、それを手がかりに部品を探すと見つけやすくなります。
通販サイトでも純正フィルターは購入できますが、「対応機種」の記載と、刻印番号が一致しているかを必ず確認してください。
似たサイズの汎用品は、すき間ができたり、固定の爪がかからずに落下したりするおそれがあります。
状況別|フィルターの扱い方の判断例
ここからは、よくある場面ごとにフィルターをどう扱えばよいかを整理します。
自宅の状況に近いものを参考にしてください。
入居したマンションのスリム型に、前の住人の不織布フィルターが貼られていた
整流板の吸い込み口や本体の内側に、前の住人が貼った不織布フィルターが残っていることがあります。
スリム型は市販フィルターの取り付けを想定していない機種が多いため、まず取扱説明書で扱いを確認しましょう。
取扱説明書が見当たらない場合は、本体の型番からメーカーの公式サイトで確認できます。
使用しないよう書かれていれば、フィルターを外し、整流板と周囲に残った粘着テープの跡を中性洗剤で拭き取ります。
賃貸住宅で判断に迷う場合は、管理会社に確認してから外すと、退去時のトラブルを避けられます。
築15年のブーツ型で、金属フィルターが茶色く固まっている
長年洗っていない金属フィルターは、酸化した油が樹脂のように固まり、つけ置きしても落ちにくくなっています。
この状態では、何時間もこすって落とすより、純正の交換用フィルターに替えたほうが手間も時間もかかりません。
フィルターを替えるときは、奥のシロッコファンにも油が溜まっている可能性が高いため、あわせて状態を確認しておきましょう。
設置から15年ほど経っていれば、フィルターの交換だけでなく、本体の買い替えも視野に入れるタイミングです。
揚げ物のあと、フィルターから油がポタポタ垂れてきた
フィルターに溜まった油が限界を超えると、調理中の熱で柔らかくなり、コンロの上に垂れてくることがあります。
油がコンロの上や炎の近くに垂れる状態は、火災の危険があります。
調理を中断して火を消し、フィルターが冷めてから外して掃除してください。
油が垂れるほど溜まっている場合は、掃除の頻度が調理量に追いついていない状態です。
次回からは、揚げ物のたびにフィルターの状態を確認し、2〜3週間に1回を目安に洗うようにしましょう。
フィルターを洗ったあと、すき間から風が吹き込むようになった
フィルターを取り付け直したあとに、本体とのすき間から空気が漏れる音がしたり、フィルターがガタついたりする場合は、はめ込みが不十分な可能性があります。
フィルターには向き(表裏・上下)が決まっている機種があり、逆に付けると固定の爪がかからないことがあります。
外したときの向きをスマートフォンで撮影しておくと、取り付け時に迷わずに済みます。
向きが正しいのに固定できない場合は、フィルターの変形や爪の破損が考えられるため、交換を検討してください。
フィルターを長持ちさせる使い方
金属フィルターの寿命は、日頃の使い方で大きく変わります。
次の習慣を意識すると、掃除の手間を減らしながら、フィルターを長く使えます。
| 習慣 | 効果 |
|---|---|
| 調理を始める少し前から換気を始める | 最初の油煙からしっかり吸い込み、周囲への飛散を減らせる |
| 調理後も数分間は運転を続ける | 残った油煙を排出し、フィルター表面での油の固着を抑える |
| 汚れが軽いうちに洗う | 短いつけ置き時間で落ち、強い洗剤や道具が不要になる |
| 洗ったら完全に乾かしてから戻す | サビ・腐食を防ぎ、金属の劣化を遅らせる |
| 外すときは両手で支える | 落下による曲がり・へこみを防ぐ |
特に効果が大きいのは、「汚れが軽いうちに洗う」ことです。
油は時間が経つほど酸化して固くなり、強くこする必要が出てきます。
強くこすれば、それだけフィルターの変形や表面の傷みが進みます。
月1回の掃除日を決めてしまうと、1回あたりの作業は10〜15分程度で終わるようになります。
フィルターに関するよくある勘違い
フィルターについては、次のような勘違いが多く見られます。
| よくある勘違い | 実際のところ |
|---|---|
| フィルターがないのは付け忘れ | スリム型は、フィルターなしで油を分離する設計の機種が多い |
| フィルターは重ねるほど効果が上がる | 吸い込み口がふさがり、換気の性能が落ちる |
| 不織布フィルターを付ければ掃除は不要 | 本体の掃除は必要。汚れたフィルターは火災リスクにもなる |
| 見た目が同じならどのメーカーのフィルターでも合う | サイズ・固定方法・性能が異なるため、刻印や型番で確認が必要 |
| 金属フィルターは一生使える | 変形・破れ・腐食が出たら交換が必要 |
特に「市販フィルターを付けているから本体の掃除はしなくてよい」という考え方には注意が必要です。
フィルターを通り抜けた細かな油は、少しずつファンやダクトに溜まっていきます。
フィルターの有無にかかわらず、ファンや本体内部の定期的な掃除は欠かせません。
フィルターなしの機種に替えるという選択肢
フィルターの掃除の手間を根本から減らしたい場合は、レンジフード本体を整流板式のスリム型や、ファンのお手入れ頻度を減らしたタイプに替える方法もあります。
特に、設置から10年以上経って買い替えを検討している場合は、交換のタイミングでお手入れしやすい機種を選ぶと、日々の掃除が大きく変わります。
交換にかかる費用の目安は交換費用の相場を解説した別記事で解説しています。
よくある質問
Q1. レンジフードのフィルターはどのくらいの頻度で掃除すればよいですか?
