キッチンのリフォームでレンジフードを選ぼうとしたら、「壁付け」「横壁付け」「アイランド型」「スリム型」「ブーツ型」と、聞き慣れない言葉が次々に出てきて混乱していませんか。
実は、レンジフードの種類は「どこに取り付けるか」という設置位置の分類と、「どんな見た目・構造か」という形状の分類の、2つの軸で整理すると分かりやすくなります。
この記事では、この2つの軸に沿って、レンジフードの種類を整理し、それぞれの特徴と選び方のポイントを解説します。
- 設置位置による3つの分類(壁付け・横壁付け・天井取り付け)
- 形状による分類(スリム型・ブーツ型・浅型・フラット型など)
- キッチンのレイアウトに合わせた選び方
種類を理解する2つの軸
レンジフードの種類は、次の2つの軸で整理すると理解しやすくなります。
| 軸 | 内容 |
|---|---|
| 設置位置による分類 | キッチンのどこに、どう取り付けられるか(壁付け・横壁付け・天井取り付け) |
| 形状による分類 | 本体の見た目・構造がどうなっているか(スリム型・ブーツ型・浅型など) |
設置位置はキッチンのレイアウトによって、形状は好みやお手入れのしやすさによって選ぶことが多く、この2つを組み合わせて自宅に合う機種を絞り込んでいきます。
レンジフードの基本的な仕組みや部品の名称については、レンジフードとは?仕組み・部品の名称・種類の基本をまとめて解説でも解説しています。
設置位置による3つの分類
壁面取り付けタイプ(壁付け型)
キッチンの正面の壁に取り付けるタイプで、I型キッチンなど、コンロが壁に正対しているレイアウトに向いています。
家庭用レンジフードの中でも、最も広く採用されているタイプです。
横壁取り付けタイプ(横壁付け・ペニンシュラフード)
レンジフードの側面が壁に接するタイプで、ペニンシュラキッチン(壁から半島のように突き出たキッチン)や、L型の対面キッチンに向いています。
「サイドフード」とも呼ばれます。
天井取り付けタイプ(アイランド型・センターフード)
レンジフードの四方が壁に接していないタイプで、天井から吊り下げる構造です。
アイランドキッチンのように、四方が壁に接していないレイアウトに向いています。
| 設置位置 | 向いているキッチンレイアウト | 特徴 |
|---|---|---|
| 壁面取り付け | I型キッチン | 最も普及しているタイプ |
| 横壁取り付け | ペニンシュラキッチン・L型対面キッチン | 側面が壁に接する |
| 天井取り付け | アイランドキッチン | 四方が壁に接しない。強い排気性能が求められる |
天井取り付けタイプは、四方を囲う壁がないため、煙や油をしっかり吸い込むために高い排気性能が必要です。
また、天井の補強やダクト工事が必要になることが多く、設置費用も他のタイプより高めになる傾向があります。
アイランドキッチンへのリフォームを検討している場合は、早い段階で施工業者に相談し、天井の構造や必要な工事範囲を確認しておきましょう。
形状による分類
スリム型(フラット型)
薄型で、下面に整流板が付いたタイプです。
現在の新築やリフォームで主流となっている形状で、見た目がすっきりしており、整流板を拭くだけの日常のお手入れがしやすいのが特徴です。
ブーツ型(深型)
箱型で奥行きがあり、下面に金属フィルターが付いたタイプです。
捕集面積が広く、油煙を捕まえる力に優れていますが、ボリューム感があり、掃除にはスリム型よりやや手間がかかります。
浅型(プロペラファンタイプ)
壁に直接取り付けたプロペラファンの換気扇を、フードで覆った形状です。
外壁に面した壁付けキッチンの戸建て住宅で多く見られます。
フラット型・キューブ型
奥行きが浅く、存在感を抑えたデザイン性の高い形状です。
空間を広く見せたい場合や、開放感のあるキッチンを目指す場合に選ばれることがあります。
| 形状 | 特徴 | お手入れのしやすさ |
|---|---|---|
| スリム型 | 薄型、整流板付き | 拭くだけで日常のお手入れが済む |
| ブーツ型 | 箱型、フィルター付き | 捕集力は高いが掃除はやや手間 |
| 浅型 | プロペラファンをフードで覆う | フィルター・ファンの掃除が必要 |
| フラット型・キューブ型 | 奥行きが浅く、デザイン性重視 | 機種によって異なる |
形状ごとの詳しい違いや、それぞれの掃除の手順については、レンジフード掃除のやり方|自分でできる手順と洗剤・頻度の目安でも解説しています。
設置位置と形状を組み合わせて選ぶ
実際の選び方では、設置位置と形状を組み合わせて検討します。
| 組み合わせの例 | 向いている場面 |
|---|---|
| 壁面取り付け×スリム型 | 一般的なI型キッチンで、お手入れのしやすさを重視したい場合 |
| 壁面取り付け×ブーツ型 | 築年数の経った住宅で、同じタイプへの交換を考えている場合 |
| 横壁取り付け×スリム型 | ペニンシュラキッチンで、すっきりした見た目を求める場合 |
| 天井取り付け×フラット型 | アイランドキッチンで、デザイン性を重視したい場合 |
交換の場合は、今と同じ設置位置・形状を選ぶと、工事の範囲を最小限に抑えられます。
設置位置や形状を変更したい場合は、壁の開口やダクトの工事が追加で必要になることが多いため、事前に施工業者へ相談し、費用と工事範囲を確認しましょう。
交換全体の費用の目安は、費用相場を解説した別記事で詳しく紹介しています。
種類を選ぶときに確認したいこと
| 確認ポイント | 内容 |
|---|---|
| キッチンのレイアウト | I型・ペニンシュラ型・アイランド型のどれに近いか |
| 今の設置位置・形状 | 交換の場合、変更するかどうかを決める |
| お手入れの負担 | スリム型・ブーツ型・浅型で掃除のしやすさが異なる |
| デザインの好み | すっきりした印象か、ボリューム感のある印象か |
| 工事の範囲 | 設置位置・形状を変える場合、追加工事が必要になることが多い |
「どの種類がいちばん優れているか」ではなく、「自宅のキッチンのレイアウトに合う種類はどれか」という視点で選ぶことが、失敗しない近道です。
機能面も含めた総合的な選び方は、おすすめの選び方を解説した別記事でも紹介しています。
よくある質問
Q1. レンジフードの「種類」には、どんな分類方法がありますか?
大きく分けて、「どこに取り付けるか」という設置位置による分類(壁面取り付け・横壁取り付け・天井取り付け)と、「どんな見た目・構造か」という形状による分類(スリム型・ブーツ型・浅型など)の2つの軸があります。この2つを組み合わせて、自宅に合う機種を選びます。
Q2. アイランドキッチンには、どんなレンジフードが必要ですか?
四方が壁に接していない天井取り付けタイプ(アイランド型・センターフード)が使われます。四方を囲う壁がないため、煙や油をしっかり吸い込むために高い排気性能が求められ、天井の補強やダクト工事が必要になることが多く、設置費用も高めになる傾向があります。
Q3. スリム型とブーツ型、どちらがお手入れしやすいですか?
一般的にスリム型のほうが、日常のお手入れはしやすいとされています。整流板を拭くだけで済む機種が多いためです。一方、ブーツ型は捕集面積が広く油煙を捕まえる力に優れていますが、フィルターやファンの掃除にはスリム型よりやや手間がかかります。
Q4. 交換のときに設置位置や形状を変えることはできますか?
可能な場合もありますが、標準工事の範囲を超えることが多く、壁の開口やダクトの追加工事が必要になります。費用も上がる傾向があるため、変更を検討する場合は、事前に施工業者へ相談し、工事範囲と費用を確認しましょう。今と同じ設置位置・形状を選ぶと、工事を最小限に抑えられます。
Q5. ペニンシュラキッチンには、どの種類のレンジフードが向いていますか?
レンジフードの側面が壁に接する横壁取り付けタイプ(サイドフード)が向いています。壁面取り付けタイプとは取り付け方が異なるため、交換の際は、今のキッチンのレイアウトに合ったタイプを選びましょう。
まとめ
レンジフードの種類は、設置位置(壁面・横壁・天井取り付け)と、形状(スリム型・ブーツ型・浅型など)の2つの軸で整理すると分かりやすくなります。
最後に、この記事のポイントを整理します。
| ポイント | 内容 |
|---|---|
| 設置位置の分類 | 壁面取り付け・横壁取り付け・天井取り付けの3種類 |
| 形状の分類 | スリム型・ブーツ型・浅型・フラット型など |
| 選び方の基本 | キッチンのレイアウトに合う設置位置を先に決める |
| 交換時の注意点 | 設置位置・形状を変えると、追加工事が必要になることが多い |
| 判断のコツ | 「優れた種類」ではなく「自宅に合う種類」で選ぶ |
まずは、自宅のキッチンがI型・ペニンシュラ型・アイランド型のどれに近いかを確認し、向いている設置位置を絞り込んでみてください。
そこから形状やお手入れのしやすさを比較すると、選びやすくなります。