毎日1〜2回調理する家庭であれば、金属フィルターは月1回程度の掃除が目安です。揚げ物や炒め物が週3回以上ある場合は2〜3週間に1回、調理が少ない家庭では1〜2か月に1回でも汚れが目立たないことがあります。フィルターの網目や穴が油でふさがり、向こう側が見えにくくなってきたら、頻度に関係なく掃除のタイミングです。最終的には取扱説明書に記載された頻度を優先してください。
Q2. 100円ショップの不織布フィルターを使っても大丈夫ですか?
使えるかどうかは機種によって異なります。メーカーによっては、排気性能の低下や落下による火災の危険、火元からの離隔距離の問題を理由に、市販フィルターを使わないよう案内しています。まず取扱説明書で市販フィルターの扱いを確認し、使用しないよう書かれていれば取り付けないでください。専用の枠がある換気扇などで使う場合も、油が染みて変色したらすぐに交換し、吸い込みが落ちていないかを確認しましょう。
Q3. スリム型のレンジフードにフィルターが見当たりません。付けたほうがよいですか?
整流板付きのスリム型は、フィルターなしで油を分離する設計の機種が多く、自分でフィルターを追加する必要はありません。整流板のすき間から勢いよく吸い込む構造のため、フィルターで吸い込み口をふさぐと換気の性能が落ちるおそれがあります。汚れが気になる場合は、フィルターを追加するよりも、整流板やオイルキャッチをこまめに掃除するほうが効果的です。
Q4. 金属フィルターの油汚れがどうしても落ちません。どうすればよいですか?
まず40〜50℃程度のぬるま湯と中性洗剤で1〜2時間ほどつけ置きし、やわらかい歯ブラシで穴や網目の油をかき出してみてください。それでも目詰まりが取れない場合は、酸化した油が固着している状態です。金属たわしで強くこすると変形や傷の原因になるため、無理をせず、純正の交換用フィルターに替えることをおすすめします。型番やフィルターの刻印を確認すれば、メーカーの部品窓口などで購入できます。
Q5. 交換用のフィルターはどこで買えますか?
金属フィルターは、多くの場合メーカーの部品販売窓口や公式オンラインストア、住宅設備を扱う販売店などで購入できます。購入前に、レンジフード本体の型番と、今使っているフィルターに刻印された番号を確認しておくと、対応する製品を間違えずに選べます。キッチンメーカーのブランド名が付いたレンジフードでも、製造は別のメーカーという場合があるため、銘板や刻印で実際の製造元を確認しておくと探しやすくなります。
まとめ
レンジフードフィルターは、油煙を受け止めてファンやダクトを守り、火災のリスクを減らすための部品です。
最後に、この記事のポイントを整理します。
| ポイント | 内容 |
|---|---|
| フィルターの役割 | 油煙の中の油を捕集し、ファン・ダクトへの付着を防ぐ |
| 主な種類 | スロット・メッシュ・パンチングの金属フィルター、フィルターなし(整流板式) |
| 市販フィルター | 取扱説明書で使用可否を確認し、使わないよう案内されていれば付けない |
| 掃除の目安 | 月1回程度、中性洗剤とぬるま湯(60℃未満)で洗う |
| 交換のサイン | 変形・破れ・腐食・洗っても取れない目詰まり |
| 交換品の選び方 | 本体の型番とフィルターの刻印で純正品を探す |
まずは今日、レンジフードの下をのぞいて、自宅にどのフィルターが付いているかを確認してみてください。
種類がわかれば、掃除の方法も、交換品の探し方も迷わずに進められます。

